
中国のポータルサイト「騰訊網」は2日、「日本人は発奮するときなぜ、頭に白い布を巻くのか」と題する文章を発表した。日本の「鉢巻」について紹介した。
日本人にとって興味深いのは、日本人の鉢巻について「日本のテレビドラマや映画、アニメでいつも見られるように・・・」と紹介したことだ。中国人が日本人の生活や習慣などを知る上で、映像作品が極めて大きな「情報源」になっていることが、よく分かる。
同ページでは、中国でもよく知られるアニメ「一休さん」や「ドラえもん」さらに「あずまんが大王」中の「鉢巻シーン」を掲載した。「一休さん」では絵から虎を追い出すシーン、「ドラえもん」では何かで意を決したのび太が「必勝」と書かれた鉢巻をつけるシーン、「あずまんが大王」では、体育祭で騎馬戦に臨んだ女子生徒が鉢巻をつけているシーンを用いた。
鉢巻の歴史については、鎌倉時代の後期に雑兵が敵味方の区別のために布を頭に巻いたのの説があると紹介。その後、鉢巻は金属片を組み込むなど「防具」としての機能も持つようになったと紹介。身分の高い武士も使う場合が出てきたため、武士道に通じるイメージが生じ、旧日本軍のパイロットも鉢巻をしたと紹介した。
文章は続けて、一般の日本人の鉢巻は、室町時代からの「町人文化」と関係があるとの見方を紹介。「町人」は職人や肉体労働者として働いたが、頭から垂れる汗が仕事の邪魔になるのを防ぐためにねじった布を頭に巻いたので、この鉢巻が徐々に、「精神集中」や「奮闘」のシンボルになっていったとの見方を示した。
中国にも古くには、頭に布を巻く習慣があった。「抹額(モーウォー)」と呼ぶ。「額覆い」または「額拭き」の意だ。
文章は「日本の鉢巻は中国から伝わった可能性があるのはもちろんだが、鉢巻を戦いと結びつける習慣は、中国から日本に伝わったとは言い切れない」と主張した。抹額は極めて早い時代には武人が用いたが、その後に武人は用いなくなり、装飾性のつよい上流階級の「ファッション」になったからだという。
上記文章は、明確な結論を出さなかった。「〇〇の可能性がある」といった言い方が多いので不全感はあるが、中国で時おり見かける日本に対する「断定論調」を避けている点からは、「正しく理解したい。誤解は避けたい」との姿勢が見え、好感が持てる。同文章は「騰訊新聞事実派」と呼ばれるシリーズ中のひとつだ。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF) サーチナ 2015-10-04 10:41
Posted at 2017/09/21 14:44:36 | |
トラックバック(0) | 趣味