
警察官2人は、ほっとした。高速道路をパトロール中、タイヤ部分から、煙を出して走行する大型トラックを発見。走行する他の車両と事故を起こさないよう、慎重に停車させることに成功したからだ。パトカーを降り、1人は後続車が衝突しないよう、引き続き警戒。もう1人は、車体の状況を確認しようとトラックに近づいた。「バーン!」。タイヤが爆発した。警察官は吹き飛ばされた。楚天都市報が伝えた。
警察官2人は、上海と重慶を結ぶ滬渝高速道路の、湖北省県級利川市内部分でパトロールを行っていた。最初は、焦げるような臭いを感じたという。しばらくして、前方を走るトレーラー式トラックの右側後輪部分から、かなり濃い煙が出ているのを発見した。
パトカーはクラクションを鳴らし、トラック運転手に注意を促した。警察官は身振りで、停車するよう求めた。運転手は理解し、減速しはじめた。
現場は長い下り坂で、トラックが急に停車することはできない。パトカーはトラックのやや後ろから追う形になった。同時に、他の車に追い越しをさせないようにした。トラックの状態が急変する可能性も否定できないので、他の車が接近することは防がねばならなかった。
停車した時、トラックはすでに1キロメートルほど走行していた。警察官2人はパトカーから降りた。1人は後方で、他の車両が追突などしないよう警戒を続けた。もう1人は、トラックの車両後部を確認しようと近づいた。
「バーン!」――。突然、大音響とともにタイヤが「爆発」した。爆風が「壁」となって警察官にぶちあたった。警察官は後方に1メートルあまり吹き飛ばされた。
警察官は道路上に尻もちをついたまま、茫然としていた。耳も聞こえなくなった。しばらくしてやっと気を取り直し、立ち上がった。聴力も少しずつ、回復したという。
トラックのタイヤ部分から煙が出た理由は、トラック運転手が長い下り坂で、エンジンブレーキを多用せずに、フットブレーキにたよったことによる「フェード現象」で、
ブレーキシューが過熱したことが原因と分かった。ただし、「タイヤ爆発」との関連は伝えられていない。
下り坂における自動車の運転では、エンジンブレーキを優先するのは、自動車教習所でも習う基本動作だ。ただし、中国にかぎらず長距離の下り坂では、度々同様の事故が発生している。
同事故で、吹き飛ばされた警察官を含め、死傷者はでなかった。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF) サーチナ 2015-05-26 22:17
Posted at 2018/08/01 06:45:28 | |
トラックバック(0) | 趣味