ビジュアル系

うちのバンドが練習に使っているスタジオには、壁にメンバー募集のメモが掲示されているのですが、その中に以前、「メンバー募集！当方ビジュアル系のバンド」と書いてあるものがありました。これを見てかなりびっくりしました。「ビジュアル系」という呼び方は、その音楽を演奏している人たちのファッションなどから付けられた名前だと思うのですが、僕はてっきりこの表現は、そういう音楽をやっている人たちを差別して名付けられたものだと思っていました。音楽をやっている者としては、自分たちの音楽を｢ビジュアル系」などと呼ばれるのは侮辱と感じるのではないかと思っていましたから（昔｢イージーリスニング」と言われる音楽をやっている人たちがその呼び名に反発したことがありました）。だから、そのような音楽をやっている人が、自分たちの音楽性を自ら｢ビジュアル系」と言っていることに、僕は驚いたのです。
最近いろいろなところで話題になっているT社の「bB」という車があります。この車のキャッチコピーは「クルマ型Music Player」（！）というもの。さらに売りは「マッタリモード」という停車時に使用されるシートアレンジなんだそうです。
個人的にはこういう車もおもしろいと思いますし、モーターショーで見たときにも、「これはきっと売れるだろうな」と思っていました。先代のbBをさらに「悪く」したような顔は最近の「ちょいワル」ブームを考えると、まさにいいところをついていると思います。実際売れているようで最近よく見かけます。
何度も言うようにこういう車も大いにありだと思うし、今後もこういうおもしろいアイディアを形にしていって欲しいとも思いますが、この車を見るとつい、あのメンバー募集のメモのことを思い出してしまいます。