
難易度の高い山というのは剱岳や穂高岳のように3000 m級ばかりではなく、妙義山(標高:1104 m)のように標高は高くないけど難易度の高い山もあります。
剱岳チャレンジの前にできるだけ難易度の高い山に登っておきたいということで、八ヶ岳キレット(1泊2日)を予定していましたが、2日目の天気が怪しそうなので別の山の日帰り山行に変更。
標高は高くないけど難易度の高い山である
戸隠山(標高:1904 m)に登ってきました。
戸隠山には、
蟻の塔渡・剣の刃渡という
ヤバいゾーンがあります。
前日の寝る前にYouTubeで予習したら・・・
怖くなりました・・・(号泣)
目が覚めてから、止めようか!?と迷いました・・・
少し悩んで、「ダメなら引き返そう(^^;)」ということで行くことにしました。
5:20 戸隠キャンプ場
6:10 隋神門 奥社へ向かう参道。立派な杉並木です。
6:40 戸隠神社奥社 ここで登山届提出
戸隠山のヤバいゾーンの解説がありますが、多すぎて覚えられません(>_<)
6:50 戸隠神社奥社出発
奥社から登山道に入るといきなり急登。
登っていくと険しい岩稜帯が見えてきます。数時間後にここを歩きます(^^;)
7:40 百軒長屋 ここからヤバいゾーンに突入です。
百軒長屋を過ぎると鎖祭りが始まります。
ルート上ではありませんが、
天狗の露地という岩場があったので登ってみます。
登った先には・・・
うわ・・・怖ぇ~(>_<) この先、こんな所を行かないといけないのか!? 画面で見るのと実際に見るのでは大違い。 ここで軽く心が折れております。
鎖伝いに上に登って、横移動(トラバース)、さらに上に登ります。
上に登るよりトラバースするほうがミスしやすそうでおっかないです・・・
これだけ鎖場が続くと、蟻の塔渡がダメだからといって引き返すのも大変です。
はぁ・・・
行くも地獄、戻るも地獄ですよ!?
登るごとに難所に近づいている恐怖を振り払うように夢中で登っていると、ヘルメットをかぶった先行者が見えました。
ふと我に返って、ここはすでにヤバいゾーン真っ只中、小休止してヘルメットをかぶります。
胸突き岩 先行者がいる場合は落石注意エリアです。
幸い平日で空いていたので安心して登れます。
胸突き岩を登ってから、さらにちょっとした鎖場。これを登ると・・・
8:20 蟻の塔渡・剣の刃渡 来てしまった・・・
両サイドは断崖絶壁のナイフリッジ。 左側(西側)は150 mの崖、落ちたら滑落ではなく墜落・・・ 右側(東側)も似たようなもんで落ちたらアウト(T_T)
別の角度から見た蟻の塔渡・剣の刃渡です。蟻の塔渡は一旦下に降りて横にトラバースする巻き道もあるようですけど、こっちも怖いですよ、きっと。
あぁ、コイツを登ると蟻の塔渡に突入か~、登りたくねぇ~(>_<)
この画像は蟻の塔渡の後半に入るところです。
前半突入直後の写真はありません。カメラを出して撮影するもの怖いんです、両手使いますから。
始めは手をついて這うように進んでいました。足もちょっと震えていた気がします。
数m進むと、ちょっとだけ落ち着いたのか立ち上がって歩いて進むことができました(^^)
蟻の塔渡後半は登り気味なので手をついて登って行きました。
蟻の塔渡通過、振り返ってパチリ。これを渡ってきたのか(^^;)
下に垂れ下がっている鎖は巻き道から上がってくるための鎖です。
ナイフリッジを避けて巻き道を行っても、これを登ってくるのはほぼロッククライミング!?
これで終わりではありません。お次は剣の刃渡。
これは無理ですよぉ~(号泣)
この写真↑を撮ったときは立ち上がっていますが、立ったままでは動けません。
手をついて這って行くのも怖いくらいの狭さなので、岩に跨って進みました(^^;)
蟻の塔渡・剣の刃渡通過!! 落ちなかった・・・(^^)
東側
西側
あ~怖かった・・・ これまで登った中でこんなに怖かった道はありません。
振り返ると後続者が蟻の塔渡に。お気をつけて~。
8:50 八方睨 生還を祝して乾杯!! 生きていてこそ味わえる!!
奥に見える立派な山が百名山の
高妻山(標高:2353 m)です。
隣の山なので、高妻山にも登頂しておきたいところですが、すでに満足感MAXです。
高妻山へは山頂右側の稜線をアップダウンも繰り返しながら登っていくので結構大変です。
9:00 八方睨出発 高妻山まで縦走するか考えながら進むことにしました。
9:10 戸隠山登頂 山頂はここだったのね(^^;)
下から見た岩稜帯の上を歩いています。右側は100 m以上切れ落ちているんでしょうけど、片側だけだったら怖くない(^^)
右に見える濃い緑の線が奥社への参道ですね。
白馬三山と不帰ノ嶮が見えました。難所の不帰ノ嶮も戸隠山に比べればカワイイもんです。
10:35 一不動
10:45 一不動出発
11:35 五地蔵山
高妻山へ縦走するかしないか考えながら、ここまで歩いてきました。
高妻山へ縦走 ここが◎
・この機会に百名山の1つに登頂できてしまう
・この日の天気だと山頂から北アルプス全体を見渡せる
・戸隠山から高妻山まで縦走できれば自称・健脚と言ってもいいんじゃないの!?
高妻山縦走断念・撤退 ここが◎
・下山後に戸隠蕎麦を食べられる
(高妻山に縦走すると下山が日没近くなり、多くの蕎麦屋は閉まってしまう)
・安全な時間に下山できる
(高妻山に縦走すると体力を消耗して歩行速度が落ちる恐れあり)
・撤退する場合も、高妻山からの下山路を通るので下山路の下見、所要時間を確認できる
(次回以降、高妻山に登るときの予備知識量が増え、安全性が高まる)
せっかく蕎麦の名所・戸隠に来ているのにお蕎麦を食べずに帰るのはなんともさびしい。
登頂だけを目的にするのではなく、その山周辺の温泉や食事や観光も楽しむことも大切なこと。
・・・と、自らに言い聞かせて撤退です(^^;)
11:50 五地蔵山出発 弥勒コースで戸隠キャンプ場隣接の戸隠牧場まで下ります。
麓まで下りてきました。歩いてきた稜線を見上げてみます。
結構激しいアップダウン。高妻山撤退とはいえ約13 kmの戸隠山周回コースは達成感ありました(^^)
13:40 戸隠牧場 戸隠だけに蕎麦ソフトで糖分補給(^^)
13:50 戸隠キャンプ場
温泉に入った後は、
蕎麦処うずら家でお蕎麦を堪能(^^)
足が震えるほど怖かった戸隠山を通過して、今後難所と言われる場所に挑むときに、戸隠に比べたら~、と気持ちが楽になればいいんですけど。
でも、難所トレーニングと称して、再び蟻の塔渡・剣の刃渡に来る気にはなかなかなれません(^^;)