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ちびーたのブログ一覧

2008年04月29日 イイね!

驚愕のスーパーサイクルの装備 その6

驚愕のスーパーサイクルの装備 その671年から72年にかけては、それまでのスーパーサイクルの有り様が丸石のヤングホリデー、ナショナルのエレクトロボーイの登場により大きな変貌を予感させる時期であった。
 すなわち、自転車の電子戦に一気に傾斜をし始めた時期だった。

 自転車本体の能力に全く関係がないともいえることで電装武装を施すことには、いくら売れるとはいえ真っ当な考えをもつ自転車工業ならば、そこに疑問を感じざるを得ないというのは正常な感覚である。
 しかし、製品・商品である以上は「売ってナンボ」であることに代わりは無い。
 
 営業や消費者が求めるものと、自転車開発・技術者との葛藤の中でミヤタの最初にだした結論とは「自転車本来の性能に関する装備で、かつ、営業戦略的にも優れた技術投入」であった。
 即ち、接地力の向上と制動力の向上による安全性の確保であり、具体的には新コンセプト自転車タイヤと新式ブレーキの投入である。
 ラジアルタイヤは、既に自動車用タイヤで大きなネームバリューを持っていた。
 また、ディスクブレーキは、従来のブレーキよりも大きく、視覚的にも非常に見栄えがよく営業的アピールポイントにもなった。
 全てを丸く治めた、技術屋の良識をもった内容であった。
 しかし、この素晴らしい発想もスーパーサイクルという全体の流れから見てしまうと「新たな装備の可能性」を業界に提供する結果となってしまっていた。
 全ての流れは、大型化する電装装備に傾斜しており、画期的な新装備も他社の電装車両の売上を凌駕するというわけにはいかなかった。
 
 ここでミヤタも電装車両に本格的に突入する。
 この当時から、ミヤタはナショナルとなんらかの形で繋がっていたらしい。ナショナル自転車のOEMをやっていたのだろうか? その立場が逆だったのか? 単に共用外注があったのか?
 何れにせよ、こと電装となると自転車専業メーカーよりは、電気・電子業界の巨人ナショナルをパートナーにミヤタは選んだ。






 
 初めて電装を積んでみたミヤタ サリー5は、恐らくオッカナビックリな感じで出してみたものだったのだろう。
 一通りのセオリーが盛り込まれているとはいえ、(恐らくナショナルから)供与されたものは、スイッチ類を初め、一世代前のもので、ベースにした車両も上記のマシン「サリーGTラジアルスポーツ」と共通フレームとはいえ、タイヤもブレーキも凡庸なものであり、砲撃力も「無いよりマシ」程度のものであった。
 まるで、二次大戦の建艦・改装に突如としてでてきた日露戦争の戦艦のように見える。

 だが、ナショナルというメーカーは、ちょっと他メーカーとは違っていたようだ。
 それは、さながら弩級戦艦建艦戦でのイギリス・ヴィッカース社のように、他メーカーにも自社の最新技術の投入を惜しまないというものであった。
 もしかしたら、ナショナル自転車の中にも、ヴィッカースとイギリス海軍のような関係があったのかも知れない。

 いずれにせよサリー5が登場した1972年後期になって、突如として業界最大の砲撃力をもつ超弩級スーパーサイクルが登場した。

 ミヤタ「ジャンボテクニカ・オイルディスク」である。




 つづく
 
Posted at 2008/04/29 12:28:48 | コメント(2) | トラックバック(0) | 驚愕のスーパーサイクル | 趣味
2008年04月29日 イイね!

驚愕のスーパーサイクルの装備 その5

驚愕のスーパーサイクルの装備 その5傑作機ヤングホリデーの登場にやや遅れて71年に入るとサイクリング車の大手から、後に超メジャーなものとなる製品が登場する。

 ナショナルのエレクトロボーイである。
 写真のものは、最初期のエレクトロボーイ。
 二灯ライト、5段変速、セミドロップハンドル、ミニ空気ポンプ装備と定石を全て備えた上で、更に電装で固められた当時の最新鋭機種だ。
 金属ケースのメッキを施したスイッチボックスや電池ボックス、ステンレスを大目に採用するなど既にスポーツサイクルの粋を逸脱しつつあった。

 しかし、ナショナルは半年後には自社の新鋭機種を凌駕する更なる最新鋭のエレクトロボーイGLを登場させてしまう。



 電装は大型化され、よりスタイリッシュに。
 走行面での売りとしてラジアルタイヤを採用するなど全ての装備、砲撃力で他社を圧倒的に引き離した・・・・かに見えたのだが・・・

 つづく
 
 
Posted at 2008/04/29 11:17:05 | コメント(4) | トラックバック(0) | 驚愕のスーパーサイクル | 趣味
2008年04月27日 イイね!

驚愕のスーパーサイクルの装備 その4

驚愕のスーパーサイクルの装備 その4この年には、以降の全てのスーパーサイクルに影響を与える自転車が登場する。

丸石自転車のヤングホリデー・アローフラッシャーだ。
5段変速・セミドロハンドル・二灯ライト。
ベースは、ディスクブレーキ等もない極普通のものだ。

唯一、かつ最大の特徴が「アローフラッシュ」
6個の電球を使い、自転車ウインカーで初の流れるタイプのものが搭載された。
ボックス化されたメインユニットは、それまでのウインカーユニットに比較しても大型で目立つのに、それが流れるという「動き」を持ったものであるのだから、周囲へのインパクトは絶大である。
 仮に、この周囲へのインパクトを簡単に表現するのに「砲撃力」としておこう。
 自転車本来の運動性能に直接関係がないもので、ここまで砲撃力に特化した例はなかった。
 それまでの自転車装備は、灯火やホイール、スピードメーター、よくて点滅ウインカーなどが総合的に付いているものが豪華車であり、一つ一つの部分は、ことエンドユーザーから見るとドングリの背比べのようなもので「まあ、要素が多い方がいいだろう」程度の認識であった。
 
 しかしヤングホリデーは、主砲にアローフラッシャーという大口径砲を搭載することで他メーカーのものとは比較にならないくらいの先制攻撃力を備えた。
 この車両の登場は、それまでのスーパーサイクルであろうものを全て旧式にしてしまうほどのもので、まさしくスーパーサイクル界のドレッドノートといえるべきものだった。

つづく
Posted at 2008/04/27 17:46:11 | コメント(1) | トラックバック(0) | 驚愕のスーパーサイクル | 趣味
2008年04月27日 イイね!

驚愕のスーパーサイクルの装備 その3

驚愕のスーパーサイクルの装備 その31970年に登場した、あのスズキから発売されたスカイヤング。
バイクのホイールの製造方法と同じアルミキャスティングホイールは、スポークホイールしか見たことがない子供からすると、無骨で一種異様なものだった。
 今、見るとなかなかデザイン的にもいいのだが、このホイール以外には5段変速・2灯ライトと、売りがない。
 全体としては地味な車両になってしまった。
 スズキとしても中途半端にスーパーサイクル市場に殴りこんできたわけではないのだが、俺的言い方での「戦艦」が登場するのは、翌年のスズキ・インパルスまで待たなくてはならない。
 しかし、時代と他メーカーは消費者があっけにとられるほどの駆け足で、製品の進化を推し進めるのであった。

 つづく
Posted at 2008/04/27 11:57:43 | コメント(2) | トラックバック(0) | 驚愕のスーパーサイクル | 趣味
2008年04月25日 イイね!

驚愕のスーパーサイクルの装備 その2

さて、同じ年のツノダ自転車 


最初がT.Uセレクトフラッシャー。
ブザー付き明滅ウインカー。
まだ、常識的な節度あるもので、ここから恐竜的進化をとげるとは、この時点では誰も想像出来ていなかった。
ストップランプの照度やトランジスタの電力を確保するためとはいえ、リアキャリアの横に、いかにも「電池ケースで御座います」というものがついているのは、ちょっといただけない。
変速レバーの位置や形状も垢抜けない。
ただ、フロントフォークが鍛造というのは、ちょっとビックリしたw

つぎの写真は、豪華版のセレクトフラッシャーDX。



 標準装備のスピードメーター(!)に加え、専用ウオッチとトランジスターラジオを装備!!
 
 これらの装備によりハンドル周りのマスが増大することで、見掛けも迫力が付加された。
 電池ケースも黒にされて、目立たなくなったことでイモっぽさも減少。
 2000円しか違わないで、この内容なら迷わずDXの方が明らかに「買い」である。
 時計とラジオ。ソフトとしては兎も角、ハードとしては自転車本体になんの関係もない装備でのデラックス化。

そこへ、あのバイクの会社が、バイクの技術を使っての自転車を登場させるのであった・・・・

次回につづく

Posted at 2008/04/25 16:46:32 | コメント(5) | トラックバック(0) | 驚愕のスーパーサイクル | クルマ

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