先ごろ元HOUND DOGのボーカル、
歌手の大友康平さんが、自身が難聴で片耳の聴力が全く無い事をテレビ番組で明らかにして話題になってます。
また、同様に
スガシカオさん、
浜崎あゆみさん、
相田翔子さんも
同様の病気で、スガシカオさんは治療中、浜崎さんは完全に片方の耳が聞こえず、相田さんは回復という感じで、
職業病じゃないか?とか言われています。
今色々な歌手の方が発表されている、
突発性難聴
(略して
<突難>と言います。)
実は私も以前なりました、この病気(^^;)。
色々と言われているようですが、
ポイントだけ先に言うと、
突然耳鳴りとともに片耳が聞こえなくなったら、即病院に行く!
これが一番のポイントです。
仕事や体裁など、
周囲を気にしてはいけません!ともかく
「大きな病院」の耳鼻科に駆け込んで下さい!
そして、
医師から突発性難聴の可能性が高いことを指摘され、
入院を勧められたら・・・
即入院して下さい!
この時も、
体裁とか仕事とか考えてはいけません!
「入院のために
ちょっと仕事を整理してから・・・」
とか
「今は公私共に
忙しいから入院はちょっと・・・」
とか
「耳の聞こえがちょっと悪い程度で入院とか・・・
大げさじゃ?・・」
などと・・
考えては絶対にダメ!
これが
回復に向けた絶対条件です。
歌手など、
音楽関係者特有の職業病って言う事を言う人が居るようですが、
そんな事はありません。
私もなりましたし、
私の父親もなってます(^^;)。
誰にでも起こる可能性のあるありふれた・・・それでいて怖い病気です。
原因不明と言われていますが、
2種類の可能性が指摘されています。
ウィルス説と血流説です。
私が10年前に
耳鼻科の医師から説明された治療計画ではこんな感じです。
<医師>
何らかの原因で内耳への血流が阻害されて、聴覚細胞が酸欠状態になってしまう。
当然酸欠だから放置しておくと聴覚細胞は死んでしまう。
早期に治療して早く酸欠状態から回復させないと二度と治らない。
何らかの菌による炎症や、慢性的なストレスによる血管の収縮などで血管が細くなり、その細くなった血管が詰まって酸素欠乏に陥るために、突然内耳が働かなくなり、耳が聞こえなくなる。
<私>
どうしたら良いんでしょうか?
<医師>
まず、即入院。
安静にして、ストレスから切り離す。
そして、炎症を抑えるステロイド剤と、詰まった血液を流す為に血をサラサラにする薬を飲んで、様子を見る。
血液をサラサラにする薬を飲むと怪我した場合に出血が止まりにくくなる、入院を勧めるのは安全の為という意味もある。
<私>
手術とかは?
<医師>
殆ど不可能、内耳の音を感じる部分に血液を供給している血管は髪の毛くらい細い血管が1本だけなので、物理的に手術ができない。
時間が経てば経つほど悪化するので、直ぐに治療を初めましょう。
と、こんな感じで
バタバタと入院。
入院しても1週間は全く片耳が聞こえませんでした(^^;)。
物凄く不安な日々が続きました・・・
回復を信じて、ずっと
投薬治療を続け、
入院2週間めの3回目の防音室での聴力検査で
「ピー」
と言う
検査音が僅かに聞こえた時は
本当に嬉しかったです。
その後はドンドン聴こえるようになり、
更に数日後、完全に回復!
やっと退院できました!
\(^o^)/
再発はしないということで、安心していますが、何故か再発しないと言う事が「ウィルス説」を有力にしている様です。
うちの
オヤジの場合は、私の経験もあって早期診断即入院をさせたのですが、
残念ながら回復せず、
高齢であることも治療効果の大小に影響するようですが、良く判りません。
何よりも、
私という経験者が早期に対応させたのに、回復させる事が出来ず、物凄く悔しかったです(T_T)。
オヤジは
「70過ぎて耳が不自由になるのは普通の事だ!最大限治療努力したんだから仕方ねぇさ!」
と、
達観してますが、やっぱり方耳が聴こえないのは不自由そうです。
当然、日常会話も聞き取りにくくなります。
さて・・・
治療に関することの方が重要なので先に書きましたけど、
実際にはどんな症状なのか?
この部分を
知っているだけで、無駄な時間を節約して、
治療効果を高められると思うので、私の体験を書いておこうと思います。
その当時、仕事である新規プロジェクトに参加していた
私は、かなり忙しい状態でした。
特に
2ヶ月ほどは超過勤務が当たり前の状況で、残業しては帰りが遅くなったりしていましたし、何しろ
交代制勤務だったものですから
睡眠時間も不規則で
相当疲れていたと思います。
その日は夜勤明けで、引継ぎを行い、上司に電話連絡を入れ、業務報告を行なっていたのですが・・・
以前から時々感じていた軽い
耳鳴りが突然大きくなったんです。
と言うよりも、
丁度電話をしていたので、
電話の故障やハウリングかと思いました。
思わず受話器から耳を離したのですが、
耳鳴りですから鳴り止みません(^^;)。
「うわっ、凄い耳鳴り!なんだこれ!?」
と口に出して言ったのもつかの間、
数秒で耳鳴りは収まり、ちょっと耳が詰まったような感覚が残りました。
業務報告を中断したので、
事情を説明しようと、
もう一度受話器を耳に当て・・・
「すみません、いきなりすごい耳鳴りがしたもんで、ええと何処まで話しましたっけ?」
と、受話器に言ったのですが、
うんともすんとも相手の上司が反応しません。
あれ?
コリャやっぱり電話の故障??
ってディスプレイを見ると、ちゃんと
通話中の表示がされています。
おかしいな・・・とおもって
「もしもし!?もしもし!?」
って言っても
無反応、ますます訳がわからなくなって
一度電話を切り、もう一度かけ直すことに。
受話器を取り、短縮ボタンを押して、耳に・・・
「あれ?おっかしーなー何も聞こえないぞ?」
その時
私の<左側>に居る同僚が声をかけてきたんです。
「どうしたの?」
「いや、
電話の故障みたいで・・・」
「受話器のモジュラーが抜けかかってたりするんじゃない?一度挿しなおしてみたら?」
受話器を置いて、モジュラーを抜き差しして再度短縮ボタンを押し・・・
「やっぱり聞こえない・・・故障かな??」
って、思って
自分の目の前に受話器を持ってきて、
指でコンコン叩いたり、真正面で
「もしもーし!」
とかやったりすると・・・
「おーい、もしもーし!」
って
声が僅かに聞こえたんです。
左側から!
そこで、( ゚д゚)ハッ!となって・・・
左耳に受話器を当てて・・・
「もしもし?・・・」
と、恐る恐る声をかけてみると・・・
「もしもし!?どうしたんだ!??おーい!」
と明瞭に聞き慣れた上司の声が耳に飛び込んできました!(^^;)。
何度も電話をかけてくる私に、何か事故でも有ったのではないかと心配する上司。
「すみません、
ちょっと確かめたいことがあるんで・・・」
と、上司に協力を頼み、
受話器を右耳と左耳に交互に当てながら上司に喋ってもらったんです。
「・・・
何か突然右耳が聞こえなくなったみたいです・・・」
「えっ!?」
上司も相当驚いてました。
とりあえず業務報告は済ませましたが・・・。
「これはいったい何だろう??」
「ネットで調べてみたら?」
と、同僚と会話したのを覚えてます、
目の前のノートパソコンで
「片耳 突然 聞こえない」
と検索すると・・・・
突発性難聴と言う病名が現れたんです(^^;)。
私の症状はどう見ても「重症」で、
3日以内に受診し、
1週間以内に治療を開始しないと
手遅れになると言う記述が・・・
これは尋常ではない・・・と、直感した私は、夜勤明けで次の日休みと言う事を最大限利用し、
その日の内に耳鼻科受診、翌日入院手続き、1週間以内に治療開始と言う対応が取れました。
私の会社のように、
休みの申請を出せば殆ど無条件に休める会社って言うのも珍しいとは思います。
が!
突発性難聴の治療は、早期認識・早期受診・早期治療がとても大事です。
世間体とか仕事とか気にしてはいけません!!
片耳が聞こえなくても、
もう片方が聞こえるので、
「そのうち治るだろう」
って考えてしまう人が多く、
治療効果を下げてます。
突然の耳鳴り!耳の閉塞感、片耳だけ聞こえないってなったら、
即耳鼻科に行きましょう。
何故こんなに焦らせるか?と言われれば、それは
入院して治療をするまでに意外と時間がかかるからです。
即日受診に行って、入院手続きした
私ですが、街一番の大病院で有るにも関わらず、結局入院まで1週間近く時間がかかりました。
つまり
即決しないと物理的に治療が間に合わない物なのです。
入院設備がない小さな耳鼻科などに行ってしまうと、入院設備が在る病院に
紹介状を書いてもらったり、更にその
病院での手続に時間がかかります。
ですから、
最初から大病院の耳鼻科に行くべきなんです。
ところで、
片耳が聞こえない間はどんな感じか?と言われると。
これは、
かなりしんどい物です。
空間把握能力が下がってしまい、
世界の半分が薄らぼんやりとした感じになってしまいます。
音楽を聞いても音の広がりとかが下がって、
つまらなくなります。
音という情報が減るので、
小さな音や危険な音に鈍感になり、相当危ない。
なるべく早期に治療開始して、こう言った症状から脱出したくなるものです。
さて、
芸能人がかかりやすいような印象を持っている人が多い様ですが、
芸能人は一般の人以上の高ストレス生活をしているので、
かかりやすいって言う面も在るでしょう。
例えば、創作活動への悩み等はもとより、一般の人では殆ど経験しない様な
訴訟対応、不特定多数の人からの
賞賛やバッシング、殺人的なスケジュールや
不規則な生活、極端に高かったり低かったりする
不安定な収入、特殊な生活による
家庭環境の悩み等・・・ちょっと考えただけでも
相当に高ストレス生活であることは想像に難くありません。
音楽関係者はこの病気になると深刻ですから、特に大きく報道されますが、
耳を酷使する音楽関係だからなるという事ではなく、
不規則な生活や高ストレスな生活をしていると免疫や代謝が落ちてなりやすい・・・
つまり、
誰にでもなる可能性はあると言う病気です。
「自分は音楽に興味もないし関わっていないから関係ない。」
と思ってはダメだと思いますよ。
この病気は、
1年間で国内で何万人も発症するありふれた病気なんです。
最近疲れ気味だな・・・だけど、仕事は充実してる!
こう言った方がなりやすいのかも知れないんですよね!(^^;)。
仕事や家庭への責任感、何かをこなすことによる
達成感・・・こう言ったモノを高度に求め過ぎたり、快感を感じる人が
知らず知らずの内に自分を追い詰めて
ストレスになってる場合が・・・(^^;)。
自分の生活環境を見なおして、ストレス管理。
バリバリ働くだけが美徳ではありません。
息抜きや休息を入れて、
体も心も休ませるのが重要なんじゃないかと私は思います。
私が幸運だったのは、
・電話中というシチュエーションだったため、片耳が聞こえないと言う症状に直ぐに気がついた。
・目の前にパソコンとネット環境があったために正確な情報を直ぐに確認できた。
この二点だったと思います。
突然片耳が聞こえなくなった!
それは突発性難聴かも知れません。
年間数万人が発症するありふれた病気です。
私の経験が何かの参考になればいいな・・・と思ってます。
<あなたが居なくちゃ何も聞こえないし感じない。何も伝えれないし何も出来ないよ>
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病気 | 日記
Posted at
2012/11/07 21:31:38