ヨーとヨーレートをごっちゃにしないように整理しておきます。
ちなみに私のG-Bowlアプリ設定はヨーレート表示スケールを0.6 rad/s にしてます。0.628にしたかったけど。これで普段の街乗りからワインディング走行までグラフエリアに収まります。あとは必要に応じて
3本2本指でズリズリしてヨーレート波形を拡大表示します。
ヨーレートとステアリングの関係を詳細な機構は省いて単純に捉えるとこんな感じ。
山の頂点(△印のPeak)がステアリングの最大舵角でこの時の車のヨーレート(角速度)が最大。山の途中(◯印)でヨーレートの勾配(角加速度)が最大になる。ステアリングを速く切るほどこの勾配(角加速度)が立ってくる。最大舵角を維持すればこんなグラフに。
単純化して速度は一定と仮定します。舵角を維持しても速度が上がると公転速度の増加に伴って自転の角速度も上がり、ヨーレートが微増するので。
グラフの形が違っても意味することは同じです。この他にもバリエーションとして「前半は速く切り込む/後半はゆっくり戻す」とグラフの前半後半が非対称でピークが手前寄りになり、逆にするとピークが後ろ寄りになったりします。
ヨーレートのグラフが囲む面積(薄いピンク領域)は [rad/s] x [s] = [rad] で ヨー、つまり自転角度を示す。
ところで本当にそうなってる? そこでログを調べました。

左のログは右回りのヘアピンコーナーで自転角度が-180度(≒ -3.14 rad)となるはず。右のログはクランクで左に右に曲がって結果として自転角度は0度になるはず。このログをCSVファイルに出力してヨーの値(グラフの面積)を計算します。
ヘアピンコーナー
14.5秒間で -3.2267 [rad] ≒ -184.9度
予想と-4,9度ほど違いますがコーナーの入口(左写真)/出口(右写真)の姿勢を比べてみると、入口では少し外側へ向いていてこれを考慮するとどうも合ってそうな感じ。

クランクコーナー
16.7秒間で 0.045 [rad] ≒ 2.6度
こちらもコーナーの入口(左写真)/出口(右写真)の姿勢を比べてみると、やはり入口では少し外側へ向いていて、これを考慮すると合ってそうな雰囲気。

iPhone6 の3Dジャイロは測定精度が高い!と感心しました。
3Dジャイロは角速度を測定するので角度は累積でしか求められないのですが。例えれば前後Gの累積で速度を求めるようなもの。ヨーレートはノイズが少なく綺麗に測定できるのでよく合うのでしょう。もちろんiPhoneを水平設置することが前提です。
実はヨーレートコントロールの失敗談を書こうと思っていたら、その前段と寄り道で長くなりました。(^^; 失敗の顛末はまた今度に。
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Posted at
2016/10/06 18:18:11