
前の記事の続きです。
前回は軌跡を線形(曲線)で見るか測定点で見るかで
微妙に違う、で終わりました。今回はその続き理由を
図解してみます。
その違いが分かれば軌跡とXY合成Gの関係が見えて
きそうな気がします。軌跡の形が同じでもボールの
転がり方はいろいろ。
まずは軌跡の測定点と曲線の違いから。それぞれ図にするとこんな感じです。
軌跡の形に注目するため測定点を曲線で繋いでます。曲線はアプリ(Numbers)で描きますがおそらくはスプライン曲線(私の推測)です。測定点を通過する曲線ですが、X(G)つまり横Gにノイズが多いと曲線が緩やかにならず乱れがち。
そこで適度に緩やかにするため1/10秒間隔の測定点を1/5秒ごとに(1個おきに)間引いてます。1個おきに測定点から外れますが適度に緩やかな曲線になります。また隣接する測定点の間に適度な隙間が生じて時間間隔が明瞭になります。ちなみに
5分間〜区間全体の軌跡は1/2秒間隔に間引いて曲線補間してます。
しかし曲線の形だけでは変化のタイミング、測定点の時間が分かりません。例えばG-Bowlアプリは軌跡間隔が規定値1/6秒でその瞬間ごとの測定点を示します。私は軌跡を長くしたくて1/4秒にしてますが。文章で説明は判りづらいですね。
では、軌跡の曲線を想定してそれに対応するXY合成Gを推定できるか試してみましょう。
A,B2つのパターンを想定します。Aはよく見慣れた形。これは図形的にも経験的にもXY合成Gが一定のグラフを予想するでしょう。ではBはどうでしょう。図形からして上図のような穴ぼこか? XY合成Gが局所的に小さくなるには違いないけど、どんな形になるかは測定点の時間次第です。
で、実際にはどんなグラフか。この種の軌跡は
以前の記事で拾い集めました。例えばこの様なボールが回らない事例です。
減速Gを早期に収束させて素早く旋回Gに移り変わる洋式のコーナリングです。XY合成Gが上の予想図のような大きな穴ぼこにならないのは、Bの軌跡の凹んだ形に沿って素早くボールが移動して測定点が飛び飛びになり、ボールがX(G)最大で滞留するからです。この種の軌跡をきれいに決めるにはブレーキのタイミングがシビアです。Aの半円形の方がやり易いくらい。
何度か挑戦しましたがタイミングが合わず失敗ばかり。ブレーキのタイミング以前に旋回の入り方に課題があるなーと思っていたところ、GBLさんから定常円旋回の実験に誘われて。まずはここからだなー、で今に至ります。年末年始は忙しかったり寒くて出不精だったりCSVデータを覗くのが面白かったりで、実験や運転がすっかりご無沙汰。(^^; もう少し暖かくなったら再開です。
なぜ丸い軌跡を目指すの? 軌跡が丸くないとXY合成Gが痩せてしまう、摩擦円に沿ってグリップを活かし切れない、だから円形が正しい、というのはあまりに早計でしょう。
Posted at 2016/01/30 01:38:59 | |
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