
去年「年間50冊」を達成するべく飛ばしていた分、
年が変わってちょっとアクセル抜けた…( ̄▽ ̄;)
のと、
実は、正月休みからとある遊びを始めまして、
そのせいで読書時間が減っていました。
怠慢であるw
ロバート・ポビ 『マンハッタンの狙撃手』 (2019)
原題『CITY OF WINDOWS』
超長距離・移動するターゲット・天候 ブリザード。
異常気象で連日猛吹雪のマンハッタン。
人間業とは思えない悪条件下で次々とヘッドショット狙撃を成功させるスナイパー。
被害者は全て法執行官。
元FBI捜査官、今は大学で物理学を教えるルーカスに、古巣から捜査協力の依頼が入る。
ルーカスはアスペルガー症候群の気がある気難し屋だが、その超人的な空間把握能力により狙撃ポイントを正確に言い当てる。
しかし、吹雪のせいで犯人の足跡も硝煙反応も消えていて捜査は難航。
被害者を結びつける共通点は何なのか。犯人の狙い・メッセージは何なのか。
超濃密なプロットで一気に引きずり込まれます。
特に謎が立て続けに降り積もる前半の怒濤の展開が凄い。
後半ちょっと頁数が足りてない感じはするけど、こういう話は確かに全部語らない方が良いかな?
2回読み推奨。
我々日本人には微妙な所がよくわからないですが、
銃社会アメリカの内包する永遠のテーマが鍵。
「修正第2条」、いわゆる “銃を所持する権利” 。
“市民軍” “自警団” という、実質的には白人至上主義の武装集団。
それプラス、現政権(トランプ)の視野狭窄への諷刺。
著者は本作が日本デビューですが、既に世界的ベストセラーの著作有り。
リアルタイムの旬な作品、なかなか頭も使って刺激されます。
イーデン・フィルポッツ 『赤毛のレドメイン家』 (1922)
原題『THE RED REDMAYNES』
こちらは一転して100年前の作品。
フィルポッツと言えばだいぶ前に読んだ
『誰がコマドリを殺したのか?』が印象深く、“あの空気感” が恋しくて手に取った一冊。
現代ミステリ・スリラー・クライムばかり読んでいると、アナログな時代の話が読みたくなる。
1922年と言うとWW1終結直後。
クルマ・バイク・レシプロ飛行機・モーターボート等、大体のメカは既に有るものの、どこかまだ19世紀の残り香が感じられる。
100年の時を経た “コチラ側” から見ると、どこか「剣と魔法の世界」に近いような、ファイナルファンタジー的な時代かもしれない。
本作はネタバレせずに感想を述べるのが難しいw
なので、江戸川乱歩の有名な評論を。
この小説の読者は、前後三段に別れた万華鏡が、三回転するかのごとき鮮やかに異なった印象を受けることに一驚を喫するであろう。
第一段は前半までの印象であって、そこには不思議な犯罪の他に美しい風景もあり、恋愛の葛藤さえある。第二段は後半から読了までの印象てあって、ここに至って読者はハッと目の覚めるような生気に接する。そして二段返し、三段返し、底には底のあるプロットの妙に、おそらくは息をつく暇も無いに違いない。
1ヶ年以上の月日を費やしてイタリアのコモ湖畔に終わる三重四重の奇怪なる殺人事件が犯人の脳髄に描かれる「犯罪設計図」に基づいて、一分一厘の狂い無く、着実冷静に執行されていった跡は驚嘆の他は無い。
そして読後日が経つに連れて、またしてもガラリと変わった第三段の印象が形作られてくるのだ。万華鏡は最後の絢爛たる色彩を展開する。
ちょっと誉めすぎと思うがw
現代ミステリを多数読んで慣れてしまっているというのもあるかもしれないけど、そこまで良いか?と思う。( ̄▽ ̄;)
主人公が事件状況をことごとくミスリードしていっているのがわざとらしいほど分かりやすく描かれ、読んでいても違和感ありありの事件捜査が続くのだが、トリックをより劇的に見せる為の手法ではある。
この辺り、『コマドリ』の方がわざとらしさが無くてスマートだった。
『レドメイン』は少しわざとらし過ぎる嫌いがあるが、そこは “恋は盲目” という言葉で収めてある。
今の視点で見れば、本作の犯人も所謂サイコパスの傾向なのだが、100年前当時にはこの設定はなかなか鮮烈だったのではないか。
また本作のトリックは、デジタル社会の現代ではほぼ成立しない。
こういったミステリ小説も、それが書かれたのが “デジタル時代” の以前・以後かで読む側が頭を切り替えていく時代になってきているかも?
で、
冒頭に触れた “新しい遊び” がコレ。
スマホゲームですw
「スマホでゲームなんて…┐(´д`)┌」と思っていたんですが、
正月休みで暇してる時に、昔からのゲーム友達の中学の同級生がコレをやってると聞いて。
実はこれ、ワタクシが中学~高校の頃にドハマりして、通算プレイ時間が軽く1,000時間を越えている
FFT(Final Fantasy Tactics)の事実上の続編。
ゲームシステムも世界観もまんまFFT。これはツボるw
(かつて携帯ゲーム機で出た、続編とは名ばかりで中身は全く別物だった「FFT2」という黒歴史があるだけに)
しかしまぁ…スマホゲームの悪しき面か、スクエニの悪しき面か、課金煽りがすげぇ。( ´-ω-)
半年前のリリース当時はもっと酷かったらしいですが、
今でも充分過ぎる搾取っぷり。
ストレスなくやりたいことやろうとしたら毎月3万以上必要(爆)。
ビギナー割引でオマケ付きやったんで3,000円程突っ込んでしまいましたが。
昭和生まれのおっちゃんとしては、
…ゲームって1本5~7,000円くらいで完結してるもんじゃねーの?(´д`)
って感覚ですがね。
まぁ、懐かしさポイントで暫くやると思います。
今週のアップデートで放置プレイ機能が搭載されたんで読書時間もまた確保できるし(笑)。
しかし、この放置プレイ機能のお陰でマルチプレイの旨味が無くなったという本末転倒w
やっぱりスマホゲームって好きになれんわー…
Posted at 2020/01/30 11:11:13 | |
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