
Yahoo!ニュースより
トヨタ自動車は26日、新型ハイブリッド車「プリウス」の受注台数が25日までに11万台を突破したことを明らかにした。
18日の発売の時点で先行予約は既に8万台を超えていたが、1週間でさらに受注を伸ばし、ハイブリッド人気を改めて裏付けた形だ。
エコカー減税も追い風になり、販売店は活況を呈している。
愛知県内で63の新車販売店を持つ愛知トヨタ自動車(名古屋市)では、「異例中の異例というくらい注文が入っている」(幹部)という。
発売後初めての週末だった22-24日の3日間で8000組が来店、それまで付き合いのなかった客が約半分を占めるという。
生産が受注に全く追いつかないため、今注文しても秋以降の納車になるという。
・・・例えていうと阪神ファン(ホンダ)が巨人(トヨタ)の好調ぶりを横目に地団駄を踏んでいるようなものでしょう。
すなわち、真弓新体制で建て直しを図ろうと奮闘するも金銭的に制約されている中での戦いを強いられているBクラスの阪神とは対照的に金と技術(選手力)にものを言わせて快進撃を続けている首位・原/巨人のようなものです。
そんな試合は観ていても全然つまらな~い(-。-;
そもそも、トヨタとホンダでは技術規模や開発コストだけでもスケールが全然違うし、両社の販売力だって全然違うわけです。
だから、(ZE1とZE2を別車両とみなして)新参者のインサイトはある意味”大健闘”だと思いますがねぇ・・・
確かにプリウスの進化版THSⅡは素晴らしいし、(サクッとですが)メガウェブで試乗した限りでは(対コストでの)ドライバビリティに非の打ち所がないし、寧ろプライスタグを考えると「よくぞここまで!」と頷ける内容であることは素直に認めたいと思いますし、11万台というオーダー数もトヨタだからこそ出来る偉業でしょう。
しかし
「プリウスVSインサイトはプリウスの勝ち」と安直に書き立てるのはどうも納得がいかないわけで・・・
そもそも
「ガソリンエンジンがメインでモーターはあくまで補助」という概念の
シリーズ方式を採用するホンダのIMAと
「モーター駆動をメインとし、ガソリンエンジンは補助的かつここ一番の時用」という概念の
シリーズ+パラレル方式を採用するトヨタのTHSⅡではハイブリッドの活用方法(目的)からして全然違うし、排気量にしてもインサイトは1.3Lでプリウスは1.8Lと全然違う。
また、プリウスは目玉であるLEDヘッドライトやベンチレーションルーフといった先進装備に関しても冷淡で、205万円を”売り”としているLにはオプション設定すらないのです。
つまりは「これらを選びたけりゃGやSツーリングセレクション(ともに245万円)以上を買え」ということなのかと思うわけですよ・・・
その点、インサイトはグレードごとに装備に差はあるもののプリウスほど極端なことはしでかしていないわけで、その点に関してはまだいくらかホンダのほうが良心的なような気がします。
総括すれば、インサイトは限られた予算で精一杯取り組んだ
”ガソリン車に近い大衆ハイブリッド”プリウスは資金力に物を言わせた
”近未来ハイブリッド”という仕上がりだなぁ・・・と思うわけです。
今回のニュースはホンダにとってかなり耳が痛い話となっているのは間違いないでしょうし、下手をすればインサイトを検討していた人の中にもプリウスを見てその魅力にイチコロとなってしまった人も居るでしょう。
けれど、ホンダにはホンダの役割って絶対にあると思うのです。
アルファード/ヴェルファイアの登場時みたく「プリウスは納期が長すぎるから待てない」という人や「プリウスはメジャーすぎる(没個性的だ)からイヤ」という人、あるいはアンチトヨタ層(またはホンダ好き)に対して売り込む余地はあるでしょうし、3ナンバー拒絶層にも支持される余地を残しています。
正直言って、両車を単純比較すればどう考えてもプリウスの勝ちです(ていうか、勝ちでなきゃおかしい。まぁ、プリウスにもインテリアの質感が低いという欠点はありますが)。
どうあがいてもトヨタに分があります。
でも、ホンダの培ってきたIMA技術は全然無駄じゃないし、インサイトの売り上げもがた落ちとなることなく比較的安定した販売台数で推移するような気がします。
ただし、確実にそうなる為にはインサイトの価格を平均でもう10万円引き下げる必要はあるかと思います。
まぁ、いずれにしろ両車ともに各メーカーが社運をかけて開発した車種ですから販売台数が好調に推移することを祈りたいと思います。
(欲を言えば、各社に300万円前後の3列シートミニバン・ハイブリッドをリクエストしたいのですが)
Posted at 2009/05/27 09:17:44 | |
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