囲碁はその複雑さから、チェスや将棋よりも格段にソフト開発が難しいとされるが、AIの新技術で判断力を大幅に高めた。
記者会見した開発者らは「碁はルールは極めて単純ながら、深遠な複雑さを備えたゲームだ。病気の画像診断など状況判断が必要な場面に応用できる」としている。
対戦相手は2013~15年の欧州チャンピオンで中国出身のファン・フイ氏。15年10月、プロが公式戦で使うフルサイズの19路盤でハンディなしで5戦、アルファ碁が全て勝った。
3月に賞金100万ドルをかけて世界トップクラスの一人、韓国の李世●(=石の下に乙)(イ・セドル)九段に挑戦する。李九段は「(AIは)驚くほど強く、進化し続けていると聞いたが、勝つ自信はある」とコメントした。
囲碁ソフトは、計算によって先の展開をシミュレーションし、勝つ確率が高い一手を選ぶ手法が2000年代に開発され、アマチュア有段者ほどの強さになった。しかし対局の展開パターンは、盤面の広さの違いなどからチェスが10の123乗通りほどなのに対し、囲碁は10の360乗通り以上もあるとみられ、計算が追いつかず、プロ棋士に勝つほどではなかった。
チームはやみくもに計算するのをやめ、膨大なデータを学習して判断能力を高めるAIの「ディープラーニング」と呼ばれる新技術などを組み合わせた。アルファ碁に、プロが打った盤上の石の配置を画像として入力し「勝ちにつながる形」を覚えさせたり、自分自身と戦わせ、勝つための方法を学ばせたりしたという。(共同)
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前述のとおり、小生はヘボ将棋の愛好家だが、囲碁に関してはルールをかじった程度である。けれども、
「人工知能(以下AI)が囲碁のプロ棋士に勝つには、あと10年かかる」
と言われていたことだけは知っていた。
ゲームにおけるAI対人間脳の戦いの歴史は案外浅い。
1997年、コンピュータチェス「Deep Blue」が人間のチャンピオンであるガルリ・カスパロフを破ったのは有名だ。
ちなみに、その頃のコンピュータ将棋は、アマチュア二段くらいの実力である。
その1年前の1996年、プロ棋士を対象に
「コンピュータが将棋のプロ棋士を負かす日が来るとしたらいつ?」
というアンケートが実施された。
多くのプロ棋士が人間を超えることはないと回答したが、羽生名人だけは、ズバリ2015年と答えた。さすがは勝負師羽生であり、先見性も卓越しているのである。
そこで2015年現在を調べてみると、正式ルールで行われたAI対将棋プロ棋士の対戦成績は、AI9勝・プロ5勝・1引き分けとAI側が4勝リードしている。
AIがどのようにプログラムされているのかは文科系の小生にはとんと理解できないが、将棋はお互いが1手ずつ指すゲームのため、局面の評価が重要で、局面の有利不利に序列をつけるための評価関数が必要らしい。
また、序列をつけるだけでなく、通常は局面を実数化する関数を使うのだそうだ。
つまり、30手目の局面ではAI側が350点に対し、藤蔵がマイナス500点・・・というような感じで数値化していると考えられる。
探索では評価関数を利用し、数手先の変化を読み、相手が最善を尽くしてきたときに最も自分が有利になる手を探す。
ここでいう「有利」は、相手の玉を詰ますことが可能、あるいは駒得になるなど数値化できる基準で評価するようだ。
したがって、評価関数の作り方と何手先までを探索の対象とするかでAI将棋の強さが決まってくるのだろう。
ところで将棋の場合、平均着手可能手数は80通りもあるので、手先までの局面数は
という膨大な数になる。
このことに関連し、AI開発者である山本一成氏は、日経新聞の将棋欄で次のように述べている。
「コンピューターの将棋の考え方は、人間とは大きく異なる。砂漠にある一粒のダイヤモンドを、人間は目星をつけ直感を頼りにすくい出す。一方コンピューターは、ブルドーザーのように圧倒的な計算力を使って探しだす。近年このブルドーザーを効率よく運用できるようになってきた。ブルドーザーが高速ドリフトするようになりつつある。」
あくまでも私見だが、AI9勝・プロ棋士5勝という数字の差は、今後加速度的に広がっていくことが見通される。
したがって、プロ棋士の集合体である日本将棋連盟は、しょっきりや花相撲のようなプロレス的イベントは別として、正式ルールにのっとったAIとの真剣勝負を拒否せざるを得なくなる。
なぜなら、AIの方が強いということが万人に示された時、彼らプロ棋士の勝負師としての価値はほとんど意味をなさなくなるからだ。
これは囲碁のプロ棋士の集まりである日本棋院も、早晩同様の運命をたどることだろう。
しかしこのニュースの恐ろしいのは、何も囲碁や将棋のプロ棋士だけが価値を喪失するのではない・・・つまりそう遠くない将来、誰もがAIにとって替わられる可能性を示唆している点にある。
アメリカの未来学者レイ・カーツワイルによれば、2045年に、世界は技術的特異点に達するという。技術的特異点とは、多少のニュアンスの差こそあれ、人間よりはるかに知能の高い超知能が誕生する時点である。
グーグルは1000台のコンピュータに、動画投稿サイトYouTubeから取った1000万匹の猫の静止画像を見せて、3日間学習させた。手法は教師なし深層学習(ディープラーニング)というもの。囲碁対局用AIの例の学習方法だ。
その結果、コンピュータのモニターに猫の顔が浮かび上がった。つまりコンピュータが猫を認識したというわけだ。が、人間の子供なら3歳の幼児にでもできるし、そもそも人間の子どもは1000万匹もの猫を見て学習するわけではない。つまり人間はパターン認識において、AIよりはるかに優れているはずである。
その関連でいえば、現在のAI研究は圧倒的に狭い人工知能に集中している。
しかし一部の研究者は、人間並みの知能を持つAIの完成を夢見ている。アメリカのある研究者はあと5年で完成可能といい、日本のある研究者は2020年代前半の完成を目指すという。
当面我々にとっての関心事は、特定の分野において、人間よりはるかに優れたAIが爆発的に発展していくことにより、人間社会に大きな影響が及ぶ点だ。
歴史的に見れば、産業革命の時代には機械に職を脅かされた労働者たちが機械打ち壊し運動を行ったが、この運動はさほど広がらなかった。
機械を導入したため生産性が向上し、社会が豊かになり、新しい職が生まれたからに他ならない。
オートメーション革命は現在も続いている。
工場で肉体労働をする労働者の数は減ったが、その分、オフィスにおける知的な労働が増えて、労働者はそこに吸収された。現在の労働者といえば、農業・漁業などの肉体労働、工場における肉体労働はむしろ少数で、多くの労働者はオフィスで働く知的労働者である。
現在進行しているAI革命は、そのオフィス労働者の地位を危うくする。
また、AIを搭載したロボットの発達は、肉体労働者の職域をさらに奪っていく。
もちろん、AIとロボットの発達は、生産性を上げて社会をより豊かにするし、それに伴って新たな職業も生まれるだろう。
しかし、問題はその変化があまりに急速であるため、労働者がそれについていけないことである。
今まで帳簿をつけていた中高年の労働者が、AIにその仕事を奪われて失業し、明日からプログラマーになれといわれても土台無理な話だ。
そして、最も懸念するのは、AIを持つ者と持たざる者との格差のさらなる拡大である。
「早くお迎えが来ないかなぁ~・・・」と時々つぶやく小生だが、3割くらいは本音なのだ。
さて、発狂文はこの辺にして、一昨日Audi足立に行ってみた。
そろそろ新型A4が展示されているのでは・・・とのヨミだ。
12時45分、輸送機で自宅を出発。
13時35分、トウチャコである。
身障者用スペースに止めさせて頂く
GUは中古車スペースへと変身していた
目当ての新型A4は来月に展示とのことであった
相変わらず下手な写真を撮る
この顔も展示場では最後か・・・
帰りは、エスクァイア号初の首都高を走ってみた。
やはり一瞬の脚に欠けるため、合流ポイントはスリル満点である。
15時55分、帰宅。
そのままアローワンFX号で市役所に行き、野暮用を済ます。
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