
お笑い芸人が買ったことで話題になっているBMW i8の試乗をして来ました。
カタログスペックを紹介します。
全長4690mm×全幅1940mm×全高1300mmで、車重は1500kg。
「史上初、カーボンファイバー製 プラグイン・ハイブリッド・スポーツカー」と銘打つだけあって、この大きさの割りには軽いですね。
フロントには131ps/25.5kgmを発揮する電気モーターを、リアには231ps/32.6kgmを発揮する1.5L直3ターボエンジンを搭載することで、0-100km/h加速は4.4秒。
6速ATで、燃費は19.4km/L。
モーターがフロントを、エンジンがリアを駆動する変則4WD。
価格は1966万円。
特徴的な外装色ということもあり、人の目を引くこと間違いなしのエクステリアデザイン。
流れるようなルールラインが特徴的です。
上方に跳ね上がるシザードアも注目を浴びるでしょうが、軽いので座った状態からでも閉めるのが楽です。
実用性を損なわないのは素晴らしいですね。
後席も備わりますが、大人では1時間もキビシイかも。
911やTTほどではないですが、前後の長さよりも天井が低いことによる圧迫感に耐えられません。
しかしいざと言う時に4人乗れるのは大きな武器ですよね。
リアにあるトランクスペースは開口部も天地もそれなりにあります。
内装はBMWらしさを失わずに近未来的なスパイスを振りかけた感じ。
メーター類の視認性が高く、スイッチなどが押しやすい位置にあるのはさすがBMWです。
コンフォートモードですとエンジンが掛からないため、全く音がしないまま走り出します。
「速い!」とは思いませんが、i3よりははるかに俊敏な動き出しです。
コーナーで車体の軽さを感じられます。
フロントがスッと入る感じは今までのBMWは見られないもの。
ブレーキも独特のフィールのi3とは違い、至って普通で効きも良い。
路面の状況がとても伝わる足回りですが、不快な突き上げなどは少なく、硬いですが乗り心地は決して悪くありません。
乗り心地よりもシートが薄く座り心地が悪い方が気になります。
また、ロードノイズはキャビンに結構入り込みました。
エコプロモードは反応が鈍すぎてあまり現実的ではありません。
スポーツモードにするとメーターが赤く変わり、タコメーターが生じます。
エンジンがかかり、1.5Lとは思えないエンジン音が車内に響きます。
どことなく古典的スポーツカーの振る舞いを見せ、今までとの印象の違いに驚きました。
問題はそのエンジン音がアクティブサウンドシステムによるものなので、とても機械的・人工的で心が揺さぶられないことです。
どうせ聴かせるのならもっと澄んだ音色にして欲しい。
しかし、スポーツモードでもステアリングが軽く、近未来のスポーツカーとは男が汗を流しながら必死に操るものではなく、女性でも楽に安全に扱えるものなのだと改めて感じました。
走っている姿もほとんど見かけないためか、試乗中もやたら注目を浴びました。
こんなに人から見られたのはアヴェンタドールの試乗以来です。
充電が無くなれば自動的にエンジンが掛かりますし、その状態であれば回生ブレーキによって充電されますので、自宅に充電設備が無くても所有できるとのことです。
そういう面ではテスラよりも遥かに敷居は低い。
扱いやすさも含めて、通勤にも使えるスポーツカーと言えます。
悪く言えば、外観を除けば2000万円とは思えない普通の車とも言えます。
試乗を終えて実家に寄ると、バルコニーに子供用のビニールプールが用意されていました。
試乗で興奮した身体を冷やすために、娘と一緒にプールで遊び、上から下までビチョビチョ。
これ、大人でも楽しめますね。

Posted at 2015/05/24 22:03:54 | |
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試乗記 | クルマ