
さて、
4台目の81の話になります。
この車は昨年まで乗ってきたのと、いろいろ手を加えてきたので、書きたい内容も豊富。このため、何回かに分けます。先ずは出会いから。
クレスタのエアコンを修理しようという決断が出来ないまま時は流れ・・・
その頃、お世話になっていた知人からの紹介で、最終セダン乗りの方と知り合います。事前情報では本当の最終である95年12月登録ものにお乗りとか。待ち合わせ場所は、昭島で開催されたトヨタの合同大商談会会場。
実車を初見して、程度の良さに目を見張りました。さらにその時は、私もエアコン故障のクレスタではなく、セダンで出かけたため、二台並んでいる構図が実によろしい(笑)。食事をしながら話を聞いたのですが、何でも初代オーナーは高齢が理由で半年前に手放したとか。その他いろいろと話を聞いていく内に、買う気分が盛り上がり、個人所有の車にも関わらず、ついに試乗。帰着後、欲しい気持ちが伝わったのか破格値での譲渡を提示されることに。
ちなみに現車の条件は以下のとおり。
1:走行25,000km、2:車検18ヶ月残、3:半年毎の点検記録簿完備、4:内外装上(もちろん修復歴ナシ)、5:一部変更箇所があるが(後述)基本的にはフルノーマル、6:個人間売買のため保証無、7:6ヶ月前には専業店の中古車として店頭に並んだ履歴アリ、8:禁煙車、9:提示価格は当時の査定価格+
一旦、自宅に帰り、頭を冷やしつつ、冷静に判断を巡らします。
・何より心を擽る最終仕様という肩書き
・履歴は間違いないため、安心できる
・走行距離も少ないため、しばらく修理費用は見込まなくて良い
・購入価格はクレスタの修理代よりは高いが、投資価値は明らかにこちら
・セダンを2台並べて自宅における自己満足度の高さ
・外装色こそ異なるが、同じグレー内装のセダンのためパーツの使い回しが可能
・同じく保存パーツの効率化が可能
・ツインカム系と比べると装備や仕様は落ちるが、あとで対応すればよい
・1G-GEより、さらにパワーは落ちるが、長距離は1JZ-GEに乗ればよい
・ABSが無いのが気になるが、通勤使用はなくなるため、気をつければよい
・・・後半は、殆ど自己肯定(笑)。
父にも相談しましたが、クレスタの悪戦苦闘を見ていたためか、乗り換えに肯定的。その日の夜には、「私が乗る」と返事をします。
合同大商談会でトヨタ車を購入することになりました。ただしディーラーではなく個人から(笑)。
保証無し中古車には懲りたはずが、再度の賭け。今回は前回の失敗分も取り返す大勝利でしたね。結果は、JZX81の17年に続く12年以上の長い付き合いとなります。。。
ここでカタログの紹介ですが、併売期の歴史は意外と知られていないので、簡単に解説。
セダンのみ、1992年(平成4年)10月に実施された90系へのモデルチェンジ後も、そのまま併売されていましたが、1993年(平成5年)2月のマイナーチェンジにより、3ナンバー車やディーゼルは廃止されて、2.0グランデ、1.8GRサルーン及び1.8GLというセダンでは量販だった3車種のみに大幅縮小されます。その後、1994年9月の一部変更を経て、1995年12月にコンフォートに後を継がせる形で生産が中止されます。
セダンのカタログは、1993年2月時点では70ワゴンと一緒でしたが、1995年8月のワゴンのマイナーチェンジを契機に、セダンだけで独立したものとなります。(それも僅か4か月のためだけに・・・)
それでは本当の末期となる、1995年(平成7年)8月のカタログから紹介。
2015/4/16 画像を全て更新しました。
画像は最上級グレードとなった、2.0グランデ(フラクセンマイカメタリック)。
この色は、90系で初登場した色で、1993年2月の変更時に追加された色となります。この角度では、色以外に併売期であることは確認は不可能。
ちなみに、画像自体は、
(その9)で紹介したセダンツインカム24の一部修正。
画像は、中間グレードかつ4気筒最上級のGRサルーン(ダークブルーイッシュグレーメタリック)。
この色は、変更前からの継続色ですが、この角度からだと、右側エンブレムから「TOYOTA」が外されたため、併売期の判別は可能。その他、細かい点ですが、トランクリッド中央にあるキーカーバーのエンブレムが、マーク2固有のマークから、セルシオ以降採用された社名マークに変更されています。
この画像も、(その9)で紹介したセダン2.5グランデの一部修正。そのためか、実車よりもリヤトレッドが広がっている感があります。
2.0グランデの室内。
1993年の変更の際に、3色あった室内色は、ミディアムグレーのみに統合されています。
画像では判りませんが、92年モデルと比較すると、
・ボンネットオープナー:室内色ステッカー付→黒ステッカー無
・P/W:キーOFF後作動可能&スイッチ照明全ドア→キーOFF機能廃止&照明運転席のみ、
・ドアキー穴照明廃止、
・ドアスイッチのカバー範囲縮小
等々、この時期特有のコストダウンが地道に進行しています(笑)。ハーネス類も、メーカーOP(MOP)の拡張性を持っていたのが、設定縮小に伴い無駄な端子は全てカット。

左頁は主に視認性の紹介
ハイマウントストップランプはMOPから標準化されますが、部品自体は同じもののためリヤワイパーとの併設は不可能。90系ではトランクリッドに別置のハイマウントを装備することが可能でしたが、こちらに追加設定されることはありませんでした。
右頁は室内の操作性やメーターの紹介
ATのシフトレバーは90系のものと同部品に変更されています。
一方でMOPにあったCDチェンジャーは廃止され、パワーアンプ別設置のCDチェンジャーがディーラーOP(DOP)で用意されることとなります。
エアコンの代替フロン適合は、数少ない進化(?)の一つ。

左頁は2種類に絞られたエンジンの紹介。
92年以前と全く同じもの・・・ではなくて、1G-FEではヘッドの”24VALVE”ステッカーが省略されていたりします。
右頁は足回りの紹介。
こちらも92年以前と全て同一部品ではなくて、ドラシャがGX90のものに変更されていたりします。

左頁は安全性に関する紹介。
サイドインパクトビームは、93年の変更で追加された装備ですが、実は一部輸出仕様は、その以前から先行して装備されていたりします。メーカー的には部品統合も進んで一石二鳥。この装備のおかげで、制振財の配置が異なっているらしく、ドア音は若干安っぽいものに。
右頁はディーラーOP(DOP)の紹介。
ワイヤレスのキーは90系後期と同一部品。ここにはありませんが、シートカバーの柄も90系と同様の種類に変更されていたり、フロアマットも微妙にコストダウンされていたりとカルト視点はイロイロあります(笑)。
全グレードの紹介。
上から、グランデ(シルバーメタリック)、GRサルーン(ダークブルーイッシュグレーメタリック)、GL(スーパーホワイト2)。
シルバーは、1993年に設定されたダークグレーイッシュオリーブに替わり、1994年9月以降に設定された色になります。
スーパーホワイト2は1993年の設定ですが、それまでの4が先祖帰りした形。2と4の違いは、私には判りません(笑)。

左頁は主要装備一覧表
グレードが絞られたのと、MOPが減らされたため、表が一気に小さくなっています。
右頁は主要諸元表や内外装設定色等
こちらも各表が、簡素なものに。
最後は、今は無きアムラックス(涙)で貰ったことを証する価格表。
この時期に、このカタログを貰った自分を褒めたい(笑)。もちろんこの時には、後年に自分が乗るなんて思ってもいません。
概要データ
型式:E-GX81-AEPQK
グレード:グランデ
外装色:(4M7)フラクセンマイカメタリック、内装色:ミディアムグレー
登録年月:1995年(平成7年)12月
購入年月:2001年(平成13年)6月
譲渡年月:2013年(平成25年)9月
以下、次回に続く