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2023年02月07日 イイね!

神奈川トヨタビジネスモビリティセンター訪問記

今回の話の発端は、1年以上前に遡ります。
時は2021年9月。みんカラの投稿のお題として「私のドリームカーはコレだ!」というのが出されたことがありました。

その時の純粋な気持ち、まぁ今でも大して変わらないのですけれども、2代目マークIIセダン、48規制のLGに一度乗ってみたいを私からの答えとしました。その際、「今でも時折、当時ものが出てくることはあるようですが、ここに挙げたセダンLGは先ず出てきません。」「出てくるとしてもセダンよりHT。6気筒だとシングルキャブのLが殆どに感じます。」「希少車の範疇から絶滅種の領域に入っているような。」と繋ぎつつ、「欲しいというより、乗ってみたい車。存在は既にドリームの域。」を結びの言葉としています。(当時のブログはこちら

その時は単なる投稿に過ぎなかったのですが、そこから1年後、たまたまこんな記事を見つけてしまい。リンク先の4枚目の画像、一番手前のリヤビューに一瞬で目が釘付け。そこに映るは、絶対に見間違えない自信があるドリームカーそのものではありませんか。記事では全く触れられていないため、一旦は顧客からのレストア依頼で預かっている一台なのかもと推測したのです。

トヨタモビリティ神奈川の旧車だと、ひゃくばんが有名ですが、こちらは検索でも中々それらしきが見つからず。それでも何とかトヨタモビリティ神奈川で保管している一台であり、普段は第3京浜の港北IC近くに存在するビジネスモビリティセンターに展示されていることが判ったのです。

このセンター、フリートユースが主体であり、後記する事情もあって営業は平日のみ。週末を休日とする身には厳しいのですけれど、夢を実現するためなら、何とかやり繰りを駆使するのみなのです。(実は3回目の訪問でようやくご対面できたという裏話あり)

展示施設については、表立っての公表もされていないようで、直接の連絡先も不明のまま、いきなりの訪問。トヨタの特装車ばかりが並ぶ中を完全にアウェーな自車で入っていくのは結構な勇気ではありました(笑)

たまたま通りがかった方の第一声が「予約とかされています?」だったので最初こそ心配したのですが、来意を告げて以降は最初にご対応された方、後に引き継がれたご担当の方共々かなり親切にしていただけました。特にご担当の方とは、他に訪問者がいなかったをいいことに、閉店間際までの長時間に渡って話し込んでしまいました。


お聞きした話によると、レストア事業についてはひゃくばんを託されたことが一つの契機となったようです。ひゃくばんの存在が、まつわる逸話が有名になることで旧車が集まるようになり、その過程でレストアという言葉が社内的にも認知され、近年ではメーカーからのバックアップも得られるようになったと。

とは言っても、専門部署があるわけではなく(対外的には渉外広報部が窓口となっているとのこと)、社内の有志が半ば手弁当的に行動されてきたというのがここまでの実情となるようです。

如何にも商売っ気を感じず、個人の趣味にも通ずるものを感じた理由でもあるのでしょうね。これは後から気付いたのですが、お聞きできた多くの話の一部は、20年ぐらい前に深夜のファミレスで聞いた内容と重なるものがありますし(笑)

実は展示している施設も、このために開設したものではなく、元はタクシーに関する歴史的資料の保管場所を整理して転用したとお聞きしました。もちろんメーターや行燈等、貴重な部品を見ることも可能です。

認知が広がることでお仕事の一環として行動し易くなった反面、社内の枠組みにあるがために継承も含めて、今後どうするのか課題も抱えられてはいるようです。

その他、各車にまつわる話は公開には馴染まないと判断するため「歴史には逸話と感動の積み重ねがある」とだけ記すことに致します。


ここからは撮影してきた画像を中心に話を進めます。
話に夢中になっていたあまり、枚数が少ないじゃないかというのは帰宅後の気付きです(笑)

先ずは今回の訪問の目的だった2代目マークIILGから。
後期にも48規制と50規制の両方が存在していて、展示は48規制車でした。
オプションは純正A/Cのみで店頭付属品も付いていないのは、お任せで買われがちなこの種では珍しく感じます。ブローニュグリーンHM(689)でもあり、正しくドリームカーで挙げた画像そのものですね。

内外装は磨いたくらいであまり手がかからず、復元の一番のネックは、やはりと言うべきか初期モノのEFIだったとのこと。





前にも書いた通り、後期のフロントマスクが幼少時代の憧れでした。
リヤテールは中期で変更されていて、これもまた前期乗り視点では憧れの一つ。
その他にも、LG・EFIの各エンブレム、ワイドリムのスタイルドホイール、フェンダーアーチモールetc、その一つ一つに個人的琴線があるのです。




 

再塗装なしのまま、この状態で残る外装も驚きでしたが、何より驚いたのは内装の極上さ。紫外線で色褪せやひび割れの生じやすい各所のウッドパネルも、新車同様と言っても過言とは思えず。

受領時点ではドアトリムに新車時のビニールが残されていたそうです。ビニールが劣化していたため、恐れ多く感じつつもで外されたそうですが、そのおかげもあってか内張も極上でした。




ここまででも充分感動的でしたが、何と運転席にも座らせていただけました。もちろん感謝の極み。

今視点だとステアリング径の大きさとリムの細さが印象的。
キャストウッドの4本スポークステアリング、リモコンミラー、トランクオープナー、OKモニター、時間調整可能な間欠ワイパー、ここにも当時の憧れが散りばめられています。

ポジション調整は、シートスライドとリクライニングのみでステアリングコラムも固定となりますが、ベストポジションが得られないかもという予想に反して、ステアリング位置も含めて全く違和感がありませんでした。
これも後からの気付きなのですが、その理由は恐らく自身が長く馴染んだ81にシートやステアリング等の配置の多くが継承されているから。




当時の思い出話を披露したところ、それなら助手席もどうぞと。

私的には、運転席よりもこの位置からの眺めが思い出の宝庫。
安全性を意識したと推測する、手前側に大きく張り出したセーフティパッド、ドア側の空調吹き出し口の上にあるエンブレム、窓越しに見える特徴的な形状のタルボ型フェンダーミラー、今でも鮮明に甦る数々のアイテムが目の前にありました。

指定席だった当時とは目線の高さが違います。当時は大きな車という印象でしたが、今ではむしろコンパクトなくらいに感じます。自分の成長のせいか、はたまたクルマが大きくなったからか・・・

80コロナを起源とする(恐らく内部レイアウトは共通)、メーターの隣に縦型の空調レバーを並べて、その横にラジオ&ステレオを配置するインパネレイアウトを筆頭に、内装のデザインの文法等は現在と大きく異なりますが、作り込みの精緻さ等は今でも伝わってくるものがあります。当時から高く評価されていたのがトヨタの内装。その中でもマークIIは高く評価されていました。


隣に並んでいたのがひゃくばん




1955年(昭和30年)5月の登録だそうで、現存する中では最も初期ロットではないかとのこと。

その後1958年製造の初期型も寄贈されている(現在は愛知に長期出張中)そうで、2台を比べて見ると変更点が多く見つかるという話をお聞きすることができました。オーナーさんの改造履歴も関係あるかもですが、当時から地道に改良が進んでいた影響が大でしょうね。




こちらも運転席に加えて後席にも座らせていただくという貴重な体験ができました。
前席よりも後席の方がスペースに余裕があるのに加えて、座り心地も後席の方が良好でありまして、一等席は明らかにこちらかと。

「大事な人を大事に運ぶ」クラウンの神髄はこの当時から始まっていたということでしょう。




画像はボケてしまいましたが、エンジンルームに鎮座する青い箱は実はラジオ用。当時ですから真空管となるのです。ここにも初代オーナーさんの逸話がありました。

今に続くクラウンの、いやトヨタの原点とも言えるクルマですが、新人研修の一環として見せても「これは何ですか?」という若手が増えているそう。彼らからすると、実体験は90年代車で懐かしいが80年代車。70年代車は何とか知識として持っているとなるようで。
アラフィフの身からはジェネレーションギャップを感じずにはいられないお話ではありました。


ひゃくばんと共に有名な初代スタウトは、この日は点検で愛知に出張中。隣に並んでいた27レビンは時間不足で撮影できず。気になる方は直接お確かめくださいませ。


上の話とも関連するのですが、最近では90世代が集まってきているそうです。
いくつかご紹介。





解説を聞くのに夢中で外観は撮影を失念。
インパネだけでも判るかなということで、こちらは初代のハイメディック。
ほぼ試作段階の初期ロットとのこと。

貴重な一台ながら、ここに至るまでの経緯が何とも興味深く。
テストも兼ねてとある病院に出したら、重宝されたらしく当初の予定を超えてもずっと戻らず。返却後、最近まで工場の片隅で埃にまみれていたと。発掘アルアル話っぽいですよね?




これらも曰く「集まってきた」そうです。
プリウスはバッテリー寿命が契機となったそうで、マークIIのEFIといい、電子部品が車の寿命に大きく影響するを改めて実感させられます。近年のクルマだと尚更でしょうね。

この他にもアルテッツァが入ってきている等、新たな動きもあるようです。

この年代辺りとなると、私の感覚は殆ど現代車となりますが、一般的には旧車認知もされ始めていて、これもまたジェネレーションギャップの一つと言えそうです。


といったところでいかがだったでしょうか。

博物館のように大量のコレクションとはなりませんが、個人のコレクターに近い活動を社として実践されているというのが、実に印象的でありました。
だからこそというべきか、旧車にまつわる話はとても楽しくお聞きすることができましたし、何よりも面白くありました。こんな感じは久方ぶりだなと。私的には、時間が過ぎるのがとても早く、帰宅の途につくのがかなり惜しくも感じたのです。


最後に、平日に行くのは難しいという方への朗報を。
今月18日・19日に開催されるノスタルジック2デイズに、昨年とは異なる車で参加されるとのことでした。

興味を持たれた方はこちらに行かれるのも一興かと思います。きっとここでは書けなかった面白い話もいろいろ聞けるはずと。

以上、夢の実現の感動が未だ冷めやらず、また深く感謝せずにもいられずで記した回となります。
Posted at 2023/02/08 22:06:29 | コメント(9) | トラックバック(0) | お出かけ日記 | クルマ

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