
土曜日の夜から病に臥せっております。症状は前回と同じ、熱と喉の痛み。先月風邪を引いたばかりだというのに、まさかぶりかえすとは。
お医者様の診断では、インフルではないそうで、それがせめてもの幸い。
そんなこんなで完治に向かっていると判断してのブログアップです。
今回も思い付きによる抽出。手元にある2番目に古いカーコンポのカタログを取り上げてみます。さすがにこれは、誰も取り上げないであろうという深謀深慮もありつつ(笑)。
当時の自宅にあったのは、FFカローラでしたがカーステレオといえば、純正AMラジオ&カセットのみ。基本的に父は鳴ればイイの人なので、交換するというのは選択肢の外。ところが全く縁のない、”カーコンポ”とやらに魂を奪われた息子はカタログを取り寄せ始めるのです。。。
それから30年が経過してみると、「何気に貴重な資料?」に化けていたと。当時のクルマでも普通に街中で見かけた時代は知らない世代が増えているのに、さらなるマニア向けの企画(笑)。
当時、クラウン・ソアラ・クレスタ・プレリュード・ファミリア等に乗っていた人であれば、懐かしく思っていただけるでしょう。一方でお若い世代には、”カーコンポ”なるものがいかに近年値崩れしたのか驚いてもらえるのではないかと。
それでは早速、1984年10月のカタログから抜粋して紹介。
※2015/03/16 画像を全て更新しました
ワンボディコンポなる一体機が登場する前夜ですから、基本的に”カセットデッキ”・”チューナー”・”前後の各アンプ”・”アンプを駆動するイコライザー”・”前後スピーカー”を組み合わせることとなります。当然組合せ次第で、ドンドンお値段も鰻上りになります。
この時のカーコンポの特徴は、他社同様に横幅180mmのDサイズと横幅150mmのEサイズを並列設定していたこと。パイオニアはロンサムカーボーイIIに世代交代をする過程でDサイズに絞ったのですが、これでは一部日産車等では装着不可となるため、旧来のサイズだったEサイズを追加しています。やがて、日産車もDサイズを採用することとなり、カーコンポもDサイズのみとなって行きます。
この時の目玉は何と言っても、最初のCDプレーヤー追加。
もちろん初物ですから、量産効果なんて言葉はなく、アンプもチューナーも備わらない単体デッキが何と97,800円!
こちらは、1年くらい前に出た当時のフラグシップデッキである”セントレート”。チューナーを外出しにすることで、一応デッキ&チューナーの1DIN化に成功しています。市場では高価(119,000円!)にも関わらず好評だったため、ラインナップが拡大されていきます。右下はその過程で出た廉価版。

かなり見辛いですが、組み合わせ例。
例1なんて、CDも選択したら50万円越えです。この当時、クルマ本体よりコンポが高いなんていう話も満更冗談ではなかったということ。
これだけのセットを綺麗にインストールするとなると、知恵と技術が必要となるため、街中ではコンポの専門ショップが暖簾を出すこととなります。
セントレートが出るまではフラグシップだったデッキの紹介。
70年代のデザインを踏襲していたロンサムカーボーイもIIになって、一気に80年代のデザインに垢抜けます。左上が標準的な組合せ。
こちらも組合せ例。
デッキに関しては、純正ラジオとの組合せ例も多かったため、価格はピンキリ。ここは高価なものですが、それなりの価格となります。
置き型スピーカーの一覧
当時は、リヤボードを切り刻むよりは手っ取り早く置き形スピーカーを置いちゃえ、が主流。こっちの方が見栄えするじゃん、とも。
低音がどうしても苦しくなる構成なのですが、この見栄えの前には些細な問題? 当時物の車に似合うアイテムなのも事実ですが。
アルミダイキャストの採用等、見栄え品質が一定水準に達したため、光に活路を見出しています。後年はこれがさらに発展したため、当局の指導を受けることになります。
リヤ向けの埋め込み型スピーカーの一覧。
こちらの方が低音は出るのですが、そのままだと中高音はリヤガラス等に乱反射してしまうため、スコーカー&ツィーターを起こすことを提唱しています。埋め込みスピーカーはデッキ等と違い、価格が破壊されていないと言えるかもしれません。(それでも物価を考慮すれば、価格は下がっていますね)
フロント向けの置き型スピーカーの一覧
フロント重視になるのは、まだ後年ですから、この時点では13cm程度がほぼ限界の車多数。注目すべきは左下のトヨタ向けで、純正置き換えがこの時点で既に提案されています。
車種別装着画像の一覧
世の男性諸氏は、自分のクルマのコンソールにこれら機器が収まることを夢見たのですね。先述のとおり、クルマの価格よりもコンポのお値段の方が高い事例も散見されます(笑)。
車種別装着画像のその2
当時はFF車が多く、その殆どはセンターコンソールを備えなかったため、別途コンソールを追加する形で対応する事例が多数だったりします。
さらに一部輸入車にも対応。
これまた見辛いですが、車種別対応表。
記載のある
カナック企画は、現在もパイオニア向けの製品を作り続けています。
最後に、当時出始めだったパーソナル無線を紹介
デッキ等と同一サイズになることで装着性は上がりましたが、コンソールの数には限りがある訳で、どれをセンターに入れてどれを助手席下に吊り下げようか、というのが悩ませどころだったはず。
さて、この内容が受けるのか、あるいは誰も付いて来ようとしないのかは判りません。同時期のカーコンポのカタログは他社製もいくつかありますが、こちらの結果次第で続けるか検討することとします。
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カタログ話(用品編) | クルマ
Posted at
2014/05/12 18:37:43