
思い出のクルマ第17回です。
一昨日に、データドライブの一つがご臨終になりまして、復旧に時間を取られていました。バックアップがあったため、時間は要しましたが、大した支障はなく復旧作業は完了。
無くなった時にしみじみわかる、バックアップのありがたさ(笑)。
さて本題に戻しまして・・・
前回のビガー、想像以上に好評だったようで嬉しく思っております。アップする時は、反響はどうだろうと考えながらの作業なんですね。
今回は、正直なところ、思い出のクルマシリーズに入れるべきか迷いました。まぁ思い出のクルマに違いはないので、含めて良かろうと判断。たまには、ネタ要素も満たされるクルマを紹介してみます。
勘の鋭い方はお判りのとおり、”ランチア”デルタではなくて、”ダイハツ”デルタなのです。
ついてこられる方はお付き合いくださいませ。ちなみに書いている当人自身、乗用車ならまだしも、トラックの話ともなると、詳しい訳ではありませんので、追い越されてもついて行けないようでしたら、ご容赦願います。
特に商業車系って、実体験に基づく物が多かったりするわけで、そうなると私は全く未体験なのです(笑)。
それでは、デルタとの関係から紹介。
このシリーズの初回で紹介した
コロナ2000GTのオーナー氏、ダイハツデルタを数台所有、それを2年おきに代替される優良顧客でありました。仕様は固定で、「高床3方開き、2トンダブルタイヤの3000ディーゼル」。何故にダイハツかというと、
父が購入したMAXの営業氏を紹介した縁が長く続いたようです。
ここ数年の動向は存じ上げないながらも、その営業氏が退職する際には、後任を挨拶に連れて行ったという話を聞いていますから、おそらくダイハツがトラックから撤退するまでは縁が続いていたと想像します。
そんな縁から入手したカタログなんですが、ダイハツファンあるいはトラックファンでも、このカタログは珍しいんじゃないかと思います。
2015/5/20 画像を全て更新すると共に一部追加をしました。
初代デルタも使われていたのは間違いないのですが、さすがにこちらのカタログは持っていません。
そのため、2代目のカタログから紹介。1980年(昭和55年)3月の発行となります。ちなみに解説の内容に困ったため、今回は最小限に留めます(笑)。
内装の紹介
フロアチェンジですが、3人乗り。
当時のダイハツらしく、ワイパーとライトのスイッチは現在と逆位置に配置。
エンジンは、3.0LディーゼルのB型、2.5LディーゼルのDG型、2.0Lガソリンの5R型が車種別に選択可能でした。
この内、DG型がダイハツオリジナルとなります。(トヨタは2.5Lディーゼルとして2J型エンジンを持っていました)
ボディバリエーション各種
現在と比べると、はるかにシンプルな構成でした。


続いて、3代目のカタログを紹介。1984年(昭和59年)9月の発行となります。
トラックでは汚れが目立つということで、白は敬遠されてきて、先代もカーキ色に近いライトグリーンやブルーだったのですが、この代で採用されています。
旧型に設定のあった2000ガソリンの5R廃止の替わりに、3400ディーゼルの名前だけだとロータリーと間違えそうな(?)”13B”が追加されています。
また旧型にあったDG型ディーゼルは、排気量を拡大されたDL型に変更されています。
時代は、トラックにも快適性が求められ・・・ライバル車に続いて豪華仕様が追加されます。
標準仕様はシンプルながらも、テレスコピック&チルトステアリングが採用。パワステ・エアコンも選択可能になっています。
従来、逆位置だったライトとワイパーの両スイッチも現在と同じ位置に変更されています。
この時期には、ローデッキがだいぶ増えてくるんですが、買われていたのは耐久性重視で相変わらず高床でした。

初代や2代目は時折、父が大量の荷物運びをする等の際に借りてきていました。当時の私には、乗り降りから難しく、乗ってみればディーゼルの音は勇ましく、4輪板バネのサスは逞しくと、まさしくプロスペックのクルマでありました。
エアコンはもちろん、パワステすらなかったのですが、父は結構平気で運転していたのですから尊敬いたします。今の私は、当時の父の年齢にほぼ等しくなりましたが、同車が目の前に実在していたとして、普通に都内を運転できる力量は持ち合わせていないのです(笑)。
ちなみに使われていた方の評価では、頑強第一の2代目の方が評価高で、改良されたはずの3代目はむしろ弱いとか使いにくいと苦情が出た辺り、プロスペックの奥深さが感じされる話ではあります。
豪華装備と無縁だったトラック達も、さすがに年号が平成に変わる頃には使用者要望があって、エアコンだけは装備されたようです。
実はこの話を書くために最近の2トン車について、各社のHPを調べたあとで当時のデータに遡ったのですが、スペック差はもとより、何より驚いたのはその価格差だったりします。
現在の2トン4ナンバーのディーゼルは約400万円也。ハイエースのスーパーGLでもディーゼルだと300万円を超えていますから、順当ではあるんですが、高級乗用車並みの価格は意外な方が多いかもしれません。
これが昭和55年当時の価格だと約140万円。デルタそのものズバリの価格は判らなかったのですが、同級他社の価格からの推定ですから大きな違いはないでしょう。 1/3近くの価格は、物価差を考慮しても、相対的にかなりお安いですね。
もっとも当時は、現在とは比べようもないくらい機能が違うのは事実なんですけれども。下手な乗用車よりも余程進化しているのが、小型商用車だったりしますしね。