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2014年09月11日

思い出のクルマをカタログで振り返る20(430セドリック)

思い出のクルマをカタログで振り返る20(430セドリック) さて、振り返ると早いもので、明日でみんカラに登録してから1年になります。更新頻度は落ちていますが、何とか続けられた自分を褒めたいなどと、自画自賛(笑)。

正直なところ、こういう展開になるとは、当初は予想もしていませんでした(笑)。W204関係の話を主とするはずだったのですが、早期にネタが煮詰まったため、少し(?)方向転換して現在に至ります。

クルマがずっと好きだったこともあって、まだまだ持ちネタは抱えております。ここを見られている方、初見の方の期待を外れないよう、試行錯誤しながらも続けたいと思いますので、よろしくお付き合いくださいませ。

それでは思い出のクルマ第20回です。

当初はキリ番ということもありましたので、難波の元祖FFリッターカーを2回に分けて特集しようと思っていたのですが、個人的思い入れを優先することにして、これを出します。詳細は後述しますが、思い入れだけなら、キリ番に相応なクルマなのです。

通称は形式名の430。新車時だけでも「西部警察」・「特捜最前線」・「大捜査線シリーズ追跡」等の刑事ドラマの劇用車に用いられたことをご存知の方も多いかと思います。

この種のクルマの常で、新車時は、HTをちょっと裕福な層がセダンを官公庁が購入、年数を経て中古車市場に出回るようになると、先代とは曲線から直線に志向を変えながらも、同じく派手目のスタイルと大きめの値下がりが受けて、若者が手を出すようになります。特にHTは、クレスタと共にこの種のクルマの改造手法が族車からハイソカーに転移する中での立役者ですね。
末期の頃には、主に3人目以降のユーザーがトラブルや錆と格闘しつつ、最後は使い捨てにされてしまうクルマでありました。

これも自分では買いませんでしたが、近所・友人・知人・親戚が乗っていまして、各年代、長期に渡って様々な場面で見てきました。


手元には後期のカタログもあるのですが、これまた思い入れ優先で前期のカタログから。この時期の日産車らしく追加車種が相次いだため、前期のみでも結構な種類があるのですが、前期の手持ちは当初版のみなので、それをご紹介。
従って発行は、1979年(昭和54年)9月となります。
2015/6/2 画像を全て更新すると共に一部追加をしました。



トップグレードとなる、HT280E ブロアム
先代とは一転して直線基調に戻ったスタイリング。330を見慣れた目には賛否両論ありましたが、やがては人気を博していくこととなります。
オペラウィンドーやクリスタルカットのリヤウィンドー、大きくラウンドしたバンパー等の処理は、かなり意欲的なもの。





この時点では5ナンバー最高級グレードとなるHT200E SGLエクストラ。
後日・ターボブロアムが追加となります。
Cピラーからテールに至るラインがデザイン上のハイライト。トランク容量は犠牲となりますが、魅力的なラインを構成しています。
個人的には、ブロアムのキャップよりこちらのキャップを好ましく思っていました。





200E SGLエクストラの室内
内装色はベージュ系のシャモア(だったかな?)
後述するターボもこの内装色でした。
インパネは330系のデザインをベースに近代化を図っています。A型スポークのステアリング、凝ったデザインのオーディオ&空調パネルが新時代を演出。プレジデントから普及した埋め込み型ヘッドレストを止めたのも、世代移行を感じたものです。











ハードトップのバリエーションを紹介します。
上からSGL・GL・カスタムS







セダン280E ブロアム
黒塗りが「特捜最前線」の劇用車で有名ですね。同時期に放映された「大捜査線シリーズ追跡」はこの色だったかと。
こちらは、HTと比べると公用車用途を意識した、若干大人しいデザインになります。それでも上級グレードらしくメッキ装飾された面積は多いですね。





セダン200E SGLエクストラ
430セダンといえば、この色という方も多いはず。
フォーマルながらも、それだけに留まらずでいいデザインだと思います。





手前は、セダン200E SGL
後期のSGLは、ターボのみとなったSGLエクストラと共通の内装となりますが、この時点ではエクストラよりもシンプルな内装。インパネはもちろん、ステアリング・オーディオのデザインもHTとは変えられています。

奥は、セダン200E GL
黒塗り&黒の上半分を白に塗った車両が「西部警察」の劇用車となりました。(ただし200Eではなく200)。どうしても黒の印象が強いため、このフォーマルから離れたカタログカラーはむしろ新鮮です。現役時代もこの色は見た記憶が無いような。





手前は、200 カスタムDX
このグレードの黒は、某区役所の公用車で大量に並んでいた印象が強いですね。この辺りのグレードになると上級グレードの装飾がだいぶ外されますが、デザインのシンプルさでは、むしろこのぐらいの方が好ましく思えたりします。

奥は、200E DX
230ぐらいまではオーナー層も購入していましたが、この時期には個人タクシーの印象が強いですね。230・330とは違ってミラー形状を変えていないため、外観上ではグレード間格差はあまり感じません。
ちなみに、このカタログではスタンダードの画像や説明はなし。





主要諸元表
ターボ&6気筒ディーゼル登場前のため、まだまだシンプルな構成。
時期が進むにつれて、車種追加がされていきます。
後期はグレードにより、EGIとキャブ仕様が区別されますが、この時点では両方設定のグレードが多いですね。





左頁は、主要装備一覧表
右頁は、ちょっと珍しい画像付の説明となっています。



それでは、エピソードを紹介。

世の中がハイソカーブーム真っ盛りな頃、勉強そっちのけでクルマの話ばかりをしていた同級生の家には、今回の主役のHTターボSGLエクストラの5速がありました。白・銀・茶が多い中をあえての黒で、足元には純正風に見えるゾナ・マンハッタン、グリル後ろにはシビエだったかマーシャルだったかの大型フォグが鎮座という仕様でした。まぁ、あまり近寄りたくはない感じですかね(笑)。
これが、彼曰くかなりの速度で走れるとか。カリーナED購入直前だった、もう一人の同級生共々、それは「未体験ゾーン」でありましたから、自然と「乗せてよ」「まぁ聞いてみるよ」という展開となりました。自動車雑誌では、排ガス規制の呪縛を乗り越えた各種の高性能車が紙面を飾っていたのですが、片田舎の中学生には、まだまだ実感のない世界だったのですね。

そこから数週間後、この3人で都内カタログ取得ツアー(笑)に出かける際に乗せてもらえる機会を得たのですが、今よりはるかに空いていたことも相まって、言葉通りの高速巡航となりました。絡んできたのは登場直後のインテグラGSiのみ。(1600もこれだけ高性能になったんだと別の視点で感心)
何より、家にあったクルマ達は、一定速度を超えるとエンジンが唸ったりとか、操縦性が怪しかったりだったのですが、それらとは違ってこの領域でも怖くなかったのが実に印象的。もう一人の同級生も同様の感想だったようで下車後、後席の二人は目から鱗が落ちておりました(笑)。

クルマ界の論調は、「既にVGやRBの時代。Lターボは時代遅れ。」というものでしたし、私自身の認識も同様だったのですが、MTとの組合せでは決して侮ってはいけない高速性能を持っていたのです。
一方で排ガス規制を受けたL20ノンターボの遅さも経験していた身としては、ターボの威力を再認識する機会ともなりました。330、特に排ガス規制初期のクルマから乗り換えたであろう方々は、きっとこの性能に感動しながら、満喫したのでしょうね。(そういえば、この家もノンターボの430からターボ付きにわずか1年あまりで乗換えていたのでした)

数年後に自分で買ったJZX81は、もっと容易に速度が出せましたし、何より今の基準では特筆すべきでもない性能(後年Y30セダンのターボブロアムに乗ったら、よくこの種のクルマで飛ばせたなぁと)なんでしょうけれど、何事も初体験は衝撃を受けるものなのです(笑)。

この日以来、私の中の430の立ち位置は一気に変わりました。それまではトヨタ派&アンチ日産だったのですが、日産というメーカーに対する見方を変える契機にもなったのです。


そんな430は、防腐・防錆性能が弱いことが弱点となって、80年代末から90年代初頭に多くがつぶされ、決して多くの数は残りませんでしたが、大事にされて生き延びたクルマは当時を懐かしむ層から高い評価を受けていますね。
ドラマの中で疾走していたり、とある区役所にピカピカに磨かれてずらりと並んでいたセダンも好きなのですが、個人的心象では、友人の家で乗っていた仕様がやはり究極です。あの時の思い出は、今も鮮明なままで記憶されています。

かの松任谷正隆氏は、著書「マンタの天ぷら」の中でメルセデスの300SEL6.3を流星号に例えていますが、私にとっての流星号は絶対にコレ。
さすがに、今からあえて自分のものにしようとまでは思いませんが、強い思い出を残す一台なのです。
ブログ一覧 | カタログ話(思い出のクルマ編) | クルマ
Posted at 2014/09/11 21:12:45

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この記事へのコメント

2014年9月13日 20:18
Parl-siroさんこんばんは~

430・910・S110は、僕の中では名車中の名車です♪

やはり、HTのターボブロアムが一番頻繁に走ってた様な気がします。地方では、VX-6も少なくなかったです(笑)

セダンとHTでは、メーターパネルも違いますが、セダンのシンプルなメーターもなかなか良いですね。

430くらいの年式の、国産車は、10年以上経つと、1年ごとの毎年の車検だった為、維持費も嵩む事から、ちょうどこの年式が多くスクラップされた様にも思います。加えて、同時期のS110系クラウンより、錆・腐食は多かった筈です。

そして、最終的には格安で購入し、族車ベースにもなりましたから、今現在、極上の個体が少ないのも納得出来ます!

どうやら、この年式のクルマ達は、変な気を起こさず、カタログでニヤつくのが一番良い様に思います(笑)
コメントへの返答
2014年9月13日 20:36
ぽんともさん、こんばんは

挙げられているのは、3台共に79年の登場ですね。やや装飾過剰気味ながらも、直線基調のスタイルは来るべき80年代を予感させるものでした。

中古車市場ではHTのターボブロアムが中心でしたが、首都圏から少し離れると仰るとおり、中間グレードも多かったですね。

Y31の登場辺りから廃車され始まって、バブル最盛期にかなりの数が廃車になった印象です。平成に変わった辺りでは、前期はほぼ市場流通をしなくなっていましたね。

あの頃でも、余程大事に扱わないと外観の錆・腐食や内装の傷みや剥がれに悩まされるクルマでしたから、今でも綺麗なクルマというのは、かなり手を掛けられてきたのだと推測します。

リバイバル含めて再現は先ず可能性はなさそうなので、貴重な自動車文化遺産と化したなと思っています。ちなみにドラマの影響でカタログも高いんですよね(笑)。

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