• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2015年01月17日

1997年のメルセデス・ベンツの総合カタログから

1997年のメルセデス・ベンツの総合カタログから 今回は1997年のメルセデス・ベンツをお送りします。

この年代になると80年代とは違い、Net上に情報がちらほらと落ちているので真剣に情報を追うこともないかなぁという感もありますが(笑)

今から18年前ということで、課税対象としては第2段階の重課となる年代ですね。その一方でそんなに年数を経過していたっけ?、という思いもあったりです。

メーカー自身としても、これからお送りする世代の一世代前となるW201・W124・W126辺りは、「ヤングクラシック世代」ということで価値を認めつつで保護体制にあるのですが、この世代はR129を除けば、まだそこまで至っていません。

国内の一般世間的な見方も、あまり高評価されずできましたが、そろそろ再評価されつつあるといった辺りでしょうか。「メルセデスは台数が減ってくる頃から脂身が抜けて枯れた味が出てくる」なんて評価もあるようですが、ちょうどその端境期なのかもしれませんね。


前置きはこれぐらいで、1997年1月の総合カタログを紹介していきます。



最初の見開きはメーカーとしての姿勢をアピールしています。
一時期高々と謳われた「最善か、無か」は一度消えた後、近年になって復活しています。ここに書かれている「最上の満足を最良の形で」という文句は表面に出ることこそなかったものの、むしろこのメーカーのずっと変わらぬ姿勢と言えるかもしれません。





最初はCクラスセダン(W202)
1993年にそれまでのW201と世代交代して登場。前期最終モデルに相当します。
当時のCクラスは、現在の「AVANTGARDE」に相当する「SPORTLINE」と、ベーシックグレードに相当する(本国名は「CLASSIC」)C200を除けば、全て「ELEGANCE」が輸入されていました。
本国にはその他に、「ESPRIT」もありましたが、最後まで輸入はされず、本国でも消え去ることとなります。

まだ全グレードでハンドル位置が左右共に選べる辺りも、過渡期と言えますね。





続いてはEクラスセダン(W210)
1995年にそれまでのW124と世代交代して登場。
楕円丸4灯のヘッドランプが賛否分かれて話題となりました。
左頁は、従来の流れを汲む、E230・E320。
右頁には、それに加えてE320に初登場後、続いてE400が追加された「AVANTGARDE」。

「AVANTGARDE」は、外観では専用のフロントグリルとアルミホイール、内装ではバードアイ・メイプル・ウッドに本皮革シートの標準を特徴とします。この「AVANTGARDE」スタイルは好評となり、他モデルだけでなく一世代前のモデルにも、これに似せたモデファイが流行するまでになります。





続いては共に日本導入直後となるステーションワゴン
左頁はCクラスステーションワゴン
W201はセダン以外のボディタイプを持ちませんでしたので、同クラス初のワゴンとなります。

右頁はEクラスステーションワゴン
現在はE350のモデル廃止で選択不可となってしまった、サードシートが標準で備わっていました。

共に導入直後ということで、230グレードのみの輸入。現在とは違って、ワゴンも静かな人気があったものの、まだまだセダンが中心だったのです。





続いてはSクラス(W140)とCLクラス(C140)
W140は、1991年にそれまでのW126と世代交代して登場。
当初は300SEや600SEL等、クラス分けされる前の名称でしたが、C・E・Sのクラス分けで名称変更されることとなります。
CLも輸入当初は、600SECとSクラスの一部に類されていましたが、ここで新分類CLクラスを名乗ることとなります。

共に「最善か、無か」を謳った最後のモデル。
当時はその巨大なサイズが不評でしたが、モデル自体の出来栄えや次世代以降の変遷を考慮すると、不当な評価だったと言えるかもしれません。時代背景やら時代の気分やらに合っていなかったのは事実でしょうが。





続いてはメルセデスの伝統芸であるロードスターモデル
左頁は、発表直後のSLK(R170)
この時期相次いで登場したマツダロードスター(MX-5)の影響下のモデルの一つですが、SLに比べると身近なメルセデスのロードスターということで導入前から高い人気がありました。
「KOMPRESSOR」名のとおり、このモデルに搭載されたスーパーチャージャーは、この後しばらく、世代を変えつつでメルセデスの4気筒の主流となります。

右頁は、SL(R129)
1989年にそれまでのW107と世代交代して登場。
モデル末期に近づいていましたが、既にステイタスシンボルとして確たる地位にありました。先述のとおり、この年式の中で唯一、メーカーが謳う「ヤングクラシック」世代に属するモデルとなります。





左頁は「GELANDEWAGEN」と呼ばれていた頃の現在のGクラス(W463)とAMGモデルの紹介
現在も販売が続くW463ですが、濃厚長大化が始まったばかり(?)の時期のため、まだG320のボディ違い3種のみ輸入されていました。
現在はだいぶ凄味のある方向に進んでしまいましたが、まだこの頃は本来の面影が残っていたとでも言いましょうか・・・(実に表現が難しいです・(笑))

AMGモデルは、設定でお分かりのとおり、明らかに特別感のあるクルマでした。現在のラインナップを振り返ると、AMGの民主化が進んだと言えるかもしれません。

共に他モデルとは違って、輸入元は「エーエムジー・ジャパン(株)」という別会社でした。

右頁はちょっと見辛いですが、各モデルの諸元表。
Cクラスも20年近い時の中で、当時のEクラスのサイズとラップするくらいまで成長したことがわかります。衝突安全や商品性の向上が長年の課題となる中では、仕方のない面もあるのですが、当時の日本の都市でも使い易いサイズを貴重に思ったりもします。


ということでいかがだったでしょうか。
1996年夏から発表された、この1997年モデルは今と似たニューモデルラッシュの年でした。
当時は、「最上の実用車メーカーの看板が揺らいでいる、あるいは看板を降ろしたのでは?」という否定的な見方もありましたが、現在目線ではまだまだ「質実剛健」なモデルが多いように見えます。

この時の「AVANTGARDE」の人気が、今に至るまで輸入グレードに影響しているのは事実でしょうし、今の拡大路線は、当時の流れの延長戦にあるとも言えます。

間違いなくこのメーカーの方向性の分水嶺となった年なのでしょう。
そういう意味では、この先、この時期のモデルがどう評価されていくかが、この後のモデルの評価を決定づけるかもと思っていたりするのです。
ブログ一覧 | カタログ話(雑談編) | クルマ
Posted at 2015/01/17 13:18:55

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

何のための規制法か…
伯父貴さん

GW 地元でプチオフ会
MatsutakaZC33S_C7Z51さん

5/6)皆さん~おはようございます ...
PHEV好きさん

【お散歩】溜池〜飯田橋までお散歩で ...
narukipapaさん

Secoma カレーヌードル
RS_梅千代さん

羽球
ふじっこパパさん

この記事へのコメント

2015年1月17日 14:08
こんにちは。

W210は父が退職した後に出てきた事と丸目と美しい国のメルセデスのコピーがとても印象深いモデルです。W124より優しい感じで私は大好きですよ♪
もう20年ですか~
コメントへの返答
2015年1月17日 14:44
こんにちは<(_ _)>

それまでのモデルが威圧感や存在感が前面に出ていたところで、この顔でしたから、当時は賛否がありましたが、今見ると愛嬌も感じられて、決して悪くないと思います。
この顔は、その後元の路線に戻りつつあることも相まって、貴重に感じます。

そう、20年も経っているんですよね。
2015年1月17日 19:26
こんばんは。

その当時は、W201やW124、W126が偉大
過ぎて評価が低かった?様な気がしますけれど、
今見ると、最後?のメルセデスの世代じゃ無いかと
個人的には思います。

最新型のメルセデスを見ても?
萌えない自分が居ます。
頭が堅い?のかなぁ・・・・(^^;;;;
コメントへの返答
2015年1月17日 19:53
こんばんは

書かれているその3台は新車当時よりも中古車になってからの方が、絶賛に近い評価でしたからね。こちらは比較対象として低い評価だったように思いますし。
今見ると、十分メルセデスらしさは残っていたように見えますね。

現行も他車との相対比では優れているという評価をしていますが、もう少しスポーティに偏らず、本来の良さが味わえるラグジュアリーグレードの導入を希望したいところです。
2015年1月17日 21:19
はじめまして、こんばんは。

メルセデスは旧車に対して他のメーカーとは一線を画すものがありますよね。私がお世話になっているヤナセでは新車ショールームに未だにSクラスW140のディスプレイパネルを飾っていますよ。
ドイツ本国ではクラシックセンターを開設し旧モデルの整備・修理・レストアは勿論レストア済み車両の販売までも行っているくらいです。

この世代、↑の方と同じくメルセデスらしい最後の世代だと思います。特にSクラスW140はやりすぎ感が否めませんでしたね。ボディはロールスのシルバースピリット、ベントレーのミュルザンヌ並に大型化され、性能面でも向上が見られましたが、価格がドイツでは約1.4倍も値上げされてしまったので販売面で苦戦してしまいました。
コメントへの返答
2015年1月17日 23:06
はじめまして
コメントをありがとうございます。

旧車を冷遇するメーカーが大多数の状況ですから、細部なんかではなくてメルセデスのクルマに対する姿勢こそ真似てほしいのですが難しいですね。
私自身は、気に入った車を長く乗りたいものですから、整備・修理の体制確保だけでも心強く思います。
確かに、私の買ったディーラーでも意外と年式の古いクルマの入庫があるようです。

”らしさ”の真髄部分を知るわけではありませんが、次世代以降は明確に方向を変えた印象を受けています。
この中では、W140は古い方に属しますが、その分かえって”濃さ”の部分は一番かもしれませんね。「やりすぎ」という評は当時から見受けられましたが、ここまで「やりすぎた」クルマはその後見当たりませんから、むしろ貴重なんじゃないかと思うのです。
実際、そろそろ再評価されそうな気配を感じます。
2015年1月17日 23:40
連コメ失礼します。
普通にW126やW124が入庫していますよね。以前W108が入庫していたこともありました。

まあ「名実共にメルセデスの最高峰」たるSクラスがW140ですし(W116/W126時にはW100 600が、W220/W221時にはマイバッハW240が頂点に君臨していたため)、もはやこういうモデルは出てこないかと…。やりすぎといえば、W140の後継モデルであるマイバッハW240もやりすぎでしたねぇ。今度のマイバッハにはちょっと期待しています。

再評価はどうでしょう?この世代のモデルは登場当初はなんだかんだ言われつつ高評価だったのですが、いつの間にか評価が下がっていたという感じが否めません。どうも酷評ばかりが一人歩きしている印象ですね。
コメントへの返答
2015年1月18日 9:51
おはようございます

こちらも入庫車種の年式は幅広いようです。ショールームから大方のサービス入庫車が見渡せる配置でして、時折驚くような車種があったりします。

なるほどW140は上級車種を持たずでしたね。前後世代と比較して、何となく後席重視に見えるのもその辺りの関係がありそうです。
マイバッハ・・・全く縁のなさそうな車種ですが、W240はもう少し市場開拓が出来ると思っていました。日本では一からのブランド構築で躓いた感を受けていて、メルセデスの最上級と謳った方が正解だったのかもしれません。今度はその通りの展開となるようで、販売方法含めて興味は持っていたりです。

書かれている評価の件、個人的印象では、当初は新車記事が持ち上げたものの、その後中古車雑誌の記事が低評価を続けたのが原因じゃないかと思っています。
2000年前後の時点で、当時の新車と比較しつつでW201・W124・W126を「今が購入のチャンス」と推薦する記事を度々見かけましたし。
2015年1月18日 20:44
こんばんは。再度コメント失礼します。

W140は後席を重視したモデルでしたね。後席が二人掛け仕様もありましたし、開発時のインテリアデザイン画にはマイバッハW240に通じる2人掛けのフットレスト付リアシートがありました。
面白いのはW140とW240の関係で、W240の足回りがW140のものをベースとした改良版であることです(なので両方とも前ダブルウィッシュボーン・後マルチリンクのサスペンション方式で、ステアリングギアボックスがリサーキュレーティングボール式です)。誕生年を考えればW140(1991)→W220(1998)→W240(2002)となりデザインの影響もあるのか、巷ではW220がベースだと言われていますが…。

評価の件ですが、parl-siroさんの仰るとおりですね。新車当時はW210の賛否両論なデザイン以外、酷評らしい酷評はなかったかと…。
コメントへの返答
2015年1月18日 22:12
こんばんは

W140・W220・W240の関係話、興味深く拝読しました。このクラスになると、スペック把握の範囲外だったりしますし(笑)

私自身、W240はW220ベースとずっと思ってきました。当時の自動車雑誌の記事も同様の内容だったと記憶しています。
書かれている内容からすると、W140からW220とW240に分かれたと捉えるのが正しいのかもしれませんね。そうであれば、W140から方向を変えたW220のある種軽快なスタイルも納得できたりします。

本当に、このメーカーは知れば知るほど、奥の深さを感じずにはいられません。

プロフィール

「帰還後の近況 http://cvw.jp/b/1984303/48316556/
何シテル?   03/16 21:58
3台計で20年以上の長きに渡って乗り続けたX80系からW204への代替がみんカラを始める動機となりました。 最初はW204関連を主とするはずだったのですが...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/5 >>

    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

リンク・クリップ

1989年式マークII3.0グランデG感想文 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/08/05 19:34:14

愛車一覧

メルセデス・ベンツ Cクラス セダン メルセデス・ベンツ Cクラス セダン
2013年9月14日納車 アドバンストライトパッケージ ボディカラー:988 ダイヤモン ...
トヨタ マークII トヨタ マークII
1995年12月登録(同型最終年月) 2001年6月購入 2013年9月譲渡 ボディカ ...
トヨタ マークII トヨタ マークII
1992年6月購入 2009年3月一時抹消 2009年6月永久抹消 ボディカラー:18 ...
トヨタ クレスタ トヨタ クレスタ
1991年7月登録 2000年11月購入 2001年6月譲渡 ボディカラー:27N パ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation