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2015年07月15日

130前期 ハイラックス サーフのカタログ

130前期 ハイラックス サーフのカタログ 先々週末にひいた風邪も、ようやく収束の方向に。
今回の風邪はえらく長かった気がしますが、性質の悪いものだったのか、そろそろ治り辛いお年頃なのか、微妙なところではあります。

ここからは本題。
これまで数多くのカタログを取り上げてきた中で、相変わらずPV数を稼いでいるカタログが、130ハイラックスサーフ(リンクはこちら)でありまして、それならばちょっと視点を変えつつで、前期(I型及びⅡ型表記が適切?)のカタログを掲載してみることにします。

成り立ち的話は、以前に取り上げた際に済ませていますので、今回は省略してしまいましょう。

それでは、登場当初となる1989年(平成元年)6月のカタログからです。
ちなみに、それまでトラックと一緒になっていたカタログは、トラックが先に登場したこともあってか、この時からサーフ単体のカタログとされています。



最初の見開きは、この時点の最上級グレードとなる、4ドア 2400ディーゼルターボ SSRリミテッド(アーバンロード トーニング)。

ハイラックスサーフとしては、初の4ドアボディとなります。従来型が2ドアのみだったこととオシャレ感覚が重要視されるクルマのためか、「4ドアなのにファッショナブル」と謳われています。
それまでは、バンのみ設定されたディーゼルターボがワゴンにも搭載されることとなりました。

新車時の東京地区標準価格(以下同)は、2,255千円でした。
エアコン・ステレオレスでこの価格ですので、乗用車で似た価格のモデルを探すと、クレスタ GTツインターボの2,583千円、セフィーロ スポーツ・クルージングの2,512千円(共にエアコン・ステレオ付のMT)あたりが該当でしょうか。





続いての見開きは、2ドア 2000SSRリミテッド(グリーンメタリック)。

引き続き設定された2ドアですが、それまではCピラー以降のトップ部分がFRP製の別体となっていたのに対して、ボディシェル一体のメタルボディに変更されています。

2.0LガソリンにATの組合せは、従来からワゴンのみにあった仕様でした。

ATの東京地区標準価格は、2,212千円。2ドアは、4ドアよりも60千円安に設定されていました。





インテリアの紹介は、この2頁のみ。
乗用車にはよくある、インパネやインテリアの見開き頁はなかったのです。





メカニズムもこの2頁のみとなります。
登場時のエンジンは、先に書いたとおり、2400ディーゼルターボとガソリン2000の2種類のみで、ミッションは、ガソリンのみATの設定があり。A.D.D機能の新搭載によりワンタッチで2駆と4駆の切替が可能となりました。





ワゴンの全バリエーションです。
普及グレードのSSRと上級グレードのSSRリミテッドの各々で、ガソリンとディーゼルターボ・2ドアと4ドアが選択可能でした。





従来型では、SSRやSSRリミテッド、エンジンもガソリンやディーゼルターボが選択可能だったバンは、フルモデルチェンジにより、2800ディーゼルを搭載したSRのみとされてしまいました。

その他、主要装備一覧表やオプション類等が2頁にまとめられています。





裏表紙は、主要諸元表と内外装色一覧表となります。
1,600kg~1,700kgに及ぶ車両重量には、2000のガソリンは明らかにパワー不足。10モード燃費7.5km/Lという数値からも2400のディーゼルターボを選びたくなりますが、こちらはMTのみのため、ATの比率が過半数を超えていた時代には選ばれ辛かったのです。

外装色は6色で、内装色は2~3色の設定。内装色は後期よりも設定が豊富でした。


かくして、初のモデルチェンジを受けたハイラックスサーフですが、最大のライバルだった日産テラノと比較すると、先んじて設定した4ドアボディこそ有利だったものの、あちらにはV6 3000のガソリン、さらにディーゼルターボにもATがある、といった部分はサーフが不利でした。

さらに1989年10月にはテラノにも4ドアが追加されてしまいます。


サーフの5と4ナンバーのみという設定には理由があって、日本の何倍も売れる輸出仕様にはV6 3000が当初からあったものの、それを国内仕様としても出すのは、3ナンバーの税制が 禁止税的位置付けから変わらない限り、採算が合わないと判断されたのでしょうね。
事実、テラノのガソリンは3ナンバーであることが敬遠されて台数的には然程ではなく、パジェロはそれを回避するかのように2000ガソリンターボを搭載していたくらいですし。
サーフの登場直前となる、1989年4月には消費税導入に合わせる形で普通自動車の自動車税は一気に引き下げられますが、それには間に合わなかったということなのでしょう。


もっと言えば、サーフは北米だけでも十分償還可能で、国内はおまけに過ぎない気配は感じられました。対米輸出の台数規制枠外ということで日米の自動車協議でもヤリ玉に挙げられつつある車種でしたので、アリバイ作りという意味合いもあったのかもしれません。


ところが、モデルチェンジにより一般化が進んだこともあってか、メーカーの当初想定以上に売れ始めたのです。もちろんトヨタがそんな商機を見逃すはずはなく、登場後僅か1年あまりの1990年8月に、グレード追加&小改良を行うこととなります。


ここからは、1991年3月のカタログから抜粋しつつで紹介していきます。





表紙に続いての見開きには、待望の”V6”を大写し。
販売への貢献としては、ディーゼルターボのEFI化&4速AT新設定の方が大きかったはずですが、主役はあくまでもV6(笑)





4ドアV6 3000SSRリミテッド(グリーンメタリック)。
V6追加に伴う、外観上の違いは前後のV6エンブレムのみでした。

ATの東京地区標準価格は、2,575千円。
それまでの2000ガソリンと比較すると約30万円の値上げとなります。V6のみエアコンが標準となりましたので、その分を考慮すればその半分くらいがエンジンの差額でしょうか。
意外とお得な値上げに映りますが、北米仕様にかなり近くなったことで、ダンピング疑惑を招かないための処置ではというのは、疑い過ぎ?





2ドアV6 3000SSRリミテッド(ミディアムブルーメタリック)。
2ドアにもV6の設定はありました。

MTの東京地区標準価格は、2,385千円でした。





メカニズムからエンジンだけ独立します(笑)
もちろん主役はV6 3000である3VZ。
VZエンジン自体は、カムリプロミネントにハイメカツインカムの2.0Lが搭載されて初登場しています。こちらはハイメカツインカムではなくシングルカムでしたが、それでも2000の97馬力が150馬力に約1.5倍増しとなっています。

それまでの2000は、明らかに脇役の扱いとなって、ついでにATは廃止されMTのみとされています。





4ドア 2400ディーゼルターボ SSRリミテッド(アーバンロード トーニング)。
販売上の主役は、こちらのディーゼルターボでした。

ATの東京地区標準価格は、2,385千円。
EFI化により、MTも37千円値上げしています。





V6は、ガソリン2000で使っていたミッションを流用しますが、ディーゼルターボは、A.D.Dを生かした新ミッションを採用したため、2駆と4駆の切替方法が異なることとなりました。







バリエーション一覧です。
I型のカタログにはなかったブラウン内装が新追加のブルー内装と共に登場したことで、内装色による違いが一目瞭然になりました。
前期のみのブラウン内装とレッド内装は、グレー内装のどことなくワーキングビークル的雰囲気が一転して、華やかな雰囲気になりますね。





主要装備一覧表です。
装備は概ね従来のとおりですが、V6にはエアコンが標準装備、さらにV6のATにはオートドライブも標準装備となりました。





主要諸元表と内外装色一覧表です。
V6エンジンの搭載車は、エアコンの標準化もあって2000よりも130kg車両重量が増加しています。もちろん1.5倍増しのパワーには、些細な重量増に過ぎません。
その代償として、10モード燃費はMTで9.1km/L → 7.2km/Lに、ATで7.5km/L → 6.4km/Lに低下しています。当時のLあたりの価格は、レギュラーで110円~120円ですから、どうにも経済的とは言い難い存在でした。
そんなことから、まだ安かった軽油を使用できるディーゼルが販売の主力だったのです。

外装色は、I型のオレンジッシュゴールドがミディアムブルーに入替となったことに伴い、新たな内装色としてブルーが追加されています。



もちろんこれで終わるはずもなく、さらに1年後の1991年8月には内外装の変更・ワイドボデーや新たなる最上級グレードとなるSSR-Gの追加を含む、比較的大きな変更がされることになります。(この時のカタログは以前の回をご参照くださいませ)

この変更では、若干の装備の充実があったものの、SSRリミテッドが転じたSSR-Xが、ガソリンで2,802千円、ディーゼルで2,542千円と20万円近くの値上げ。
さらに最上級のSSR-Gともなると、ガソリンで3,327千円、ディーゼルで3,135千円と一気に300万円の大台を超えた定価を付けるのですから、トヨタが本気になった時の商魂は凄まじいものがあると言えそうです(笑)。

もっとも当時のライバル車であるテラノやパジェロも豪華さを競いつつで、定価が上がっていったのは同じでした。

最初は財布の軽い若者に向けた新提案も、後期の頃になるとそれなりの重さの財布か長期ローン前提の商品となってしまったように思います。それでも当時は、購入後に各地を遊びまわる生活を夢見て、清水の舞台に立つ若者が絶えなかったのですが。
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Posted at 2015/07/15 06:26:23

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この記事へのコメント

2015年7月15日 8:46
私の弟がこの130サーフが出た時にガソリン2000の4ドアを購入しました。

とにかくパワーが無くて急な上り坂では後続車が気になるくらいでした(笑)

私の友人がディーゼルターボを購入しましたが、これもまた遅かったです。

結局弟はランクル80のディーゼルターボ、友人はその後同じサーフの後期型の3000ディーゼルターボに買い替えました。
コメントへの返答
2015年7月15日 20:43
こんばんは

pochiponさんの身近に流行の先端を行かれた方がいたのですね(笑)

ガソリン2000は、5ナンバー枠に収めるのを最優先にした選択でしょうから、走りではかなり厳しかったでしょうね。ディーゼルターボも、2400では、1700kgを超える車重には厳しかったかもしれませんね。

お二方の代替車種は、成程納得です。当時は、RV=ディーゼルターボが当たり前でしたが、時代が巡ってまたディーゼルが復活しつつありますね。
2015年7月15日 9:18
これは、自分が学生時代にちょうど中古車で5年落ちくらいで、当時は本当に人気が高く引っ張りだこだった記憶があります。このようなカタチの割りにドライビングポジションはスポーツカー的でフロアとシートの関係がSUVっぽくなかったのを覚えています。また、2.4DTから3.0DTへの乗り換えも結構多かったです。SUV人気が高かった頃、かくいう自分も家のクルマだったランドクルーザー80と100を乗り回したものです。

若い人に人気だったクルマがシルビアかサーフかマークⅡか、3極に分かれてた時代といったところでしょうか。これを正常だったと捕らえるべきか、異常だったと捕らえるべきか(笑)
コメントへの返答
2015年7月15日 21:03
こんばんは

これの中古は高かったです。リセールバリューもかなり高かったはずですから、春先に買って冬前に売るみたいな短期間の代替でも、然程損はしなかったのではないでしょうか。
その人気は、71・81全盛期のマークIIと同じで、極短期間でのグレードアップも可能なくらいだった印象があります。

シルビアとマークIIの2極にサーフが加わった形でした。どれも最低200万円は必要でしたが、当時の若い人は勇気がありましたね(笑)。
当時を知る中年の一人としては、たとえ今の風潮が正常だとしても、あの頃を懐かしく思わずにいられません。
2015年7月15日 9:27
おはようございます

ワタシのまわりでは

「なに乗ってんのよ?」語尾は強めに上がる
「俺?」
「そうだよ」語尾は強めに上がる
「SSR limited」天狗な言い方
じゃ、○ン○行けんじゃん! ようやく笑顔


どの車種も皆、上級グレードや特別仕様などが殆どでしたので、車名は二の次で会話ができましたね。


「パールツートン」かなり高飛車!
「何のよ?」興味津々!
「ソアラの3リッター…」この場合は全て答える(笑)

こんな会話etc.


失礼いたしました^^;
コメントへの返答
2015年7月15日 21:11
こんばんは

なるほど、出会って最初の会話が「(今)なに乗ってんのよ?」でしばし盛り上がれた時代でした。

また皆よくクルマを知っていましたから、確かに車名ではなくグレード名やボディカラーが共通言語でありました。

質問の返し方で、当人が何を優先して買ったかが分かる部分もありました。
この会話のために、張る見栄もあるわけですね(笑)
2015年7月18日 9:13
伯父がダブルキャブに乗っていたので懐かしいです。
コイルのリアサスがセダン感覚ですね。

サーフもいつの間にか高級車になっていき、
日本で売られていた最終型はハイラックスという名前からは
かけ離れた存在になりましたね・・・・。
いまも北米にはモデルチェンジした4ランナーがありますが、
日本導入はされないみたいですね。
http://www.toyota.com/4runner/

個人的には新興国向けのフォーチュナーの方が
ハイラックスサーフの正当な後継者ではないかと感じています。
http://carview.yahoo.co.jp/news/newmodel/20150717-10227024-carview/

トラックの方のハイラックスもなかなかかっこいいです。
コメントへの返答
2015年7月19日 10:45
こんにちは

ダブルキャブだとピックアップの方でしょうか。ピックは、MTのみ&4輪板バネと一層ワイルドな仕様でしたね。
コイルのリヤサスは、このモデルからだったはずで、見落としていました。

4代目以降のサーフは4ランナー共々プラドの兄弟車であって、ピックからは独立した車種だと思っています。現行4ランナーは北米主力が故のボディ&エンジンの大きさと右ハンドルモデル(オーストラリア&南米も未導入)を持たないのが、日本導入の阻害要因なのでしょうね。

書かれているフォーチュナーですが、なるほど成り立ち的にも3代目までのサーフに近いようですね。こちらはトラック共々右ハンドルモデルも出そうですし、隙間セグメントでもあるので、国内導入も可能かもしれません。

それにしても、ボンネットトラックというカテゴリは国内からほぼ消滅してしまいましたが、他国ではサイズの違いこそあるものの、まだまだ主流のようで、この辺り興味深いものがありますね。
2015年7月24日 9:07
セダン主流のparl-siroさんのブログにあって、ハイラックスネタがPV数を稼いでいるというのは、それだけ時代を象徴していた車だったということですね。
そして、あれだけ走り回っていたのに、今やぱったりと見掛けなくなってしまったのも、バブルを象徴していたとも言えそうです。

多人数が乗れて、豪華な内装で、派手な色使いで、V6エンジン…。
確かに、北米市場を強く意識していますね。
車単体だけの縦軸で見ると不可解なものは多かったのですが、消費税導入や、日米貿易摩擦や、プラザ合意や、ガット・ウルグアイ・ラウンド等々、世界情勢という横軸に当て嵌めると、すっと腑に落ちます。
コメントへの返答
2015年7月24日 22:38
こんばんは

PV数の理由は分からないのですが、今でも情報を探している人がいるということなのでしょうね。コメントされているとおり、昔は数多くあったものの、今では見かけなくなってしまったというのも、理由の一つだと思います。

縦軸と横軸の解説をありがとうございます。極めて簡潔かつ明瞭に分析されているのに脱帽です。
130登場当初までは、ベースのハイラックスピック共々、北米への輸出事情が成り立ちをほぼ決めていたのですが、世が平成になると、普通車の自動車税引き下げを上手く利用するようになったんですよね。V6やワイドボディは、昭和の時代の規制のままだったら、国内導入はまずなかったでしょうし。ディーゼル規制が強化されたことで、その大半が国外に流失してしまったという結末も含めて、歴史の波に乗った(翻弄された?)クルマであることは間違いありませんね。

プロフィール

「帰還後の近況 http://cvw.jp/b/1984303/48316556/
何シテル?   03/16 21:58
3台計で20年以上の長きに渡って乗り続けたX80系からW204への代替がみんカラを始める動機となりました。 最初はW204関連を主とするはずだったのですが...
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