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2015年10月04日

スープラエアロトップ&セリカGT-FOURのパンフレットから

スープラエアロトップ&セリカGT-FOURのパンフレットから 今回は、急遽取り上げることにした内容となります。


大都会パート12さんが掲載されたこちらのブログから、久保地理介氏が今年の初めに亡くなられていたことを知りました。


久保地氏は、私の中で印象に残る主査のお一人であり、また主査を務められたクルマは、当ブログで主に取り上げる年代と重なっていたものですから、そのお名前を何回か掲載したことがあったりします。


(お名前を掲載した時へのリンク)
 ○思い出のクルマをカタログで振り返る28(プログレ)
 ○170カリーナ マイロード他のカタログ
 ○1989年のセリカ・カリーナED・コロナExivのプレスリリース
 ○初代コロナExivのセールスマニュアルの話


直接お会いしたことこそなかったものの、クルマ関連の雑誌あるいは書籍等で取り上げられることも多くて、記憶に残る方だったのです。

数ある中から、氏のプロフィールを紹介したものの一つを引用してみます。



引用元は、月刊自家用車誌で連載されていた車種別総合研究の170カリーナの回に掲載されていたものとなります。

ここで強く印象に残ったのが所有車の欄でありまして、自分が担当されたクルマに乗られる方が多い中、10年前のマークII(おそらくRX40系)、しかもコラム4速というのが、実に意外でありました。記載のされ方からして、かなりこだわって乗られていたことも窺えますね。
この頃は、X40系のマークIIは市場からどんどん淘汰される中、自分的に欲しかった一台ということで、妙に親近感を覚えたものです。このマークIIは、この後もしばらくは乗られていたように憶えています。


所有車からすると、大人しい方なのかなと思いきや、大都会パート12さんが書かれているように、実はラリーをやられていて、TE27レビン&トレノの発案者ということを後年知りまして(きっと徳大寺氏の著書からですね)、これがまた意外でありました。


そんな久保地氏の代表作を2台紹介してみます。

共にカローラ店の簡易パンフレットからとなりまして、フリーロードのカウンターでカタログを希望した際に貰ったもの(この話はこちら)ですね。

当時は簡易カタログかと落胆したものですが、今になって役立つとは(笑)


1.スープラ エアロトップ









セリカからの流れで和田明広氏が主査を務められていましたが、スープラ登場直後に久保地氏が後を継がれています。





同じく月刊自家用車誌の車種別総合研究のスープラの回から引用

対談の中では、
 ○我々としては、とにかく世界的に高く売れるクルマをつくりたいということがあった
 ○ソアラはよりプレステージというか豪華あるいは高級の方。スープラの方は、スポーツ志向の方にいく。
 ○(エアロトップは)正直いって、非常に大変でしたね(笑)
 ○(エアロトップは)あれは慣れると2分で取り付け・取り外しができるんです。
 ○スポーツマインドを満たしてくれるクルマだということで開発した。
といったあたりを話されています。

最後のまとめには、「自分がいいなと思うものを、そのまま着てみる、付けてみる、乗ってみるということが、どうもひとはどう思うだろうか、社会的に見てどうだろうか(となってしまう)。(中略)そういう点からいいますと、まだスープラに乗っていただくお客さんはたくさんいると思うんです。そういう方が、もっと堂々と自己主張して、我々のクルマに乗っていただきたいなと。それに耐えるだけのクルマには仕立て上げたつもりなんです」とあります。


ラグジュアリースポーツとして登場したスープラは、この後、ソアラとの関係もあって徐々にリアルスポーツの領域に寄っていくのですが、自分的には初期の思想が好きだったりします。



2.セリカ GT-FOUR









こちらは和田明広氏がFFで完成されて、追加の4WDが久保地氏の作となります。

久保地氏は、後にトヨタ車体の社長・会長を務められるのですが、その時に、このセリカGT-FOURが、「一番きつかったけど一番楽しかった」と話されています。

ご自分でもラリーをやられていた経験をお持ちだったようですから、ラリー戦略車としての側面を持つGT-FOURの開発は楽しかったのでしょうね。
もっとも、4WDをあまり考慮せずだった車体を4WDとすることは、かなり大変だったようです。
トヨタ初のフルタイム4WDながら完成度も高く、その後のラリーフィールドでの活躍は、氏の代表作であったことを雄弁に物語ります。


自分的にもとても好きな一台です。
歴代セリカの中から一台を選ぶとしたら、迷わずにこれを挙げます。

セリカXXの2800&2000GT、あるいは初代XXあたりも好きなのですが、インパクト&出来映え共に、出色の一台はこれだと思います。



こうした魅力的なクルマを作られた功績は、記憶の中に残していきたいと改めて思いました。

ご冥福を心よりお祈り申し上げます
ブログ一覧 | カタログ話(雑談編) | クルマ
Posted at 2015/10/04 07:38:18

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この記事へのコメント

2015年10月4日 7:58
おはようございます。

「自分がいいなと思うものを、そのまま着てみる、付けてみる、乗ってみるということが~堂々と自己主張して、我々のクルマに乗っていただきたい」のお言葉!
やはりこの様な思いがあったればこそ素晴らしい車(企画)を生み出せるわけですね。

この頃と比べると・・・・・・開発者も購入者も「自分」ではなく「世間」の目を気にし、流されて、縛られている感が否めないです。
これでは、魅力的な車はなかなか出ないですよね。80点主義横並びになるはずです(^_^;)
コメントへの返答
2015年10月4日 9:13
おはようございます

全文は省略しましたが、ライバル車への率直な批評や、操縦性へのやや抽象的な指摘に対して気にされている場面もありまして、情熱的だったという印象が強いです。それがまたスープラやセリカのキャラクターに合っていたと思います。

あの頃も「世間」よりも「個」の尊重みたいな風潮はありましたね。その風潮を反映したようなクルマもいくつか登場していますし。
現在も購入者の方は横並び意識が強いよなぁと思う一方で、「個」の尊重を謳うクルマが登場しないことに寂しさを感じます。効率化があの頃よりも求められていることが大きいのでしょうね。
2015年10月4日 23:26
こんばんは。
磐石なトヨタとはいえ、磐石がゆえの苦労、大変さというのが今回のparl-siroさんの記事を拝見してつくづく感じさせられました。

「トヨタ」であるがゆえに、スポーツモデルや個性の強いクルマの開発担当の方のご苦労は計り知れないものがありますね。
minicatさんもおっしゃているように、現在では作り手も消費者も「自分」というものを強く出すことは、“良くないこと”のような風潮ですから、どうしても作り手の想いのようなものが出しにくいのは必然ですよね。

もちろん、昔からそういった風潮はあったわけで、このGT-FOURやスープラが開発~販売された時代もそんな一面があったことは否定できませんが、あの頃はまだクルマに対して冷めていない人も多かったし、トヨタにも久保地さんのような個性とクルマ、中でもスポーティなクルマに対する情熱や一家言のある方もお見えになり、また社内でも支持されるような土壌があったからこそGT-FOURのようなクルマが生み出し得たわけで、今は時代やユーザーの嗜好が移り変わったとは言え、こうした方がお見えにならない、またはお見えになっても力を発揮できないような現状はトヨタだけではありませんが、非常に寂しい思いです。

久保地さんのお好きなクルマの欄を拝見すると、僭越ながら「さすが!わかっていらっしゃる!!」と思わずにはおれません(←お前は何様だwww)。
余談且つ失礼な話ではありますが、2代目のSW20のMR-2のチーフエンジニアの有馬さんという方は、雑誌の記事で944やフェラーリのことをちょっと馬鹿にしていたような感じが見受けられたので
「何だかな~」と思ったりもしましたが、その点についてはGT-FOURとSWの初期の評価、結果から見ても久保地さんの方が、「スポーツカーとは?」といった問題に対して真摯であったのが明らかではないか?と有馬さんには失礼ながらそう思ったりしました。

そして、またまた僭越でありますがスープラが初期の思想の方が好きだ、とおっしゃるparl-siroさんのお考えとまったく同感であります。
ソアラとの関係やRX-7、フェアレディの関係上リアルスポーツに振らざるを得ない、という面はわかるのですが、スープラの「和風」アメリカンといった雰囲気はそれはそれで魅力があったように思うので、途中の路線変更は、クルマの位置の定まらない愚策のように思ったものでした。
といっても、今ではどちらもそれなりに魅力を感じますが・・・

長文の上、失礼な箇所がありましたが申し訳ありませんでした。
コメントへの返答
2015年10月5日 8:33
おはようございます

いただいたコメントから、自分の頭の中が整理されたように思います。

トヨタは、ちょうどこの年に国内シェアの50%という目標を1ヶ月ながらも達成していて、磐石になりつつあった頃ですよね。
その一方で社内には、モデルラインや各モデル自体に満足しきっていない方もいて、それがまた強さを生んでいたように思います。

和田さんや久保地さんは、情熱的な印象の方でセリカやスープラのキャラクターに合っていました。同時期のクラウンの今泉さんやカローラの斎藤さんというのが、理知的でこれまた両車のキャラクターに合っていた印象なんですよね。しかも、皆クルマにお詳しい。なるほど、これらが強さの源泉かと思ったものです。

現在のトヨタは、あの頃と比較すると、主査の顔と言いますか主張や考え方が見え難かったりであるとか、現状満足派の比率が増えているように映ってしまうのが、寂しく感じたりします。私なんかは、クルマを購入する時に作り手の主張も含めて買いたいと思うのですが、今の時代はそういう風潮ではないのかもしれませんね。

初期スープラへの同感をありがとうございます。
スープラは、ちょうどフェアレディの後を追うかのようにリアルスポーツに振られていきますが、初期のポジションのままで留まった方が得策であり、結果延命できたのではと思ったりします。もっとも、今の視点ではどちらも魅力的に映るというのも同感です。
5ナンバー+αのサイズに6気筒を搭載するスペシャルティというのは、現在では絶滅してしまったジャンルですよね。
2015年10月6日 23:48
こんばんは~。

ちょうどこの頃からトヨタから心が離れていった私ですが、その理由が実はこのセリカでした。フロントオーバーハングが長くリヤオーバーハングが短い前のめりの姿勢、そして丸っこいスタイルが受け入れられず・・・。しかし、時が経ってこういったイタリア風のデザインの日本車がいくつか出てきて目が慣れてきたのでしょうか、徐々に嫌いじゃなくなりました。セリカはこのあとのモデル、そして更に丸目4灯式も同じようにノーズを長く取るスタイルを踏襲していましたね。

スープラは仰るように初期のラグジュアリーな雰囲気こそ似合っていたように思います。最終の2.5ツインターボでは完全にスパルタンな仕様になりましたが、私が一番好きだったのはMC後のラグジュアリーモデルです。もちろんサンルーフ党の私としてはエアロトップは是非とも選びたい仕様です。

相変わらず好き嫌いばかり書いてすみません(~-~;)
コメントへの返答
2015年10月7日 19:44
こんばんは

FF化に際して、ディテール以外の基本プロポーションを大きく変えていますから、先代が好きという観点からだと、受け入れられなかったというのも解る気がします。
自分的には、カウルをもう少し下げたいところですが、ブリスターフェンダーやグラスキャノピー風キャビンの処理を高く評価しています。歴代では2代目のクーペも結構好きでして、なんとなく共通感を感じているのかなと。

スープラは、ターボRやターボAの過渡期的印象も悪くないのですが、やはり初期コンセプトが好きでして、それに忠実なのはリミテッド系だと思います。MC前後は悩ましいところですが、ワイドボディがやはりカッコイイですね。実は2.5になった時にアウタースライドのサンルーフが選択可能になっていまして、エアロトップとの取捨が悩ましかったりします(笑)

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