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2016年10月27日

古の設計者の想いとは(ミラージュ ザイビクス編)

古の設計者の想いとは(ミラージュ ザイビクス編) 古の設計者の想い、第4回です。
今回は3代目ミラージュ、特に”XYVYX”と書いて”ザイビクス”と名付けられたモデルに関する部分を中心に取り上げてみます。

ミラージュは当時よく見られたFF2ボックスの一つですが、”ザイビクス”は、リヤクォーター部分をパネルで塞ぎ、前席のみの2シーターとした成り立ちを特徴としていました。こうした成り立ちは、バンではいくつか事例があるものの、それを5ナンバーで登場させたというのは空前絶後だと思います。
特徴としては、改造のベースという想定から、オプションこそ豊富に用意されるものの、標準状態では非常にシンプルな装備設定であるとか、ATが主流となりつつあった時代の中、MTのみの設定というあたりも含まれてきますね。

その特異さから、販売台数こそ惨敗に近い結果となりましたが、クルマ趣味人にはかなりのマイノリティ的な扱いとして、今でも語り継がれる一台であることは間違いありません。みんカラの中でも、既にブログ等で取り上げられた方がいらっしゃるようです。ここでも取り上げることは後追いの感もあるのですが、こういう取り上げ方は珍しいと思いますので、あえてやってみましょうということで。

ちなみに、今回はFavCars.comに珍しく掲載がなかったこと、カタログが手元にないことから、画像に苦戦しています。第27回モーターショーのパンフレットがあるはずなのですが、残念ながら迷宮と化した書庫から見つけ出せず。この部分は、何かの拍子に出てきた段階で補足することにいたしましょう。



今回の対談は、いつもの高原 誠(川島 茂夫)氏が、当時、三菱自動車工業(株) 乗用車開発本部乗用車商品開発室のプロジェクトマネージャーの職にあられた赤松 泰吉氏にインタビューする形となっています。

この赤松氏、プロフィールによると1935年生まれ、(子供の頃から乗りものを作りたかった。というよりも乗りものに関する仕事であればよかった。だから現在実に幸せ)と書かれています。()内の部分が後段の話に繋がる、いわゆる伏線。

それでは、ミラージュの成り立ち的部分から。
インタビュー記事が判り易いので、そのまま引用してみます。

高原 今度のミラージュの狙いあたりを・・・

赤松 今までいろいろと報告していますからお聞きだろうと思います。若い人を狙って、ということを考えていまして、若い人が乗って楽しいクルマですよ、というのが第一です。乗って、楽しくて、満足してもらえるようなクルマをつくりたいな、と。まず、見てよし、乗ってよし、走ってよし、ということで、自分の個性を発揮できるような・・・自分の生活の道具として使ってみて、自分の主張したいことが発表できるような道具をつくりたいな、というのが狙いですね。

 やはり持っているモノが説明できるような・・・自分はこういうところが気に入って、もういうものを持っているというのが主張できるようなクルマをつくりたい。


高原 はたから見ていると、初代のミラージュからそういうふうに展開しようとなさっていたような気がするんです。

赤松 私もこのクルマをやり出してもう10年ぐらいになるんです。当時、FFの大衆車クラスのクルマとしては日産のチェリーであるとかシビックというクルマがありました。三菱としても初めて本格的な量産タイプのFFをつくろうということになりまして、最初はまず、新しいもの、個性を主張するものをつくろう。最初のときには非常に話題になりましたね。格好も変わっていましたし、新しいメカニズムもたくさん入れました。


初代ミラージュ (引用元:FavCars.com



 ところが、2代目になりますと、最初に出たのがわりに好評だったものですから、ワッと伸びたんです。伸びて、さて、この市場を失ってはいかんなと。これだけ伸びてきたものをここで失敗しちゃいかんからと、かなり慎重になったところがありますね。確実なところでやろうじゃないかというところがありましたから、2代目は初代に比べると、品質的、性能的には相当にレベルが上がったんです。

 ところが、売ってみると、それほど話題にならないものですから、3代目をやるときには、初代のときと同じように、もう少し自由奔放にやろうじゃないかというのがありまして、そのへんがちょっと変わったところだと思うんです。


2代目ミラージュ (引用元:FavCars.com
---------------------------------------------------------------引用ここまで


初代は、三菱初の量産FFということで、その後の、トレディア・コルディア、シャリオといった車種展開を行う上での技術的基礎ともなったクルマでした。
同クラスには既にランサーが存在していたこともあって、カープラザと名付けられた新たな販売系列を整備し、同系列のメイン車種として登場する形を取っています。

まだまだ、FF2ボックスの少なかった時代ということで、新参入にも関わらず一定の市場を確保することに成功しています。ミラージュの成功は、三菱が2系列の販売体制を確立するのに寄与したのです。


その初代から、通常よりはやや長い5年半の時を経て登場した2代目ですが、性能等は向上したものの、シビック、カローラFX、ファミリア、ジェミニ、パルサー等の強力なライバルに押されてしまう形となってしまいます。
半ば余談ですが、2代目の車種別総合研究にも、赤松氏はプロジェクトエンジニアとして登場されていたりします。


当時の2代目のライバル車達





左上から、シビック、カローラFX、ファミリア、ジェミニ、パルサー(引用元:FavCars.com


3代目は、この2代目の経験を踏まえた上で、初代の成功に学び、再びの挑戦を行ったと言えそうです。




3代目のバリエーションです。
今回の主役であるザイビクスの他、”サイボーグ”、”スイフト”、”ファビオ”の計4シリーズで構成されていました。


本題のザイビクスを取り上げる前に、ルーフの話を少し引用してみることにします。


高原 話がちょっと前後しちゃうんですが、今回、4車型というか1ボディなんだけれどもグレードによっていろいろ使い分けてる。屋根も3タイプになるんですか。このへんの遊び方などを・・・。

赤松 クルマの中で遊べるところがいろいろあるわけです。足回りで遊ぶとか、エンジンでいろいろやるとかあるんですが、車体としてどこで遊ぶかというと、屋根しか残っていないんですね。屋根は非常に広い範囲があります。実は屋根というのは雨風をしのぐために板1枚がついているんだから、それを取っちゃっていいわけですよ。そこを何かに使おうという考え方でいろいろ発想があって、あの屋根の取り換えができれば・・・。最初、いろいろ考えたんです。屋根を全部、すっぽり取っちゃう。樹脂のふたをポッとしておいて、ひっくり返せば船になるようなものを載せていこうとか、あるいはキャンバスルーフにしようとか、とにかく屋根で遊べば面白いじゃないかと。

高原 面白いですね。

赤松 屋根をパッとはずせば新しい屋根がつく。そうしょっちゅう、自分で屋根を3種類持てるほどじゃないし、それをレンタルシステムにすると面白いんじゃないかという発想から・・・。現にそのスケッチもあったんです。

---------------------------------------------------------------引用ここまで


前回取り上げた、フェスティバもルーフに新たなる提案を行ったクルマでしたが、こちらはそれをさらに追及したクルマですね。

ノーマルの他に、スーパートップと名付けられた大開口部をベースとして、デタッチャブルトップを前後に置いたデュアルグラストップ、後方の開口部にAVシステムを組み込むことが可能なマルチトップが設定されていました。
ただし、EXAのリヤゲートと同様に、認可の問題からデュアルグラストップとマルチトップの互換性はありませんでした。

その他に、デュアルグラストップのみ、カプセルタイプの荷物入れとしてキャリアトップの設定がありました。



キャリアトップについては、ルーフボックス、あるいは当時のワンボックスに多かったハイルーフ的要素を盛り込んだと見受けます。これらを簡単に交換できるというアイデアはよかったのですが、ボディ形状の変更にあたるとみなされたため、残念ながらアイデアの実現には至りませんでした。


やや迂回が長くなりましたが、ここから本題のザイビクスの話です。


高原 このボディの中で一番驚かされたのは”ザイビクス”なんです。すごいと思いましたね。しかも2シーター。5ナンバーだったんでもっと驚いたんですけれども。あれは何が発想の原点だったのかな、と。

赤松 いろいろバリエーションを考えようという中で、あれをやろう、これをやろうといろいろとアイデアが出てきまして、その中の一つなんですが、若い人が自分なりに自分の生活を表現しようというときに、後ろの空間をうまく使ってそういうことができるんじゃないかなという発想です。そのときにガラスよりも鉄板にしてしまって、自分の部屋ができるように、という考え方が一つなんです。そこで4ナンバーにならないかな一時、考えたりもしたんですが、寸法的にもちょっとまずかったのと、いかにもバンですよというのもまずいかなということで5ナンバーなんですけれどもね。あの中で外と隔離されて、中をどんなに改造しようと自分だけの部屋ができて、外からは干渉されないというところを狙っていた。また外の鉄板というのは自己を表現するようなキャンバスになるから、あそこにいろいろな絵を描いたりして楽しんだらいいんじゃないかなと思ってつくったんです。

---------------------------------------------------------------引用ここまで



インタビューの中にある、パネル部をキャンバスにすることを意図したオプションの一例です。



高原 思ったんですが、”ザイビクス”に関して、やはり2シーターというのはまずい。意外と駄目なんですよね。例えば一人で暮らしていても2シーターを結構使えないというか乗れない人って多いと思うんです。サイドウィンドーに関しても、ああいう鉄板のはめごろしをするんじゃなくて、マリンウィンドウみたいなのとか、あるいはルーバーが切ってあるようなのがあったり、そういうので取り替えられたら面白かったんじゃないかなと。ぼくがオーナーになるとしたら、面白いけれども足かせにもなるな、と。このへんをどうお考えになっているのかな・・・。

赤松 おっしゃることもよく分かりますね。我々、開発の段階で2シーターでやるか、それとも2プラス2でやろうか、いろいろ考えたんです。それから、今おっしゃるようなマリンウィンドウ・・・このマリンウィンドウなんかは今からでもやればいつでもできるんで、そのへんも含めて楽しんでもらおうと思っていたんです。2シーターにするか2プラス2にするかは、私なんかはもう年寄りですから、2シーターに割り切ったらいかんのじゃないの、こんなちょこっとしたシートでもいいんじゃないの、と言ったんですが、いや、それは違っていますよ、そんな生温いことじゃ駄目です。2シーターでビシッと割り切るべきです、なんてやっちゃったんですがね。パタッと倒したときにフラットになるようなもので、ジャンプシートとか何とかで、とにかく1kmも走ったら腰が痛くなるようなシートでいいから、喫茶店に行こうとかボウリングに行こうとか、ちょっと行こうというときに、4人で行けるとか5人で行けるようにするべきかなとは、いま思ったりしていますけれどもね。

高原 ”ザイビクス”に関しては、まだまだ発展途上である。


赤松 まだやる部分がたくさんあるのではないかなと思っていますけれどもね。

 それと、ああいうクルマは若い人が自分でいろいろ楽しんで工夫してもらえるかなと思っているんですが、どうも最近はそういう風潮よりも、自分の好みのやつのキットになったのを持ってきて入れるという考えなものですから、もっともっと使い方を提案していかないといけない。いろいろと発展させていかないとお客さんがついてこないみたいですね。

 私なんか年寄りですから、昔からモノをつくるのが好きでして、例えば本立てをつくるにしても、板を1枚買ってきて、切って、つくりますよね。最近はそうじゃないんだそうですね。とにかくちゃんと本立ての格好になっていて、あとは接着剤を塗るか、ネジで締めるか、しかもドライバーも袋にセットになってちゃんと入っていないと駄目だとか・・・。自分が買ってきて、セルフとは言いながらも、ノコもカンナも何もなしですよ。ペーパーも。ただドライバーで組み立てるだけ。終わったらドライバーと一緒にポーンと捨てちゃって本立てだけ残るような、そういう生活になっているみたいですね。


高原 ミラージュで、できれば若者のクリエイティブな心得の起爆剤にしたいという感じですね。

赤松 そう思っているんですけれどもね。本当に若い人に楽しんでもらいたいなと思ってやっているんですが、最近、自分自身がちょっと古いのかな、若い人と一緒にもう少し勉強しなきゃいけないな、と。同時に、若い人も自分で何かつくって、クリエイティブな喜びというのをやらなきゃいけない。自分に合ったもの、あるいは、自分の欲しいものを、自身で工夫して作り出すというような・・・。いわば手作りの独自のものは、誰かの考えたものや、売っているものとは、ひと味もふた味も違う。

 他人とは違う、個性的なものを持ったり、使ったりしたい人が多いわりには、自分で創造しようとはしない若者が多いようです。

 世の中、忙しすぎるんですよ。昔は始めたら、3ヵ月ぶりにできたとか6ヵ月ぶりにできたとかいって楽しんだんですけれども、今はそんな時間がないんですね。


高原 そして、そういうものへのアンチテーゼで、もうちょっと原点を見つめる・・・。

赤松 アンチテーゼというとどうも抵抗がありますが、何とかそういうふうな生活を楽しむ、クルマを楽しんでほしいなとは思っていますけれどね。

---------------------------------------------------------------引用ここまで


ザイビクスに関しては、ここで引用した通り、少し前のクラウンワゴン同様、対談の中では比較的大きなスペースが取られています。従来にはなかった提案ということで、話としては興味深い内容が多く、売る方もそれなりに期待するものがあったということを推測させます。

ところが、結果は・・・だったわけです。使い方を提案しようにも、ベースマーケットが育たないために、それが実行できない状況に至ってしまいました。そんな状況でも、次のモデルチェンジまで設定廃止とならず最後まで続いたのには、意地に近いものを感じたりもします。


そんな結果に至った理由としては、インタビューの中で指摘されているとおり、2シーターというのがやはり制約になったことは指摘できそうです。スポーツカーでも2シーターと2プラス2を並行した時には2シーターの販売比率が低くなるのが通例ですから、それをFF2ボックスでやったら、なおさらユーザー層が限られてしまいます。作り手の思想としては生温い選択であっても、売り手の戦略としては生温い方が上手くいったでしょうね。
同じ話は5速のみという設定にも当てはまりそうですね。こちらも生温い論が交わされたことが想像できたりもしまして。

あとは、やはり自分だけのクルマ作りという考え方でしょうか。いや考え方としてはありだと思うんです。キャンピングやトランスポートを目的として、ハイエースやキャラバンを独自で改造するというのは、当時も今も一定の需要が存在することは事実ですし。ただ、そういった需要もFF2ボックスをベースとするかというと・・・。
もしかすると、同じ三菱でもミラージュではなく、パジェロやデリカでやっていれば、多少なりとも成功していたのかもしれません。

このクラスも上級車の流れを受け継いで、急速にフル装備への要求が高まり、装備水準が一気に向上していた時代の中では、素の状態で出して後はお任せというのは、あまりにストイックではありました。

この頃大量に免許を取り始めていた第二次ベビーブームの世代は、クルマそのものを楽しむというよりは、クルマを使って楽しむ方に価値を見出していた感が強いですね。



といったところで、最後に。

あまりの希少性から、珍しいという形容で紹介されることが多いクルマなのですが、背景の部分まで紹介されることが非常に稀であることも事実ですので、こうした話を読んでいただくことで、理解を深めていただけると嬉しく思います。
今回掲載したインタビュー記事でお解りいただけるように、設計者は若い人に楽しんでもらおうという、間違いなく強い思いを抱いて作ったクルマであると言えるのです。
ブログ一覧 | 古の設計者インタビュー記事 | クルマ
Posted at 2016/10/27 21:45:18

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この記事へのコメント

2016年10月27日 22:19
こんばんは  

ザイビクスは現車見たことなくて知識の世界でしたが記されている通り目的が良く分からないクルマでしたよ(汗)こちら読ませて頂きようやくです。

指摘にある通り説明不足のままで2シーターは不味かったかもですね、そこまで本腰入れる人はランサーバンみたいの行ってしまいそうですし…女性観を混ぜても面白かったのでしょうか?それこそ私の家来的なオプションやモデルカーを展示してみたりなど…ってATないんですよね~(汗)

コメントへの返答
2016年10月27日 22:36
こんばんは

ザイビクスって、クルマ趣味人界ではある種有名どころですけれど、こういう方向からの解説は珍しいかなと。やはり難解なコンセプトですよね。

コメントされているとおり、スペース重視だとランサーバンでしょうし、ミラージュでやるならもう少し生温いのが正解だった気がします。あるいは、もっとストイックに積み上げ式のフルオーダーで作り上げさせるとかでしょうか。
ファビオが女性向けでしたから、そちらにも振れなかったんでしょうね。たしかに個性重視の観点なら、そちらからのアプローチもアリですよね。
2016年10月28日 9:35
ザイビクスは、当時の間違いだらけで酷評されていました。市場評価も同様でしたが。確証はないのですが、欧州向けのボディを転用したのかもしれません。欧州では、このタイプは税金が安く一定の需要があり、ルノー5やプジョー205などに設定がありました。
コメントへの返答
2016年10月29日 7:54
おはようございます
「間違いだらけ~」では、名前共々「理解に苦しむ」という評でしたね。きっと、こうした開発の背景を知った上で、賛同できないとされていたのでしょうね。
欧州向けだったボディを転用したで間違いないと思います。国内も4ナンバーで税金お安くとやった方が明確だったかもしれません。もっとも、本文からは4には支障があったことが伺えますけれども。
2016年10月28日 9:42
同世代のギャラン乗りだったこともあり、よく覚えています。

まず、新しい試みとして従来のCXやらCGやらのグレード構成から脱却して、ペットネーム付きの4グレードに集約(実際には更に下の標準車もあったようですが)したのが珍しかったですよね。
似たような例でファミリアがありました。

ザイビクスの当時の印象はこれは競技ベースの「サイボーグRS」なんだなと(笑)。
国内Bクラスにピッタリと思っていましたが、あんまり出ませんでしたね~。
2人の云々~と言うコンセプトはハナから「当たりゃ儲けもん」と言った後付けに聞こえてきます。

欧州ではこの手の「メクラバン」は節税の関係で一定数の需要があるとか。こちらがメインだったんじゃ無いでしょうか。

それと要件的に、運輸省も「こりゃ貨物自動車だろ」と言われなかったのか、気になりますねえ。
コメントへの返答
2016年10月29日 8:19
おはようございます
ちょうどギャランとミラージュの登場が重なっていましたね。どうやら3ドアだけ先行させたという事情もあるようです。

コメントされているとおり、上下関係ではなく、グレードを集約させた上で各々のコンセプトを訴える展開が新鮮でした。この後、スイフトにツインカム搭載グレードが追加されて、やや区分けがなったりもしていますが。そう、この後のBGファミリアが同様の構成ですよね。

後から追加されたサイボーグRSは、ガラス窓でしたね(笑)。モータースポーツ向けは、当初、翌年登場のランサーが前面に出されていた関係があるのか、ミラージュでの展開が遅れた感があります。

改造ベースの素材提供と考え自体は昔からありましたから、欧州向けパネルバンと融合した結果生まれたのか、あるいはパネルバンから何か使えないかというアイデアから生まれたのかなのでしょうね。

この少し前ぐらいから、2ボックス3ドアベースの4ナンバー各車が、モデル変更に伴って設定廃止になっているんですよね。逆に制約をかけたのかもと推測しているのですが。
2016年10月28日 21:35
こんばんは

2代目も今見るとスッキリ&スマ-トでライバルと比べても悪くないと思うのですが、やっぱりエンジンラインナップがまずかったんでしょうか?

ザイビクスは出た当初は”これは誰が買うのだろう?”と思いましたが、結局 皆同じ考えだったのでしょうね。
”お好きにアレンジをどうぞ!”という事でのスチ-ルホイールが標準でリアガーニッシュレスなのでしょうが、これがさらに商用車チックさに輪をかけている気がします。

ただ、開発者の方の若い人に車を楽しんでもらいたいと言うお話を聞いてしまうと私を含めて皆もう少し暖かく受け入れるべきだったかなと思います。


今だとホンダのモビリオ・フリードのスパイク仕様がわりと近いコンセプトな気がします。
それも最近消えましたが・・・・。
コメントへの返答
2016年10月29日 8:45
おはようございます

2代目は、ライバル車が様々な仕掛けをしてくる中で埋没した感があります。悪くはないんだけれども、決定的なものも持たない的な。ボディバリエーションが一気に拡がって、イメージが不鮮明になった影響もあるでしょうね。

ミラージュの中だけで考えても、一般的には他バリエーションに行ってしまいますよね。指名買い待ちだと、やはり絶対数は望めませんね。
様々な事情で5ナンバーとなっていますけれど、コンセプトは4の方が近いですよね。

掲載しませんでしたが、赤松氏は若者がハイソカーに乗ることに懐疑的な発言をされていたりもします。当時の若者の趣向が違うところにあったのは間違いありません。今とはまた違った忙しい時代で、クルマぐらいは楽の方向に向かっていた感が強いですね。

両スパイクは近い狙いでした。絶対数はどうしても少なくなるので、どうしても他需要と絡めつつの展開に至るのかなと。
2016年10月28日 22:08
昭和10年生まれの開発責任者の方のコメント。
大変興味深いです。
本棚の話も面白いです。
昔は飛行機のおもちゃを作るためには、
竹ひごを買ってきてあぶりながら曲げて・・・・ってやつですよね。
1980年代なら既にキットを買ってきて組立てる時代ですし、

>他人とは違う、個性的なものを持ったり、
>使ったりしたい人が多いわりには、
>自分で創造しようとはしない若者が多いようです。

まさしく仰るとおり!と思いますし、まさに自分もそうだなと思います。
更に言えば、公園でDS3で遊んでいる小学生を見ると、
自分が若いころは元気に公園を走り回っていたのになぁ、なんて事を考えてしまいます(笑)

ザイビクスは、間違いなくカルトカーですし、
深夜のファミレスの話題にはもってこいの車ですが、
その裏に遊びのベースになる素材を
提供しようという思いがあるなんて考えもしませんでした。

自分で好きにカスタマイズできると言うのを
売りにしたファンカーゴという車もありましたよね。
これはそれなりには普段使いも出来るトールワゴン
と見た目であった為に一定数売れましたが、
3HBの1グレードでここまでぶっ飛んだザイビクスは
消費者がついて来られなかったのもうなずけます。
他の方のご指摘で欧州のメクラバンの節税効果みたいなものが
ザイビクスにもあれば市場掘り起こしが出来たのかもしれません。
コメントへの返答
2016年10月29日 9:50
おはようございます

ミラージュ主体の話から、モノづくりや社会の風潮に話が及ぶ展開になっているんですよね。この回に限らず、開発責任者の思いを引き出せている時は面白い回が多いです。

この時代は、7割以上が白で売れて、ハイソカーとかスペシャルティーカーを老若問わずで買い求めていた頃と重なります。クルマに手を入れる人も少なくはなかったですけれど、ベースとなるクルマ自体には均一化が進んでいたんです。それらに対して、いやそうじゃないだろうという思いを表現されていたのでしょうね。

ザイビクスは、成り立ち・販売結果、共にファミレス談義の素材にもってこいなんです。で、きっと「何を考えて作ったんだろう?」で話が終わる(笑)。実際にはもっと複雑な背景があったとしても、開発責任者の思いをこうした形で出すと、話がもう少し広がるかなと。

ファンカーゴの後にはbBが出たりして、カスタマイズに注目が集まりましたね。その少し前の規制緩和という追い風もありました。今は逆に規制が強化されていたりもして、また違った状況となりつつありますが。
それらよりだいぶ前に生まれたザイビクスは、アイデアとしては悪くなかったはずですが、表現方法や時代背景とのアンマッチに理由を求めるべきなのでしょう。4ナンバーなら節税も得られますが、イメージへの影響の他にも、何かしらの支障があったことが伺えますね。
2016年10月31日 7:57
おはようございます。
ザイビクスのお話、興味深く拝読しました。
上の方のご指摘通り、欧州のバン仕様を転用したのではないかと私も思います。
メーカーは違いますが、後年、モビリオ/フリードスパイクにそのアイデアは活かされたというのも同感です。
乗用車にRV感覚を盛り込むという点では、初代RVRにも活かされ、こちらは商業的にもヒットしましたね。
ザイビクスは、後席に座った人の閉塞感を考えると、今なお、なかなか理解しがたいものがあります。
コメントへの返答
2016年10月31日 21:50
こんばんは

開発責任者の方の思いからすると、欧州向けバンがなかったとしても、別の方法で素材としてのシンプルグレードを設定していたかもしれませんね。
この種の考え方って、おそらく70年代中盤からのバニング辺りからかなと思います。ベース車種と手法のところは、いろいろアイデアが出てきますね。ジャンルを超えたクロスオーバーと見ると、かなりの先駆車になります(笑)

ザイビクスは、後席を追加するにしてもジャンプシートに徹するか、あるいはマリンウィンドー的なものがなければ成立が難しかったでしょうね。
2016年10月31日 8:04
度々すみません。ザイビクスは2シーターだったのですね。
遊べる車と銘打った割には、色々制約が大きかった気もしますね。
コメントへの返答
2016年10月31日 21:48
追加コメント、大丈夫です。
上で軽く書いたのですが、途中で法規制に制約されたか、あるいは規制内容が変ったかがあるように思います。
この辺りはコンセプト以上に謎な部分なのですが。
2016年11月4日 0:02
この当時は、私の年代だとイチロク軍団が大人気で、ミラージュだとサイボーグしか頭にありませんでした。といっても結構な不人気で、その原因は後席窓やハッチバック形状にあった気がします。

窓の部分がパネルのミラージュも当時知ってはいましたが、ザイビクスという名前だったのは初めて知りました。開発者の思いがユーザーには届かなかった売れ行きだったと思いますが、これをラインナップして選択肢を広げようとした勇気が凄いですね。


コメントへの返答
2016年11月4日 20:37
この時代のイチロクは、レビン・トレノvsシビック・インテグラの構図が代表的でミラージュはそこに割り込めませんでしたね。ツインカムターボを持っていたのですから、アピールの仕方がもう少し上手ければ、化けていたかもと思ったりします。例えばミラージュサルーンとランサーはボディ形状が逆の方が蓄積されたイメージに合っていたかもしれません。

輸出向けではパネルとした仕様は他車にもあったはずですから、それを国内に展開した点がやはり凄い勇気なのだと思います。
グレードの本流は他の3シリーズにあって、ザイビクスは明らかに傍流の感が強いです。話題作りの一つだったのかもしれませんが、その点では充分目的を果たしたグレードですね。当時も今も、3代目ミラージュの話題の際には、必ず俎上に載ることだけは間違いありません(笑)

プロフィール

「帰還後の近況 http://cvw.jp/b/1984303/48316556/
何シテル?   03/16 21:58
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