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2020年10月09日

LS11# クラウン ディーゼルの話

LS11# クラウン ディーゼルの話 前回に続いて、クラウンディーゼルのお話です。

メインとなる110系の話に入る前に、当時の世相の話を少し。
前回、ディーゼル乗用車が開発された背景にはオイルショックがあったと書いています。実は1979年(昭和54年)にもオイルショックは起こり、ガソリンの価格は更なる高騰化をしています。

それなら、尚更ディーゼル乗用車への追い風になったのかというと、実は真逆でこのオイルショックにより、一番影響を受けたのがディーゼル乗用車でした。

軽油の供給量が減らされたことから、産業用での利用が優先ということとなり、ディーゼル乗用車への給油については、給油を断る・給油量を制限するというスタンドが続出したのです。

この傾向が一番顕著だったのが、同年の夏頃。
前回書いた、クラウンとセドリックの比較試乗は、まさにその時期で、レポートの最後にそんな実状が書かれていました。おぼろげな記憶では、ガス欠の恐怖におびえつつで何とかなったor予備タンクを積んでいった、という内容だったかと思います。

そんな状況は長く続いたわけではなく、再現がそうそうあるとも思えないのですが、関係しそうな方はそんなことがあったという話は頭の片隅に置いておいてもいいかなとは思うところです。


それでは、本題に入っていきます。


○1979年9月18日 モデルチェンジ



途中に排ガス規制を挟んだこともあり、当時の主流よりも長い4年11か月ぶりにモデルチェンジが行われました。
ガソリン仕様では、それまでの2600に替わって設定された2800が話題となります。ディーゼルはL型が継続採用されています。このモデルチェンジではディーゼル乗用車への逆風に影響されることはなく、従前のセダンに加えて新たに4ドアハードトップとワゴンにも設定されることになりました。






セダンのバリエーションです。
スーパーデラックス、デラックス、デラックスA、スタンダードという構成は不変。

肝となるフレームは、3代目の50系で一新されたものが継続使用されていますし、スタリングも先代の好評を受けて、デザイン基調は先代のイメージを強く残しています。先代における中期から後期へのマイナーチェンジは、ヘッドライトの脇に配されたクリアランスランプやテールランプの配置等、上手くこのデザインに繋げた印象を受けます。





ハードトップでは先代の末期に追加された、カスタムエディションにディーゼルを追加。ディーゼル=実用といったそれまでの既成概念から外れ、新たな魅力を訴求しています。
この代以降、ハードトップはセダンとはデザインを変えることでオーナー&パーソナルユースに浸透していきますから、ハードトップにもディーゼルが必要と判断されたのでしょう。

フロアシフトのみ独自のインパネを持っていたハードトップも、この代ではインパネをセダンと共用。ガソリン仕様はタコメーターを備えることで差別化が図られていますが、ディーゼルはタコメーターを備えないため、セダンと共通のメーターとなります。

このカスタムエディション ディーゼル、実車はあまり見かけた記憶がありませんが、ワインレッドの広報車が「太陽にほえろ!」で何回か登場しています。(同一車がこれまた月刊自家用車誌への掲載もあり)





ディーゼルはワゴンにも搭載されることになりました。
というか、110の登場時点ではワゴンは、このディーゼルのみ。

当時のワゴンは個人事業主が買われるケースが多かったそうで、走行距離を伸ばされる=経済性が重要という判断だったのだろうと推測。この前年には、メルセデスが123のワゴンを5気筒ディーゼルのみで導入していますから、その影響も受けているのかなとは。

もっとも軽油の供給状況への配慮もあってか、ワゴンのガソリン仕様が1980年(昭和55年)1月に追加されています。






主要装備一覧と諸元表です。
ミッションは、デラックスからコラムMTが落とされ、新たにコラムATが選択可能となりました。ワゴンにもコラムATがあっても良かったように思いますが、ハードトップ共々、フロアシフトに限られていました。
クラウンは、このモデルチェンジ以降、殆どがATで選ばれるようになり、話題となりますが、ディーゼルの設定もそれに寄与した形ですね。



こうして選択肢を広げたクラウンディーゼルは、セドリックディーゼルを圧倒するかと思いきや、翌月に登場した新型ディーゼルにクラウンは、一転して不利な戦いを強いられることになります。

○1979年10月31日 セドリック/グロリア 6気筒ディーゼルを新発売






こちらは一気に掲載してしまいます。
セダンの画像は登場時、中段左はMT追加時、中段右はマイナー後
下段左はマイナー後のスペック表、下段右はLD28の紹介部分の抜粋となります。
(LD28のみセドリック、その他はグロリアのカタログから)

日産は、ガソリンのL型をベースにした日本初の6気筒ディーゼルを開発し、セドリック/グロリアに搭載します。新たに開発されたLD28型は、クラウンディーゼル同様にSOHC機構やコッグドベルト駆動等を採用。ここまでは同じですが、クラウンの4気筒2200に対して、こちらは6気筒2800。スペックにしても、最高出力は91ps/4600rpm、最大トルクは17.3kg-m/2400rpmですから、いくら経済性重視のディーゼルと言えども、結果は明白。クラウンのみの4速ATを以てしても、覆すには至らずだったと言えます。

このエンジンをクラウンと足並みを揃えるかのように、セダンに加えてハードトップとワゴンにも設定。新たにVシリーズと名付けられ、クラウンと激突することになります。

当初は同時に発表されたターボとは対照的に、フロアATのみの設定でしたが翌年2月にはMTも追加され、クラウン以上のバリエーション展開となります。

このVシリーズ、軽油の供給状況の好転も重なってか、結構見かけたように記憶しています。先に書いたそろばん塾の旦那様の他にも、中学校の体育の先生が前期セダンのVL-6 フロアATに乗られていたことを思い出します。
このVL-6、磨かれたワインレッドのボディカラーに非常時用の青色回転灯をリヤのパーセルトレイに乗せた姿は、どうしても当時の刑事ドラマを連想させずにはいられない装い。ご当人は職業柄、とてもがっしりとした風体でありまして、できれば近づきたくないオーラが漂っておりました。
電車通勤には不便な地ということで、遠距離通勤の先生はディーゼルを選択される方も多かったのです。



さて話をクラウンに戻します。
ターボ追加時にディーゼルも一部改良を受けていますが、掲載しても間違い探しの域となりますので、ここでは略とします。

○1981年8月20日 マイナーチェンジ



2年という当時の平均的なインターバルでマイナーチェンジが行われました。
ガソリン車は、2800ツインカム6の5M-GEU、2000の1G-EUが新たに搭載されて話題となりますが、ディーゼルはまだL型の継続でした。





この代でクラウンの販売のメインは、セダンから4ドアハードトップに転移。
掲載順もそれに合わせた形ですね。

4ドアハードトップは従前のカスタムエディションに加えて、新たにスーパーエディションが追加。セダンではスーパーデラックス相当となるグレードです。

ハードトップは、ディーゼルでもタコメーターが付くようになりました。





セダンも更なる上級グレード、スーパーサルーンが追加されています。
デラックスが最上級で、スーパーデラックス・スーパーサルーン順で上位が追加される形は、ガソリン仕様と重なるものがあります。

フォーマルを意識させられる装いながらも、この時点では唯一、4輪ディスクブレーキを備える仕様でもありました。





セダンとハードトップは上位のバリエーションが増えましたが、ワゴンは従前どおり、デラックス相当のカスタムのみとなります。ガソリンにはスーパーカスタムが追加されていますので、ディーゼルに加えてもよかったのかもしれません。もっとも、後年と違い、ワゴンは販売台数がはるかに少なかったですから、バリエーション拡充には慎重だったのでしょうね。





その他のバリエーションです。
本カタログに掲載されたガソリン仕様の画像と比較すると、カスタムエディションはタイヤの関係でホイールキャップが異なり、スーパーデラックスとデラックスはミッションの関係で別の画像が掲載されています。

何故かタクシー需要が多そうなデラックスAが落とされていますね。






主要装備一覧と諸元表です。
今回見返して気付いたのですが、スーパーエディションとスーパーサルーンはATのみだったのですね。ATが殆どで売れていたとはいえ、ガソリンはMTの設定もあっただけに意外な発見でした。



○1982年8月20日 ターボディーゼルを追加



LD28への対抗は諦めたのかなと半ば思っていたところ、マークII3兄弟のマイナーチェンジに合わせる形で大きな進化がありました。
5Mベースの6気筒ディーゼルかなという事前予想もしたのですが、トヨタの回答はL型をベースに2400への排気量アップとターボを加えるというものでした。ガソリン車ではターボに消極的な印象でしたので、その選択は意外でもあり。

2400への排気量アップは、LD28への対抗に加えて、2年先行していた三菱のディーゼルターボ、4D55型への対抗も意識していたのだろうと推測。
クラウンに限れば三菱はライバル関係にないとなりますが、マークII、ワンボックスワゴン、商業車と搭載車の範囲を拡げれば、競合関係となることは確実だったのです。

2L-T型の最高出力は96ps/4000rpm、最大トルクは19.5kg-m/2400rpm。4D55は同95ps/4200rpm、18.5kg-m/3000rpmですから、スペック上はライバル車に勝る数値を手に入れたことになります。





久方ぶりの新エンジンとなりますので、メカニズムの頁も掲載してみます。
M型のターボは、ギャレット・エアリサーチ製でしたが、2L型ではトヨタ内製としています。

またAT車限定となりますが、エンジン制御に入り込み始めていた電子制御を取り入れ、世界初の電子制御ディーゼルを謳っています。世界初はセラミックファイバー合金の採用も。セラミックは、この頃聞き始めた言葉であり、その採用で夢が広がる素材でもありました。

4輪ディスクの説明で”セダン スーパーサルーンには・・・”とあります。ターボディーゼルの追加に伴う更新を失念した記載ですね。





前年の画像の修正を推測させる構図ですが、新たな最上級となる、ターボディーゼル 4ドアハードトップ スーパーサルーン・エクストラの画像となります。それにしても何とも長い名前で(笑)

当時の5ナンバーの最上級ということで、名実共にディーゼルがガソリンに追い付いたと言えるかと思います。セドリック/グロリアは、VシリーズでSGLエクストラ相当のVX-6が設定されていましたから、そちらにも追い付いたと言えます。

この白のハードトップは、同じ仕様が「太陽にほえろ!」でそれまでの前期スーパーサルーンターボに替わる形で登場。「え、ディーゼルターボなの」と驚かされたものです。”白いクラウン”という意向が働いているのだろうという推測が確信に変わったのもこの登場から。





ノンターボのスーパーサルーンと入れ替わる形で、セダンにもスーパーサルーン・エクストラが設定されました。ターボディーゼルでは、セダンにもタコメーターが標準となりました。

ガソリンターボも同様の設定(ただし、後期ハードトップのみデジタルメーター)でしたので、そちらと同じと見るか、前期のディーゼルと逆と見るか、どちらにせよ興味深い点かと思います。





ワゴンにはターボディーゼルの追加は見送られています。
カスタムだと、バンディーゼル デラックスとはあまり大きな違いとはなりませんでしたので、ターボディーゼル スーパーカスタムは戦略としてアリだった気もします。
ワゴンに力が入るのは、それまでの”カスタム”に替わって”ステーション ワゴン"を謳った次世代からで、これは明らかに今泉主査の思いの反映ですね。(クラウンワゴンに関する話はこちら





その他のバリエーション一覧です。
先述の通り、スーパーサルーンとスーパーエディションのノンターボが落とされています。スーパーデラックスの画像は、ターボディーゼルに替えられたため、フロアATのものとなっています。こちらもタコメーター付。






主要装備一覧と諸元表です。
前年度の上級グレードがATのみ、またガソリンターボもATのみでしたので、ターボディーゼルも踏襲と思いきや、MTの設定もあったのです。ほぼ同時期に追加されたマークII/チェイサーではATのみだったことからしても、意外な設定ではありました。これまた、私の中の不思議の一つです。

これを以て、クラウンディーゼルはほぼ完成形。
以降は両車とも、このバリエーションを基本形にしつつで、モデルチェンジを重ねることになります。120のディーゼルのカタログも初期型のみあるのですが、発掘に時間がかかりそうなことと、ワゴンのターボディーゼルが増えるくらいですので、今回は略といたします。

このディーゼルターボ、ハードトップの特別仕様車エクレールに一度乗せて貰ったことがあります。ディーゼルの音は、以前に乗ったタクシーとあまり変わらずの印象でしたが、ATにも関わらず、タービンノイズを伴って軽快に加速する点は、ノンターボとは大きく違っていました。
もっとも、一番印象に残ったのは、柔らかいとしか言いようがない、とてもふんわりとした乗り心地ですけれど。車重の重さも作用した柔らかな乗り味は、カローラはもちろんマークIIとも異なる、クラウンならではの感覚ではありました。


また、セドリック/グロリアとの関係もこれで一段落。
6気筒の静粛性vsターボディーゼルのパワーをお互いに主張する形が最後まで続くことになります。ガソリンは結構ガチな対決が続きましたので、ディーゼルのこの構図は対照的でもありました。
惜しむらくは、LD28あるいはRD28にターボの設定がされなかったことで、検討はされていただけに、何とも惜しく感じます。もし実現していたら、クラウンが2L-Tのままだったとは考えにくく、その点でも残念に思えてなりません。2JZベースのディーゼルターボとか、つい想像してしまいます。

視点を少し広げると、乗用車用のRD28を持ちつつ、RVや商業車ではTDシリーズも持たざるを得なかった日産に対して、L型とその発展形のみで両者に対抗したトヨタは強かだった感もあります。(後年はKZも並行していますけれどね)
そのことが、ディーゼルの展望への疑問に基づいたものだとしたら、尚更で。結局ディーゼル規制により、発展を拒まれる形となっていますからね。


またまた視点を変えてみます。
近年のトヨタのハイブリッドは、ガソリン車との関係において、高価だが燃費がいいという点から、ディーゼル的位置付けであることを感じています。
減税等による後押しも大きいのですけれど、ハイブリッドがガソリン車に替わって主流になりつつあることは、ディーゼルが中々比率を伸ばせなかったことからすれば、隔世の感を感じずにはいられません。最近見かけた雑誌には、クラウンは販売台数の少ないターボのバリエーションを限定するという記事がありまして、ついに逆転かという思いも抱きました。

2回に渡って書いたクラウンディーゼルの創成期の歴史は、改めて見返すことでいろいろ感じられることがありました。クラウンの世界観の中で何とか定着させようという努力がその最大です。その努力が、長い時間をかけてクラウンハイブリッドに結実したというのは、考え過ぎでしょうか。
そして、その考えが見当外れでないと仮定するなら、ひたすらスポーティを求める今のクラウンの姿は、やはり道を誤ってはいないか、そんな疑念も改めて持ったのが、今回の特集となります。
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Posted at 2020/10/09 22:28:12

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この記事へのコメント

2020年10月10日 6:49
おはようございます😃
クラウンとセドグロ、私の中では両車とも今回のこの世代からが自動車趣味としての対象です(笑)。
これより前の世代の、特にセドグロを見ると78年に小学1年生だった当時にはあの顔が怖かった(笑)。
ディーゼルは、今は仕事で2トンや4トンを運転してお世話になってますが乗用車では縁がなかったです。
友達や会社、親戚など知り合いをフル動員しても乗ってる人は居なかった記憶です。
この代のセドリック丸目4灯タクシー仕様なら当時プラモデルを作りましたけどね😆
コメントへの返答
2020年10月10日 8:14
おはようございます
80年代への新しい息吹を感じさせる両車、特にセドグロの方はデザインを大きく変えていますね。
330は、同年代のアメリカ車の面影が重なりつつも、確かに強面で(笑)
公共交通機関が不便な地域等で距離を乗られる方だとディーゼルを選択する事例が多かったように思います。ブログに起こしてみて、意外と乗っていたのだなと認識を新たにしました。
スタンダードとバンは丸目でしたね。タクシー仕様のプラモデル化は希少に感じます。
2020年10月10日 8:35
父が430ワゴンを買う時に、一応はクラウンも検討したらしいのですがパワステがOP、エンジンが4発などの理由でグロリアにしたようです。以前にも書きましたが本当に欲しかったのはS123なんですが、左ハンドルのみ確か当時800万円でとても買える代物ではありませんでした。

文中でご指摘の通り、このクラスのワゴンは自営業者が多く父の業界ではほとんどがクラウン、セドリックかグロリアのワゴンでした。今は、メルセデスかボルボがほとんどで稀にアウディかBMWでしょうか。

430はとにかく頑丈で6年と24万キロでディーラーの対応の悪さに呆れクラウンに代替えされるまで元気に走っていました。クラウンの下取りに出したときに、80万円の査定が付いてその理由を聞くと、白のウッドパネル付きのディーゼルワゴンは中古車市場では大変な人気で高額査定になるとのことでした。これは、のちのクラウンでも同じでした。

LD28は音は多少大きいのですが、滑らかな回転上昇と低速トルクがあり街中ではL20E&ATより軽快だったようです。上もまぁまぁ回りメーター読み170キロ程は出たようです。とはいえ、クラウンに2L-TEが出たころにはパワー不足を感じるようになり、Y30になる際に輸出用サファリにあるLD28Tの搭載されないかと思ったりしたものです。

クラウンの2Lエンジンは120と130で高圧過給の2L-THE仕様で家にありましたが、もともとひ弱なL系に高圧過給仕様なのであちこちが弱かった記憶があります。もっとも高圧過給仕様はLD28以上の低速の粘りと伸びを備えつつ、高い静粛性を持っていました。

120系の話ですが、後期の2L-THE車のエンブレムは
   turbo-d
CERAMICSPOWER(ゴールド)
でちょっと1G-GZE車ぽく見栄えの良い物でした。確か130前期も同様だったのですが、後期はD-truboだけになってしまいました。

またご指摘の話ですが、M型もしくはJZベースのディーゼルとは、同じようなことを考えたりしたものです。

当時、家にあった車なのでいろいろと思い出させられる話です。
コメントへの返答
2020年10月10日 10:06
430ワゴンは、330で一度途絶えたものの復活ということもあって、クラウンよりも上級を意識した装備設定でした。
W123は240Dも輸入されたようですが、S123は300Dのみというのも高価格の一因ですね。メルセデスのワゴンが検討対象として一般的になるのは、124の末期からだと思います。

荷物を積んで長距離を乗るとかだと、このクラスのワゴンが買われていました。高価でも使い切る的な。今は日本車から消えてしまったカテゴリで、輸入車が独占していますね。

白のウッドパネル付きのディーゼルワゴンとなると、自営業層に加えて若者のレジャーユース買いもあって、中古車は大変な人気でした。新車の販売台数が少ない上での中古車人気ですから高価査定も納得です。もっとも24万キロで80万円の査定となると、その後はメーターが巻かれたことを想像させますね。

2.8のディーゼルですから、街中ではL20Eより速く、高評価に繋がっていたように思います。職場にRD28のセドリックバンがあった父が「2速発進でちょうどいいのに。下手な奴の助手席に乗ったら、トルクがあり過ぎてヨーイングで気持ち悪くなった。」と話していたことを思い出します。Y31の三坂主管は、RD28Tをやりたかったが(事情で)やれなかったと語っていたりしますね。

2L-THEは、高出力を求めて過給圧を高めていきましたから、耐久性にしわ寄せが行ったようですね。高圧過給がもたらす速さは1G以上で、知る人ぞ知る魅力だったように思います。

”CERAMICS POWER”のエンブレムについて確認したところ、確かに130後期で略されていました。ガソリンも文字数が減らされた仕様があって。半ば余談ですが、130はテールランプをがバックドア側に広げた影響で、リヤウィンドゥに当該エンブレムが配されたようですね。

JZは頑丈でしたから、ディーゼルも高性能なものが成立したように空想します。かなりのエンジン重量となったでしょうけれどね。
2020年10月10日 10:06
非常にクラウンディーゼルです。

父の友人がエクレールのターボディーゼルに乗っていて、当時幼稚園だったかな?自分は、我が家の前期スーパーサルーンターボと見た目の違いを細かく観察していました(笑)リヤ窓の下に「電子制御ディーゼル」というステッカーが貼られていたのを覚えています。
記憶だと、その後に130HT前期のスーパーセレクト(1G-FEの神奈川トヨタ特別仕様車)、150後期のディーゼルロイヤルサルーンと乗り継いだのまでは覚えています。祖父の弟も430後期セダンのVL-6に乗っていたこともあり、当時は自営業の方を中心に意外とディーゼルが多かったような気がします。
となると、今や殆どがハイブリッド中心で売られている現行クラウンも、法人需要も多いのでしょから昔のディーゼルを選んでいた理由と被るかも知れませんね。



コメントへの返答
2020年10月10日 10:29
クラウンディーゼルも話が膨らみますね。

110はマイナーチェンジで結構変わっていますから、エクレールとスーパーサルーンの違い共々、観察のし甲斐があったのではないでしょうか(笑)
高校の駐車場に120HT中期のSS-EXがあって、こちらも「電子制御ディーゼル」が貼られていました。TEMSや4-ESCの位置ですから、「TCCS DIESEL」にでもすればいいのに、と当時思ったものです。このクラスのガソリンだと、7km/Lを切ることもあったでしょうから、距離を乗るならディーゼルは現実的な選択肢でしたね。
クラウンは、先代でハイブリッドが一気に増えて、今は殆どとなるようですね。減税とターボ付加で価格差が小さくなったのも要因で。ガソリンとディーゼルの販売比率の逆転と考えると感慨深いものがありますね。
2020年10月10日 14:32
こんにちは。

高価だが燃費がいいディーゼルと近年のハイブリッドの話は興味深いですね。

間違いだらけ…の徳大寺氏が、共著になった晩年にプリウス(当時は30系)について、燃費の良さ以外の美点として静かさを挙げていて、「ひと世代前のマークⅡより街中を走っている分には静か」という、何とも上手に表現した記述があります。4気筒のハイブリッド車が山坂道で回せば途端に、質の低い音が出てしまうことを上手く表しています。

しかし、静粛性が求められるクラウンでは、山坂道より街中(+平坦な郊外路)がメインなことも多いでしょうから、ハイブリッドの静かさが合致しているのは論を待たないと思います。

ご紹介のカタログで、ノンターボのクラウンディーゼルのタコメータの説明に、アイドル回転数の調整といった記述が出ていて、ハッとさせられました。近年はアイドル回転数はコンピューターがきれいに目標回転数に定めてくれますし、もっともアイドルストップやハイブリッドが普及して、アイドル回転数自体を見ることが無くなりました。

しかし、キャブ時代や電子制御でも初期の頃は、年数がたってくると流路のつまりやセンサーの汚れ等で、ハンチングやアイドル回転数の低下に悩まされることもあったものです。

学生時代の仲間の中には、信号待ちでニュートラル状態でアクセルを軽く踏んでエンストを回避しているという強者もいましたが、自分もキャブクリーナーでアイドル流路を清掃したり、プラグを替えたりと手をかけていました。

そういった手間は面倒ですが、治るとクルマへの愛着も増したもので、ブラックボックス化した今のクルマよりも、手がかけられた昔のクルマの方が愛着があった・・・ということがあったと思った次第です。

クラウンディーゼルから逸脱して申し訳ありません。
コメントへの返答
2020年10月10日 19:50
こんばんは

ディーゼルとハイブリッド、機構からして別物なのですが、ポジショニングとしては関連付けて考えると理解し易い気がしています。

エンジンが音振に与える影響は甚大ですから、止めてしまえば静かとなりますね。万能な機構は存在しませんから得意・不得意があって当然で、山坂道等の高負荷の領域はハイブリッドの不得意な部分となるのでしょう。

クラウンの主用途とハイブリッドの得意領域は重なっているに同感です。都内の個タクにおいてハイブリッドが増えているのも同じ理由かと思います。

初期のディーゼルは、アイドリング回転を低くすると振動が出易くて、このスイッチで調整する場面が結構ありました。夏場はクーラーの作動も加わって、結構シビアだったように記憶します。

電子制御が入って以降は、エンジンルームで調整する機会は殆どなくなりましたね。ただ、書かれているように初期の1G-FE等は、ISCVの汚れが原因でアイドリングに影響することがありました。定期的な清掃が望ましく、定期点検の際にお願いすることが多々あったことを思い出します。

昔の車は、最適化が進む前で、だからこそ手間暇をかけたり、社外品が入り込む余地があったのだと言えます。人が介する部分も多かったですし。それが愛着となっていたのは同感ですが、性能や燃費においては、今の方が確実に優れている点は無視できません。高度化が進んだ現在においては、ブラックボックス化することで、ユーザーに触れて欲しくないのが作り手の意思と言えるかもしれません。
愛着は機械面だけでなく、デザインや使い勝手等、日常的に使う中でも湧くものと思っていまして、今は今でまた別の面から愛でればイイ、そんなことを思ったりします。
2020年10月10日 14:46
今回も新しい発見もありで、自分の中の知識の整理に役立ちました。
冷静になってみると、今後二度とディーゼルセダンが復活する事は無いか、と思うとなんとも残念ではあるんですが。

さて日産LD28の開発は早い段階でトヨタも察知していた事でしょうが、対抗しなかった事は歴史から見ると「英断」だったのでしょう。
対抗のエンジンが必要と感じるも4気筒で十分、と言うよりむしろ商用車などへの展開もしやすい。
趣味的には残念ですが、計算高いトヨタらしいと思う反面、ディーゼルに冷淡な姿勢がこの頃からも感じ取れます。
1HDや1VDと言った例外もあるのですけれども(笑)。

2L-TEでの疑問が今も二つ。世界初電子制御ディーゼルと謳うもEFIとは名乗らず。
EFIと名乗ったのはプラドに搭載からですよね。
どう言う方針転換なのでしょう?

またご指摘のS110クラウンではあった2L-Tが同時期のX60マークⅡにはなかった事。
と言うかマークⅡの2L-TEはX60系のみで以後は2L-Tに格下げ、グレード/リヤサスも1800ガソリンに準じてしまいました。
コストとの絡みでしょうけど、2L-TEは登場時1Gに準ずるとの志も僅か2年、と言うのが何とも残念でした。

メカ的にもメーカーの扱い的にもLD28(行ってもRD28)/2L-TE(行ってもTHE)の登場時で既にピーク。
以降は次々に繰り出されるガソリンの上級グレードとエンジンに埋れて行きます。
日産こそブロアム/メダリストなどの上級グレード設置はやや早かったものの、トヨタではディーゼル最末期で漸く、ロイヤルサルーン/グランデを名乗る事ができたのは個人的に胸熱でしたね(笑)。

あとハイブリッドと違い、国内でディーゼル乗用車が普及しなかったのはトラックみたいなその「音」でしょう。
その点当時のRV(笑)では元々トラックみたいな出来でしたので、違和感も少なかったのでは?
ハイブリッドは最初からプレミアムとして売り出されたのに対し、ディーゼルは燃料費のため「我慢して乗る」存在だったのが大きいのではないでしょうか。メーカーユーザー共に。

そう言った意味では欧州組を中心にトルクをウリにしたディーゼル復活組は新しい切り口とも言えましたが、ディーゼルゲートで全てフイに。
でも雑誌でランクル300に3300V6ディーゼルやマツダが直6ディーゼルの予想報を見るにつけ、まあ出無いなと思うと同時に、ちょっぴり期待する自分がいます(笑)。

コメントへの返答
2020年10月10日 20:29
雑多な情報に触れている内に記憶は薄れていくものですから、こうして残しておくと、ふと振り返った時に役立ったりしますね。

私の意見も、本文で触れたとおり、LD28に直接対決となる6気筒ディーゼルを出さなかったことは、商売的には正解だったと思っています。”商売的には”がキーで、趣味人的視点では見たかったとなるのですけれどね。
もう一つは、トヨタが冷淡ならグループ内のダイハツという選択肢もあった筈で、B型が結構良作だっただけに、その技術を活用しなかったのは勿体なかったという思いもあります。

結構鋭い疑問ですね(笑)
推測殆どの返信です。
一つ目はパテントの関係かなと。初期のカタログにある通り、ポンプはボッシュが開発した技術を流用していたようで、電子制御とはいえ、EFIは名乗り辛かったのかなと。

マークIIの2L-TEは、解説書の書かれ方からするとガソリンターボを重ねていたようで、ATが最適という判断だったようです。IRSの採用といい、R30の2.8GTを意識していた節が感じられます。70以降は、ノンターボも2Lとなったし、リヤサス&型式を分けるくらいなら、4気筒で一括りという割切りでしょうね。高性能だっただけに、廉価版への割切りは、私も残念に思います。

そんな2L-Tも、80以降は特別仕様車でグランデ風を何回もやっていましたからね。4気筒1800の整理でグランデへの統合は必然でもあったのでしょう。最初のグランデを知る身からすると、グレード構成共々若干複雑な心境ではありました。

ディーゼルが普及しなかった原因を「音」に求めるのは自然かと思います。改善と相まって経済性が弱点を上回る時が来るかなとも思ったのですが、結局到来せずとなりました。
確かに、初期のRVはディーゼルがマストでしたね。重量級でもありましたから、ガソリンだと燃費がすさまじかったも大きいかと思います。今のSUVやミニバンは、あの当時のRVからすると、野蛮さがすっかり消されたものだなと(笑)

初期のハイブリッドも、やはり「我慢して乗る」があったと思うのです。そこからの進化が速くて。ディーゼルも本腰入れて改良を重ねていたら、良くなっていたのではないかという空想があります。それもディーゼルゲートでENDなのですけれど。
欧州車のディーゼルを買っている層が次に何を求めるのかが、気になります。SUVだとディーゼルを求める声も結構多い気がするんですよね。
2020年10月19日 23:38
じっくり読みました!下記の通り思いつくまま感想を書き殴らせてください!

1.2L-Tの思い出
人生で一度だけ、ハイラックスサーフ(MT)に乗せてもらいました。強烈な加速に痺れましたがオーナー曰く「発進だけ。後はカメ」との事でした。それでも伯父のハイラックス(3L?)と較べてはるかに速くて感心しました。ATのクラウンならスタートダッシュは周囲のガソリン車にも負けないでしょうね。

2.日産のRD28
本当に何でターボが無いんだろう、と疑問です。出せば絶対クラウンに勝てたと思うのですが・・・。ガソリン車ですがキャラバンはキャブオーバーでもV6を載せており、敢えてコチラを選ばせる商品性があったと思います。日産でクラウンのライバル?にギリギリなれそうなスカイラインもマルチシリンダーエンジンとしてV6を何とか残していますから、あと少しはこの構図が楽しめそうです。

3.クラウンディーゼル
確か150系あたりまで長きに渡ってラインナップされていましたが、根強いファンが居たと言う事なんでしょうね。私もディーゼル車を使用してますが、ディーゼルは距離を重ねないと良さが享受できません。一方でHVは燃費メリット以外にもアイドルストップ中の静粛性やモーター走行の特別感がある点がチョイ乗りの方にもアピールでき、高級車には向いていたと言うことなのでしょう。個人的な考えですがクラウン(NVに投資でき、有利なフレーム構造の車)だからこそディーゼルを積んでも対処できた(NV性能悪化が最小限だった)かもしれません。ディーゼルゲートは最低でしたが、我々の選択肢を残す意味でもディーゼルの技術は残って欲しいし発展して欲しいです。
コメントへの返答
2020年10月20日 19:37
思いつくままですが、細かく取り上げてはいますので、”じっくり”の言葉がありがたく思います。

2L-Tと3Lだと、最初の一歩だけは3Lでしょうが、走り始めると2L-Tが置き去りにしてしまうでしょうね。2L-TとATの組合せは、1G-F&1G-Gより速かったという話も聞きます。「トルクがあるんだから4独が必要だろ」というのは乗られていた方の弁ですね。

RD28のターボは、Y31で検討課題になったものの、バン・ワゴン同様、シーマ急造の影響でオミットされたと推測しています。Y32以降は、機を逸した感がありますね。それだけに惜しくもあって。
V37は、ガソリンをV6に替えたことで新たな魅力を持ったと受け取っています。時流に反している感も若干ありますが、他車では中々求め得ない独自の魅力ですから、それも許されるだろうと。

クラウンのユーザーの一部には、オーナーカーでも個人タクシー並みに距離を伸ばされる方がいて、ディーゼルは根強い人気があったようです。フレーム構造はNV対策に加えて頑丈さも信頼されていて、距離を走るならクラウンという見解も多かったです。ディーゼルは、寒冷地の比率が高かったということもありますね。
HVを経済性だけでなく高級と結びつけたのは、トヨタの功績だと思います。
原油の精製過程では軽油が必ず発生します。それを産業用だけに独占させるのは勿体なく。ディーゼルの排ガス対策は継続の課題ですが、最近ではPHVとの組合せも出てきていますから、まだまだ発展の余地は残っているように思います。
2021年10月7日 14:25
遅コメ失礼します。
父が昭和56年式のクラウン2200ディーゼルのコラムATに乗っていました。前期型の最後の方の登録でヘッドライトが角目四灯
 色は白で内装は青でした。当時からディーゼルのコラムATの実車は珍しかったと思います。
 走りだすとディーゼルでも割と静かでした。急な坂道では黒煙をはいてなかなかスピードが出なかったのは覚えています。
 それ以外では割と普通に走ることが出来たと思いますし、燃費もクラウンにしては良かったと思います。
 最終型のターボディーゼルでスーパーサルーンエクストラにMT車があったのは初めて知りました。
 
コメントへの返答
2021年10月7日 17:44
速報性とは縁遠い内容ですので、遅コメはお気になさらずで。
大半がATで売れたことで話題になった世代ではあるのですが、ディーゼルのコラムATともなるとかなり珍しい仕様だったろうと思います。スーパーホワイトが設定される前のピュアリティホワイトは、ブルー内装との組合せでしたね。
約1.4tの車重でグロスのトルク値が14.5kg-mですから、高負荷の状況で走れと言う方が土台無理ではありました。平地なら意外と走ったというのは、この前の回で書いた経験からも同意です。
最終型のターボディーゼルは、月刊自家用車誌に掲載された広報車がHT SS-EX のMTで、かなり珍しい組合せと書かれていたことを思い出します。エンジン云々よりサスが柔らかすぎて問題という評価でした。

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