• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2020年11月16日

1985年のカーオーディオのリーフレットから(富士通テン))

1985年のカーオーディオのリーフレットから(富士通テン)) 本当に久方ぶりのカタログ話(用品編)となります。

確認してみたところ、前回はなんと4年半前。とかく他の話題に行ってしまいがちですが、合間にはきちんと資料的部分も残したいなと思ったりもして。

今回取り上げるのは、やはり1980年代のカーオーディオから、タイトル通り1985年の富士通テンです。今はデンソーテンが社名となっていますね。メーカー名より当時のブランド名の”Biyo”の方が有名かもしれません。

入手元は、資料にも記載のとおり、1985年の東京モーターショー。
当時、購読していた”CAR and DRIVER”誌の広告に影響された私は、クルマと同じくらいカーオーディオに興味を持っていて、用品館も楽しみの一つだったのです。

ちなみにタイトル画像は、リーフレットを入れて配布されていたクリアケースとなります。

前置きは軽くで、早速リーフレットを紹介していきます。



表紙には、当時の最高機種だったブラックバージョンが掲載されています。

ワンボディに主流が移る前ということで、これら全てでのサイズは2.5DIN。クルマのオーディオスペースは2DINが主流でしたから、アンプはダッシュボードから吊り下げるか、座席下への配置とならざるを得ませんでした。

煌びやかという言葉が相応のイルミが印象的ですが、この状態はデッキとチューナーが同時作動しているようで、実際はもう少し点灯箇所は少なかった筈です。

チューナーの表示は、85.1MHz。
当時はFMヨコハマが開局直前で、J-WAVEの開局は3年後の1988年。この周波数は、埼玉県民的にはNHK-FMでありまして、ずいぶん渋い所を突いているなと思ったのですが、もちろんそれは見当外れ(笑)
関西の方には当然となる、FM OSAKAが正解なのでしょう。さすが、本社を神戸市に置く会社だなと。



見開きの部分は、大判の割に細かい字が多いので分割で掲載してみます。



先ずは、上段のアピールの部分から。
Dシリーズの名の通り、このリーフレットでは横幅180mmサイズの物のみ紹介されています。日本車ではトヨタが180mmの規格化に先行していて、日産車等は150mmから180mmへの移行期でした。他社では両サイズを並行して作るところがありましたし、バイヨも150mmのMシリーズがあったようです。既にDシリーズへの統一を想定していたのでしょうね。

この後取り上げる2シリーズとも、イルミはオレンジとグリーンで切替可能。他社ではどちらかとなることが多い中、特徴となる機能ではありました。





先ずは表紙にもなっている、上級のブラックバージョン。
掲載は、次のバージョンとの差異もあってか、全てオレンジのイルミとなっています。先に書いた通り、グリーンに切替可能で、こちらだとより純正っぽくなっただろうなと。

当時の高級車の純正デッキを凌駕する機能と凝ったイルミ機能を持っています。
全て揃えると約20万円ですから、それも道理です。

当時の各機能は、メーカーにより略名含めて名前が不統一だったのですが、富士通はトヨタ純正の表記とほぼ同じですね。

オートマチックカセットドアの採用は、この機種が初めてというのが意外です。





もう一つがシルバーバージョンとなります。
位置付けとしてはブラックの下位。記憶が確かなら、ブラックは後から追加されてモデルだと思います。
グレードが異なるのですから、ブラックボディも作って互換を持たせれば良いように感じますが、メーカー的にはセットで買ってくださいよということだったのでしょうね。

シルバーボディにグリーンのイルミの組合せは、やはり社外品っぽく映ります。

片隅のワンボディデッキアンプは、純正ラジオとの組み合わせを想定した機種となります。

どうしてもトヨタのイメージが強いのですが、装着例は日産車や三菱車も掲載されています。





裏面はスピーカー等。

BOSEが高級品として認識されていた時代ということで、コラボモデルがありました。スピーカーとアンプはBOSE。車種別に音響特性を持たせたカートリッジが味付けのポイントだったのでしょうね。
そのカートリッジは、当時社外品に交換する事例が多かったと感じられる車種が揃っています。マークII3兄弟やセリカが含まれていてもよさそうですが、この辺りの選抜は謎ですね。

パーソナル無線は150mmサイズのものが掲載されています。デッキより高いお値段に驚かされますが、携帯電話のなかった時代にあっては、便利なコミュニケーションツールではありました。

社外品のみではなくクラウンの純正CDプレーヤーも掲載されています。
ほぼ同時期にマイナーチェンジされた120系後期で採用されたもので、これが初の純正品となります。世界初だったパイオニアの社外品からは約1年の遅れ。
2DINサイズですが、カセットデッキを含めることはできず、CDチューナーとなります。外れたカセットデッキは、前期では時計がおかれた位置に独立して配置することで両立させていました。
灰皿が近くにあり埃等の侵入を嫌ってか、CD部にトレイ式を採用する辺りが、純正らしい箇所ですね。



近日発売の形で付属していたのはこちら。



先ずはCDプレーヤー。
カセットデッキに比べると高価でしたが、音質や使い勝手の点で新たなソースとして認知されつつありました。

このCDプレーヤーは、近いデザインのものが1986年に変更されたトヨタ車のオプションとしても採用されています。





もう一つはイルミ付きの置き型リヤスピーカー。
元々置き型は、埋め込み型よりも高価になりがちだったのですが、純正とは明らかに異なる見栄えが大いに受け入れられ、当時の社外品のマストアイテムの一つとなっています。

高音質の追求は更なる差別化の表れですし、イルミといった付加機能もその流れの一つでした。90年代以降はトレードインに主流が移りましたから、当時ものアイテムと言えるでしょうね。


といったところで、いかがだったでしょうか。

当時のカーオーディオの人気製品は、パイオニア、アルパイン、ケンウッド辺りが挙げられますが、その他にも今回取り上げた富士通テンの他、ナショナル、クラリオン、ソニー等があり、各社日夜新製品の開発を繰り広げ、虎視眈々と市場制覇を狙ってもいました。

純正品に飽き足らない層が、高価を投じやすい製品でもありましたし、純正品もまた社外品に連れられる形で性能を向上させてもいたのです。

クルマ本体と同様、カーオーディオもまた80年代が面白かった時代と言えます。
これまで何度か取り上げている他社製品共々、当時の息吹が伝われば嬉しく思います。また、意外と記録が残っていない時代でもあり、この情報がお役に立てればありがたく存じます。
ブログ一覧 | カタログ話(用品編) | クルマ
Posted at 2020/11/16 21:47:37

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

お試し空気録音🎤
まこっちゃん◎さん

GW車イジリする? ジャッキの準備 ...
ウッドミッツさん

愛車ランキング♪
TAKU1223さん

イメージチェンジを妄想しました^ ...
kuroharri3さん

オクトスTC OX-108張ってみた
ふじっこパパさん

0425 閲覧注意⚠️🐌 🌂  ...
どどまいやさん

この記事へのコメント

2020年11月16日 22:23
こんばんは。オレンジのイルミがいい感じで、これならこだわりがいがあります。ナビ画面のオーディオは味気ないです。
コメントへの返答
2020年11月18日 18:09
こんばんは
イルミが選択の理由となった時代ですから、凝っていますよね。ナビ画面での操作は今風ではありますが、物理スイッチが欲しくなる気持ちも解ります。
2020年11月16日 23:32
こんばんは。

大変貴重な資料ありがとうございます。

実はこのコンポのブラックバージョン、S12を購入時に付いていました。
1DINスペースしか無いものを下部のEサイズを灰皿部を無理矢理切り取って2段目、さらにダッシュボード上にパワーアンプ(しかも、ダッシュ上面に大穴を空けて・・・)が取り付けられ、サイドブレーキ前にはクラリオンのRCB-011が付き、リアのパワーアンプは小さいながら別体でした。
フロントスピーカーはTENVOXで、リアスピーカーはJBLのN13パルサー等オプションの回転するスピーカーと今となってはネタの宝庫の組み合わせ。


当時は走り重視でしたので即座に取り外し、デッキはエクセディオ(SANYO)の1DINに交換、ダッシュボード上には追加メーターで誤魔化したまま今に至りますが、物持ちが良いのでセルボモードと供に葬られたTENVOX以外は未だに大切にしまってあります。

しかし、こんなに高価なシステムだとは知りませんでした。
確かにきらびやかなイルミネーションでそれなのに悪く無い音だった記憶があります。
旧くなってもフラッグシップモデルは風格があります。
が、やはり2.5DINは実際に装着となると厳しいです(笑)

コメントへの返答
2020年11月18日 18:37
こんばんは

資料がお役に立てれば幸いです。

S12は、書かれている通り、DサイズとEサイズの混在でしたね。
他社なら両サイズで揃えることが出来たはずなのに、敢えてバイヨを選ばれた理由を探りたくなります。その選択具合からすると、当時のオーナーはオーディオに相当に凝っていたのは確実で、取り外すことは一切考慮していなかったのでしょうね。

当時は2.5DINを要した仕様も後年では1DINで満たせてしまいますからね。戻すのもそれなりの勇気が必要で(笑)

高機能化と共に値段も上がる一方だった時期ですね。約20万円のお値段も高級機だと見受けられる設定ではありました。
ブラックバージョンは、当時のフラッグシップモデルでもありますから、捨てずに大切にしまってあるで正しかったかと思います。カーオーディオに限らずかと思いますが、コスト意識がまだ入り込む前で純粋に高性能・高機能を追求できた時代の製品というのは、今眺めても、時代を超えて何かしら伝わってくるものがありますよね。
2020年11月17日 0:55
こんにゃんば(^^)

当時、まさにこのブラックボディーのBiyoをステップバンに組んでいましたにゃ♪
取り付け場所に困って、サンバイザーの高さにコンパネでオーバーヘッドコンソールを作り、横1列にデッキ、チューナー、イコライザー、アンプと並べてギラギラ光らせてました(笑)
夜間の操作性はピカイチ(スイッチ類がほぼ全て光るから)でとても気に入っていたのですが、友達の弟くんに50万でレストア済みの車ごと譲ってしまいました。

懐かしい画像、有難うございます♪
コメントへの返答
2020年11月18日 18:43
こんばんは

どちらかというとメジャーから外した選択と思っていたのですが、使われていた方がここにもいらっしゃって(笑)
バンやクロカン等のRV系だとサンバイザーの高さにコンパネ…というのも当時見かける設置方法の一つでした。
折角、高価を投じる社外品ですから光が大事なのも解ります(笑)

譲られた方も楽しまれていれば譲った甲斐がありますよね。

当時を思い出す一助となれば幸いです。
2020年11月17日 6:23
おはようございます。
85年はまだ中学生でしたのでカーオーディオは未知の世界でしたが、このシルバー仕様を見ると日産の純正オーディオを想像してしまいます。
社外オーディオは後年に車歴に加わったAZ-3で純正に飽き足らず、ケンウッドのDSP機能の付いたイコライザー搭載2DINサイズのCDチューナーに換装したのが唯一の例です。
FL蛍光管というのでしょうか、本体前面いっぱいに青緑色と赤い表示のイコライザが音に合わせて動くさまは凄く煌びやかでした。
音場をスタジオやホール、ライブなど変えられるのも新鮮でしたね。
少し前に自室にケンウッド・アローラというスヌーピーがキャラクターのミニコンポを購入していたので、ケンウッド信者でした(笑)。
ブログのオーディオではない機種のコメントを、長々と失礼しました。
コメントへの返答
2020年11月18日 18:54
こんばんは
いえいえ、私もギリギリ中学生でして。
時系列的には社外品のオーディオに影響されて、日産が純正にもシルバーパネルを採用したとなりそうです。1DINに主流を移すまで、日産の上級車はシルバーパネルが多かったですね。
AZ-3に付けられたケンウッドの2DINのものは、知人が付けたものと同じものかもしれません。ナビが入り込むまでの90年代半ばには、2DINでディスプレイに凝ったものが一時的に流行になったことを思い出します。DSPによる音場の変化も新鮮で、一度聞くと欲しくなる機能でした。
ケンウッドのアローラ(軽く検索したらXF-7Mでした)は、私も長く使っていまして、思い出の機種だったりします。
2020年11月17日 20:08
こんばんは。

2DINスペースがナビの指定場所となって久しいですし、近年はマツダやトヨタを中心に車種専用のディスプレイオーディオが用意され、汎用オーディオの装着すら難しくなっていますが、当方も20年近く前、自分で車外オーディオに取り換えていました。

オーディオを取り換えるとインパネの様子がガラッと変わり、クルマが変わったような新鮮な感覚が得られるんですよね。ご紹介の頃はCDは超高級品でしたが、2000年前後になると派手なLEDイルミが付いた2DINCD&MDオーディオが数万円で入手できました。

さて、細かい話で、シルバーバージョンのX70チェイサー、クレスタへの装着例が、レバー式の空調スイッチなので1800かなと思ったりしました。前期は1800の上級モデルでも風向切り替えがレバー式でしたよね。
コメントへの返答
2020年11月18日 19:02
こんばんは

80年代から長く続いた2DINも、ディスプレイの大型化への対応が困難になって、車種専用に移行し始めていますね。

社外オーディオは、私もMDがソースとなっていた時代に2台購入しています。私はインパネの様子が変わらない方が望ましくて、機能の代償としてイルミは諦めていたが近いかもしれません。CDは普及することで一気にコストダウンが進みましたよね。

シルバーバージョンの装着例はご指摘のとおりかと思います。グランデ等の上級グレードは、サテライトスイッチが利かなくなることからか、装着例は中級以下で撮影される事が多かったように思います。
2020年11月18日 3:18
こんばんわ。

小学校4,5年生時に当時我が家にありましたフロンテ(5代目SS40型)のリアスピーカーに記されていました”Biyo”の読み方『バイヨ』を35年の時を経まして、ただ今知りました!ありがとうございます!☺

00年代初め頃までは、オーディオだけでなくアルミホイールやマフラーなど純正品から社外品に替えることにより性能が向上する、ある意味『クルマ好きの証』だと思っていたであろう人々(私もその1人でありますが(汗))が、大手カー用品店に特に週末には今では考えられない程に賑わっていたと記憶しております。懐かしい話ですよねぇ~!
コメントへの返答
2020年11月18日 19:09
こんばんは

Biyoでバイヨとは、当時を知る方以外中々読めないですよね。恐らくリヤトレイと推測しますが、2BOXのリヤスピーカーは装着に工夫が必要でもありました。

当時は、純粋な性能の追求云々だけではなく、変えることに意義を見出すでも成立していましたよね。カー用品店には、求めるユーザーだけではなく、拡販目的でメーカーからの販売員が入り込んでいたりもしまして、あまりの自社アピールに閉口したことも思い出します。今となっては、懐かしいに類されてしまう話ですよね。
2020年11月20日 21:34
カローラにBiyoついてます。
一度90年代の用品オーディオを使うため外したんですが、
元セカンドカーのヴィッツ購入後は
雰囲気重視で元に戻しました。
(最近ラジオが怪しいのですが騙し騙し・・・)
コメントへの返答
2020年11月20日 21:47
雰囲気重視なら、クルマとオーディオの年代を合わせたくなりますよね。
今はスマホで代用できることが増えましたので、全て実働じゃなきゃ困るとはならないのが救いでしょうか。極論すれば、イルミさえ光ればいい的な。
2020年11月22日 11:08
こんにちは。

昭和60年頃は小学校高学年なので、車を所有するのは、まだまだ先の話です。

GX71の前期と後期がありますが、後期になってから接続カプラーが変わってしまい、型式のみで判断すると間違える事態になります。
後期型であれば、近所のカー用品店で変換カプラが手に入りますが、前期だと知恵を使って配線しないと行けません。

値段が高価なのか、ポータブルCDを助手席のボルトで共締めして、アダプターをカセットに差し込んで音を出すのがありましたね。

4ナンバーアルトのラゲッジスペースにスピーカーを埋め込む特集がありました。

オーディオ交換すると、どんなに安い車でも運転が楽しくなるものでした。

今の人にはわからないでしょうね。

コメントへの返答
2020年11月22日 12:26
こんにちは

そう、1986年の#L30タコII以降、それまでの9・5・1pinから、今に続く10・6pinに切り替わっていますね。独立していたモーターアンテナ&アンテナアンプ用の端子を取り込んだのが理由で、時期を前後してデッキ側もアンテナ出力を持たせるようになります。昔は両方の変換カプラが入手可能でしたが、近年だと様相も変わっているのでしょうね。

ポータブルCDをカセットアダプタで変換するは、一時期よく見ることができました。振動対策に苦心されたのか、車載用CDが普及するまでの過渡期でしたね。

昔は、内張を切り取ってスピーカーを埋め込むとかありましたからね。お金と手間をかけると改善効果が顕著だった部分でイイ音を求めて苦労された方も多いかと思います。
今は、デッドニングのキット売りとかですよね。簡単に改善できる反面、工夫の余地は減りましたね。

プロフィール

「帰還後の近況 http://cvw.jp/b/1984303/48316556/
何シテル?   03/16 21:58
3台計で20年以上の長きに渡って乗り続けたX80系からW204への代替がみんカラを始める動機となりました。 最初はW204関連を主とするはずだったのですが...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/4 >>

  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   

リンク・クリップ

1989年式マークII3.0グランデG感想文 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/08/05 19:34:14

愛車一覧

メルセデス・ベンツ Cクラス セダン メルセデス・ベンツ Cクラス セダン
2013年9月14日納車 アドバンストライトパッケージ ボディカラー:988 ダイヤモン ...
トヨタ マークII トヨタ マークII
1995年12月登録(同型最終年月) 2001年6月購入 2013年9月譲渡 ボディカ ...
トヨタ マークII トヨタ マークII
1992年6月購入 2009年3月一時抹消 2009年6月永久抹消 ボディカラー:18 ...
トヨタ クレスタ トヨタ クレスタ
1991年7月登録 2000年11月購入 2001年6月譲渡 ボディカラー:27N パ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation