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2022年12月21日 イイね!

日産グローバル本社ギャラリーの展示車【令和4年12月編】

日産グローバル本社ギャラリーの展示車【令和4年12月編】当初は振り返り(後編)へ含めてしまおうと思っていたのですが、独立させることにします。

横浜へ買い物へ出かけた際、ふと調べたところ、新型セレナの特別展示に合わせる形で、ヘリテイジコーナーに興味を持てる車種が展示がされていると知ったため立ち寄ることにしました。

一昔前なら、多少の興味でもあれば発表された週末には展示施設へ出かけていたことからすると、買い物のついでというのは、優先順位がだいぶ下がった感は否めません。モデルライフの長期化や展示施設の縮小に加えて、自身が興味を持てるクルマ自体が減ったことが影響しているのだろうなとは。


●プレーリーJW-G(1984年:PM10)
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セレナの系譜を溯るという意図なら、プレーリーではなくサニー・チェリーキャブ、あるいは初代バネットが相応の気はしますが。軽く調べてみたところ、ヘリテイジコレクションには、初代バネットラルゴがあるようですし。

とは書きつつも、日本初の本格的なミニバンとして記念碑的存在であることに加えて、今では希少車の類であることも疑いようはなく、久方ぶりのご対面ともなれば割と胸熱でもありまして。

1979年のモーターショーにかなり市販車に近い状態で参考出品しながらも、市場への投入は1983年まで遅れたのが三菱のシャリオ。プレーリーは1982年の登場ということで、日本初のミニバンとなりました。

1970年代末から1980年代初期は、バニングに端を発したワンボックスワゴンがブームとなった時期となります。セダンでは求め得られないスペースやユーティリティが人気の源泉でしたが、キャブオーバーバンをベースとするが故に主に走行性能の面では課題を抱える存在ではあったのです。

だったら、FRからFFへの移行により得られた低く平らな床の上に、高い屋根を構築すれば、一挙両得というのが基本コンセプトですね。

ワンボックスワゴンは82年くらいから収束期に入ったこともあり、一挙両得ではなく、セダン・ワンボックスワゴンの両ユーザーからお互い中途半端に映ってしまったのは不幸だったかもしれません。新コンセプトであるがためのフロンティアの苦しみという見方もできますけれども。

先にかいた通り、三菱は約半年後の翌年に追随。ホンダも同年にシビックシャトルを登場(もっともこちらは2列の5人乗りでしたが)させ、一気に選択肢が広がることとなります。しかしながら、トヨタは同時期にスプリンターカリブを投入したくらいで、本格的なミニバンは1990年のエスティマまで静観することとなります。初期は一時的な話題に留まり、市場が広がらなかった一因でしょうね。

久方ぶりに見る実車は、意外と背が低いなというのが第一印象。当時はかなり背高に映ったのですけれども、昨今背の高い車が増えたことで標準が高い方に推移したのだろうなと。

全長4,090mm × 全幅1,655mm × 全高1,600mmの中に3列8人を収めたのですから、パッケージングは相当高効率と言えます。ホイールベースだって2,510mmに過ぎないのですから。衝突安全基準が大幅に引き上げられた昨今では、絶対に再現不可能であろうとも。

2023/2/25一部修正
衝突安全といえば、この初代初期型は両側ピラーレスという空前絶後のボディ構造である点も特筆すべきかと思います。大開口による利便性は大きいものの、ボディ剛性の不利は否めようもなく、次世代ではモデルチェンジを待たずにマイナーチェンジでセンターピラーが備わることになります。
修正ここまで

デザインのための寸法は殆ど取れなかったであろうことを想像させますが、同時期のサニーとの近似を感じさせるフロントマスク等、もう少しディテール部の工夫があれば、売れ方も多少変わっていた気はしますね。

初期型は8人乗りのJW系の外、2列をフレキシブルに使い分けるRV系、同じく2列で室内空間に余裕を持たせるSSと3シリーズを揃えています(他に4ナンバーバンもあり)。売れ筋の模索もあっての設定を推測させますが、結局多人数が乗車できるメリットが一番需要として多かったようで、その他シリーズは設定が落とされていくことになりました。


●バネットセレナ FX Rio(1993年:C23)
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90年代初頭に重視され始めた衝突安全性の向上対応のため、フルキャブからセミキャブへと変遷したのが、このバネットセレナでした。バネットシリーズの先代となるサニー・チェリーキャブは、やはりフロントタイヤを前出ししていましたので、先祖返りという見方ができるかもしれません。

先にエスティマの存在はあれども、ライト・タウンエース、ボンゴ、デリカといったライバル車に先んじての変更は、当時充分斬新に映ったものです。ワンボックス同様にエンジンをフロントシート下に抱えつつ、ノーズを備える構造は、バンとの共用も考慮すると、いい妥協点と思えたのです。しかしながら、こちらも一挙両得とはならずでした。

荷室空間と積載量が重視されるバンは、ボンゴのOEMに主力を移す形でフルキャブへと回帰。ユーザー層が広がったことで、より一層の乗用車との近似性を求められたワゴンは、後続のステップワゴンが人気を集めたことで、バネット名を外したセレナとして次世代でFFへ進化することになります。

サニー・チェリーキャブを思い出させるフロントマスク等のディテールは、親しみやすい感は得られたものの、高級感・存在感といった点では高評価を得られず、後続のラルゴがその層を吸収することになります。

販売自体はRVブームの背景から特に初期は割と好調で、不振に苦しみ始めていた日産を陰で支えている一台の感もありました。中間グレードとなるFX系が販売の中心で特別仕様車も盛んに投入されていたことを思い出します。

軽く調べてみたところ、FX Rio(ガソリン2WD)の当時の新車価格は2,160千円でした。よく言われる話ですが、新型の価格と比較すると、この30年でかなり価格が上がったことは否定できません。中身の充実の反映であることも理解はするのですが。


●セレナ 20RS(2006年:C25)
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ここまで来るとつい最近の気もしてきますが、よくよく考えてみると、15年以上が経過。そういえば、特に前期型だと見る機会も減ったなとは。改めて見てもあまり古びた感はありませんね。

新型も、実はプラットホームをここから使い続けています。私自身は、必要なUPDATEがされているなら、使い続けるのも悪くないと思うのですが、この手が使えるなら、作り続けてほしかった車種もいくつか思い浮かぶわけで。販売台数が多いというのは、何かと有利ではあるのでしょうね。

セレナとしては、FF第2世代ということで一つの完成形となった感あります。この型でトヨタ・ホンダとの同セグメント内のし烈な販売合戦を有利に進めるようになりますが、市場も高く評価したのが理由なのだろうなと。

RSは初期型のスポーティグレードとなりますが、エアロ装着グレードの販売比率が右上りとなり、存在感とやらがやたらと求められるようになった情勢には、やや地味だった感が否めずでした。その反映からか、ラルゴで初登場し後にバネットセレナにも設定されたハイウェイスターが復活。セレナの人気に貢献することとなります。

個人的な思い出を書くと、このC25、次のC26とお仕事の絡みで新車購入に関わった他、その後も何かと縁のあるクルマで、割と思い出深かったりします。もちろん嫌いになれる筈もないのです。(余談的に付け加えると、C26の前期標準グレードはこのセグメントにおけるグッドルッキンの一台と思っていたりもします)


新型についても軽く記してみます。
ノア・ヴォクシー、ステップワゴンに続いてセレナがモデルチェンジを受けたことで、このセグメントが活気づくことになりました。基本構成自体は変わらず近い所にありながらも、デザイン等は先代比で各車訴求の仕方が離れた感はあって、興味深く見ています。

相変わらず新車価格は上昇傾向にあります。それでもこのセグメントは、家族の一台として必要性が認められ、一定量は売れ続けると予想しています。そうした状況の中での選ばれ方としては、単に安いからではなく、気に入ったから買うが成立した方が、飽きも来にくく結果的に長く乗れる気がします。

私自身は選ぶことはないと思いつつ、どのモデルが購入したユーザーを一番満足させることが出来るのだろう、飽きを感じさせないのだろう、そんな観点でこのセグメントを眺める昨今なのです。
Posted at 2022/12/23 23:16:29 | コメント(4) | トラックバック(0) | お出かけ日記 | クルマ

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