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2014年07月28日 イイね!

思い出のクルマをカタログで振り返る13(GC210スカイラインGT)

思い出のクルマをカタログで振り返る13(GC210スカイラインGT) 思い出のクルマ第13回です。


平日は殆ど作業ができない状況のため、休日の時間の隙間で少しずつ作業を進めてとならざるをえません。更新頻度は落ちていますが、ノンビリとお待ちいただければと思います。


スカイラインは、第8回でR32を取り上げているので、再びの登場となります。通称名は、CM由来の”ジャパン”。私選では、R32に続いて好きなモデルです。

なんで、という話をすると、、、
R32以降を新世代スカイラインとするなら、旧世代の真髄はココだと思うのです。R32がキャラクターが立ったタイプなら、こちらは全体バランスタイプ。

この代より前は、会社統合やモデル存続の可否という激動の時代を反映していて、作りたいクルマと売れるクルマの狭間で悩みながら作ったように見受けられるんですね。一方でR30以降は、クラスのセールスリーダーの座をマークIIに譲ったことに伴う影響を感じてしまうのです。(そこを一旦リセットしたのがR32ですね)

ライバル車は、マークIIだけに留まらずセリカ等のスペシャルティカーまで拡げられる間口の広さもこの世代の魅力です。同年代のジャパニーズ・ミドルサイズ・スタンダードと言い切ってもイイかもしれません。

この代は、前代であるケンメリの大成功の後を受けて、設計者である桜井真一郎氏の思いが、一番素直に反映されているように思います。まぁ、あくまでも私感ですから、異論・反論はあるでしょうけれども。

各世代、熱心なファンの多いクルマですから、誤解の無いように、「前後世代を批判する意図はありません」、と付け加えておきましょう。


ちなみに父親は歴代のマークIIを乗り継いでいることから推察できるとおり、スカイラインは苦手の人。友人・知人関係では、箱スカからジャパンまでの各世代、乗っている人が大勢いましたけれどね。

私も幼少時代は父の影響でどちらかというとアンチ派でしたが、後年になって見直しています。同世代となる3代目マークIIは別格の”好き”ですが、こちらも別の視点やベクトルで魅力的。ちょうど81とR32の関係と同じなのかもしれません。(同時期のマークIIのカタログはこちらにありますので、合わせてご参照くださいませ。)


それでは、1978年(昭和53年)8月のカタログからご紹介。
2015/5/2 画像を全て更新すると共に一部追加をしました。
時期的には、この型の登場後1年を経過、53年排出ガス規制に適合するために一部改良を受けた時点となります。



最初の見開きは、緑の中を疾走するHTの画像です。
当時のCM風でもあります。
左上には、全車一斉で53年規制をクリアーしたことが書かれています。





HT、GT-Lのフロントビュー
HTはドアが大きいため、さほどロングノーズを感じさせずに、2ドアパーソナルカーらしいプロポーションを構築。
マークII・チェイサーは、リヤシート位置をセダンより前進させてロングデッキとしますが、こちらのリヤシートは同位置。それでもリヤピラーとリヤデッキの角度を変えてセミノッチバック風とすることで、セダンベースの2ドアが陥りがちなリヤデザインの重量感を排除。
セダンでも記述しますが、この作り分けは実に巧み。





HT、GT-ESのリヤビュー。
前代は、同年代のアメリカ車、特にクライスラー系の影響を感じさせるスタイリングでしたが、この代では影響を排除。
キャビン部まではウェッジ基調ですが、リヤデッキ部分は逆に下げたデザイン。同年代の兄弟車となる810ブルーバードや230ローレルも同じデザインテイストですが、こちらは無駄なラインを省いてシンプルながらもグッドデザインと思える出来栄え。

フィンタイプのアルミホイールはこの時期に追加された新デザインのもの





HT、GT-EXの室内
プレジデントから始まって、ローレルやブルーバードが先行した埋め込み型ヘッドレストは、この代のXタイプのみ採用されています。
ローレルやブルーバードは、ルースクッションまで採用して豪華さを訴えますが、こちらはあくまでもドライバーズカーとしてのシンプルなデザインです。





セダンGT-Lのフロントビュー
こちらはドアが小さいため、一転してロングノーズが強調されます。セダンは4気筒の方がデザインバランスが良いように思いますが、ホイールベースの延長だけではなくフロントオーバーハングも伸ばされているため、ノーズ部分のバランスは良好で、初代GTあるいは同時期のブルーバードG6のようなアンバランス感は感じません。

直線基調のスタイリングは後期の大型角目も違和感無く収められますが、より似合うのは前期の丸4灯というのが私感。





セダンGTのリヤビュー
こちらは、HTと一転してノッチバックデザイン。
今の視点では、もう少しリヤデッキ部分を持ち上げたくなりますが、この高さが当時流。今では低いくらいに見えるR30でも、登場時には高さが気になったくらいですから慣れとは不思議なものです。
マークIIは後期で衝撃吸収バンパーを半ば標準装備としますが、それはスカイラインが先行採用した大型バンパーの影響だと思っています。





セダンGT-LとGT-EXの室内
セダンXタイプだと室内色も相まって旦那仕様の感を受けますが、Lタイプの黒内装だと大分雰囲気が異なってきます。共に絢爛豪華さとは無縁ですが、ツーリングカーとして妥当なデザインだと思います。直立した短いシフトレバー、運転席側にオフセットされたサイドブレーキレバー等が雰囲気を盛り上げています。





GT-EXのインパネ
インパネ全体を高く構えつつも空調吹き出し口が下部に抑えられたレイアウトは、70年代前半から引き継ぐもの。(後期では一部改良されます)

各メーターをパネル埋め込み式にしていたら古色蒼然となるところですが、一体型の大型メーターグラスを構えることで新しさを演出。水平ゼロ指針のメーターを7つ、さらにイラストモニターも追加して見せ場としています。これが当時流のカッコイイだったんですよね。

4本スポークステアリングは、ブルーバード、ローレルに続く、マークIIよりも先行した採用。SタイプとXタイプでデザインを共通としつつも材質を変えている辺りが拘り。





上には、HT、GT-ESが当時のカタログに多く見られた透視図で描かれています

下には、当時話題となった、水平ゼロ指針の各メーターが紹介されています。





左頁は、GTらしくシートへの拘りが紹介されています。

右頁は、音響と空調の紹介です。
共に当時最新の機能ですが、80年代以降のモデルと比較すると、まだまだシンプルでした。





メカニズムの紹介です。

エンジンは往年の日産6気筒の代名詞”L20”。
53年排出ガス規制適合のため、キャブレターは電子制御に進化しています。EGIはトヨタに約1年遅れての適合となりましたが、キャブ車は逆に先行した形。(トヨタのM-Uの53年規制適合は、昭和54年3月)

セリカが「名ばかりのGT」と揶揄した相手がこれであることは確実ですが、同社のM-EUとの比較では大同小異であったことも事実(笑)。

GTの足は、全車4輪独立懸架。
ライバル車のマークII&チェイサー、ローレルはまだ一部車種のみに限られていた時代。

その一方で、4輪ディスクブレーキが最もスポーティなGT-ESのみに限られるのは意外。







4頁に渡って、各種装備が紹介されています。
ライバル車が豊富なアクセサリーによる豪華さを謳う一方で、こちらは機能重視が見て取れます。





左頁はセダン、右頁はHTのグレード別一覧です。
モデルチェンジ当初は、最上段がGT-Lとなっていて、GTは掲載されていませんでしたが、ここにきて復活しています。

もっとも、ビニールシートにAMラジオのみですから、あくまでも廉価版の扱い。(後期は若干スポーティな性格も持たされます)

白・黒・シルバーのモノトーンから、赤・青・黄(!)の3原色まで、ユーザー層が幅広いスカイラインならではの設定。どの色もあまり違和感を感じさせないのは、オーソドックスながらバランスの取れたスタイルが寄与していると思います。街中で見かけるのは、白・シルバーが多くて、セダンだとベージュも意外と見かけましたね。





左頁では、オプション装備の一部が紹介されています。

フォグランプはフランスのシビエ製。ハロゲンという言葉が一般化する前らしく、沃素フォグランプと書かれています。白熱灯が一般的だった時代にハロゲンの55Wは、かなり明るく感じられたでしょうね。

アルミホイールは2タイプの設定。
右が先代から設定されたタイプで、左が新規で追加されたタイプとなります。


右頁は主要装備一覧表
チルトステアリングは全車標準装備ですが、まだ安楽装備と位置付けられていたパワーステはXタイプのみ標準で、LタイプとSタイプはオプション。(Xタイプにもレスオプション設定があり、GTは選択不可)
タイヤは全車185/70R14ですから、パワーステが無いとかなりの重さとなりますが、男性諸氏は平気で運転していましたね。




裏表紙は諸元表です。

セダンの3サイズは、全長4600 × 全幅1625 × 全高1390。
マークII、ローレルと比較すると、幅が若干狭いサイズ。幅に関しては、現代のBセグメントより狭いくらいですが、日本限定で使う分には、本来この程度が使い易いはずなんですけれどね。
重量は1200kg前後とやや嵩みますが、フロントノーズに約200kg(!)の重量級エンジンが積まれているのが要因。


前段に書いたとおり、この時期のクラススタンダードは、マークIIではなくスカイラインでした。
国内乗用車販売台数では、この年、カローラ、サニーに続く第3位を獲得しています。154,635台という台数は、昭和48年の157,616台に続く歴代第2位の記録となります。


少し前にクレスタを取り上げた際、「若い男性からファミリーユースまで等しく大人気」という一文を引用したのですが、当時のスカイラインにそのまま当てはめても、全く違和感がありません。というより、トヨタはスカイライン人気を詳細に分析して三兄弟の参考にしたというのが、より正確なように思います。

純和風のツーリングセダン or パーソナルカーとして、現代に再翻訳されても良さそうなのですが、今のところ当時を懐かしむのみしか出来ないのは、誠に残念な限りなのです。
2014年07月26日 イイね!

1986年のレンタカーのご案内

1986年のレンタカーのご案内梅雨明けと同時に”日本の夏”が来たようですが、まだ暑さ慣れしていない身には、厳しゅうございます。

そんな中を買い物に出かけてみると、W204は暑さに対する考慮はせずにアイドリングストップを行うようです。再スタートすれば即エアコンは効くのですが、ストップ中は送風のみとなるため、都内のように信号の多いところでは、あまり乗員に優しくはないですね(笑)。

それでも、その昔A/C死亡のクレスタを回送したのに比べれば、大したことはナシ。あれは、1時間乗っただけで熱中症寸前となった忘れられない思い出。。



話のつながらない前段はこの辺で、、、いつものように、書庫でカタログを探していて出てきたパンフレットからご紹介。
2015/4/30 画像を全て更新しました。

題名のとおり、約30年前のレンタカーのご案内となります。
今となっては詳細は不明ですが、どうやら会員制で新型車の上級グレードをレンタルしていたようです。


表紙からすると他にも車種はあったよう(中にはランクルやサファリも!)ですが、この16台でも実に魅力的な車種ばかり(笑)。





この年代は豊作であったのだなぁ、と改めて思います。
ここを読まれている方は、この中からどれを選ばれますか?

私は・・・クラウン・レパードとの選択に迷いつつレジェンドでしょうか。





裏面には問い合わせ先や料金等が掲載されています。

記載の住所には、現在もニッポンレンタカーの本社が存在しています。

今の水準で見ても、レンタル料金はお高めですね。

(参考)
 ニッポンレンタカーで以下の車種を借りた場合の料金
  ・マークX:12時間(12,420円)、24時間(15,660円)
  ・クラウン:12時間(21,060円)、24時間(27,540円)
Posted at 2014/07/26 20:34:08 | コメント(4) | トラックバック(0) | カタログ話(雑談編) | クルマ
2014年07月24日 イイね!

思い出のクルマをカタログで振り返る12(コロナクーペ)

思い出のクルマをカタログで振り返る12(コロナクーペ) 思い出のクルマ第12回です。

第4回で、兄弟車の初代カリーナEDをやっているのですが、こちらも想い出があるため、取り上げてみることにします。読まれている方は、両方のカタログを比べてみるのも一興かもしれません。

ご存知のとおり、セリカ&カリーナEDに挟撃される形で不人気車となり、結局一代限りとなってしまったのですが、意外と私は好きなクルマだったりします。

新発売された当初は、もっと人気が出ると予想していたのですがねぇ。。。


事前リサーチとコンセプトは、然程間違えていなかったと思います。

 1.比較的好評だった、コロナHTのマーケットを受け継ぐ(※1)
 2.その際、セリカクーペと統合。ボディは輸出セリカクーペの手直しとする
 3.セリカはヤング向けとし、こちらは若干高い年齢層を狙う(※2)
 4.セリカと一体で、(できれば?)プレリュードからのクラス王者奪還(※1)

しかも販売を担うのは、GX71で破竹の戦いを繰り広げていた当時最強の販売網トヨペット店。

 (※1)小型車販売台数
  ・(1984年)セリカ:3,258台、同LB(XXを含む):10,480台、コロナHT:8,009台、カリーナクーペ:5,406台、シルビア&ガゼール:7,266台、同HB:3,429台、プレリュード:43,799台(!) 

 (※2)5代目セリカのインタビュー記事に以下の記載があります
  ・比較的欧米的な使われ方であって欲しいという願望が実は常にある。欧米的なというのは白髪の老婦人がセリカを走らせるというのは結構、様になる。そういうような幅広さを併せ持ってほしい。


登場後の経緯は後述するとして、このクルマの新車購入に立ち会っていたりします。購入主は第1回で取り上げたコロナ2000GTに乗られていた方のご子息。

最初は、FC3Sとか20ソアラを希望されていたのですが、「最初のクルマには贅沢でしょ」ということで、セリカ or コロナクーペ希望に。この2台なら、会社絡みの付き合いが長く続いていたトヨペット店取扱の後者ということで。

一応、商談の前段階で、同じ東京トヨペットの取り扱いであるカリーナEDやGX71マークII(ワンカムグランデなら同程度の価格で購入可能)もお勧めしてみましたが、希望は2ドアとのことで対象は変わらず。

結局、最上級である2000GT-RのMTを購入されることとなります。


ここからは、カタログ画像をご紹介
発行は1985年(昭和60年)10月となります。
2015/5/21 画像を全て更新すると共に一部追加をしました。



最上級グレードとなる、2000GT-Rのフロントビュー
セリカが旧型のイメージを残すリトラクタブルライトのブラックマスクを引き継いだのと同様に、こちらも旧型のイメージを残す固定式ライトとフロントグリルを採用します。
スタイリング自体は、直線基調から曲線基調へ大幅な変更をされていますから、前後ディテールはあえて同じイメージとしたのでしょうね。





2000GT-Rのサイドビュー
セリカ共々、ポルシェ944辺りに端を発するブリスターフェンダーの採用が印象的ですが、上から見た時に後付け風ではなく、ウエストラインに融合させたのが特徴です。こちらは、EDと違いロングノーズショートデッキを採用。
「セリカをベースに無理矢理ノッチバックにした」という評価もありましたが、私的にはバランスが崩れているとも思えません。
全体的に完成度の高いスタイリングですが、惜しむらくは、タイヤサイズがコロナHTの15インチから14インチにハイトが落とされていて、相対的にウエストラインが高く見えてしまう点ですね。





2000GT-Rのリヤビュー
キャビンデザインは、初代レパード辺りに端を発するグラスキャノピー風。
ウェッジ基調のデザインにはリヤスポイラーが必須と思いますが、同意見多数だったようで、東京トヨペットの標準在庫はリヤスポイラー付のみでした。





2000GT-Rのインパネ
セリカと共通のインパネはカリーナEDと違い、メータークラスターがコンパクトなデザインとなります。
デジタルメーターやステアリング中央のスイッチが特徴的なオートドライブ(クルコン)はオプションでした。





2000GT-Rの内装
こちらの内装色は、グレーとブルーのみでEDにあるベージュはなし。
内装色からしてスポーツムードを強調したかったのでしょうね。
ED同様、シート生地はワインのモケットとは明らかに趣向の異なるもの。





1600GT
アルミホイールとリヤスポイラーはオプション

今の視点では濃色が似合うのですが、当時は白の全盛時代。上に書いたGT-Rも白をお勧めしたため、同色の購入となっています。





クーペらしくスタイリングの紹介が最初となります。
珍しく、イメージスケッチのまま実車に至ったように思います。

ダンパーを使うことで、ヒンジがトランク容量を圧迫しないよう、工夫されていました。





エンジンは、セリカと共通で、3S-GE・4A-GE・1S-iの3タイプでした。
この時期には、FFでもハイパワーを十分吸収できるだけの技術がありました。





キャビン周りの紹介。
液晶デジタルメーターの設定もありましたが、装着車を見かけることは希でした。
オーディオは、3兄弟で共通のサウンドフレーバー以外は、カリーナEDと共通でセリカとは製造メーカーが異なっていました。





ツインカム搭載の3グレード
FR時代に追加された3T-GTEUは、早くもカムリ/ビスタに先行搭載された3S-GELUに変更されています。
2.0(1.8)に2グレード、1.6に1グレードの構成は、コロナHT同様でした。





左頁は主要諸元表
右頁は装備一覧表


自動車雑誌の評価や読者層の反響は、斬新なスタイルやFFのネガを感じさせない走りということで、かなり高いものがあったと記憶しています。

ところが・・・発売開始後、ものの数ヶ月もしない内に、EDの販売が目標以上の大幅な伸びを見せる一方で、こちらはセリカと共に伸び悩むこととなります。(※3)

 (※3)小型車販売台数
  ・(1986年)セリカ:12,149台、コロナクーペ:10,196台、カリーナED:76,143台、シルビア:4,109台、プレリュード:35,657台
  ・(1987年)セリカ:10,231台、コロナクーペ:8,430台、カリーナED:70,767台、シルビア:2,193台、プレリュード:52,977台
  ・(1988年)セリカ:7,695台、コロナクーペ:6,969台、カリーナED:60,037台、シルビア:44,223台、プレリュード:57,902台  

セリカとの比較では大きな差がないのですが、トヨペット店視点では、隣のトヨタ店の繁盛を黙って見ていられる余裕はなく、「こちらでもEDを売らせろ」と非常に強い要望が寄せられることとなります。結局コロナクーペはコロナExivに取って替わられることとなるのです。

元は同じ兄弟車なのに、片方は「ED現象」だの言われてフォロワーが何台も登場するまでとなったのに、こちらは半ばカルトカー扱いですから、つくづく市場動向なる怪物は難解かつ怖いものだと思います。もっとも販売台数からすると、一代限りで終わったという事実の方が大きいような気はしますが。

売れなかった原因を振り返ると、
FFに変わったのに、FR時代のスポーツイメージを残し過ぎた点が最大でしょうか。80年代後半は2ドアであっても、ATの需要が急速に伸びていた時期と重なります。ATと組み合わせるなら、4A-GEではなく、輸出用にはあった2S-E、あるいはEDと同じ1S-Eで充分なんですよね。最多量販と目されたセカンドグレード同士でプレリュードと比較されると、1800と1600の比較となってしまうのも不利だったのでしょう。
途中のマイナーチェンジでは、AT需要を考慮してか、4A-GEに替わって3S-FEが搭載されますが、時既に遅し。その時期には、ライバルのプレリュードは3代目に進化していて、この兄弟は比較対象にはなり辛い存在となっていました。(プレリュードのライバルはむしろFFレビン/トレノのGT-APEXとかでしたね)


上に書いたGT-Rは、まだコロナに乗っていた時代に運転しています。
自車との比較では、運転席のポジションが相当に低くて違和感を感じたものの、さすがに1.5のATと比べれば、2.0のMTはかなりパワフル。3S-GE特有の野太い音と共に一気に吹き上がる様は、その気にさせる仕上がりでした。市場的には高評価とならなかった内外装の趣味も、私自身は高評価でしたね。

もっとも本来の持ち主は、運転席の低さがネガとなって、比較的早い時期から使われることは少なくなったようで、結局初代ステップワゴンの最終型の下取りとなるまで、あまり距離が伸びないままのようでした。

自身が関わったからというのもありますが、それを抜きにしてもこの世代の3兄弟は好きな車の上位です。(セリカもこの世代が一番好きだったり)
コンポーネンツを一新する機会を生かして新世代のパーソナルカーにトライした意欲作の印象を強く受けるんですよね。

●文中の販売台数は、月刊自家用車誌に掲載された自販連調査の新車販売台数から引用しています
2014年07月20日 イイね!

10,000kmを超えました

10,000kmを超えました昨日、出かけた先で10,000kmを超えました。
今回は、きちんと9,999km、10,000kmも画像に残せましたが、一番綺麗に撮影できた10,001kmを掲載。

一区切りの節目なので、予告どおり一通り振り返ろうかと思います。


1年前、これしかないという思いを大幅値引きが加速させて(?)、購入に至ったクルマですが、選択眼に間違いはありませんでした。その後の販売状況を考慮すると、いい時期に購入できたのも事実。

思い込みによる実践も、たまには当たることがあるようです(笑)。



それでは、以下順を追って記載していきます。

つい先日、新型が登場しましたが、想定通りに大型化されましたので、旧型のボディサイズはむしろ貴重に感じます。都内の使用が主となるため、立体駐車場の制約をほぼ受けずに済む車幅1.8m以下って、結構大事なのです。そもそもW204のサイズに不足は覚えませんので、大型化は効より弊害の方が多いと思っています。こと日本に限らず世界的な視点で見れば、考え方は異なるのでしょうが。


不足を感じないというのは装備面にも当てはまります。

メッキモールが外された外観や、装飾の少ない内装は、どちらかというとシンプルな方に属すると思います。それでも、装備の機能まで廃されてはいませんので、あれば便利だろうなという装備はあっても、現状で不便までを感じたことはありません。

いくつか事例を上げます。

シートは、運転席・助手席共にリクライニング及びリフター機能のみ電動で、他の調整は手動となりますが、調整機能自体は全て有します。
ライト関係にしても、乗降関係や室内照明は一部省略されますが、外部を照らすヘッドライトやテールランプの機能で変わることはありません。(ただし、インテリジェントライトと銘する、多機能ライトはOP設定でしたが)
日本車の多くがOP設定とする、ライト、ワイパー、ミラーの防眩機能等は全て自動が標準です。

399万円という当時の新車価格からして価格訴求グレードの感を受けやすいのですが、決して価格だけのグレ-ドではないと言い切れます。昨今他車の価格訴求グレードは、装飾装備だけでなく機能装備まで落とされがちな傾向にありますが、それらとは考え方が明確に異なります。

ただ、こういう設定は、クルマの評価軸において一定の価値を占める「色気」の部分があまりないということにもつながります。この点を重要視する方は、上級グレードなり他車なりを選ぶのが正解でしょう。


何より重要な「走る・曲がる・止まる」に関しても最廉価にありがちな手抜きを感じることはありません。

1800cc低過給ターボに7速ATの組み合わせは、1500kgの車体を満足に走らせます。合流や追越等でアクセルを深く踏み込んだ際には、ターボラグや途中からの伸びが無くて、「おや?」と感じることもありますが、それはスペックからして止む無し。想定以上だった郊外・高速燃費も含めて考えれば、実に良く出来ていると感心するばかりです。私、乗り換えてから、ダウンサイジングターボの全面肯定派となりました。

パワーステは、新型が電動式に変わったため、最後となる油圧式ですが、長らく油圧式に馴染んできた身としては、違和感のないアシストでむしろ好感が持てます。重さは「ネットリ」と評されるものですが、高速ではこれが安心感につながります。

タイヤは、205/55R16と二昔前ならともかくサイズのインフレ化が進んだ現在では、むしろ高扁平に類するサイズですが、これでも多少頑張ったくらいでは、まだまだ限界まで余裕があります。(本国には195/60R16の設定があり、こちらでも充分じゃないかとも思うのですが、日本ではミニバン用サイズらしく事実上選択困難なのが残念)
タイヤサイズと乗り心地はトレードオフの関係にありますので、私の使い方では、欲張らないこのサイズで正解でしょう。この程度であれば、タイヤブランドで多少贅沢をしても低扁平タイヤよりも交換費用を抑えることも可能です。

16インチのホイールぎりぎりまで拡げられたブレーキは、ダストに悩まされるのさえ我慢できれば、効き自体は、高速からのパニックブレーキでも安心できるだけの容量があります。


初期故障は、もう少し出ることを覚悟していたのですが、4,000km時点と同様、全くの肩透かしとなりました。W204は全般的に故障が少ないと聞いていますが、最終型はさらに改善が進んでいると言えるかもしれません。

納車1ヶ月で後ろから追突されて(あの時は気分最悪でした・笑)以降は、ぶつけた・擦ったの類も全くありません。


以上を一言で書くと、愛車プロフィールに書いた通り「高質な実用車」となります。

このサイズのセダンだと、高級やスポーティの方に指向が寄っていってしまいがちですし、その方が商売もしやすいはずなのですが、実用の部分を疎かにしない姿勢は本当に貴重だと思います。

乗り手よりもはるかに真面目なクルマのため、自身のクルマに対する考え方を矯正されてしまうくらいの説得力もあります(笑)。

現時点に至るまで、これに替わるクルマとして思いつくクルマはありませんね。


今のところは本当に満足しきっているのですが、先々は高額な維持費が予想されるのが唯一の不安でしょうか。
先述のとおりに、替わりはありませんので、余程でなければ代替でなく修理を選択するとは思いますが、イザその時になって逡巡するような金額とはならないことを祈るばかりです。




愛車プロフィールの筆頭画像を引用。これは納車当日の撮影で、後方は当時配備されたばかりのCLA180の試乗車。
Posted at 2014/07/20 11:24:32 | コメント(2) | トラックバック(0) | W204 | 日記
2014年07月17日 イイね!

「メルセデス・ベンツCクラスのすべて」ほかの話

今週に入って、予想通り繁忙期に突入。
これから、8月半ば過ぎまでの約1か月間強は、更新頻度が下がることが確定的。

気が付けばファン登録されている方も最近増えているようですので、現況は心苦しいのですが、長い目で見守っていただければ、幸いです。

忙中有閑とはよく言ったもので、何とか更新の時間を確保できればと思っていますが。


先ずは、引き続きW205の話題です。

昨晩、ポチッとした「メルセデス・ベンツCクラスのすべて」が届いておりました。
発売されたばかりの本ですので、詳細はご確認ください、なのですが、いつものとおり(?)全体を通してW205称賛にあふれています。購入検討中の方は読んでみると、より一層購買欲が加速することでしょう。

個人的に、内容で最も興味深かったのが、W204との比較。執筆者が福野礼一郎氏(CAR and DRIVER誌に執筆されていた頃からのファンです)ということもあり届く前から期待していた次第。


以下は感想です、、、

直接比較では、意外と変わっているようで変わっていない部分もあって大変興味深いものがありました。

 ○W205のロングノーズ化は、衝突安全性と歩行者保護規制の強化に対する事前対策とのこと。一昔前では長いエンジンを積むためとかだったのですが、情勢により理由は変わるのだなぁと。実は、将来の噂にある直6対応も見据えているとしたら・・・というのは深読みしすぎ?

 ○後席居住性が向上していない理由には、後席を重要視しなかったことと共に、ロング追加が考慮にあったためかなと思っています。長いのがあれば、短い方はそれなりになったりするわけで。さらに先述のノーズ延長は、ロングボディのスタイリングバランスには好影響だったりするのも事実。

 ○座面長短縮は座面長の調整機能が追加されたことに伴う対処と推定。調整機能が不要な人には、座り心地面に悪影響がある装備なので、諸刃の剣だったりですが。

 ○変わらなかった部分は、W204のパッケージがまだまだ充分通用するということ、などと都合よく受け取ることにします(笑)。

文中にあった、「思想や信念ではなく、競争と流行・・・」云々は寂しい話ですが、厳しい競争時代を生き抜くためには仕方がないのでしょうか。


それにしても、先々はW205を評価しない文章を寄稿するんじゃないかという雰囲気がどことなく漂っている解説ではありました。



話替わって、くるまマイスター検定の話も少々

11月に開催される、第2回の受験申し込みが始まりましたので、早速1級に申し込んでおきました。

奥様は完全に呆れておりますが、クルマ趣味人を自称する以上、そこに試験があるのであれば、ひたすら戦いを挑むだけなのです(笑)。

2級の試験結果を明かすと85点でありました。1級は問題の難度と合格点が上がることを考慮すると、合格できる可能性は低いと覚悟しています。

前回は公式ガイドブックも買わずでしたが、今回は多少なりとも点数を稼げるよう購入しようかと思っています。もっとも1級は、ガイドブック外からの出題も多いそうなので、効果は未知数だったりですが。
Posted at 2014/07/17 22:36:34 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「12年目の1年点検に入庫 http://cvw.jp/b/1984303/48573850/
何シテル?   07/31 22:03
3台計で20年以上の長きに渡って乗り続けたX80系からW204への代替がみんカラを始める動機となりました。 最初はW204関連を主とするはずだったのですが...
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1989年式マークII3.0グランデG感想文 
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2021/08/05 19:34:14

愛車一覧

メルセデス・ベンツ Cクラス セダン メルセデス・ベンツ Cクラス セダン
2013年9月14日納車 アドバンストライトパッケージ ボディカラー:988 ダイヤモン ...
トヨタ マークII トヨタ マークII
1995年12月登録(同型最終年月) 2001年6月購入 2013年9月譲渡 ボディカ ...
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