
今を去ること42年(!)も昔に遡った昭和47年シリーズ最終回です。
前2回は東京トヨペットの総合カタログからお送りしましたが、今回はトヨタ東京カローラのものとなります。
前回記載のとおり、この頃のトヨタの小型車乗用車はモデルイヤー制を導入していましたので、セリカ・カローラ共に8月にマイナーチェンジ。”新型”を売りにしています。
ちなみに今回は価格表が付属していませんので、当時の自動車ガイドブックから本体価格を引用してみます。前回好評だった補正値は、同年ということで3.8で計算します。
それでは中を紹介していきましょう。
2015/5/1 画像を全て更新しました。
マイナーチェンジの目玉として追加された、1600GTV
ハードサスに超扁平タイヤ(185/70HR13)を売りにしています。
最高速190km/h、0→400m加速は16.5秒となっています。
この数値は当時ではもちろん一級品。その後排ガス規制が導入されますので、3T-GTEUあるいは4A-GEUが登場するまでの10年近く、見劣りのしない値でした。
当時の価格は、853,000円 (補正後:3,241,400円)
登場後2年近くを経過したため、マイナーチェンジが実施されています。
主な内容は、安全性の向上となります。
この時に、初期型のワンテールは、ターンシグナルが独立したタイプに変更。被追突時や給油時に火災の発生が懸念されたガソリンの給油口は、テールランプの間からCピラーに移設されています。
○1600GT:875,000円 (補正後:3,325,000円)
○1600ST内装カスタム(AT):772,000円 (補正後:2,933,600円)
○1600LT内装デラックスS(4MT):697,000円 (補正後:2,648,600円)
○1400ET内装ベーシック(4MT):572,000円 (補正後:2,173,600円)
ベーシックで200万円強、最上級で300万円強の価格は、今の86に近く見えますね。
カローラの変更内容は、デザインが主であとは装備の充実。この時の変更により、フロントサイドのターンシグナルは、ヘッドライトの脇からフロントフェンダーに移設されています。
最高速と0→400m加速は、セダン1400SLがそれぞれ165km/h、16.8秒、セダン1400ハイDXが160km/h、17.5秒、セダン1200DXが145km/h、18.6秒となっています。(クーペは空力の関係か最高時速+5km/h)
各数値は楽観的に見えますね。
この翌年には、さらなる高性能、1600シリーズが追加されます。
○2ドアセダン1400SL(5MT):634,000円 (補正後:2,409,200円)
○2ドアセダン1400ハイDX(4MT):575,000円 (補正後:2,185,000円)
○2ドアセダン1200DX(4MT):501,500円 (補正後:1,905,700円)
○クーペ1400SL(5MT):654,000円 (補正後:2,485,200円)
○クーペ1400ハイDX(4MT):605,000円 (補正後:2,299,000円)
○クーペ1200DX(4MT):537,000円 (補正後:2,040,600円)
レビンを除いた最上級で250万円、ベーシックで190万円強ですから、以前より値上がりしたとはいえ、この時代の方が大衆車(コンパクトカー)の価格は高かったと言えそうです。
レビンはこの年の始めに発売されたばかりなのですが、カローラシリーズに合わせる形で1年足らずでマイナーチェンジを受けています。
最高速と0→400m加速は、レビンが190km/h、16.3秒、1400SRが170km/h、16.8秒となっています。
セリカGTVとレビンで比較すると、最高速は同じ、加速は100kg軽いレビンがセリカを凌ぎます。最高速に関しては、レビンの最終減速比が低められている(セリカ:4.100、レビン:4.300)のも影響していそうですね。
○レビン:813,000円 (補正後:3,089,400円)
○1400SR:661,000円 (補正後:2,511,800円)
バンは、セダンやクーペと比較して、まだまだグレードが絞られていた時代です。バンをワゴンに形式変更して登録できた時代であったのですが。
○4ドアバン1200DX:504,000円 (補正後:1,915,200円)
○2ドアバン1200DX:480,500円 (補正後:1,825,900円)

セリカとカローラの諸元表となります。
先に述べた最高速、あるいはサイズや重量等を比較する際にお役立てくださいませ。
最後は、トヨタ東京カローラの販売店一覧となります。
当時から東京都内のカローラ店は、トヨタ東京カローラとトヨタ西東京カローラの
2系列が並存(2014年11月23日修正:都内のカローラ店は2系列の他にも、トヨタカローラ高島屋、トヨタカローラ武蔵野、トヨタカローラ巣鴨、トヨタ新東京カローラ、東京トヨタディーゼル、トヨタカローラ足立が存在していました)していたため、東京トヨペットと比較するとどうしても店舗数は少なくなります。
現在の販売店一覧のリンクを張っておきますので、ご参照くださいませ。
ということで3回続けた、昭和47年シリーズはいかがだったでしょうか。価格に関しては前回のカリーナやコロナの価格と比較してみると、当時の新車販売の激戦ぶりが垣間見えるんじゃないかと思ったりするのです。