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学生時代には東京から名古屋に帰るには新幹線という選択肢は無かった。
東海道線一択だった。
国鉄時代の普通列車で夜に東京駅を出発し岐阜県の大垣駅が終点の普通列車だ。
背もたれが垂直のボックスシート。
時間はかかるが特急料金がかからない。
貧乏で時間だけはある学生には体力的には厳しいがお財布に優しい悪夢のような列車。
24時近くに出発し早朝に名古屋に着く。
垂直シートは硬く、辛い。

朝に名古屋駅に着いてバキバキになった体を伸ばし、ホームのきしめん屋できしめんを食べていると始発の新幹線が東京から着く。

今はもう走ってはいない。
今は長距離バスが息子を乗せて走っている。