2014年05月30日
・朝一で苗の消毒と苗周辺の除草剤散布、ポリカ波板を持ち歩いて苗に掛からないようにかけた。かなり前に希釈したラウンドアップなので、ちゃんと効くのかわからん。この時期は雑草の根経由で苗にも影響が出るので、本当はラウンドアップ系は良く無いのだが、春先一度使って苗周辺のはあらかた枯らしてあるので、あくまで周囲のと発芽はじめの根の浅いのだけ相手。その後講習会があり、相変わらず盛りだくさんすぎる講習内容でお腹いっぱい。有核巨峰にナイアにと詰め込みすぎな気もするが、最近は有核とナイアの内容はほとんど話さずペーパー配布、無核の実演の方が充実しており良い感じ。開花予定日は6月9日らへんで、温度が高い分2日ぐらい早いかもねって事なので、房ごせはそれまでに終わらせろって事だな。その後でバスタという除草剤を購入、こっちは接触した部分だけ枯らすとかなんとか、根に移行しないので生育期にも影響が少ないそうで、こいつで巨峰園などを処理。明日はデラ園もこれでやるかな。午後は巨峰の房ごせ、なんか急に時間がかかるような。枝を残しすぎた感もあって、今頃捨てるのはもったいないが、残しても病気の原因になるし・・・夕立っぽいのが降ったので、雨よけ園でナイアの誘引と房ごせをやったが、ナイアには悪いがどうしても愚痴っぽくなってしまう。雨よけで多量施肥で作るブドウじゃないよ、やっぱり。
・何故ナイアを雨よけで作ってはダメか?それは木がますます暴れるからだ。もう枝が2m超える長さでバンバン伸びちゃってる。花振るいはまだ分からないけれど、房持ちが悪い枝も見られる。木にストレスがなくて栄養成長に偏りすぎてしまうし、誘引っても2m超える枝なんかどうしようもない。これが平行整枝なら・・・とか考えたけど、棚間4mスパンなんてないしな。それに、じゃあ平行整枝にコンバートしようと思って棚下線いれる手間考えたらナイアを無理にそこに合わせる意味なんてないじゃない。ま、地主さんの許可問題があるのでやんないけど、「ナイアって高接ぎ出来る?」って聞いたら「出来る」って事だったので、ちょっと挑戦してみる。でも、ナイアをいじりながら「この時間を巨峰の管理に」とか考えていると、いかにも効率重視みたいで、それはそれで嫌な話だ。ナイアは価格は安いが、長野県のブドウの主力を長くつとめた重要な品種だし、おいしくて強健だ(木は。果実はかなり繊細)。ちなみにデラはもうびっくりを通り越して呆れるような大房、すべての粒がびっくり玉である。びっくり玉というのは、本来は開花すると受粉してから果実が肥大するのだが、ジベの効果が効いて粒の肥大が先行するので、開花してるのに粒が飛び出して見える現象で、これが部分的でもおこれば「上手く行った」って感じなんだが、ここのは全部びっくり玉なんだぜ。
・巨峰のテキライグシの使用についての現時点での雑感。房が大きくなると急に蕾が硬くなって櫛が効かなくなる。まあ、使える時点は限られる訳で、先行して櫛だけかけちゃう手がどうなのか一列試してあったのだが、正直微妙。数に関しては多分期待に近い数が残っていると思う。落ちて無くても痛んで死ぬ粒があるので、ちょっと多目見といた方がいいかも知れない。ただ、若い奴ですくと、なんか房が痛んでいるというか、後からかけたのと数が同じでも粒が弱いような印象を受ける。軸が長くて強い粒ほど落ちやすくて、へんな粒だけ残ったかのように見えるのもある。あるいは、すいた部分だけ軸が伸びるのかな?
・SSのノズルについて。今年も人がSS走らせているのを見ると、薬液のドリフト(拡散)が多いのが気になる。でも私も先日ちょっと風があるなら散布したら見事に風に押し戻されて広角系ノズルの性質の悪さに辟易した。ほんとアレ考えた奴は天才だけどバカだ(広角系はノズル口は丸い小さい穴ですが、内側の中子が旋回流を作るので遠心力でコーン状に広がります)。で、ドリフト低減ノズルを国の機関が研究して、ノズルメーカーが売ってるんだが、「700円ぐらいなら買ってもいいかな?」と思ったら1500円もしてた。アホだ・・・SSのノズル何個あると思ってるんだ・・・だからSSメーカーは独自ノズルを使って、さらに互換性が無くなってという悪循環があるのかもね。ヘタすると同じメーカー内部に何種類も規格が同時期にあったりするし。
で、どうしてもこのノズルを使わなきゃダメなのかと思って良く考えて見たら、背負い噴霧機でノズルを改造した経験で、別にあんなの「なんでもいい」事を思い出した、いやほんとに。つうか、研究モデルはもっとシンプルなのに、生産モデルで無駄に複雑になっている感じもするし、研究費かかってないのにこの値段はないわ、実際に必要な部分はもっと少ないのに全部セットじゃないとダメだし・・・特に素材に関しては、昔のように高圧ポンプで3kg、4kgかけて使う設計だとセラミックとかステンレスとか摩耗変形しづらいノズル素材を使っていたから自作は辛かったが、ノンドリフトノズルはそもそも圧を下げて使う物なので、人力噴霧機同様のプラ素材にでかい穴でいい。その方がポンプ負担も減るわけだし。それに形状は写真みりゃ分かるしね。
ただ、市販品は金属なので、形状の「作り方」はやや特殊。普通のノズルは平板に穴をあけただけだが、長穴をあけるためにまず板を真ん中で小さく「絞って」から、その折れ線に直交する形でスリットを入れている。量産性も高いし、噴射方向に圧が均一にかかる・・・ような気がする。一方人力ノズルはプラ素材なんで、凸形状にして山に平行に切れ目が入っている。切れ目が多少扇型になっていて、これで扇形散布にしているのだろうが、私は自分で穴を拡大して広げているが、それでも扇形になっているから、あんまり関係ないかも。穴拡大はあまりにゴミ詰まりが多かったのと、人力散布の噴霧量が少なくて時間がかかったからで、ハサミでガシガシやってたらあんな形に・・・
自作するとしたら、厚さがあるプラ板を円形に切り抜いて、そこにスリットを入れればいいんじゃなかろうか?スリットの穴開けを熱した金属板かなんかでやって、斜め噴射は板の刺し方だけで調整できると見た。板はあまりに厚いとネジがかまないので限度があるし、ちょうどのサイズの円形の打ち抜きがまず課題。いや、丸棒を切った方が楽か?別に厚さの均質性はそんな拘らないし、なんなら削って仕上げてもプラなら楽だ。金属板の整形の方が課題か。
・あと、もう一つ、講習会で背負い噴霧機の実演デモをやっていた。農協も販売頑張らなきゃならんと思うんだけど、リポで25000円は高くないか!?噴射量も少なく広角系で飛距離も1mそこそこと、あれで農薬散布ってのは「ボールペンで紙を塗りつぶす」ような大変さを感じる。まあ、手散布は毛筆ぐらい太いので、その間のマジックインキぐらいのサイズのはあってもいいと思うけど、ノズルサイズ上げたら圧下げて手押しダイヤフラムで充分な訳で・・・あと、背負いのもネジ規格特殊だったりするのが困るな。
・また今年もやっちまったのは巨峰の農薬散布、ポリベリンキノンドーを前倒ししてしまって開花直前散布が出来なくなってしまい、オーソサイドを逆に使う事に。昨年もやってしまったんだけど、どう考えても防除間隔やスケジュールでオーソサイドは必須になるんだから特別散布じゃなくて通常散布しといてくれ。そして大粒種講習会もう少し前倒ししてくれ。そして自分、もっと学習しろ。
・明日の予定 苗箱縛って返却、デラ園除草剤散布、雨よけ園潅水ナイア誘引、巨峰園房作り、1日フルで終わるかどうかだろうな。
Posted at 2014/05/30 22:55:42 | |
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