校名にブルーの網掛けがあるのはシード校です。
アスパラが「
大胆予測! 」した6項目は、3勝3敗でした。
[予想的中]
・青山 優勝
・東海 2位
・東京国際 シード権確保
東海有利の呼び声が高かった中で、青山優勝を当てたことは少し鼻が高いです。
青山 原監督のマネージメントを信頼したことが当たりました。
東京国際のシード権確保は、銀行レースみたいなものですからこれは当然の結果です。
[予想外れ]
・東洋 3位 → 10位
・駒澤 4位 → 8位
・早稲田 シード落ち → 7位シード確保
東洋、駒澤の底力を信じましたが、新興勢力の台頭はそれ以上のもので、これから両校が上位を確保するのは難しくなっていくでしょう。
早稲田の「シード落ち」を大胆に予測しましたが、これは大ハズレです。早大関係者からの厳しいご叱責を覚悟しております。6区終了時点で早稲田が12位まで落ちたときは予測が的中したぞと思いましたが、その後の頑張りで7位まで上げたのはお見事のひと言です。侮った予測をして、たいへん申し訳ありませんでした。
[シード権]
往路が終わった時点で「
箱根駅伝2020 往路は青山学院が優勝! 」に、「総合の優勝争いは青山でもう決まりでしょう」「俄然おもしろくなったのは、シード権(10位以内)争い」と書きましたが、本当にシード権争いはおもしろかったです。特に最終10区を創価が区間新で走り抜いて、11位→9位に押し上げたところなんか、大いに感動しました。
昨年は往路10位までがそのまま復路で10位以内を維持して、10校とも揃ってシードを得ましたが、今回はもっと入れ替わりがあるだろうと「11位の東洋はこの後間違いなく順位を上げるでしょうし、熾烈な戦いになることでしょう」と予想しました。順位の入れ替わりがあり熾烈な戦いになった、東洋が上がって拓殖が落ちたという結果にはなりましたが、あとの9校はそのままシードを握りました。「シード確保には、往路10位以内が絶対条件」という新しい法則を見つけた気がしています。
昨年10位以内で今年シード校だった10校の中から、中央学院、拓殖、順天堂、法政の4校が「シード落ち」しました。「
さあ待ち遠しい!箱根駅伝2020 」で「法政、拓殖、中央学院は、かなりの確率で危ないでしょう」と心配しましたが、これは見事に当たりました。
反対に予選会出場校10校の中から東京国際、明治、早稲田、創価がシードを獲得しました。「予選会1位の東京国際はまずシードを確保するでしょうが、それに続いて2位神奈川、3位日体大、4位明治には、ぜひとも頑張ってもらいたい」と期待したのに、神奈川(16位)と日体大(17位)は及びませんでした。伝統校早稲田とシード初獲得の創価が終盤の頑張りを見せましたが、それはアスパラにとっては予想外のことでした。
何故青山が優勝し、何故東海は優勝を逃したのでしょう。
両校の成績を比較してみます。

「
大胆予測! 」では、次のように予測しました。う~ん、結構当たっている。
【青山】
「昨年の様にブレーキが発生するリスクだってもちろんありますが、2年続けて同じ轍は踏まないだろうと信じて、原監督のマネージメントに期待します」
【東海】
「昨年はすべてがうまく回ったのと、青山がつまずいたことが重なって優勝しましたが、そうそう運良くいかないでしょうし、今回は連覇へのプレッシャーも大きいことでしょう」
青山が優勝したポイントは
①2区で1年生の岸本がトップに押し上げた。
②3区鈴木が東京国際の怪物ヴィンセントに抜かれてもペースを乱さなかった。
③4区吉田が区間賞を獲り、効果的に東海との差を広げた。
④5区飯田は東海西田に1分は詰められると予想されていたのに、逆に1分離した。
⑤8区岩見は区間賞の東海小松に1秒差で走り、詰めさせなかった。
⑥9区神林が区間賞を獲り、復路出発時点よりタイム差を広げた。
上表右側の「差(区間)」を見てください。
マイナス表示は
青山が差を広げ、ブラス表示は東海が差を詰めています。10区間の勝敗は5勝5敗ですが、青山は4区、5区、9区で1分以上勝ったのに対して、東海が1分以上詰めたのは6区館澤だけです。あのリスクを冒した超人的な走りなら2分以上詰めたっておかしくないくらいですが、逆に1分で抑えたのは隠れた勝因かもしれません。東海が1分以上の差をつけられたのは、不本意な走りになった区間ばかりです。往路は3区で49秒の遅れを取ってから、4区、5区で続けて1分以上差を拡げられています。これが最大の敗因でしょう。調整不足とか、メンタルの問題でしょうか。
復路は6区に続いて、7区、8区も差を詰めたものの、青山にコントロールされて追い込めませんでした。痛かったのは8区でしょう。東海小松が区間賞で見事に走っているのに、青山岩見もそれに負けず1秒差で走ったので差が縮まりません。青山がミスをしてくれません。ここでせめて1分縮めて青山の背中を見たかったのにそれができず、致命傷になったようです。東海の優勝は8区終了の戸塚で無くなりました。
往路が終わって「
箱根駅伝2020 往路は青山学院が優勝! 」に書いた「余裕を持ったときの青山 原監督のレース運びは、それこそ憎らしいほど安定しています」が、まさにその通りになった復路でした。
強かったですね~、青山。昨年だって4区の失敗さえ無ければ優勝していたかもしれません。来年の優勝争いは、青山と、リベンジの東海、それにアスパラは不勉強で今年は見落としていた國學院あたりが加わるでしょうか。そのうちに帝京、東京国際も入り込むかもしれません。
来年は予選会もたいへんです。今年は予選会を通過できなかった上武、専修、城西、東京農大、山梨学院、大東文化だって本戦出場を狙ってくるでしょう。
どんな顔ぶれが揃うか、いまから興味津々です。