
今年の箱根駅伝は、感動しまたね~!
タイトル画は「
日本テレビのホームページ 」から拝借したものですが、最終10区20.88km地点で駒澤が創価を追い抜く場面です。
鶴見中継所で1位創価と2位駒澤とは3分19秒の差がついたので、誰しも創価が優勝すると確信したでしょう。駒澤の大八木監督でさえ、「正直言うとあきらめた」とインタビューで言っています。10区での逆転は20年ぶり、3分差以上をひっくり返したのは89年ぶりとのことで、とても信じられないようなことが起こりました。
出場4回目の創価にとって、初優勝のプレッシャーは並大抵で無かったのでしょう。これが伝統の怖さです。昨年は優勝した青山が同じように鶴見で3分42秒差で2位東海をリードしていましたが、安全運転で40秒詰められても見事に3分4秒の差を維持して優勝しました。これが優勝常連校の強さで、最後の詰めという場面では経験が大きな財産になるのでしょう。

どうしてこうなったのかと、日本テレビホームページの「記録速報」を利用して、10区での創価と駒澤の走りを分析しました。
10区は23.0kmありますが、この区間の最高記録は他ならぬこの創価が持っていて1時間8分40秒です。昨年はこの区間ですばらしい走りをして、逆転でシード権を確保しています。
今年は199秒(3分19秒)ものリードを持って鶴見をスタートしましたが、田町まで1キロを3分8秒のペースで走っています。1キロを3分8秒で走れば、10区23.0kmでは1時間12分4秒になり、2位駒澤が最高記録である昨年の創価のタイムで走って、やっとゴールで追いつけるかというペースで、安全かつ確実に勝利できる作戦のはずでした。
鶴見→新八ツ山橋までは順調に進み、このままリードを保ってゴールできるはずでしたが、駒澤が新八ツ山→田町でペースを上げました。このままではちょっと危ないかもしれないとペースを上げようとしたのでしょうか、ここで動揺しています。安全にスローペースで入ったものを急にペースアップしようとして、却って大幅なペースダウンになりました。まさにレースマネージメントの難しさでしょう。一度ペースが崩れると元に戻らないのが駅伝の怖さです。
それにしても今年の箱根駅伝は大波乱でした。
公式記録は
こちら をご覧ください。
【往路記録】
【復路・総合記録】
これを元に、アスパラも作っているデーターベースを修正しました。

昨年・今年と連続出場しているのは17校ですが、13校がタイムを落としました。中でも
横綱格の2校は青山が15分53秒、東海が13分39秒と大幅に悪化したため大混戦になりました。今シーズンは優勝常連校にとって、十分に仕上げられる環境が無かったのかもしれません。
【往路・総合順位の変化】

大波乱の大会だったという印象ながら、シード校10校は9校がそのまま今年もシード権を獲得しました。あらたにシード権を得たのは予選会1位の順天堂だけです。例年予選会組からも3~4校がシード権を獲得していましたが、今年はシードの壁が高かったです。全日本3位の明治がシードを落としたことは大きな誤算です。
さてアスパラは、年末に「
さあどうなるか 2021箱根駅伝 」で予想を語っていますので、その結果を検証しなければならないでしょう。
【優勝校】 予想:青山
青山は往路の大失敗で4位になりましたので、これは大外れです。
「この6年間で5回優勝している青山を外すなんてことはとてもできません。」と実績重視で予想しましたが、直近の全日本で4位に沈んでいたことをもっと重視すべきでした。なにしろ全日本で優勝した駒澤が優勝したのですから。
「駒澤が優勝するなら、ミスをしないだけでなく、多少のリスクを犯してでも往路でトップを獲り、さらにタイム差を確保すべきです。」とコメントしていますが、これは良い視点でした。「往路でトップ」ではないものの青山、東海の上に出て、タイム差を確保しました。
ですから復路出発時点でアスパラは、駒澤の優勝が一番確率が高いとすっかり駒澤派に変わっていました。6区区間賞で2位に上がったのは思惑通りでしたが、7,8,9区で創価に頑張られたのは予想外で、みなさんもそうでしょうが9区終了時には駒澤優勝はあきらめて、創価優勝に乗換えていました。
【シード権】予想:青山、東海、明治、早稲田、駒澤、帝京、東洋、順天堂、中央、日体大
10校中7校は的中しましたが、3校も外したのでは落第でしょう。
シード獲得と予想したうち明治、中央、日体大が11位、12位、14位に落ちて、反対にシード落ちと予想した國學院、東京国際が9位、10位に滑り込んでいますが、この程度は誤差範囲と言い逃れても、問題は創価です。ほとんど優勝しかけた創価をシード落ちと予想していたことは、もう不明を恥じるしかありません。すみません、その程度の予想です。
駒澤は
実力がある上に久々に優勝して自信を深めたでしょう。創価がどんどん躍進していることも間違いありません。青山、東海が今年のようなようなドジを続けることはまさかないでしょうから、来年の箱根駅伝はまたまた混戦になりそうです。来年も期待しています。
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箱根駅伝 | クルマ
Posted at
2021/01/10 23:24:05