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2021年01月30日

国鉄で日本一周早周り(1970年)

国鉄で日本一周早周り(1970年) ブログネタが無くなり、今日は50年前の話です。

先日、nonchanさんが「昭和生まれとしてはこんな出張をしてみたかった、というお話。 」をアップされていますが、昭和26年生まれのアスパラにとって、このブログは大いに刺激あるものでした。

夜行列車の旅に憧れるお話に、夜行列車を乗り継いで1週間旅をした昔の想い出が蘇りました。昭和45年(1970年)のことですからもう50年以上前の話で、新幹線もまだ東京・新大阪間しか走っていない時代です。その代わり夜行列車は百花繚乱、さらに有名列車が各地に走っているという、いま思えば鉄キチにとって夢のような時代でした。

何故1週間も乗り継いだかと言えば、日本一周早周りにチャレンジしたからです。
当時は時刻表愛読者の間で、「日本一周早周り」というものがブームでした。ルールは細かな違いがありましたが、最初に「旅行読売」が企画した内容が主流でした。
私の通った大学(東京理科大)の鉄道研究会もそれに準拠して、次のように決めていました。

1.日本一周とは
東京駅を起点とし、46都道府県庁所在地を通り、東京駅へ帰ってくること。この場合46都道府県庁駅(都道府県庁所在都市の名のつく駅、新横浜、新前橋、新大阪などは認めない)には必ず停車すること。(沖縄返還は1972年5月なので、現在は47都道府県ですが当時は46都道府県でした。)
2.使用交通機関
①全ルート国鉄線列車・国鉄連絡線だけを使うこと。(国鉄バス及び修学旅行列車は除く。季節列車と臨時列車の使用は認める)
②国電を使用する場合、時刻表に時刻が記載されていないときは待ち合わせを10分とし、乗車区間の所要時分は時刻表に掲載されている電車に準ずるものとする。又、中央線快速、阪和線快速など始発駅時刻のみ載っている電車は、所要時分のみを前の要領で計算する。途中駅からこれに乗る場合は、その駅までの所要時間によって途中駅の時刻を決定する。
3.同時発着の場合乗換え不可能とする。

難しいことを言っていますが、最後は熾烈な戦いになるので、ルールはきっちりしておくことが大切です。
当時は時刻表だけが頼りで、各列車ごとの時刻が記載されていない国電は、特別なルールを定めて計算していました。いまなら「ナビタイム」等で各列車の時刻なんかすぐわかりますが、パソコンもスマホも無い時代の話です。

「日本一周早周り」は時刻表マニアの机上のお遊びですが、これを実際にやってみたのです。
この年は大阪万国博が開かれ、国鉄は大量の万博輸送に追われていました。時刻表以外に情報がないが、時刻表なんか大多数の人は使い慣れていません。国鉄はテレホンセンターを用意して、問い合わせに電話で対応していましたが、なにしろ万博輸送という特需で人員がまったく足りず、電話がつながらないと大クレームでした。国鉄の中には知恵者がいて、関東学生鉄道研究会連盟(通称:学鉄連)に協力要請があり、各大学鉄道研究会メンバーが夏休み期間の7,8月に動員されました。
時刻表に精通しているという特殊技能を活かしているというのに時給は一般アルバイト並で、学鉄連幹事が国鉄に交渉した結果、精勤したら1週間の無料パスを褒美にもらうという交渉が成立しました。「1週間の間に行きたいところ」を申告しろと言われたので、日本一周をお願いした次第です。

有効期間は1週間ですが、慌てて作った日本一周プランは6日14時間49分になり、なんとか収まりました。
ただし、1週間ずっと車内に寝泊まりして、風呂に入る時間もありません。時間短縮のため特急は使いまくるし、疲労を考えれば寝台車も使います。
乗車券と急行券は無料パスでOKでしたが、特急券、寝台券は買わなければならず、働いて国鉄からいただいたお金のほとんどを、再び国鉄にお支払いしました。アルバイト代を巻き上げられてしまい、どうやら国鉄の方が一枚上手だったようです。

思い出してはみるものの、なにしろ50年前のことですから記憶が曖昧です。乗った列車も何だったか、ちょっと怪しくなっています。もう一度確認しようと「やふオク」でタイトル画の「交通公社1970年10月号時刻表」を落札しました。いや~、安くは無いですがこういう手段があったのですね。

かなり真剣に再検証した結果、当時のルートを探り出しました。
興味のない方にはご迷惑でしょうが、どうぞご覧ください。

時刻表の索引地図にルートをかき込みました。
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乗り継いだ列車リストは
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懐かしい列車名が並んで、涙が出てきます

早周りするには、夜行列車を活用することが重要です。
6泊していますが、それぞれルートの中のハイライトです。
 1泊目 青函連絡船1等寝台
 2泊目 特急ゆうづる B寝台
 3泊目 土讃線普通列車グリーン車
 4泊目 急行雲仙B寝台
 5泊目 日豊線普通列車B寝台
 6泊目 急行きたぐにB寝台
いまとなっては味わえない、貴重な体験です。

いま同じルールで日本一周早周りをしたらどれくらいになるのか、実は気にしています。
 ①新幹線網が整備された
 ②連絡船が無くなって、青函トンネル、本四架橋に変わった
ことが、大きな変更点ですが、
 ③夜行列車がほとんど無くなっている
ということも影響は大きそうです。

ルールの解釈も整理する必要がありますね。
日本一周とは
 沖縄が返還されましたが沖縄県にはJRが無いので
 ここは46都道府県のままで勘弁してもらいましょう。
使用交通機関
 国鉄は無くなったので、ここはJR各社になるでしょう。
 第三セクターの扱いが問題ですが、一応NGにすべきでしょう。
 第三セクターを入れて他の私鉄(例えば近鉄)を入れないでのはおかしいですからね。
都道府県庁駅
 ・新青森、新山口、鹿児島中央等ができましたが、これも前例通り認めないでしょう。
 ・埼玉県は浦和市がさいたま市になりましたが、「さいたま」という駅はありません。
  福岡県の「博多」に習って、旧来の「浦和」を採用しましょう。
国電の時刻
 ・いまでは「ナビタイム」等で調べられるので、計算ではなく実際の時刻を使いましょう

ここまで整理しましたが、状況があまりに変わっているので、どこから手をつけたら良いのか当惑しています。

すみません。クルマネタからすっかり離れましたが、鉄ちゃんも多数いらっしゃるでしょうから、どうぞ大目に見て下さい。
ステイホームの時間つぶしには、時刻表趣味なんかとても良さそうです。
ブログ一覧 | 昔の話 | クルマ
Posted at 2021/01/30 13:04:49

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この記事へのコメント

2021年1月30日 17:01
大変読み応えのあるブログをありがとうございます。
そうなんですね、こんな楽しい鉄道旅行をご経験されていたのですか。
昭和45年といえば私は3歳かぁ、まだ鉄道趣味には目覚めていない年齢だったのが惜しまれるほどのマニア心を刺激する内容ですね。
今やJRの列車の種別からは消えてしまった「急行」がこれだけの列車数が残っていたなんて、その列車名を眺めているだけで萌えてしまいますね。
新しい基準での同様の試み、ぜひやってみたいですね。
ぜんぶアナログで紙の時刻表を繰りながらというのを条件にしてやってみようかな?
しかし時刻表、私もゴーサントオの時の時刻表をヤフオクで落札しましたが、意外と高くてびっくりしました。
もっとも、その後何度もブログネタで使っているので元は取れた感じですけど(笑)
コメントへの返答
2021年1月30日 22:18
nonchanさんのブログのお陰です。
そう言えば夜行を乗り継いで日本一周したなぁと思い出しましたが、細部の記憶は相当曖昧なことに気づいてしまいました。この際に当時の時刻表を手に入れて、再確認しておくことにしました。おかげさまで、ここで昔の想い出をまとめることができて、とても良かったです。

先を急ぐ旅ですから、特急を最優先に選択しているはずですが、それでも大事なところに数多くの急行が顔を出しています。特急がスターだとしても、急行だって中堅として大きな存在感を発揮していますね。

ヨンゴートオの時刻表ですが、入札はなかなかスリリングでした。締切直前に値が上がり始めドキドキでした。

20年ぶりくらいに新しい時刻表を買いましたが、現在の運行形態が私の頭の中にあるものとまるで違っていることに気づき、あらためてびっくりしています。夜行列車はサンライズしかないのですね。これでは毎晩ビジネスに泊りながら回れそうです。
2021年1月30日 18:44
こんばんは。

私は高校のは修学旅行で東京からブルートレイン〜青森から青函連絡船に乗って函館を目指した時代でした。

サラリーマンになった前半はかなり時刻表にお世話になった口です(^.^)

今、ネット情報に支配される出張ルートはまだしも、コロナ禍の各企業は出張禁止、オンライン会議が前提となり、なんとも気の毒に思います。

いい時代に現役をやらせていただいたと感謝する次第です(^_-)
コメントへの返答
2021年1月30日 22:36
こんばんは。

修学旅行でブルートレインでしたか。当時は東北本線、青函連絡線、函館本線が一体となった輸送体制でした。私が乗ったのも、札幌から東京に8D→8便→8列車と8揃えの連携ですが、函館も青森も列車と連絡線の乗り継ぎがたった20分です。大きな荷物を持って桟橋からホームまで移動しているのですから、当時の人達はバイタリティーがありました。

モーレツ社会でしたが、当時の出張では、旅先を結構楽しんでいます。鉄研の先輩は、出張カバンにいつもカメラを忍ばせて、相当量の鉄道写真コレクションを作り上げています。

体力や気力は必要ですが、仕事を楽しむ余裕があったいい時代を過ごせたと、私も感謝しています。
2021年1月30日 19:18
アクティブアスパラさん
とても興味深いブログ、掲載して頂き感謝です😄
私も学生時代、日本一周ではありませんが、同じ鉄仲間の友人と北海道の国鉄を乗り潰しに出かけたことがあります。今とは違い、網目のように張り巡らされていた北海道の国鉄、オレンジ色のディーゼルカーを乗り継ぎ、1週間ほどかかった記憶があります。あの頃乗った線も、今では半分以上が廃線となってしまいました。北海道の路線図を見て、懐かしく思い出しました。
私は静岡の富士山が見える片田舎で育ちましたが、目の前を東海道本線が通っており、毎日18時30頃に通過する「さくら」から21時25分頃に通過する「瀬戸」まで、確か9本?の寝台特急が通り過ぎるのを見てから寝るのが、小学生時代の日課でした。それがキッカケで鉄の道にのめり込んだのですが、子供心に残念だったのが、既に新幹線が開通していたので、クリーム色の車体に赤い帯を巻いた、ボンネットスタイルの特急電車が目の前を走らなかったことです。東京の親戚の家に遊びに行った時は、必ずと言っていいほど上野駅に連れて行ってもらい、次から次へと発着する特急に、胸がワクワクしたものでした。
あれから50年近く経ち、今はさいたま市に住しでいますが、上野東京ラインでたまに見かける「沼津」の行先表示板を見かけるたび、とても懐かしく感じています。
いつか、この電車に乗って、ノンビリと実家に帰省したいと思いつつ、いざ帰る時はやっぱりクルマを使ってしまいますが…
とりとめもない長文、すみませんでした。あまりに楽しいブログだったので、思わず長くなってしまいました。どうかご容赦ください🙇‍♂️
コメントへの返答
2021年1月30日 22:58
とよはらさん、こんばんは。
熱いコメントを、どうもありがとうございます。

北海道の乗り潰しをされましたか。今回20年ぶりくらいに新しい時刻表を買いましたが、そこで一番びっくりしたのは、仰有るように北海道の地図です。廃線になったニュースは都度それぞれ聞いていたのでしょうが、これほどの状態になっていたとは。私の頭の中は70年代の地図が刷り込まれて、そのままになっていました。

東海道を下る寝台列車を眺めて育たれたのですか。それは楽しかったことでしょうね。
うらやましがらせるようですが、私は横浜の東海道線沿線に小学生時代には住んでおりました。1年生の時に電車特急こだまが走り始め、新幹線が開通するまでの6年間は、どんどん特急が増発されボンネットスタイルの特急電車が次々やって来るのを、線路際でわくわく眺めていました。東海道本線が一番輝いた時代で、わたしが鉄ちゃんになったのもその辺がルーツです。

喜んでいただけたと思い込みましたので、これからも少し鉄ネタを書いてみます。
どうぞ、よろしく。
2021年1月31日 21:09
こんばんは。
僕は高校生の時に時刻表マニアでして、日本一周を目指していました。
僕のルールは、とにかくできるだけ海沿いの路線を使う事、でした。
もちろん高校生でしたので、一気に出来るわけもなく、夏休みや冬休みなどを利用して、進めていました。
東北地方と北海道は成功。
本州の西日本では、どうしても紀伊半島が巡れず、九州もピンポイントだけに・・・。
四国にいたっては、上陸する事もできませんでした。
でも、色々な体験、人間関係に触れられて、とてもいい経験をしたと思っています。
コメントへの返答
2021年1月31日 22:20
こんばんは。

実は隠れ時刻表マニアでしたという方が結構たくさんいらっしゃいますが、ラウダさんもそうでしたか。

乗り潰しの旅なんて、不要不急の典型で、いまなら自粛を求められますが、自分の経験を振り返れば、こういう無駄の塊がとても貴重な経験だったと感じます。

早く昔のような日常が戻って欲しいですね。

プロフィール

「@福六 さん、やっぱり先を越されてしまいました~!宿とお風呂とお料理の詳細な報告を、よろしくお願いしま~す。」
何シテル?   11/05 19:18
アクティブアスパラです。 42年間の会社勤めを終えて、いまや隠居生活です。体が動くうちにしっかり遊んでおかなければと、テニス、スポーツジム、写真にと毎日大忙し...
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