
60年前の車の話をした直後ですが、未来の車である水素自動車トヨタMIRAIに、東京ビッグサイトの下水道展で先日(7/30)乗ってきました。(現状では燃料電池車と言えば水素自動車となります)
燃料電池自動車(FCV)の試乗という催しで、自分で運転させてもらえないかと期待しましたが、もちろんそんなことはなく、横に乗せてもらうだけでした。
受付を済ませて待機場所に向かうと、テントが用意され、先客は3名のみ。一度に3名ずつの乗車なので1回待ちです。
待つことしばし、MIRAIが帰ってきました。
先客3名を乗せて、いってらっしゃ~い。
私の順番が回ってきましたが、後ろの方々は3名のグループだったので、私1人が助手席に乗っただけで貸切で出発です。

会場を出て有明埠頭側に向かいすぐにUターン。ここで加速の体験をするのですが、60km/hの速度制限を遵守するためあまり加速感はありませんでした。「黙っているから、もう少し頑張ってよ」と言ってみましたが、「それはできません」。当然です。
体験乗車のスケジュールが詰まっている大事な車なのでしょう、その後も極めて慎重な運転でした。
水素から電気を作って走る車ですから、乗ってしまえば只のEV(電気自動車)というか、只の乗用車。生意気を言えば、普段BMW AH3で加速を楽しんでいる私には、おとなしい印象の車でした。まぁ、それが大切なのでしょう。

会場内には、ホンダが発売を予定しているFCVも展示されていました。
下水道展の特別企画「水素社会と下水道」をしっかり聴いてきました。

水素と下水道というのは何の取り合わせかと思われるでしょうが、とても勉強になりました。
水素自動車が水素を電気に変えて走る段階では水しか排出しないので環境に優しいのですが、水素を作る段階でCO2(二酸化炭素)を排出してしまうので、それではクリーンなエネルギーになりません。
そこで太陽光とか、風力とかクリーンなエネルギーを使って水素を作るということが進められていますが、一方下水処理場で発生する汚泥には豊富なエネルギーが含まれていて、その30%が未利用なので、それを活用することで160~260万台のFCVに水素を供給できるということが注目されています。
さらに下水処理場は都市部に集中していて、FCVのための水素ステーションと立地が重なります。下水処理場で水素を作ることでエネルギーの地産地消を期待しているのです。
既に福岡市で実証実験が行われ、下水処理場で水素を製造し、併設する水素ステーションに供給し始めたとのことです。
ただ、ある研究機関が示した2050年の自動車の割合は、EV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッド)、HV(ハイブリッド)の順で、FCV(燃料電池車)が苦戦しています。
いまのEVの弱点は、航続距離と充電時間ですが、これは解決されるだろうという見方が大勢で、そうなると燃料電池車の優位性が無くなるという見方です。
当然、ガソリン車、ディーゼル車は、ともに極小化していました。
聞きかじってきたことで蘊蓄(うんちく)を傾けてしまいました。
将来の自動車社会がどうなっていくか、とても楽しみです。
Posted at 2015/08/02 19:11:26 | |
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