
遂にその日がやって来ました。
4/13の受付開始当日に申し込み、大枚6万円を払い込んで待ちに待った BMW Driving Experience コンパクトスポーツコースに昨日(10/24(土))行ってきました。

会場は富士スピードウェイ。東ゲートから入場。

ショートサーキットを使います。
後方には、かつて名物だった大バンクの遺構がそびえ立っていました。

免許証の確認と受付を済ますと、ネームプレートが渡されます。
このストラップはうれしいですね。
(上と次の写真は修正しています。本当は本名で作成されています)

座席にネームプレートがおかれて、準備万端です。
コーヒーの他、冷たい飲み物は一日中飲み放題。お菓子もあってサービスは行き届いています。
ボールペンとノートも用意され、ノートの上に黄色と緑のシールがあります。黄色は左手の、緑は右手の親指と人差し指の間のつけ根に張ります。今日使う車のハンドルにも、左側に黄色、右側に緑のシールが貼られているので、常にシールが一致していることを意識しながら運転します。
参加者は24名、うち女性は1名でした。驚いたことに10名がリピーター。40数回参加されているというツワモノもいました。

用意された車は12台。内訳は118iが4台、M135が4台、320dが4台で、なんと8台はサラの新車です(タマタマとのことだそうです)。
始めにチーフインストラクター菰田さんによる座学が45分ありますが、その後すぐに実車に乗り込みます。2人で1台という贅沢な環境では、気を抜いている時間などありません。

まず、シートポジションの確認。座学で聞いたポイントに注意しながら各自ポジションをセットして、インストラクター3名が次々と確認していきます。
シートポジションが決まったところで、ステアリングワーク。初めは躊躇したのですが、据え切りで思い切り素早くハンドルを切ることを何回も練習します。とても自分の車でやりたいと思いませんが、とても大事な基本練習です。

そのまま、ステアリングワークの確認にコースに出ます。

忙しくステアリングを操作して、パイロンを抜けます。

ここから、8名ずつ3グループに分かれて実技です。
その前に、メンバーにお願いしてシャッターを押してもらいましたが、この辺では、まだ態度に余裕があったようです。

最初はスキッドパッド。使用車両はM135i。
水をまいてあるところで、半径10mに並べられたパイロンに沿って30km/hで周回します。まず30km/hに合わせるのが難しいです。普段ヘッドアップディスプレイに頼っているため、なおさらです。
初めのドリルは、周回しながら徐々にアクセルを踏み加え、アンダーステアーで外に膨らむ、次の瞬間アクセルをオフにしてオーバーステアにして戻すというもの。怖がってアクセルを踏み加えられなかったので、なかなかうまくいきません。
次はESCをキャンセルして、周回しながら一気にアクセルを踏み込んでスピンさせます。もう頭が真っ白です。
その次は、スピンしてからカウンターを当てて復帰させる操作。全然ついていけません。目線の移動に問題ありとのこと。
もうこの辺で、フットレストに突っ張っている足が、ワナワナと震えていました。ムダぐちはたたけず、目もうつろです。

やっと昼食になりました。
出された弁当ですが、相当にしっかりと豪華でした。

午後はサーキットに出て、スムーズドライビング。使用車両は320d。
担当は唯一の女性インストラクター佐藤さん。レーサーです。
ブレーキ、アクセル、ステアリングをいかに滑らかに変化させるか。またその3要素をどのように組み合わせるか。滑らかに速く走る練習です。
次はブレーキング。使用車両は118i。

散水車が水をまいてコースを準備してくれています。

80km/hからのフルブレーキとその後の危険回避。
80km/hでブレーキを踏んだ瞬間、既に目の前にパイロンが迫っており、極限状態での俊敏、的確なハンドル操作を必要としました。
回避訓練の1回目は、正面はかわしたものの、パイロン数個を飛ばしました。
インストラクター三浦さんから無線で、「大体イイですが、途中であきらめませんでしたか?」と指摘がありました。図星です。回避中に7割方も回避できると、「ヤバイ、だけどこの程度なら。」と見切りをつけていた部分があります。
じつは、いまの車は格段に技術が進歩していて、同じABSでも一昔前とは大違いだそうです。まだまだ避けられるから、しっかり最後まで頑張れとのことです。
その通り、2本目、3本目は遙かに良い状態を確保しました。
昔の車で運転を覚えたので、「フルブレーキは怖い。スピンする、ひっくり返る」といった恐怖感がしっかり染みついて、様子を見ながらこわごわブレーキングしている自分に気づきました。
車が持っている潜在回避能力を知らないで、ずっと古い車のレベルであきらめて、見切っていたことも体感できました。あまりにもったいない。

最後は、ショートサーキットのコースに戻って、インストラクターのペースカーについて、遅れを取らないように、ムダのない走りでぶっ飛ばしました。すごく緊張して楽しかったです。
1日が終わり、くたくたでほとんど限界でした。

めでたく修了証をいただきました。
スムーズドライビングは、伊豆・箱根で鍛錬しているおかげか、きちんと注意していれば、そこそこ走れましたが、限界状況では、必要な瞬発力が想像以上に低下しており、十分に対応できませんでした。
これが年相応ということなのでしょう。そもそも40代と同列に語れるはずもないですが。そのことを自覚したことが今回の収穫です。
受講料は6万円でしたが、十分取り返した気分です。
24名の受講者に対して、ショートサーキットと大グラウンド1面を1日貸切、12台のトレーニング車、3名のインストラクターを初め10数名のスタッフ、散水車等の裏方と至れり尽くせりの内容ですし、ホスピタリティーは、それこそさすがにBMWで、文句なしでした。
まだ昨日の恐怖感が抜けていませんので、来年も受講するかはなんとも言えません。
心いくまで疲れ切って、良い体験ができました。