
長年憧れ続けた「黒部渓谷鉄道」に乗ってきました。
この鉄道は、黒部川の電源開発のため敷設されたもので、宇奈月から終点の欅平(けやきだいら)まで20.1kmは昭和12年(1937年)に開通しましたが、工事用の鉄道で当初は「安全については一切保証しません」と書かれた便乗証を持って乗車させていたそうです。いまでは関西電力の関係会社が地方鉄道法の許可を受けて営業しており、安全の心配はありません。
黒部川電源開発の話を学校で聞いて以来強く興味を持ち、それこそず~っとこの鉄道に乗りたいと思い続けていましたが、なにしろ黒部市というところは沼津方面からのアクセスがとっても悪く、他の観光コースとも組み合わせづらい、さらにトロッコでの往復には時間がかかり、なかなか計画できずにいました。
ところが今年は、みん友福六さんを始めとして、会社の先輩、テニス仲間といろんな方が次々とトロッコ列車に乗っていらしたではないですか。もうここを逃したら一生縁が無いのではと、鉄ちゃんの血が騒いで、この度1泊2日で出かけました。

今回のコースです。
黒部渓谷鉄道の出発点である宇奈月ですが、北アルプスに遮られてアクセスが大変難しいところです。
行きは中央高速を北上し、松本ICから国道158号を西に向かい、上高地をかすめ、安房(あぼう)トンネルを抜けて平湯を経由し、国道471号で飛騨神岡に抜けて、国道41号を富山へ向かうルートにしました。
今回の旅は、黒部渓谷鉄道と宇奈月温泉の宿にターゲットを絞りました。宿へはできるだけ早くチェックインしたいので、なんと早朝6時に出発しています。

平湯から見た穂高連峰。
まだ10時17分です。
順調過ぎて、このままでは宿に入れる時間(15時)より、だいぶ早く着いてしまいます。時間つぶしの場所を検討します。

その結果、まず立ち寄ったのが富山市内41号線沿いにある「ますのすしミュージアム 源」です。

ゆっくりと昼食。
ますの押し寿司2つ、ぶりの押し寿司が1つの他にうどん、お菓子までついて¥1,000-は大変リーズナブルでした。
まだ時間があったので、富山と言えば薬売りなので、

薬種商の館 金岡邸を訪ねました。
昔懐かしい富山の置き薬と立派なお屋敷を楽しみすぎて遅くなりましたが、15時30分に宇奈月温泉「延楽」に無事到着です。
さっそく16時には、まだ誰もいない露天風呂に行き、ゆっくり旅の疲れを洗い流していました。
福六さんがお泊まりになった宿で安心していましたが、期待通りでした。「延楽」の報告はまた別途いたします。
次の朝は、いよいよ黒部渓谷鉄道です。
事前の情報、仲居さんのアドバイスでも、進行右側の席が良いとくり返し強調されましたので、それは何とかしなければと、早めに駅に行きました。

予約した列車は9時21分発。まだ先発9時発乗車の方が並んでいましたが、その改札がすぐに始まって、気がつけば9時21分に乗車する列の先頭になっていました。これでひと安心です。

今回はカメラ関係機材を入れたリュックと三脚を持ってきました。実際はアスパラ奥様を荷物持ちにしてしまい、これは高くつきそうです。いつものことと言われてはいますが。
トロッコ列車の客車は3種類あります。

まずは普通車両。一番有名で車両数も多いです。
オープンデッキなので、景色はよく見えて写真撮影向きです。
しかし雨の日にはレインコートを着用してくださいとの注意書きがあるほどで、この季節に年寄りには無謀なのでパスしました。

行きに乗ったのは、この特別車両。

内部はこんな感じです。
座席は固定式なので、半数の方が後ろ向きになります。
窓がついていますが、落とし込み式で全開できます。私が写真を撮るため、開けたり閉めたりしていたら、みなさんまねし始めました。
風の巻き込みを心配しましたが、速度が遅いため、ほとんど問題ありません。

帰りに乗ったのはリラックス車両。

こちらは背もたれが転換式で、全員進行方向に向いて座れます。
窓も全開できます。
背もたれが若干倒れているのと帰りの列車なので、ほとんどの方が居眠りしていました。

途中駅の通過風景です。
最後尾の車両に乗りましたので、編成全体を見ることができました。機関車と最後尾では進行方向が90°違っています。
この時期の平日で年寄り客ばかりなのか、オープンデッキ車は閑散としています。

崖っぷちが続きます。
宇奈月から80分で終点の欅平(けやきだいら)に到着します。
帰りの列車までは2時間以上ありましたが、時間が経つのは早く、あっというまでした。

欅平駅屋上からの景色 大鐘橋と渓谷を望みます。

河原に下りて大鐘橋を下から見上げています。

三脚があるので、しっかり記念写真を撮りました。
いい思い出になります。

昼食は、昨夜の夕食に出た「白海老の釜飯」がたくさん残ったのを、勝手におむすびにして持ってきました。これはとても良いアイディアで、これからクセになりそうです。
宇奈月に戻ってきたのが14時30分。
これから北陸道経由で沼津までひた走ります。
でも小布施(おぶせ)でちょっと寄り道となりました。

素通りできなかった訳は、小布施の栗菓子の老舗「竹風堂」です。

さっそくスイッチが入ったアスパラ奥様です。

ここで夕食を済ませました。
「山家定食」。 栗強飯(くりおこわ)と黒姫のます甘露煮です。
これが食べたくて寄り道したのです。

2日間、全行程801kmの旅でした。
平日の高速道路は走りやすく、お陰でひどい疲れにはならずに帰ることができました。
さあ、あと残っているのは高野山への参拝だろうか。
Posted at 2016/11/10 21:51:44 | |
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