
遂に昨日から、緊急事態宣言が解除されました。
既に随分上手に対策するようになってはいましたが、それでも解除されれば気分は違います。
ズブズブにならないように気をつけますが、これからは少しずつ日常を取り戻していきたいです。
10月1日の解除に先だってフライングではありますが9月28日(火)から1泊2日で南アルプスの秘境を巡ってきました。
大昔に下栗の里(しもくりのさと)の写真を見せられて、いつかは行ってみたいと思っていながら、ずっと叶えられずにおりました。
下栗の里は国道152号線沿いで、この152号線というのがまた興味をそそられる道です。正式には長野県上田と静岡県浜松を結ぶ道ですが、中央道沿いの茅野から東名沿いの浜松までは、伊那山地と南アルプスの間を進みますが、中央構造線沿いなので地質も悪くて、昔から計画はあったのにいつまでも繋がらないといういわく付きの道です。
Wikipediaにも国道152号線は「分杭峠、地蔵峠、青崩峠付近の道路では車両でのすれ違いは困難である。地蔵峠と青崩峠には車道は通じておらず、峠を越えるためには登山道を徒歩で登っていくか、車両で通行する場合は林道で迂回する必要がある。車両通行不可能な未開通区間があるため、いわゆる「酷道」のひとつに数えられていて、青崩峠は兵越林道(ひょうごえりんどう、ひょうごしりんどう)、地蔵峠は蛇洞林道(じゃほらりんどう)で迂回することができる。」と記載されています。恐ろしい話ですが、意を決して探検してみましょう。

今回のコースです。
長泉から朝霧高原、中央道を抜けて、茅野から国道152号に入ります。

国道152号です。
Wikipediaが紹介するように、青崩峠(あおくずれとうげ)と地蔵峠は車道が通じていないので林道へ迂回します。
今回走ってみたら、国道152号の特徴をイヤという程思い知らされました。とにかく上がったり下がったりばかりです。
地図に標高を記入しましたが、各峠は1200~1300mの標高がある一方で、谷あいの集落は400~800mで、峠に上がっては谷底に降りるを繰返して、峠が好きなアスパラでさえ、もう勘弁して下さいという心境でした。

分杭峠(ぶんぐいとうげ)
クルマが通れるという分杭峠(ぶんぐいとうげ)だって1台がやっとという幅員で、これでも国道かという恐ろしさです。

今回は「しらびそ高原天の川」に泊まります。
ここで山の景色を楽しんで、南アルプスエコーラインを下って念願の「下栗の里」に下ります。
それでは出発です。
せっかくだからと朝の4時半に家を出て、「行きがけの駄賃」と称して写真を撮りながら進みました。
【行きがけの駄賃】

田貫湖(富士宮市)
湖面に富士山がきれいに映り込みました。

朝霧さわやかパーキングからのダイヤモンド富士
田貫湖のキャンプ場では既に太陽が上がっていたのに、国道138号に戻ったら太陽が富士山の後ろに隠れてしまいました。
もしかするとと思い駐車場に入れて待っていたら、おやおや山頂から太陽が出ました。
事前に調べもしないでダイヤモンド富士とは、これはラッキーでした。

精進湖からの富士
定番ではありますが、雲がおもしろく撮れました。

中央道八ヶ岳PAからの八ヶ岳
どうやら山はよく見えそうだと期待が膨らみます。

中央道八ヶ岳PAからの甲斐駒ヶ岳
【高遠(たかとお)】
中央道を諏訪南ICで降りて、茅野からいよいよ国道152号線です。
高遠まではまず杖突峠を越えますが、ここは良く整備された道路な上に、前を地元の元気なクルマがぶっ飛ばしてくれ、やっとこさそれに付いていきました。

高遠藩の藩学校「進徳館」
「進歩的な教育が行われ、多くの偉材を育成し、特に教育界に中堅人物を輩出した」とありました。

高遠城天守跡
秋の訪れを感じます。
【大鹿村】

道の駅「歌舞伎の里 大鹿」
超難関な分杭峠を越えて、やっと大鹿村に到着です。
原田芳雄が主演した「大鹿村騒動記」という映画で、大鹿歌舞伎というものを知りました。
遂にそこにやって来ました。

今夜の大御馳走に備えて、昼食は軽くラーメンです。

夕立神(ゆうだちがみ)パノラマ公園からの南アルプス
道の駅にあったガイドマップに「大鹿村を楽しむコツ」として夕立神パノラマ公園が紹介されていました。
「くねくねと曲がりくねった山道を登り切った先にある絶景スポットです」とありました。
だいぶ雲が出ましたが、まあ感じはわかります。
しかし紹介通りで、曲がりくねった山道をよく登りました。標高1600mですから、大鹿村から950mも登っています。
とにかくたいへんでした。

再び道の駅に戻り、トイレ休憩。
本来ならば、ここから地蔵峠を越えてしらびそ高原に向かうのですが、なんと地蔵峠は全面通行止です。
宿を予約した後に通行止をメールで知らされましたが、松川、飯田に大きく迂回です。
どうやら復旧には数年かかるようです。
早めの15時にチェックインしたいと思っていましたが、ここでちょっとトラブル。
約2時間遅れとなりましたが、詳細はまた別途。
【しらびそ高原】
標高400mの飯田まで下りてから、再び1918mのしらびそ高原まで上がってきました。

今回のお宿は「しらびそ高原天の川」。
稜線に建っていて、東に南アルプスが間近で、西は伊那山地、中央アルプス、北アルプスが望めます。
ガスってしまい夕焼けは空振りだったので、朝にかけましょう。
朝は4時半から活動を開始しましたが、外に出たら満天の星です。

段々陽が射してきて、中央アルプス駒ヶ岳に陽が当たります。
手前は伊那山地です。

南アルプス側は、聖岳から陽が上がります。
今日は「ダイヤモンド聖岳」です。

一緒にいた人達も大喜びです。
彼らは日本に住むフランス人だそうで、チーズ工場に勤めていますと言ってました。
朝の撮影が終わって、ゆっくり風呂に入って、ゆっくり朝食を食べてから出発しました。
下栗まで南アルプスエコーラインですが、朝の感動の後なので大したことはありません。
【下栗の里】
下栗の里に来たら、「天空の里ビューポイント」に行かなければなりません。
元々は、けもの道で転落事故が遭ったりしたので、住民全員の奉仕で遊歩道を整備したそうです。

親切に杖が用意されています。ありがたく拝借しました。

遊歩道は入口だけが急傾斜で、あとはほとんど水平移動ですが、なにしろ狭いです。
今回は空いていたのですれ違うこともあまりなかったですが、どちらかが立ち止まって体を避けないと危険です。とにかく急斜面ですから落っこちたら大ごとです。

天空の里ビューポイントに到着しました。
定員40名ですが、この時はアスパラしかいません。

日本のチロル 天空の里 下栗
長年憧れていた景色に遂にお会いできました。
これで今回の旅行で予定したものはすべて終わりました。
あとは152号線で浜松に出て、ゆっくり家に帰るつもりでしたが、ここからがまたたいへん。
それはまた次回に。
Posted at 2021/10/02 15:25:18 | |
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