ピンポン

「通過できます」「ピンポン　通過できます」

人口的な女性の声が流れ、目の前のゲートが開く…


男はゆっくりと愛車を加速させ、本線までのランプを制限速度を守り、愛車を進める

合流ランプで男はウインカーを右にだすと同時に、右足に力を入れる

彼の意を悟った愛車は、力強く加速してゆく…

「ふぅ～」

彼の愛車は走行車線を順調に走っていた…

日曜の夜、北陸道は思いの外交通量が多い

彼は走行車線の流れに愛車を乗せ、淡々と走っていた…

しかし、彼の頭の中では、昨日、今日の出来事が走馬灯のようにめぐっていた…






やがて　「金沢東２ｋｍ」の看板が見えると、「う～ん」とうなる男…

彼は金沢から先の行程を考えていた

有料道路を使うか
下道でいくか…


「ピンポン料金は５００円です」


高速を降り、国道８号線にでる

「決めた」

男は交差点をＵターンした
自宅とは反対方向である

１０分後、「大盛りチャーシューに玉子」

店内に男の声が響いていた

ここは「六七家」(ろくななや)さんである

家系のとんこつしょうゆラーメンである


男は一心不乱に麺を口に運ぶ

もう少し味わえよ
と　忠告したくなる


「くぅ～満足」

外(県外)で食べる「らー」もいいが、地元の「らー」もまた安心できるものである

「ごちそうさまぁ」

店を出て、愛車に乗り込む男…
愛車の中で一息を入れる

管理人さんの「家に帰るまでがオフ会」のフレーズが頭に浮かぶ…


そう　彼のオフ会はまだ終わっていないのだ

「プレちゃんまだ７０キロ宜しく」

ハンドルをぽんっとたたき、発進

二日ぶりの再会である
プレちゃんにあれこれ語りかける男

彼と彼の愛車のドライブはまだまだ続くのであった…