続・続 『現場監督』シーズンⅢ　 最終回

『コンコン』
・

「おはようございます♪*:・'(*⌒―⌒*))) スペシャルスマイル」

「『男』（ﾌｧｰｽﾄﾈｰﾑ)さん　体の具合はいかがですか？　傷口は大丈夫ですね？」
「ふぁい　大丈夫ですぅ」 (σ_-) .。ｏ○　

眠い目をこすりながら返事をする男
この男　今回の入院が３回目だ
スタッフの看護師さんも　もう顔なじみとなると「ファーストネーム」で呼んでくれる
もっともこの男の「名前」(ﾌｧｰｽﾄﾈｰﾑ)は、そのまま「苗字」みたいなものだが・・・





「ちょっと見せてもらいますねぇ～♪」
と　いきなりズボンを降ろされる

「大丈夫みたいですね♪」
”いや　大丈夫じゃないかも？”　　※なぜかは　ひ・み・つ(^^ゞ


携帯を覗くと６時４０分だ
昨日は夜更かしをしていたので、助かる

体温、血圧、血中酸素を測定され、今朝も問題はない



今朝はいい天気だ
だが、昨日の現場を見ていないので、どこまで進捗したのか把握できない

今日は二度寝することなく、パソコンに向かう

朝食の後もパソコンに向かう男

『コンコン』
・

「『男』さん　○○番へお願いしまぁ～す♪」

「りょうかぁ～い♪」
５日めとなると、男のノリも軽い




『しゅっしゅっしゅ』
薄暗い廊下に響くスリッパの音

「ここだったよねぇ」　男はつぶやく　そして「放射能標識」がある部屋に入っていった

そこは



一昨日「男のエンジン」の負荷テストを行った部屋だ
一昨日は「自転車こぎ」をしたあと寝そべったが、今日は最初から寝そべった
今日は「オイル添加剤」(造影剤)を注入しながらだった

２０分ぐらいエンジンを『透視』されていた男
今日の検査はこれだけだ

部屋にもどりテレビを見て時間をつぶす

そうこうしているうちに




お昼ご飯♪

しかし、このおうどん・・・
どんぶりに「どばぁ～」っと無造作に入れただけのような (^_^;)
けっこう量も多い
せめてネギをちょこんと載せてくれれば見た目もいいんだが
メニューにある「寿司盛り合わせ」のほうがよかったかもしれない
だが仕方がない、お昼に「ごはん」でなく「麺」を希望したのは男だから・・・


３時間後・・・



「コツコツコツ」　
コンクリートの通路を歩く男・・・




「エクスちゃん久しぶりぃ～♪」

うん　今日は久しぶりだ
運転席に座り、ステアリングを「なでなで」する男




２時間前にさかのぼる

廊下の椅子に座っている男
「『男』さん　どうぞ」　と　呼ばれる
畳３畳ほどの小さな部屋に呼びこまれる

「電気消しますね」
まっくらな部屋の中で、PCのモニターが明るく光っている

「『男』さん　状態はいいですねぇ～」
野太い、少しハスキーは声がひびく

モニターには「男」のエンジンが動く動画が映し出されていた
半年前、三ヶ月前の動画と見比べ、説明を受ける
エンジンの状態はいいようだ

「減量もしているし、この状態を続けてちょうだいね」
男の『監督』（主治医）からOKがでた瞬間だ







「きゅるるる」
「ぐぅおん」
「カラカラカラカラ・・・・・」

男は愛車のエンジンをかける
「いくか」　そう呟いてギアを「D」レンジにいれる

「ゴロゴロゴロ・・・」　エンジン音が低くなり　クリープで動き出す






「お～　まぶしいぜ♪」
雲が広がっていたが、久しぶりのシャバは明るい

そう　男は無罪放免となったのだ





「現場」をバックに記念写真

この現場はどうなってくのだろうか
男は最後まで見届けることはないのだろうか・・・

そして　この時間



自宅で寛ぐ男の姿があった



『現場監督』　シーズンⅢ　　『完』



しょうもない　ブログに　一週間もお付き合いいただき誠にありがとうございました♪