「お先で~す」
男はそう言い残し、事務所を出る
いつもは皆が帰ってから帰るのであるが・・・
「うひゃぁ」
外は大荒れの天候であった
「あ~ぁ」
愛車まで走ったがけっこう濡れたようだ
「さぁって♪」
男は呟きながら、愛車のエンジンに「火」を入れる
「ほないきまっか」
男は変な関西弁で愛車に語りかける

そのメーター内の4WDインジケータは点灯していた
そう外は大雨、強風である
男の愛車は「日産 エクストレイル」
「いつ切り替えるの? 今でしょ!」
某国語の先生のフレーズをつぶやきながらモードスイッチを切り替える
やはり4WDの安定感は絶大である
街灯のない田んぼの一本道を走る男の愛車
この道は通勤路ではない
いったいどこへ行こうとしているのか?
以前なら「らー」だっただろう
しかし、今の男には遠い昔の話しだ
30分ほど経過しただろうか
男の愛車は金沢を走っていた
さらに 10分後
北陸自動車道を走っていた
こんな時間にどこへ行くのか
「雨 やんだなぁ」
風は強かったが、雨はやんでいた
男の愛車は順調に進んで行く
『カッチカッチ』
ウインカーを左に出し、本線から降りる
そこは「小松インター」だった
先週の月曜日も小松までドライブしていた男
今日もタイヤの慣らし運転のためにきたのか?
「おっ ここだ」
男はつぶやきながら愛車を駐車場にすべり込ませる
20分ほどが経過
「では よろしくお願いします♪」
男はクルマに乗り込む
「ヴぉ~ん」 快調に走り出す
すぐに交差点を左折だ
「うぉ~っとぉ!」
男は変な声をあげる
しばらくして
『うぃーん』 パワーウィンドを開ける
「何年ぶりだ?」
男が手を伸ばした先には
北陸自動車道の通行券が
ん?
男の愛車にはETCが積まれていたはずだ
いったいどういうことなのか?
北陸自動車道を順調に進む男とクルマ
相変わらず風は強いが雨はやんでいる
それなりに風に揺られているが順調なドライブだ
それはそうだ
80キロもでていない
そう男はスピードを落として走っていたのだ
横からの強風で煽られる・・・
読者の皆さんはご存知だろうか?
このような状況で窓を少し開けて走るとクルマが安定することを
今日は助手席側から強風が吹いている
この場合、運転席側の前後の窓を5~10センチくらい開けると車が安定する
助手席側から吹く風で、運転席側に乱流が発生して、車が煽られる
窓を開けることによって、乱流が整流され車が安定するのである
ただこの方法は雨が降っているとできない
一番いいのはスピードを出さないことなのだが・・・
と 言っているうちに男とクルマは
「金沢東インター」のゲートに吸い込まれていく
「お疲れ様でした!」
料金所のブースにいたのはおばちゃんだ
「寒い中ご苦労様です!」
男は料金所のおばちゃんに声をかける
「820円かぁ」
やはり「軽」は安い
・
・
・
・
自宅に到着したとき
小松を出たとき、満タンだった燃料系のメモリがひとつ減っていた
その助手席には
日曜日に買い物をして、降ろし忘れた「大根」が鎮座していた・・・
え?
エクストレイルは って?
それは ひ・み・つ ♪
Posted at 2014/11/18 00:34:58 | |
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