さてさて。深夜テンションでいきますよーと。
何を隠そう。何かとマニアックな秋水さんですが。
皆さんお尻。。。じゃなかった。お知りのとおり。日常使いの剃刀はストレートレザーを使っているのですけれど。ちなみに前回書いた内容はこちら
「お大尽になってしもた。(´・ω・`)」
あれを書いたのは12月頭。。。舌の根が乾かぬうちにまた剃刀を手に入れてきたんですな・・・もちろん二束三文で。
というのも。ヘンケル・・・じゃなかった。ツヴィリングの剃刀はイノックス(けしていのやんリミックスの略ではな~い!いのやんリミックスが気になる人はググって・・・みてもないので閉鎖したみたいですね。詳しくは欄外に記載しておきます☆※1)なので。炭素鋼のようなスカッとした切れ味ではなく。しかも伽が・・・じゃなかった。研ぎが悪いのか砥石との相性が悪いのか。たbん後者だと思いますが・・・切れないんですよ・・・(´・ω・`)
剃刀あんなにあるやん!必要ないやん!
って思ったそこのあなた!
あなたは刃物馬鹿というものを全く理解していな~い!
いや。冷静に考えるとですよ?
使えるのか使えないのかわからない古い剃刀(もちろん炭素鋼だと場合によっては錆も出ている)を二束三文で何本も買ってくるなら。砥石を増やした方が幸せに・・・・ぐふんぐふん('Д')
といっても。あの量の剃刀を使ってみて。これまでの約15年程をストレートレザーを使ってきた経験から。やっぱりですね。ええ。告白。っていうかぶっちゃけちゃうんですが。
私はどうやら炭素鋼でベタ刃で重い剃刀が大好きらしい!
私はどうやら炭素鋼でベタ刃で重い剃刀が大好きらしい!
私はどうやら炭素鋼でベタ刃で重い剃刀が大好きらしい!
(*´Д`)ハァハァ
大事な事なので三回言いました!
てへぺろっ☆
ふぅ。てへぺろと言っておけば許されるだろう・・・・
いや。ね。炭素鋼が好きだってのはなんとなく解ってたんですよ。包丁とか工作刃物とか。いのやん・・じゃなかったステンレスがあるのについつい炭素鋼のを使っちゃうのでね。ええ。やっぱりね切れ込みというかスカッとした切れ味というか。やっぱりね。違うんですよ。感覚の世界の話なんですけどね。
というわけで・・・年末にベタ刃で重い剃刀を手に入れてきた。って話なんですな。剃刀といってももちろんストレートレザーですよ?そこらに転がってる(いやストレートレザーも転がってるんですが)T字の多段刃(一枚刃の奴はちょっと気になってますが(本音)のやつとか。うっすい板に刃を付けてホルダで挟んだ使い捨て剃刀ではなく。研ぎながら使う本式の洋剃刀(?)ですよ?
ちなみに洋剃刀の後に(?)が付いているのは・・・・和式レザーってやつもあるからです。。手元には今回のも含めて二本あるんですけどね。国産品だけの特殊な奴でせう。
ふぅ。前置きはこんなところにして。いい加減写真でも貼って見ましょうか。
どーん
どーん!
え?二本だけか?って?
そんなことないですよ?
今回はもう二本。全部で四本仕入れてきましたよ。ええ。
ちなみに単価で言うと一本3,000円程度。なので。まあ。どう考えるかですけどこれで刃さえ無事なら一本だけでも一生に近いくらい楽しめるのであれば。投資金額としては安いです・・・・よね?日常使いですし。
使い捨ての多段刃のやつでいいのなんか何本か入りの替え刃でこれと同じくらいの値段ですしねぇ・・・いやハイステンレス辺りにすれば1枚50円くらいなんですけどね。ええ(ホルダーは除く)
話を戻しますが。上のはYASUKI(YSS)RAZOR モデルはタブン「YSS 650」
これは。日本剃刀の刀身に洋式の柄を付けた和式レザーで。ヤスキ(安来)YSSとあるので。日立金属安来工場と関係があるんだと思いますが。内製とはちょっと考えにくいですね。
鋼材は安来鋼の青紙か白紙で間違いなさそうですが、仕上げがいいのか。水弾きが良くて。錆が寄りにくいんですよねぇ。
手に入れてから早速メインの座に座っちゃったんですが。ヤスキレーザーはよく切れる。という前評判通り。良く剃れます。
ベタ刃で重さもあるせいか。順剃りのあと短くなったのを逆剃りしても苦も無く見事に剃ってしまうという。しかも炭素鋼なのでスカッとした切れ味で。とてもいい仕事してますねぇ。
上記のようにウェットシェービングでは難なく深剃りが出来てしまうのですが。ドライシェービングでも苦も無く剃れてしまう(※2)
と言えばどれだけ切れるか解るでしょうか?
まあ、ドライシェービングでも使えるのはこれまでのメインに使っていたFM77.8も同じなのですが。軽いので剃り残しがあったりするんですよねぇ・・・(´・ω・`)
重量は柄込みで65gで。以前から使っている同じ和式レザーの東研のFM77.8の重量が42gなので。約25gの重さの違いがあります。この重さの差が大事なんですね☆
何回か砥石に当たってる上に。刃表(和式なので表と裏がある)の先の方だけ砥石が当たっているので。八の字研ぎをしたのかもしれませんね。
と言っても刃線の崩れも見られないので。状態はすこぶる良好です。錆も極小。
日本剃刀と洋剃刀の違いはなんだ?という質問については後述しますね。断面形状が違うので。
ついでにベタ刃(1/3コンケーブ)と全コンケーブ。半ベタ(1/2コンケーブ)についての話も後述。
下のはhadoson YSS.2 日立鍛造。という刻印があります。ちなみにmade in Tokyoだそうな。
こっちも日立かい!ってツッコんだそこのあなた。いいですねぇ。気が合いそうですね☆
YSSとか安来とか聞いて日立か!と言える人はあまり居ませんからねぇ。。。( ゚Д゚)
こっちは元箱付きで。中の防錆紙も揃った代物でした。研ぎあとは付いてるものの。一回か二回研がれただけか。下手すると出荷前に仕上げた時のものかもしれません。
といってもミントではなく。何回かは使われてるのは間違いなさそうですけどね☆
中の防錆紙に【レーザー用R.S.C-2鋼材「日立ヤスキ工場にて鍛造火造、球状化処理済」水冷式研磨仕上】と書かれているんですが。正直に言って謎です☆
昔の日立金属のカタログにも。今のカタログにもそんな鋼材は載ってないんですよねぇ・・・・40年くらい前にはあったのかしら?
日立ヤスキ工場で鍛造火造した後熱処理して、水冷式研磨で仕上げているという事なんでしょうけど。刻印のmade in Tokyoは?となってしまうので。謎でしかありません・・・・
もちろん。ご存知の通り日立ヤスキ工場は島根県安来市にありますし。YSSもそこの工場です。日立金属の本社はTokyoにあるみたいですけどね☆
さて。ベタ刃だろう。と思って手に入れて来たら、残念なことにベタ刃ではなく半ベタ刃でした。
刃を触った感じ物凄く硬い感じなので、硬度表記は無いですが。HRCで65は超えてるんじゃないかと思います。すごく・・・かた・・い・・・です・・・(´・ω・`)
エンドの方は見ての通り。錆が来ているので。炭素鋼なのは間違いないのでR.S.C-2ではなく。白紙1号辺りじゃないのかなぁ。と思っているのはタブン私だけでしょう。すでに製作者もこの世にはまず居ない上に情報が無いので。R.S.C-2という謎の鋼材で作られている。という事にしておけばいいのですが・・・・真実は蟹の味噌汁
というわけで。ようやく断面図ですわよ☆
えっと。。。一番左が上のヤスキレザー 「650」ですかね。
これが和式剃刀の断面です。片側に鎬があり(こっちが刃表)で裏はスキがある形状です。日本剃刀だと柄が折り畳みではなく固定式で。和式レザーだと。見ての通りです。
日本独特の剃刀形状だそうです。よく見ると解るんですけど、刃表も刃裏もどちらもスイてあるんですよね。刃先の角度ではなくテーパー角で見ると左から三番目のものとほぼ同一です。
和式の剃刀は片刃なので、使い勝手に癖があるんじゃないか?とちまたでは思われているようですが、刃先自体は中心線上にあるので。使い勝手は他の洋剃刀と変わりません。刃厚は見ての通りあるので感触が全く違いますけどね☆
当たりについては、シンワあたりが出してる金属製の物差し(つまり0.5mmくらいの鉄板の角)でごりごりしている感じで。物凄くよく切れる刃が肌の上を滑っているような感触ではありません。
もちろん・・・・刃を滑らせたらスパッと逝っちゃうんですけどね?
昔は当てただけでも切ってたもんですが。今じゃ余程じゃないと血を見る事が無くなっちゃいましたねぇ・・・慣れって怖い☆
続いて隣の左から二番目が下のhadoson 日立鍛造ですね。
これは半ベタ(1/2コンケーブ)というやつで。洋剃刀の中でもスキ(洋風に言うとホロー)が深い方で。1/3ほどから刃先までの厚みがあまり変わりません。
全コンケーブに比べて刀身がしっかりしていて。当たりも少し柔らかいという感じの当たりになりますね。切れ味はそれぞれと研ぎによって変わるので。不問です(※3)
その隣の左から三番目はというと。これも年末に手に入れてきたやつで。ベタ刃だ!と思って手に入れてみたらベタ刃だったというやつです。
刻印はK5SA silver steelとあるんですが。これはたbん国産品ではなく。独製・・・もちろんゾーリンゲン製なんじゃないかと思います。
これがベタ刃(1/3コンケーブ)というやつで。刃先までの角度は刃厚もほぼ同じ。というせいか、当たりは左の和式剃刀である「650」とほぼ同じです。
当たりもほぼ同様なんですが。こっちはまだそんなに研ぎあげれていません。あまり研いだ形跡も無いのでほぼミントなんじゃないかと思いますね。最低でも40年は経ってるはずですが・・・
これは使い応えがあるだろうと思ってます。ええ。
一番右は前手に入れてきたヘンケル・・・ツヴィリングの72.1/2です。
これは全コンケーブで見ても解るようにすごく。。。うすい・・・です。
指ではじいてみてもわかるんですが。薄くてびにょんびにょんしてます。硬いバネみたいな感触ですね。これは毛を剃った振動でよく切れるという話があるんですが。ほんとかなぁ・・・
毛を剃ると隣の奴らとはちがってチリチリチリという反響するような甲高い音がします。
え?隣の奴らはどうかって?
一番左のなんか。無音ですよ。文字通りぞりぞり切れてます。ええ。
ちなみに名称の1/2は刃先がラウンド(丸い)という意味なのでコンケーブとは関係がありません。ヘンケル・・・ツヴィリングの場合は名称というか刻印にVがあるとベタ刃らしいですね。取引価格が高いですが。
当たりについては、薄い刃物が当たっている感触で。刃を滑らせたら切るぞ?切っちゃうぞ?♪的な当たりです。そのわりには切れないんですけどねぇ・・・・(´・ω・`)
結局どう違うの?
ってマニアじゃない。皆さんは思うと思うのですが~
使ってみれば一発で解ります。もちろんお肌で
それにしても残念だなぁ・・・
現代の剃刀は薄い板を研いで刃を付けたものなので。この中では全コンケーブに近い当たりな訳ですけれど。この使い捨て剃刀のおかげで錆や研ぐという事から解放されてしまったのですけれど。
ベタ刃や日本剃刀(※4)この剃り心地を知らないなんて・・・・人生を損している!と思うのは。きっと私だけなのでせう(´・ω・`)
※1 いのやんリミックスとは。私の同期生がかつて開いていたHP。あんなポエムやこんなポエムが掲載されていた。いやぁ。。。黒歴史だなぁ(人の事だけどね☆)さっきググって見たら出てこなかったから。閉鎖したのか。それとも後ろの方にあるのか・・・・(ちなみにイノックス(INOX)とはステンレスの事)
※2 ウェットシェービングは文字通り濡らして剃る事。多くは石鹸等の泡かシェービングジェル併用。ドライシェービングは水を使わずに剃る事。この場合は泡もジェルも使わない事を指してます。
※3 切れ味は理屈では刃角が同一であれば、同じはず。鋼材の違いとか熱処理の違いとか硬さの違いとか研ぎの違いとかは置いといて。理屈の上では刃の角度が同じであれば切れ味は同じはず。
※4 日本剃刀と言っても半丁掛けや一丁掛けのような軽いものではなく。三丁掛け以上の重い剃刀の剃り心地。ちなみに私の手元のFM77.8は二丁掛け相当。ヤスキ「650」は三丁掛け相当。みたい。四丁掛けや五丁掛けの剃り心地が気になるぅ!
ちなみに半丁掛け(約30g以下)、一丁掛け(約30g)、二丁掛け(約43g)、三丁掛け(約60g)、四丁掛け(約73g)、五丁掛け(約90g)で、一丁掛けのサイズが長さ15.0cm、刃長4.5cm、刃幅1.8cmに対して五丁掛けのサイズは長さ19.0cm、刃長6.5cm、刃幅3.0cmだそうな・・・