そう。それはあの忘れもしない暑すぎた夏の事。
(ちなみに
前回と
前々回はこちら)
あのインターハイの箱根の下りで愛車。COLナゴを失った秋水。
失意の底に落ちていたある日。ばあさんを追って西洋に渡ったじいさんからデカい荷物が送られてきたのだった。
そう。じいさんが送り付けてきたのは自転車・・・ではなくエンジンが付いていた。
同封されていた手紙によると。
「秋水。秋水や。わしは今。フランスに居る。フランスはいいぞ。素敵なパリジェンヌが闊歩していて。ばあさんが霞んで・・・ぐふんぐふん。
イタリア、ベルギーでは自転車が生活に密着していて。それはフランスも変わらないんじゃが。日本と違うのはこっちは小排気量のバイクが沢山あるという事に驚いた。日本では原付クラスのバイクと言うとスクーターがメインじゃが、こっちではスポーツ車も沢山あるんじゃ!
その中で何台か乗ってみる機会があったんじゃが・・・これはいいぞ。秋水。お前も乗ってみると解ると思うんじゃ。ということで一台送ることにした。あのコルナゴとあんまり値段が変わらないのがなんというか複雑じゃが・・・まあ良いじゃろう。
YAMAHAのだから、そっちでも整備の心配はあんまりないと思うんじゃ。ほっほっほ。
PS
わしはパリジェンヌの魅力にやられてしまってフランスに居ついてしまいそうじゃ。。ばあさんはいったいどこに行ってしまったんじゃろうなぁ。。」
という内容だった。
じいさん・・・・俺。免許ないんだぜ?
っていうか。これ。YAMAHAはYAMAHAでも。国内生産じゃなくてフランス製だし。
正規輸入もされてないから、多分国内で整備するのは大変なんだぜ?
相変わらずだな!あのじいさん!
と思ったものの。COLナゴも無いし。
しゃーねぇ。16歳から免許も取れるじゃないか!ということで免許を取ってくることにしたんだ。
なにげにアニキも免許を取って。バリバリ言わせてるしな。。あのアニキも相変わらず好きだよなぁ。
失意はどこへやら。早速免許を取ってきて。
じいさんが送り付けてきたYZF-R125とやらに乗ってみることに。
・・・・うん。なんだろう。
ドロップハンドルじゃなくて所謂セパレートハンドルというやつだけど。純正状態でCOLナゴと同じ匂いがする。
カーボンサドルほどガチガチじゃないけど、高反発で硬いシート。
高いシート高とあまり変わらない高さのハンドル。ステップ位置はほどほどに後ろより。
なんだろう。教習所で乗ったCB400とは全く違う。スパルタンさがここにはある。
CB400は200kgほどあったのに対して、こっちは装備重量で140kg切ってるから。遥かに軽いんだけどな。俺も入れてCB400と同じくらいの重さという事だ。
これを見てアニキは。
「秋水も乗り始めたのか!俺がいいぞ!って言ってたのに感化されたな。今度高速乗ってどこかひとっ走りしてこようぜ!」
って言っていたけれど。アニキ。これは高速乗れないんだ・・・
新奈は。
「秋水もお兄ちゃんと同じ道を・・・・なんということ‥‥(´・ω・`)私も免許取ってこようかな。それで秋水とツーリング・・・いやタンデムもあり。。なの?」
とブツブツ言っていた。なにやってんだか。
COLナゴを失ってプレジデントになる野望は文字通り砕け散ってしまったが。
俺はYZF-R125を愛車に原付小僧になることになったのであった‥‥
君は続きを見る。かもしれない。
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要点をまとめます。
え?前置きが長い上に中途半端?
何のことですか?ボクは知りましぇん!
えっと。YAMAHAのYZF-R125です。
2009年モデルだと思います。2014年から倒立フォークに。2019年からフルモデルチェンジするみたいです。
西洋の規制によって、普通免許で乗れる最大の15馬力。125㏄となっています。
ヤマハヨーロッパが企画。2008年から生産したモデルで生産はイタリアとフランス。主な仕向け地はヨーロッパとなっています。
エンジンは小排気量では無敵の強さを誇ったというミナレリ製。組み立てはMBKだそうです。
うちのはフランス製で、フランス向けに作られた一台。のようです。正規輸入品ではなく並行輸入品。
エンジンそのものは25馬力くらい出るみたいですね。リミッターのカットの仕方がわかりませんが。インジェクションだし。
このクラスでは最大のタンク容量を誇っていて、13.8L(ハイオク仕様)で。燃費も普通に冬場に使って35~45km/L程度と燃費性能も良好。
無給油での航続距離は500~600kmは確実に走れる。それでいて給油しても13L程度しか入らないという。なんと財布に優しい。。
整備性もカウルが全部で10枚という量を除いて良好な方で。単気筒なのでプラグも一本となっています。
フレームはスチールでヤマハ伝統のデルタボックス。スイングアームは左右異形の鋳造アルミ製。
サスペンションはリンク式。
ブレーキはブレンボ製。
この燃費と125㏄という排気量も相まって。ひじょうにお財布に優しい(2回目)乗り物となっています。
同クラスではアプリリアのRS4 125やKTM RC125。スズキGSX-R125と比べられることが多いようですが。この車体がもっとも前傾が強いという話。みたいです。どうなのかな?
燃費はともかく、アプリリアとKTMの方が走りはいいんじゃないかと思ったり。どっちもアニキのお下がりパーツとフレームなので。
YZF-R125はYZF-R6の小型版となっているものの。基本的にお下がりの部品が一つもないという‥‥(´・ω・`)
あ、メーターは2003年くらいのR6と同じものですね。もしかすると他にもあるのかも。
おかげでブレーキパッドも安いし。いいんだけどね。日本国内では部品がほとんどないぜよ。
とまあ。色々値段に恥じない造りとなっています。
乗ってて思うのは。これは楽しい乗り物だってことですね。
難点は荷物が乗らないって事と自動車専用道路に入れないという事だけじゃないかと。
維持費は安くて。ちょっと元気に走っても限界がまだまだ上にあるものなので。
価格評価 ★★★★★(中古なので。新車を定価でだと…買うかな?微妙だなぁ)
評 価 ★★★★★★★ (上には上がいるけど。原付二種の中ではパワー、航続距離共に最高の1台と言えると思うの。違う排気量の車種と比べちゃいけません)