今日はクリスマスイブです。
そこで、Medi@skin と 7ways のインストール時にトラブルに見舞われることもよくあるので、簡単に何がどう動いているのかを書いておきたいと思います。
そもそも最初に起動するのは、Medi@skin をインストールしなくても Windows CE 6.0 Embedded という OS です。これが起動すると、即純正 Medianav のソフトウェアが起動します。そのため通常の利用では OS を意識することはないと思います。
Medi@skin のインストーラーである upgrade.lgu はこの起動手順にちょっとした変更を加え、WolfNCU というソフトを起動するショートカットアイコンを表示するソフトウェアも同時に起動するようにしています。
このショートカットアイコンが、Medi@skin のインストールに成功するといつも表示されるようになる赤い丸アイコンです。
Medi@skin が行っているのはほとんどこれだけなので、純正の Medianav のシステムにはほとんど修正を加えません。Medi@skin や WolfNCU が「比較的安全なハック」であると言われるのはこのためです。USBメモリードングルが無かったり、WolfNCU のフォルダ名が WolfNCU ではないほかのものになっているとショートカット作成プログラムが見つからず、何も起こりません。つまり純正の Medianav 4.0.3 に戻したいときはいつでもUSBを外せばいいですし、WoflNCU のフォルダ名を WolfNCUhoge など別の名前にしておけばショートカットが作成されません。
WolfNCU をインストールすると 4.0.2 未満の環境では起こっていた時計のズレが再発しますが、この状態だとずれません。
(ちなみにナビはGPSから時刻を取得するので、ナビ起動中は正しい時間を表示します)
WolfNCU というのは独自のスキンシステムを持つ車載コンソール専用のソフトウェアです。GPS 信号を取得することで車速と進行方向を計算し、スキン上に表示する機能を備えています。またスキンは画像も動作も編集可能で、ボタンに他のソフトウェアを起動するショートカットを割り振ることもできます。この機能を利用して iGO8(ナビ) や CorePlayer(動画・音楽) を用意してインストーラーと一緒に Renault や Dacia 搭載の Medianav 向けにバンドルしたパッケージが Medi@skin で、動いているのは WolfNCU とその他の Windows CE ソフトということになります。
残念ながら iGO8 が日本地図がなく使えなかったので、7ways を代わりに使うというのが今回僕が紹介した手法です。
7ways など別のソフトウェアを起動する方法は3つあります。
1) Explorer から直接起動
2) WolfNCU のプログラムリストに登録
3) WolfNCU のスキンのボタンから起動できるよう変更
1) はかなり原始的な手法なのでここでは詳しく紹介しません。WolfNCU の設定からタスクバーを表示するようにし、スタートボタンから Explorer や ttcmd というファイラーを起動してアクセスします。
2) はほとんどのスキンに登録されているプログラムランチャーに登録するやり方です。ナビのように頻繁に使うソフトには向きませんが、たくさんアプリがある場合はここに入れるといいと思います。

アプリケーションランチャーを起動します(スキンによって場所やアイコンが違います。ボタンが無いこともあるかも。)

アプリケーションランチャー画面。「+」を押してセルを選択するとファイル選択画面が起動し、任意のアプリケーションを新規登録できます。
ここでのルートはUSBではなくOSの乗っている Medianav(純正コンソール) のルートです。USBメモリーのルートは
/MD/
になります。
※注意※ ここではショートカットを作るだけなので問題ないですが、付属の ttcmd や Windows CE 標準の Explorer などで MD 以外のファイルを消したりすると、Medianav が起動不能になることがあります。そうなったら僕も治せないのでディーラーに持ち込むしか無く、ディーラーも本国に問い合わせないと治せないと思います。MD以外のファイル操作には細心の注意を払ってください。よくわからないなら触らないが吉です。
7waysを指定したければ、
/MD/7ways/7ways.exe
がパスになります。
3) WolfNCU のスキンのボタンから起動できるよう変更
USBメモリーをPCやMacなどで開き、以下のファイルを秀丸やメモ帳などのテキストエディタで開きます。
/WolfNCU/Skin/base/skin800x480.ini
このファイルに
[Button_igo8]
や
[ButtoniGO8_bidru]
といった項目が並んでいますが、これが各ボタンの定義です。
ここでは上の写真で「ナビ」「スキン違いのナビ」とあるアイコンがそれぞれ該当します。
それぞれの Action を任意のパスに変更することで、アイコンのショートカットを変えることができます。たとえばこう変えると
[Button_igo8]
Action=/MD/7ways/7ways.exe
iGOのボタンは 7ways を起動するように変わります。
これでナビを簡単に使えるようになります。
Windows CE 6.0 Embedded 用のアプリを手に入れたら、登録してみるとおもしろいかもしれませんね。レアなOSなのでなかなかみつかりませんが、ゲームなどもあるようですよ。いずれ紹介しますね。
次のエントリーでは、問題が発生したときの対処法を共有します。