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角鹿のブログ一覧

2015年07月12日 イイね!

イゲタ醤油「井上本店」(奈良市北京終)の醤油蔵を見学。

先に「醤油の話あれこれ」を書いた。
それまで醤油にどんな種類があるとかそもそも醤油をどうしてつくっているのかも知らず醤油に関してはただ漫然とした消費者であった。しかし調べながら醤油のことを書いているうちに大量生産している醤油工業製品のような醤油もあるなかで自分なりのテーマをもって醤油づくりに取り組んでいる特長のある醤油メーカーのあることに気がついた。
日本酒も醤油と同じ醸造業界だがこちらも大量生産、大量販売型ではなく地元の米や水をうまく使って個性的な酒づくりをしている蔵元も少なくない。
前に日本酒では奈良県御所の造り酒屋「油長酒造」の「風の森」という日本酒の話を書いた。
この蔵元の酒はすべてが純米、無濾過、無加水、火入れなしの生原酒である。
ということは醸造過程での酵母など発酵の状態が生きたまま製品に残ってるため炭酸ガスが入ったままになっている。それを温度管理することで製品として提供しているのだが、うっかり瓶を振ったりいきなり開栓すると炭酸ガスで蓋がポーンと飛んでしまうことがある。
それだけにしゅわっとした炭酸ガスの混じった呑口がなんともいえず爽やかで実にうまい酒であった。
日本酒でこんなにいい酒があるのならば、醤油でも奈良県においしい醤油があるのではないか。
そこで情報収集の参考にしたのが 「職人醤油」という醤油専門の通販サイトである。
ここでは全国の個性的で優良な醤油づくりをしてるメーカーを集めて詳しく取材して紹介している。
もちろんこのサイトで気に入った醤油を購入することもできる。
「職人醤油」を見ていくうちに奈良市の「北京終」(きたきょうばて)という場所に「井上本店」という醤油メーカーのあることがわかった。この醤油屋さんは「イゲタ醤油」という銘柄で知られており創業は江戸時代末期の醤油蔵である。


「井上本店」の店舗部分の概観。この奥に広大なレンガ造りの醤油工場がある。


「職人醤油」には次のような「井上本店」社長の吉川修氏に取材した記事が載っていた。

「先代の井上平祐さんが残された下記の文章。これが井上本店が守る部分だと吉川社長は言います。醤油は単なる旨味調味料ではない・・・(中略)・・・元来、醸造は微生物が自らの生命をまっとうするために作り出す貴重な生命物質を利用させて頂くという先祖の遺産です。(京阪ジャーナル社発行 月間AGORA より)
「自分たちが食べて美味しいと感じるものを造ること。そして、国産の原料を使うこと。」この考えを基に日々改良を積み重ねています。「先代は亡くなる間際まで醤油や機械のことを心配していました。一人でいろいろ試行錯誤して種をまいておいてくれたのです。その一つ一つのことを、昔からこうだったからとそのまま踏襲するのではなくて、科学の目を持って見直し検証しているのが今の段階なんです。」

 またほかの醤油紹介通販サイトにも井上本店の紹介が出ている。
 たくさんのサイトで井上本店は紹介されているが井上本店の醤油づくりの特徴をよく伝えている二つの記事を紹介してみる。
 
 「井上本店」●奈良市
「自然の調和が生み出したコクと天然の香り 」
『五徳味噌』でもおなじみ! 5代目の故・井上平祐氏が試行錯誤の末たどり着いた“昔ながらの天然醸造醤油”。国内産丸大豆・小麦、天日塩を使用、自然気候で2年という長期間醸造、蔵付き野生酵母が自由に活躍するよう開放タンクで仕込んだ吟醸ものだ。」
(「日本の味 地醤油にこだわりの蔵巡り」)

★奈良の天然醸造醤油 「イゲタ醤油」
奈良県奈良市北京終町57
井上本店は、江戸時代末期の創業。
 もともと製氷業を営んでいた工場を買取り、現在の場所に移り、今に至ります。
 大正時代に建てられた、レンガ造りの趣ある建物で、味わいのある醤油と味噌を造っています。
 井上本店の醤油は「イゲタ醤油」として知られ国内産の丸大豆と小麦粉にこだわり添加物は非使用。
 醸造は天然酵母による天然醸造。
 最低でも1年半、通常は2~3年の醗酵・熟成を経て製品化されています。
 こだわりの原材料を使い、しっかりと熟成させて仕上がった醤油は、しっかりした旨みとコクがあり、伸びも良く、少量でもしっかり味付けでき、素材の良さを引き出してくれます。
  (「登酒店」(天理市)通販サイト)


井上本店のレンガづくりの醤油製造工場。大正時代に建てられたレンガ造りの蔵の中は温度変化がゆるやかで、醤油や味噌の発酵・熟成に適している。もともとは製氷会社の工場、倉庫であった。
 
 
  そこで全国的に猛暑となった7月10日の昼下がりならまちから歩いて「井上本店」に伺った。
  午後一時ころのことだった。店頭が醤油製品の販売所となっている。接客に出てこられた店員の方にお願いしてみた。
  「できれば蔵を見学させていただけませんか?」
  「えっつ、今からですか?」
   応対の女性が驚いた声と戸惑った表情を見せた。
  「はい」
  「あのう見学はいつでもできる限りしていただくのですがだいたい電話で事前にご予約していただくようにしてますので・・・・・」
  「ああそうなんですかですよねえ」
  「あいにく今日はこの後・・・・見学の予約が入ってまして・・・・でも少しお待ちください」
   いきなり来て大事な蔵を見せてくれなんて言うのはたしかに非常識だろうなと諦めていた。
   すると女性が戻ってきて
   「社長に話をしまして、恐縮ですがほんの短時間ならご案内しますということです。次の予定が入ってしまっているもので申し訳ありません」
   ほんと、こちらのほうが誠に申し訳ない。
   でもこういう機会は滅多にないので非礼をお詫びしながらお言葉に甘えて急いで店先から奥にある工場のほうへ入らせてもらった。
   そこにはにこにこした笑顔の吉川修社長が待っていてくださった。



先代が遺した「自分たちがおいしいと思うものを造ること。国産の原料を使うこと」という思いを基に、六代目当主の吉川修社長が昔ながらの天然醸造の醤油と味噌を造っている。写真は工場の入り口付近。レンガの倉庫内には出荷前の製品などがおかれている。


工場の内部、大豆を大量に回転しながら蒸気で蒸すタンクのような機械。NK缶という。砕いた小麦を炒り麹菌を混ぜ、蒸しあがった大豆に混ぜ醤油の元となる麹をつくる。すべて国産丸大豆、国産小麦を使用している。

   写真で見た通り蔵は時代ものの赤いレンガ壁であった。
   そこから社長の案内で醤油製造工程に沿って二階にも上がり醤油のもろみを熟成している蔵の中までガラス越しに見学させていただいた。どこからか醤油のいい香りが漂ってくる。
   また工場の一部に教室のような黒板のある部屋があった。
   机や椅子もあり50人くらいは余裕で入れそうだ。ここは見学者が多い場合の説明に使われているようだ。醤油づくりについての日本醤油協会制作の「全国しょうゆ工場見学ガイド」という小冊子をはじめ各種パンフレットもいただいた。
 「~見学ガイド」を見ると奈良県ではこの井上本店のほか、御所市森脇の「片上醤油」、桜井市大福の「大門醤油製造場」の三軒の醤油蔵が掲載されていた。


 もろみを熟成させている四角い槽がいくつもある。左下にもろみの表面がよく見える。原料の小麦と丸大豆は100%国産、塩はオーストラリア産天日塩。醸造を早める酵母添加を行わず、蔵付き酵母をはじめとする天然の有用菌の力でもろみを醸している。加温速醸も一切せず、四季の寒暖にもろみを委ねる昔ながらの天然醸造で醤油をつくるのが井上本店の流儀である。

  見学の道々、吉川社長はぶしつけな質問にもいやな顔をしないで丁寧に答えていただきたいへんに勉強になった。
 「ふつうは本醸造でも半年で醤油を完成させ販売している醤油会社もあります。それをこちらでは通常で二年、濃厚醤油などものによって三年も熟成させておられますよね。商売的には速くつくり早く売りたいというのがまあ普通に考えることだろうと・・・・それだけ熟成にこだわられるのは・・・・」
 聞いてからしまった!と思ったがもう遅い。
  これには困ったような表情で
  「たしかに本醸造では半年、一年で完成します。それももちろん完成した醤油です」
  と前置きした上で
  「うちではすべて二年熟成をしてます。そのほうが醤油としての味わい風味こく香りなど違いがあります。なぜそうなるのか理由には正直なところわからない部分があります。醤油づくりをやっていますとね、まだ未知の部分があるんですよ。醸造には人知の及ばない世界がまだまだあるんですね」と。
  なるほど吉川社長は日々この「人知の及ばない世界」と向き合い目に見えぬミクロの世界と対話をしながら醤油づくりに挑んでいるのだ。
  そのために熟成させる醤油のもろみを貯蔵する大きな仕込み槽の数も通常の醤油蔵の二倍以上も設置されている。二年熟成、三年熟成というが本気でやる気にならない限りできることではないし続けられることではない。
  そういう人に向かって「速く醤油を作って早く売ったほうが儲かるのに何を熟成の手間隙やお金をかけて悠長なことをしているんですか」というような下衆な言葉をよくぞ発したものだ。
 己はまことに愚か者であった。
  一年かけてじっくりと完成させて十分においしい醤油をさらにもう一年熟成させる。それだけの時間をかけることでしか醸し出すことのできな味わい深い醤油の世界がある。そういう究極の醤油づくりが井上本店では実現しているのである。しかも見学もOKで基本となる原料も製造手順も公開している。そこに吉川社長の経験に裏付けられた自信と探究心とを垣間見る思いがした。
  熟成という時間の醸し出す果実は天然自然の奇跡であり微生物のもたらしてくれる神秘の一滴なのだろう。奥深さの尽きない天然醸造の神秘へ日夜挑み続ける吉川社長はまさに熟成醤油の巨匠である。
  見学のお礼を言いながらも
 「突然押しかけて申し訳ありませんでした。」
 と詫びると
 「いえいえ、またぜひ予約していつでもおいでください。時間さえあればゆっくりとお話させていただきますのでね。お待ちしております」
 と、にっこり、メガネの奥の目がやさしかった。
 どこまでも醤油づくりへの情熱を秘めて親切で丁寧な吉川修社長であった。  


井上本店の商品販売所。各種の醤油が並んでいる。大から小までサイズが多いので買いやすい。醤油、麺つゆのほかに「五徳味噌」「ぽんず醤油」などもある。パンフレットに「こだわりの天然長期醸造」と書いてあるがその通りである。


地元の小学生が蔵の見学に来たようだ。その感想文が大きな紙に書いて貼ってあった。


醤油の試飲をさせていただいた。左から濃口醤油、濃厚醤油、薄口醤油、めんつゆ、そうめんつゆ。
「つゆ」はストレートタイプで化学調味料を使わずかつお出汁などを丁寧にとって作成している。「薄口醤油」は色は薄くても塩分濃度が高い。試飲してみるとそれぞれの味の違いがよくわかる。
 
  その後お店で醤油を買った。
  なんと味見までさせていただいた。
  醤油はすべて瓶詰めのため荷物が重くなるので比較的軽い360ml.の「濃口醤油」と三年熟成の「濃厚醤油」を買った。
  戻った翌日濃口醤油をおろし蕎麦と練り物製品のつけ醤油に使ってみた。
  これまでの醤油とは違って濃口醤油の名の通りに味の濃い醤油である。
  少量でも味の深さ広がりが何倍も感じられた。見た目で言えばほかの醤油が皿にさらさらと流れて広がるのに対してイゲタ醤油は表面張力が強く盛り上がって力が漲っているように見えた。やはり何かが凝縮しているのであろう。よく新鮮な卵の卵黄がぷっくらと盛り上がっている映像を見ることがあるがあんな感じだった。濃口醤油で決してたまり醤油ではないにも関わらずである。
  醤油の芳醇な香りが口の中で余韻となって広がる。旨い、うますぎる!たしかに旨い。
  「イゲタ醤油」これは只者ではない。
  しみじみ思う、奈良にはいい酒がありいい醤油がある。


関連情報URL 「職人醤油」
  
Posted at 2015/07/12 09:16:59 | コメント(2) | トラックバック(0) | 温泉・グルメ・穴場。 | 日記
2015年07月09日 イイね!

「越前おろし蕎麦」風の冷麵。


 「越前おろし蕎麦」を食べたいものと思っているがなかなか行く機会がない。
 かつて福井には何度も私用で行ったことがある。日本海の海の幸、豊かな山の幸にも恵まれて食べ物も豊富でおいしい。
 一番最初に行ったとき若狭町から三方五湖をめぐり最先端の漁師町の民宿に一泊した。その家のそばに巨大な蘇鉄の木があって「これは日本一大きい蘇鉄だ」と言われた気がする。
 たしかに巨大な蘇鉄であり屋根よりも高そうだった。
 宿代は安かったのだがよければ魚をいかがでしょうと、と言われた。
 「鯛かひらめを一匹夕食に有料ですが出します」と。
 鯛もひらめも一匹5000円だった。宿代が5000円ほどだったので合計で1万円だった。
 ひらめは見事なもので食べきれないほどの分量でおいしかった。
 翌朝は残ったひらめを煮付けて出してくれた。
 この短い半島は梅栽培も盛んで梅農園があちこちにあった。
 半島には入り江が多く海水浴場で夏場はにぎわうということであった。
 福井県にはほかにも若狭湾、小浜湾、敦賀湾など趣のある海岸線が多くのんびり旅をすれば四季折々の旅情が楽しめる。冬に雪が降ったときの入り江の情景などは日本海ならではの荒涼とした灰色の景観を楽しめる。
 福井県でとくに印象の深いのは九頭竜川である。
 とても大きな川でこの川を遡る旅を何度かした。
 川をカヌーで上るのではなく九頭竜川沿いに勝山市、大野市、そしてもっとも奥の和泉村(いまは大野市と合併)まで行き九頭竜ダム湖を見学した。
 この奥はもう岐阜県である。たしか岐阜県側も郡上市という奥地である。
 福井県の最奥地九頭竜湖の奥にあった大野郡石徹白村が越県合併で当時の岐阜県郡上郡白鳥町の一部になった。岐阜県との境界の集落なので大野市へ出るよりも白鳥町のほうが近いというわけで福井県を離れて岐阜県に移動したということもあった。
  九頭竜ダム湖のあたりは人家もない。
  昔は銅や亜鉛の採掘で栄えたのだがいまは鉱山が閉山されてさびれる一方である。
  私が行ったときは山が赤茶けていた。とっくに銅の採掘、精錬は終わっているのに精錬のときにでる有毒ガスで山が枯れいまだに樹木が回復していないのである。
  福井県は南は京都に接し、北は石川県に接する。
  南北に長くまた東西にも日本海から山岳地帯まで広がっている。
  いわゆる北陸地方と言われる越前、越中、越後は日本文化の中核の存在、日本のなかの日本だと思っている。


写真・食育のさきがけ福井県
(福井県農林水産部販売開拓課)


  で、越前おろし蕎麦はどうした、という声も聞こえて来そうなので先を急ぐことにする。
  なかなか越前へ旅できないのでならば越前おろし蕎麦風の蕎麦を自分で作って食べようと思いたった。まず蕎麦はスーパーで売っているふつうの茹で蕎麦を買ってもいいし乾麺の蕎麦でもいい。
  湯がいて冷水にとり盛りそば風に器にいれる。
  蕎麦を湯がいている間に大根をおろしに擦る。量は多目がいい。
  で盛り蕎麦に大根おろしをたっぷりと載せる。
  その上に麺つゆでもいいが私はふつうの濃い口醤油をかける。
  これで蕎麦を食べれば越前おろし蕎麦もどきとなる。
  最初食べて思わず「うまい!」と思った。
  蕎麦と大根おろしと醤油が抜群のハーモニーを奏でるのである。
  これだけでももう大満足であった。
  越前おろし蕎麦にはもちろん蕎麦もなにもかも及ばないだろうが雰囲気だけは味わえる。
  薬味には細い葱、かつお節の細かくスライスしたもの、刻み海苔などをトッピングすれば大根おろしと絡まって味の変化を楽しめる。
  これは蕎麦だけでなく細めのうどんでも素麺でもなんでも冷たい麺類なら大根おろしは絶妙のマッチングをもたらしてくれる。七味唐辛子を少しふりかけてもおおいしいし好きな人はキムチを入れてもおいしいだろう。
  これから暑い夏で冷たい麺類がおいしい季節。
  大根おろしを使った「越前おろし蕎麦」風のいろんな冷麺を工夫してみられても楽しいでしょう。
Posted at 2015/07/09 21:30:32 | コメント(6) | トラックバック(0) | 温泉・グルメ・穴場。 | 日記
2015年05月05日 イイね!

「ポンパドール」のパン。

イオンモール橿原店に「ポンパドール」が入っているとわかり先日買いに行きました。

フランスパンをベースとした個性的なパンづくりでは東京で人気ナンバーワンと思います。

「ポンパドール」三鷹店にはよく行きました。

三鷹駅前の地下のマーケット商店街に入ってますが、ここには鮮魚店で人気の「魚力」もあります。

もうそこへ入れば地下のグルメショッピングの迷宮でたいへんなことになります。

食への誘惑に勝てる人はほとんどいないと言っても過言ではありません。

おまけに一階に上がればそこにも魅惑的な店がめじろ押しでもう駄目駄目ダメよ状態です。

さて「ポンパドール」の本店は横浜元町です。

外国の食品関係会社が来日するとポンパドール本店を見学したいと申し込みが殺到していると聞いたことがあります。

思えばよくぞここまで大きくなったものですね。




奈良の人はポンパドールが好きかどうかなと思いましたがけっこうお客さんが多かったですね。

パンの入った赤い袋を下げた人もよく見かけました。

いろいろ買ってみました。

さすがに味が違います。

パンを食べて幸せな気分になるとは思いませんでした。


ちなみに関西にポンパドール店舗は6店舗あります。


■大阪府 天満橋店

■京都府 京都五条店

■兵庫県 伊丹店 御影店 姫路店

■奈良県 奈良橿原店

 こうみれば、兵庫県に3店舗とは多いではありませんか。

 兵庫県民はラッキーでしょうが奈良県民はやや不満であります。

 奈良はイオン大和郡山店にははいってません。

 ホワイ?
 
 また三重県、和歌山県にはポンパドールがありません。
 
 ぜひ今後、この二県に出店をご検討くださいませ。
 
 ついでに滋賀県にもお頼み申します。
 
 勝手なお願いですが・・・。



 東京の人気店としては「成城石井」があります。

「成城石井」はなんと奈良県には近鉄奈良駅前と大和八木駅前に2店もあります。

どちらもよく行きますが大和八木店には柿の葉寿司(大阪の「柿千」)があるなどローカル色もあります。

 また成城石井の人気商品のチーズケーキは定番としてさすがの味です。

 チーズケーキの種類は何種類かありますよ。

 この味がまあ抜群なんですね。





ワインの品揃えもまずまずです。ただ価格設定はやや高め。

これをみれば案外と奈良には東京の人気店があると思いませんか?



最後に欠かせない我が愛する「カルディ」。

イオンの橿原店と大和郡山店にあります。

入り口でコーヒーをサービスしてくれます。

夏はアイスコーヒー、冬はホットコーヒー。これがおいしい。

コーヒーだけもらって外で飲んでいる人もたまに見かけますが、店内で商品を見ながら飲んでほしいものですね。






ほかにも奈良県内には生駒のイオンモール「奈良登美ヶ丘店」と北葛城郡 上牧町の「アピタ西大和店」にも入っています。

やはり「カルディ」はコーヒーとワインが抜群です。

でも一番売れているのはトマトの缶詰らしいですよ。

生ハム切り落としなんかはお得感十分です。

大型スーパーにはない商品が所狭しと並んでいます。

やはり一押しは「カルディ」の厳選仕入れのワインです。

赤も白もどれを買っても外れはありません。しかも安い。

ワインの一つ一つにきちんとおすすめポイントが説明してありますので参考になりますよ。

最近はスパークリング系も充実してます。

私は産地もさることながら原料のぶどうの種類を見て買うことが多いですね。

もし奈良県にお住いなら一日、「ポンパドール」でパンを買い、「カルディ」でコーヒーとワインをゲット。

最後に「成城石井」でデザートのチーズケーキをいかがでしょうか?
Posted at 2015/05/05 23:09:50 | コメント(2) | トラックバック(0) | 温泉・グルメ・穴場。 | 日記
2015年04月20日 イイね!

「風の森」。純米大吟醸を味わう。

18日(土曜日)奈良市へ出かけたおりに日本酒「風の森」を買った。
 「風の森」はJR和歌山線「御所駅」の近くにある「油長酒造」という造り酒屋が製造している日本酒である。油長は「ゆうちょう」と読む。もともとが油製造問屋を営んでいたが、亨保4年(1719年)に酒造りを始めたというから300年ほどの歴史をもっている。
 奈良県は室町時代から酒造りが始まったと言われ酒造りの歴史は古い。
 その中でもこの油長のある地域は地名を「風の森」といい金剛葛城山系の地下水が豊富に湧きだしている。
 「風の森」は奈良県でもとくに味のよい米が採れる場所として有名である。そこで主にこの地で育てた米と地下水を使って酒づくりをしているのが油長酒造である。
  とくに酒米は厳選した酒造好適米の山田錦、雄町を使うほか「風の森」で育成したアキツホ、キヌヒカリなど地元米を酒米として使っている。
  最大の特徴はすべての酒にアルコールや水を加えない火入れをしないことである。
  つまりすべて純米酒、すべて無濾過、すべて無加水、すべて生酒である。


  
  ここで簡単に「無濾過」と書いたが酒造りで「無濾過」の酒を出せる酒蔵はそうそう多くはない。
  日本酒は米と米麹と水を混ぜてつくるのだができあがった醪(もろみ)を布で濾して酒と酒かすに分ける。この濾す前の酒を「どぶろく」という。濾された酒はまだ白濁しているがしばらくすると沈殿して濁りのない上澄みができる。この上澄みを取るのだがこの状態での上澄みは黄金色をしている。そこで活性炭の粉末を入れると余分な雑味や色が炭素に吸着されて無色透明なおいしい日本酒ができあがる。
  このような上澄み原酒に残っている雑味や色を除去する過程を「炭素濾過」という。
  「風の森」の「無濾過」とは布で濾す前の「どぶろく」のことではなく炭素濾過を行っていない酒ということだ。
  日本酒の風味を損なう原因は雑味や異臭、色などでありこれらは炭素濾過を行うことで除去できる。言葉を変えれば「誤魔化せる」ことになる。だが炭素粉末を入れすぎると一見きれいな酒ができるようだが酒本来の旨味までなくなってしまう。良心的な酒蔵はなるべく炭素濾過を抑えめにしているはずだ。
  だがこの「風の森」のように「炭素濾過」を抑えるのではなくまったく炭素粉末を入れない「無濾過」で酒を出すというのは濾過の必要がないほど雑味がなく完璧な味の旨味やバランスのとれた酒の醸成技術があるという証左である。「無濾過」はよほど酒づくりに自信がなければできる技ではない。




  「無加水」というのはふつうは醪をしぼった酒は度数が高いので水を加えてアルコール濃度を調節するのだがそれをしない酒という意味である。この加水しない酒のことを「原酒」という。
  「風の森」は無加水なのですべて「原酒」ということになる。
 
  またふつうの日本酒はできあがって貯蔵する前と商品として瓶詰めし出荷する前と二度火入れと言って加熱殺菌をする。「生詰め」というのは酒ができあがって貯蔵する前に一回だけ火入した酒のことで出荷の前には火入しない酒のこと。「生貯蔵酒」というのは貯蔵前には火入れせず瓶詰めする前に一回だけ火入した酒のことである。
  「生酒」とは一度も火入れをしない酒のことである。
  「風の森」はすべてが生酒である。
  冷温で管理された無濾過の生酒であり加水されていない原酒である。
  



「唐津焼き風の湯のみ」(朝鮮人陶工の作品)

  
  生原酒で出荷される日本酒には醗酵中の炭酸ガスがそのまま封じ込められている。
  したがって開栓するとき注意しないと瓶内部に閉じ込められている炭酸ガスの圧力で栓が飛び出すことがある。常温で放おっておいたり揺さぶったりしてから開栓するとかなり危険である。
  「風の森」は2001年から製品化において純米酒・純米吟醸・純米大吟醸の純米系のみの仕込みになっている。
  そこで特筆したいのは価格が決して高くないことだ。
  むしろこれだけの品質の酒にしては相当に安いと思う。
  これほどの生原酒が普通の酒の値段で買えるとは驚きである。




 
  「風の森」を扱っていたのはJR奈良駅二階の酒屋さんであった。
  「もも太朗」という店で隣には奈良名物の「大佛プリン」を売る店があった。
  この店は「風の森」が一押し銘柄らしくほとんどの種類が揃っていた。
  品種が多くて迷ったが「風の森 キヌヒカリ 純米大吟醸しぼり華」720mlを買った。
  これは酒米ではなく地元産の食用米「キヌヒカリ」を使った酒である。
  値段は消費税込みで1566円であった。



  この酒の製品情報は次の通り。

  原材料:米・米麹
  使用米:奈良県産キヌヒカリ100%
  精米歩合:45%
  日本酒度:-3.0
  酸度:1.7
  もろみ日数:36日
  酵母:K-7系
  仕込み水:金剛葛城山系地下100m湧き水
  内容量:720ml
  保存方法:要冷蔵(クール便推奨)



  
  
  慎重に開栓しガラスコップに注ぐと透明ではなく微かに白濁しており微炭酸がしゅわっと沸いている動きがわかる。
  口に含むと炭酸の刺激と生酒の香りとふくらみがひろがりまさに生の酒という味がした。洗練された野性味が躍動している。醗酵している酒樽から直接汲み出して飲んだような味わいは極上というほかはない。
  これだ、これ。これこそ日本酒の醍醐味というものだ。
  しばらくして二度目に開栓するとポンと炭酸ガスの弾ける音がした。
  最初の開栓でこれまで冷温の中でじっと眠っていた生きている酵母たちがいっせいに目覚めたのである。
  一杯、また一杯と酒がすすみ半分ほど開けてしまった。
  日本酒はふつうは火入れをした形で売られている。だが生きたままの酵母があり醗酵して微炭酸が弾ける生原酒の味わいはまた格別のものだ。酒蔵で飲む出来立ての日本酒の味わいである。
  冷蔵庫に入れ翌日また飲んだ。
  今度は最初のキレの良い刺激的なダイナミックさは影を潜めフルーティーな甘みのある上品な酒に変身していた。
  一瓶で二度違う味を楽しめる酒であった。
  奈良県の酒として全国の日本酒ファンにお勧めしたい酒である。




「砥部焼」(愛媛県)の酒器。この肉厚のどっしり感と砥部らしい呉須色の青模様がいい。華麗繊細な有田焼と対照的で朴訥な日常雑器が砥部焼の持ち味だ。また白磁だが微妙に灰色っぽい。これは砥部の土によるものだ。もともと砥部は硯の産地であり白磁に適した土はなかったのである。そのため磁器ではあっても砥部硯だった時代をいまだに砥部の土が記憶しているのかもしれない。



●関連情報URL●
「日本酒物語」
都道府県別の人気ランキングはじめ日本酒の評価、話題が豊富。
Posted at 2015/04/20 17:39:23 | コメント(1) | トラックバック(0) | 温泉・グルメ・穴場。 | 日記
2015年04月02日 イイね!

下北山温泉「きなりの湯」


 奈良のほぼ中央部に位置する吉野町から和歌山県熊野方面へ深山幽谷の目もくらむ断崖絶壁を縫うように走る国道169号線。ここを走ろうと思う人は、必ず前もって道路状況や工事情報を入手されてから計画されることをおすすめする。年がら年中、土砂崩れや補修など工事をしてない日はないというほどで冬季は積雪や凍結があり最悪通行止め状態になることもある。
 
 4月1日、「東熊野街道」という愛称で呼ばれる169号線を走り和歌山県との県境ちかい下北山村にある「きなりの湯」に行ってきた。
 車でほぼ一時間ほどの距離である。
 このルートは緑の多い断崖絶壁、トンネル、断崖絶壁、トンネル、断崖絶壁、トンネルの繰り返しであり、道は山肌にそってカーヴ、カーヴ、大きいカーヴ、橋、またカーヴ、大きいカーヴ、たまに対向車とすれ違う、けっこう大きいトラックとすれ違う、またカーヴ、郵便の小さく赤い車とすれ違う、土日や休日はバイクのツーリングとすれ違うこと多し、といった走行風景なのである。
 国道169号線は日本一の蛇行性峡谷である北山川に沿ってうねいうねと急カーヴを描いて走る。この北山川を堰き止めてつくられたのが池原ダムである。真上の上空から見ればまるで長大な大蛇が左右に脚を伸ばしながら峻険な山岳地帯に身を潜めているようなすさまじい光景を目にすることができるだろう。
  国道169号線はさながらこの大蛇がうねる胴体や手足の縁にそって急カーブを繰り返しながら続く山岳道路である。



山肌の急斜面ぞいを走る国道169号線。落石や土砂崩れ防止のコンクリート壁やら網やらが張り巡らされている。



この日も数カ所で片側交互通行だった。沿道にも桜が植えてあり目が和む。



正面のアーチ型コンクリート壁が池原ダムの貯水壁。もしこの壁が崩れたら一瞬にしてスポーツ公園はダム湖の底に沈む。いわば「きなりの湯」は日本唯一、ダム湖の湖底の気分を味わえる秘境の天然温泉といえるだろう。



池原ダムの貯水湖のコンクリート壁。間近で見るとその巨大さを実感できる。総貯水量は日本にあるダムの中で最も多いダムである。



 国道169号線ぞいには人家のある集落は極めて少ない。
 切り立った山と渓谷の底に見える谷底の川筋ばかりであり平坦な土地はない。
 「きなりの湯」から三重県尾鷲市、熊野市までそれぞれ50㎞、30㎞ほど。
 瀞峡から新宮市への和歌山県へ至るのルートもこの道筋の先にある。
 奈良方面から紀伊半島東海岸へ至るには最短の距離である。そのためこの「東熊野街道」169号線は奈良に住む人々が夏場の海水浴とか海釣りの好きな人が海へと往復する主要な道筋となっている。
 
  その昔は熊野から塩蔵した鯖が奈良の吉野地方へ運ばれ貴重なタンパク源となった。この鯖が鮨に加工され吉野名産の「柿の葉寿司」になり今日まで続いている。吉野は柿が多く栽培されており殺菌作用にも優れた地元の柿の葉がふんだんにある。それと熊野の塩蔵鯖が合体して生まれた「柿の葉寿司」はいまでも吉野の郷土食として愛好者が多い。いまでは、吉野町はもとより五條市、御所市、大阪市など広範囲で生産される「柿の葉寿司」は奈良県を代表する名物の一つとなっている。
  
  吉野町はまだ桜は5分咲き程度で蕾のところも多かった。しかし、なぜか川上村から上北山村へ入るにつれて桜がぱっと咲いているのが目に入り始め、さらに和歌山に近い下北山村へ入るともう沿道は山桜やソメイヨシノが満開となっていた。例年、「きなりの湯」のある「下北山スポーツ公園」は満開の桜のトンネル状態だった。この公園では明後日の4月4日(土)と5日(日)と毎年恒例の「さくら祭り」が予定されている。このパンフレットに「奈良の桜はここから始まる」と書いてあったがまさにその通りである。
  このスポーツ公園にはサッカーグラウンド、テニスコートなどがあり合宿設備も完備している。
  おまけに温泉まであるのだからスポーツ合宿にくる団体も多い。
  この日もジャージ姿の多くのサッカー少年たちの姿があった。


もう桜満開の下北山スポーツ公園。ここは例年、吉野山よりも早く桜が咲くことで知られている。



駐車場から「きなりの湯」の巨大な看板を見上げる。ここは谷底だが、向かいの山の中腹を走る車からよく見えるように看板が設置されている。



古民家の田舎屋ふうの落ち着いたつくりになっている。「きなりの湯」の建物を駐車場からみる。ピンク色のしだれ桜も少し開きかけている。



  
 169号線はいくつもの長いトンネルを抜けて、目的地に近づいた。沿道の左手に水量の多い川が続く。これは先にあるアーチ式の池原ダムの貯水池なのだ。
 この池原ダム(いけはらダム)は奈良県吉野郡下北山村、一級河川・熊野川(新宮川)水系北山川に建設されたダムである。
「電源開発(J-POWER)が管理する発電用ダムで、高さ110.0メートルのアーチ式コンクリートダム。アーチダムとしては国内最大の総貯水容量と湛水(たんすい)面積を誇り、日本における大規模なダムの一つである。下流にある七色ダムとの間で揚水発電を行い、最大35万キロワットの電力を生み出す。ダムによって形成される人造湖は池原貯水池(いけはらちょすいち)または池原湖(いけはらこ)と呼ばれ、ブラックバス釣りのメッカで日本における代表的なバス釣りスポットでもある。2005年(平成17年)には財団法人ダム水源地環境整備センターが選定するダム湖百選の一つにも選ばれている。吉野熊野国立公園に指定されている。」(Wikipedia)


池原ダムの近く道路脇の展望台にある絵図面。吉野熊野の剱岳地帯が描かれている。

 池原ダム建設の発端は戦前にさかのぼる。
 熊野川水系における河川開発計画が1937年(昭和12年)に持ち上がり、それから大東亜戦争をはさみ計画は難航を極めたが、遂に1966年(昭和41年)10月に発電所が全面稼動を開始、完成した。
 北山川に沿った旧道はもっと谷底に近い場所を通っていたのだが、池原ダムの建設により高度の高い現在の場所に付け替えられたことでダムの建設が可能になったということである。開発を拒む天然の要塞のような吉野熊野の剱岳地帯になんとしてもダム建設を実現させたいとして挑んだ男たちの半世紀にわたる池原ダム建設への情熱はよく知られる富山の黒四ダムを上回る苦闘に満ちたものであったと言えるだろう。
  池原ダムは大きな貯水機能を持ち下流の七色ダムとの間で揚水発電を行い最大で35万キロワットを発電し主に関西と中部の夏季電力ピーク時の調節電力供給に役だっている。

 「きなりの湯」のある「下北山スポーツ公園」は、この池原ダムのそばにある。
 上から見下ろすと谷底に幾重もの桜の雲海がたなびきその合間に公園が垣間見えてくる。雨上がりであり雨に濡れて色鮮かな緑の山肌をうっすらともやった雲海が浮かび、さらにあちこちに固まりになって咲き誇る桜の花が谷底を彩り、まさに俯瞰すると奈良奥吉野の「桃源郷」の感がある。
  「きなりの湯」の味わいの一つは断崖絶壁の道から俯瞰するこの絶景にあると言っても過言ではあるまい。



「きなりの湯」玄関を入ったところから内部を眺める。ここでアクシデント発生、カメラの電池が切れた。単3二本で動くのがこのカメラの利便性の高さ。あとで公園のコンビニで単3電池を買い求めて桜を撮影した。



公園は満開の桜につつまれていた。道路の上から桜を撮影してみた。わかりにくいが道路の向こうには池があり鯉がいた。

 

「さくら祭」ののぼりも立ち並ぶ。右上に道路標識があるので写真をクリックして拡大画面で御覧ください。


公園の向かい側のヤマザキデイリーさん。熊野の柑橘類を売っていた。「清見オレンジ」「せとか」「八朔」など。みな熊野で採れたものだ。「せとか」は味も濃くおいしかった。また店内では熊野で獲れたサンマの干物も売られていた。ここまで来ると周囲は険しい山の中だが空は明るい。熊野灘の強い太陽と紺碧の海の香りが漂う。「味はどう?」と訊いたら「味見してね」とお姉さんが「せとか」の皮をむいて試食させてくれた。



  大人入浴料金は600円。休憩所やレストランもある。
  サウナや露天風呂もあり泉質はナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉でなかなかいい。
  無色透明ですべすべとしてこれぞ「THE 温泉」と言いたいほどの良質のお湯だ。
  のんびりと「きなりの湯」につかると湯気の立ち上る大きな窓ガラスの外に満開の桜が微風に揺らいでいた。 
  だんだんぼんやりと視界が薄れていった。
  外の桜を窓ガラス越しにながめつつまったりとしているように見えたことだろう。
  だが、そうではなかった。
  「ああもう今年の3月も終わった。この三ヶ月、俺は何をやっていたんだろうか・・・」
   と忸怩たる思いで悔やんでいたことを桜は知らない。
 「なんで春になると桜は咲くんだろう。我が人生に桜花爛漫の春なんてあったのだろうか?」
  意味不明の喪失感が温泉の湯の底を抜く。
 「なぜ朝になれば太陽は昇り、鳥達はさえずるの・・・・・」
 と、歌っていたブレンダ・リーのハスキーな歌声が突如蘇ってきた。
 シングル盤レコードのこの歌を何度も聴いた日々の自分の姿が漠然と思い出されてきた。
 その途端にもう「世界の果てまで」も哀しみで満ちてくるような気がするのであった。
 桜を見ると憂鬱になる。
 満開の桜を見ていると春の愁いが花の散るように心の中に降りしきる。
 「巷に雨の降るごとく 我が心にも涙降る・・・・」
  ヴェルレーヌの心境のほうがしっくりとくるなあ。
  満開の桜が眩しすぎていささか落ち着かず逃げ場がなくなる気がしてくる。
  「きなりの湯」につかりながら桃源郷にしばし憩うふりをして目を瞑って湯に沈んでいた情けないおっさんがそこにはいたのであった。  

  4月2日(木曜日)朝からまぶしい陽気である。
  昨日は雨模様の中で五分咲だった桜も一気に満開になった。


町役場分室の横にある桜。写真には写せていないが向かいの山、民家、土手の手前に吉野川が左側を下流として流れており、左の水路は吉野川に注いでいる谷川の水である。写真に写っていない部分を文字で説明するとは情けない限りだ。満開の桜に免じてご容赦くだされ。


近所の県立高校の校舎の中にある桜。この桜はここらで一番早く咲く。


同じく県立高校の別棟の校舎へ上る坂道から見た桜。この坂道をずっと歩いて上がっていくと一時間くらいで吉野山の入り口にある如意輪寺に到達する。そのあたりからも吉野千本桜の絶景を見ることができる。

 このぶんでは吉野山の桜も下千本、中千本あたりは今週末が見頃かもしれない。
 週末から雨模様だが桜のシーズンはほかにはとくに何もない吉野が唯一脚光をあびて賑わうとき。多くの観光客をがっかりさせないよう桜も頑張って咲いていて欲しいと願うばかりだ。





●関連情報URL●
「奈良に住んでみました」
2009-03-22
ダム直下にある温泉施設『きなりの湯』@下北山村
16年前の情報ですが、今年書いた情報として読んでも立派に通用します。
「きなりの湯」の温泉情報は、ほとんど変わってません。
このプログの下の方には十津川温泉などほかの奈良奥地の温泉場についての情報もあります。
この人の「奈良に住んでみました」プログはほかの記事も正確で奈良へ旅したい人には第一級の資料ですので、ぜひご覧になってください。
Posted at 2015/04/02 16:33:41 | コメント(1) | トラックバック(0) | 温泉・グルメ・穴場。 | 日記

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「外国人の「外国免許切替(外免切替)」制度をめぐり短期滞在者がホテルの住所で日本の免許を取得することについて、ホテル滞在による「支障は把握していない」とする初の答弁書を閣議決定した。それで良いということだ。
日本保守党の竹上裕子衆院議員の質問主意書に25日付で答えた。無責任だろ。」
何シテル?   05/18 14:14
 趣味は囲碁、将棋、麻雀、釣り、旅行、俳句、木工、漆絵、尺八など。 奈良、京都、大阪、和歌山の神社仏閣の参拝。多すぎて回りきれません。  奈良では東大寺の大...
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