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角鹿のブログ一覧

2015年04月27日 イイね!

最近は見かけない行商のおばさん。

魚が好きでよく食べる。
スーパーの鮮魚売り場にはいろんな魚があって見るだけでも楽しい。
昔の山陰地方では朝港のほうから漁師の奥さんが自転車やリヤカーで魚を売りに来る。
早朝に旦那の船が港に戻る。
その中で町場で売れそうな魚を魚箱に詰め急いで持ってくるのだ。
港からは自転車で一時間はたっぷりとかかる。
それぞれ自分の持ち場と決めた地域を巡回しながら魚を売るのである。
町の奥さんがたはその魚を買って朝ごはんのおかずにする。
朝に間に合わなければ晩御飯のおかずにする。
いまのようにスーパーはなく魚屋が個人商店としてあるくらいの時代である。
魚の行商は庶民生活に欠かせない流通形態であった。
いまはもうこういう商売はほとんど見かけないだろう。


 島根県の「のどぐろ」の干物を頂きました。最近では高級魚になり滅多に食べられません。
 焼いて食べましたがいい味でした。

魚だけでなく農家の奥さん方は畑で作ったナス、キュウリ、トマトなどの野菜を町場へ売りにきた。
こうした魚や野菜を一日中汗水たらして売ったお金で漁村や農村の奥さんたちは町でしか買えないお菓子とか小間物とか子供の靴なんかを買って帰るのであった。
だいたい売りに来るのは女性が多かった。
旦那は海で漁をしたり田畑で働いていたのだろう。
そのころは夜中だろうが早朝だろうがみな必死で働いていた。
いまのように労働時間がどうのこうのだとはまったく無関係に死に物狂いで誰もが働きまくっていたのだ。夜は夜星、朝は朝星をたよりに野良へ出たのである。
農家では夜も月明かり星明かりの下で働いた。家へ戻ればそそくさと晩飯を済ませ夜中まで囲炉裏端で藁を叩いて縄をなったり俵を編んだりした。
朝には朝露を踏んで牛にやる朝の草刈りに出かけるのは当たり前だった。
月に一回のカレーライスが一番のご馳走だった時代である。
クジラも喰ったが肉の部分は高いので分厚い脂身だけをフライパンで焼いて喰った。
牛肉や豚肉なんかは滅多に喰ったことがなかった。
こうした時代はそう遠い昔のことではない。
高度成長時代の昭和30年代には日本では「企業戦士」といわれたほど猛烈に働くサラリーマンで溢れていた。誰も彼もが必死で生きていた。戦後の時代は良くも悪くも猛烈なエネルギーにあふれていた。










いまそういう時代はもう過去のものになったようだ。
いろんな面で日本は豊かになり必死さは姿を消している。
農家で夜明け前に山へ入り朝の草刈りに出かける人はもういないだろう。
背中に山ほど朝露に濡れた草を背負って戻る農民の姿を見かけることはなくなった。
世の中は便利になり魚の行商をしなくても漁村は十分に喰っていけるほど豊かになった。
魚を行商する姿はもう見かけなくなった。
「今獲(ど)れの魚ですけぇ、買(こ)うてつかんせぇな」
魚を商いにきた漁村の婦人の声が記憶に残っている。
Posted at 2015/04/27 20:00:18 | コメント(1) | トラックバック(0) | 身辺雑記 | 日記
2015年04月25日 イイね!

「ヘシコ」の味。


 イワシのヘシコが食いたい。
 ヘシコはイワシや鯖を塩漬けにしさらに糠に漬け込んでつくる魚の糠漬けである。最近ではフグやフグの卵巣などをヘシコにする珍味も開発されている。
 だがこのヘシコを生産し食べているのは私の実感では福井県、石川県の二県がほとんどでありそのほかには日本海沿岸地域の京都、兵庫、鳥取あたりまでであろうと思う。富山はどうなんだろう。
 ざっと北陸地方の特産物ということになる。
 私の現在住んでいる奈良県吉野郡は周りは山だらけで海がまったくない。しかし和歌山県全域や三重県の尾鷲、那智勝浦、熊野、一部山陰方面などから新鮮な魚介類がふんだんに入ってくる。紀伊半島は文字とおり山だらけの「木(紀伊)の国」なのであるが同時に紀伊半島全域が黒潮の恵みに満たされた山海の珍味があふれる山海食王国でもある。
  紀伊半島は山と海が近く山々も空が明るい。
  山に住んでいても海を近くに感じて暮らしている地方なのだと実感している。 




 そこで唯一の難点は売られている新鮮な魚介類はほとんどが近隣諸県諸地域のものだ。
 近場の海産物で十分な販売量になるため近在のスーパーは仕入先として北陸方面まで範囲を拡大する必要がない。
 そのため個人的には買いたい北陸方面の海産物がここらではまったくお目にかかれない。
 日本海ののどぐろなどまったく手に入らない。
 また我が愛する北陸のヘシコはここらのスーパーには置いてないのである。

 そこで奈良市へ出かけたおりに奈良市周辺のイオンなど大手スーパーを探索してみたがやはりヘシコはない。やむなく大阪へ出かけたおりにいつも宣伝しているスーパー「玉出」へ行ってみた。
  関西に来て「玉出」という黄色に赤の派手な看板を初めて見た時、てっきりパチンコ屋ではないかと思ったものだ。
 だが「玉出」はれっきとしたスーパーで大阪の西成区だったかな阿倍野から歩いて行ってそんなに遠くない場所にあった。そこら辺が玉出という地名であってそこが発祥の地、第一号店をオープンしたので「玉出」を店名にしたのだそうな。
 現在では大阪中心に55店舗あり売上450億円で名物社長がよくテレビで笑顔をふりまいている。
 一円セールなど徹底した低価格路線で地元に愛されているようだ。
 玉出は別にいいのだが玉出ならあるかと思ったがヘシコはなかった。




 でこうなったら意地だと行きましたよ御堂筋線に乗りましてグランフロント大阪じゃなくてそばの梅田駅は阪急百貨店その地下食品売り場。そこでようやく発見してイワシのヘシコをゲットしたのは去年のことであった。
 だがなんと阿倍野の近鉄デパート「阿倍野ハルカス」の地下食品売り場にもヘシコがあるという情報を得たのは今年のこと。なんだ梅田まで行くことはなかったなと。このあたり関西ローカル情報なので東京の方には解りにくくて申し訳ないが大雑把にいえば北陸というか越前加賀のイワシや鯖の糠漬けであるヘシコは大阪にはちらほら売られてはいるがその先の奈良県ではみかけないという話である。





 ところが4月上旬なにげなくスーパー「オオクワ」という関西系スーパーへ行ってみたところ干物コーナーにヘシコを発見。石川県白山市の「安新」が製造した鯖とイワシのヘシコが陳列されていたのである。それ以前に同じく関西系スーパーの「ライフ」でヘシコのないのを見て店員に「ヘシコを仕入れてくれないか」と直訴していたのだがいまだにない。しかし頼んでもいなかった「オオクワ」にあたらに登場したのである。そくやったオオクワ、さすがにオオクワと絶賛しておきたい。
 オオクワは鮮魚仕入れ、品揃えでは格段にいいものがあって特に和歌山県産の新鮮な魚を豊富に揃えている。さらに干物類も和歌山県の加工メーカーの品物を揃え味も抜群である。
 そこに北陸系のヘシコがラインナップに加わったのである。
 オオクワの仕入れ担当者グッジョブ!
 イワシ3匹入のパック全部3袋をゲット。




 鯖は買わなかったがイワシのヘシコは棚が空になった。
 試しに仕入れたのだろうが是非ヘシコファンが地元にいることをわかってもらい定番商品にしてもらいたいと願うのである。次回は鯖を買うことにしたい。
 賞味しましたが鳥取産のイワシが丸々と大きく味も熟成した糠漬けの塩味で最高でした。
 ヘシコは福井が本場と思っていたのですが白山市のヘシコも福井に劣らない絶品であった。
 おかげでしばらく止めていた酒がすすみ突然の体重増加という悲劇に見まわれいま悪戦苦闘して減量している最中である。




 なんでこんなに喰い物に弱いのかと嘆きつつ無濾過純米大吟醸の「風の森」で石川のヘシコをつつく幸福のひととき忘れられないでいるのである。塩分はあまり体にはよくないよなと思うのだがヘシコの熟視した味は酒にもご飯にも絶妙にあうものでやめることができない。
 ヘシコはつくづく罪な食べ物である。
 
Posted at 2015/04/25 12:07:51 | コメント(1) | トラックバック(0) | 身辺雑記 | 日記
2015年04月24日 イイね!

烏との生ごみ戦争。その後。

烏との生ゴミ戦争について前に書きました。
その後は勝利の連続で敗北はありません。
素人が作った高さ60センチほどの木の塀なのですが烏にはこの塀を破る力はないようです。
ただ上に被せた二重の網の上からゴミ袋を食い破っているのを発見しました。
敵の攻撃力は侮れませんね。
ゴミ袋の上に直接乗って嘴で突付いているのです。
したがってこのゴミ袋への直接攻撃を防止するために横に板を打ち付け塀を10センチほど高くしました。
しかしこれくらいではまだ足りないらしくゴミ袋に穴をあけているのを再び発見。
さらに塀を高くすればいいのですが今度はゴミ捨ての高さが問題です。
重たい生ごみの袋を持ち上げるのに苦労する年寄りやご婦人方もいることを思えば現状が限界です。
そこで何箇所かに棒を打ち付け現状より10センチくらい網の支えを高くすることにしました。
この作業はまだやっていませんが既に知り合いから材料を入手しています。
これでなんとか対応できるのではないかと考えています。
つまりゴミ箱の形や機能は、①烏攻撃からの防御、②ゴミを捨てる人の利便性、③ゴミ集取の人への配慮、の3方向を考えてやらねばならないということです。
さらに付け加えれば雨風や雪にさらされる劣化対策、無意味に破壊したがるガキどもの排除、生ごみ置き場の衛生や除菌などもこれからの課題になるかと思います。
しかし当面の敵と言えば「烏」が最大の存在なのでそこに工夫を集中するしかありません。
いまのところ烏も連敗を続けていますが人間の盲点をつく攻撃を仕掛けてくることも考えられ油断はしていません。
また烏を駆除するのがいいと思うのですがなかなか捕まえるのは難しくまた「鳥獣保護法」により原則的に捕獲等は禁止されているようです。
烏の行動を観察しているとゴミ袋のなかでも台所から出た生ごみのある場所をピンポイントで探して穴をあけています。紙や布など食えないものは排除して食えるものだけを集中攻撃しています。
烏は嗅覚がいいのかと思えばそうではなく嗅覚は働かない鳥だと言います。
烏は嗅覚ではなく視覚が非常によくて目ですべてを見分けているということです。
「鳥獣害対策の知恵袋 」というサイトをみると次のようなことが書いてありました。
●なぜ袋に入っているゴミを餌として認識するの?
人の出す残飯等のゴミを主な餌として
生きているカラスですが、
なぜゴミ袋に餌が入っているのが分かるのでしょうか。

それは、カラスが高い学習能力を持っているのに加えて
カラスを含む鳥類が人間以上に色彩感覚が
優れているからです。

その優れた色覚によって、カラスはゴミ袋の中を
判別しているのです。

例えば虹・・人間が見える虹は7色ですが、
カラスには14色、それ以上の色に見えているという
色彩感覚がある可能性があるそうです。

色の識別精度が高いゆえ、
半透明のゴミ袋にも餌になるものがあれば、
それを識別して認識するそうです。

「カラス なぜ遊ぶ?」(著者:杉田昭栄)の中に
興味深い実験があります。

ドッグフードをゴミ袋に入れ、内側の側面の所々に
セロハンテープでドッグフードを貼りつけておいたところ、
カラスは、ピンポイントでその点(ドッグフードが
貼りつけられた箇所)を狙って突っついたそうです。

また、驚いたことに、レストランの
ショーケースに入っているニセ生肉と本物の生肉を、
袋越しに見破ったこともあるそうです。

●カラスは臭いが分かるの?
カラスの鼻は、嘴の付け根にあって、
ブラシのような毛で覆われています。

一般的に鳥類の嗅覚は、哺乳類に比べて発達していません。
そのうえ、カラスは鳥の中でもことさら嗅覚が
発達していないそうです。

カラスには、鼻はあるものの、
臭いにはとても鈍い動物と考えて良さそうです。


「カラスに餌付けしないことです。
カラスは野生動物です。
餌付けは、カラスを増やすことにつながるので
決して行わないようにしましょう。」

生ごみをいい加減に捨てることは結果として烏を餌付けしていることになるのだなと思いました。


このサイトを●関連情報URL●にリンクしておきますので興味あるかたはご覧ください。
Posted at 2015/04/24 11:44:34 | コメント(2) | トラックバック(0) | 身辺雑記 | 日記
2015年04月20日 イイね!

「風の森」。純米大吟醸を味わう。

18日(土曜日)奈良市へ出かけたおりに日本酒「風の森」を買った。
 「風の森」はJR和歌山線「御所駅」の近くにある「油長酒造」という造り酒屋が製造している日本酒である。油長は「ゆうちょう」と読む。もともとが油製造問屋を営んでいたが、亨保4年(1719年)に酒造りを始めたというから300年ほどの歴史をもっている。
 奈良県は室町時代から酒造りが始まったと言われ酒造りの歴史は古い。
 その中でもこの油長のある地域は地名を「風の森」といい金剛葛城山系の地下水が豊富に湧きだしている。
 「風の森」は奈良県でもとくに味のよい米が採れる場所として有名である。そこで主にこの地で育てた米と地下水を使って酒づくりをしているのが油長酒造である。
  とくに酒米は厳選した酒造好適米の山田錦、雄町を使うほか「風の森」で育成したアキツホ、キヌヒカリなど地元米を酒米として使っている。
  最大の特徴はすべての酒にアルコールや水を加えない火入れをしないことである。
  つまりすべて純米酒、すべて無濾過、すべて無加水、すべて生酒である。


  
  ここで簡単に「無濾過」と書いたが酒造りで「無濾過」の酒を出せる酒蔵はそうそう多くはない。
  日本酒は米と米麹と水を混ぜてつくるのだができあがった醪(もろみ)を布で濾して酒と酒かすに分ける。この濾す前の酒を「どぶろく」という。濾された酒はまだ白濁しているがしばらくすると沈殿して濁りのない上澄みができる。この上澄みを取るのだがこの状態での上澄みは黄金色をしている。そこで活性炭の粉末を入れると余分な雑味や色が炭素に吸着されて無色透明なおいしい日本酒ができあがる。
  このような上澄み原酒に残っている雑味や色を除去する過程を「炭素濾過」という。
  「風の森」の「無濾過」とは布で濾す前の「どぶろく」のことではなく炭素濾過を行っていない酒ということだ。
  日本酒の風味を損なう原因は雑味や異臭、色などでありこれらは炭素濾過を行うことで除去できる。言葉を変えれば「誤魔化せる」ことになる。だが炭素粉末を入れすぎると一見きれいな酒ができるようだが酒本来の旨味までなくなってしまう。良心的な酒蔵はなるべく炭素濾過を抑えめにしているはずだ。
  だがこの「風の森」のように「炭素濾過」を抑えるのではなくまったく炭素粉末を入れない「無濾過」で酒を出すというのは濾過の必要がないほど雑味がなく完璧な味の旨味やバランスのとれた酒の醸成技術があるという証左である。「無濾過」はよほど酒づくりに自信がなければできる技ではない。




  「無加水」というのはふつうは醪をしぼった酒は度数が高いので水を加えてアルコール濃度を調節するのだがそれをしない酒という意味である。この加水しない酒のことを「原酒」という。
  「風の森」は無加水なのですべて「原酒」ということになる。
 
  またふつうの日本酒はできあがって貯蔵する前と商品として瓶詰めし出荷する前と二度火入れと言って加熱殺菌をする。「生詰め」というのは酒ができあがって貯蔵する前に一回だけ火入した酒のことで出荷の前には火入しない酒のこと。「生貯蔵酒」というのは貯蔵前には火入れせず瓶詰めする前に一回だけ火入した酒のことである。
  「生酒」とは一度も火入れをしない酒のことである。
  「風の森」はすべてが生酒である。
  冷温で管理された無濾過の生酒であり加水されていない原酒である。
  



「唐津焼き風の湯のみ」(朝鮮人陶工の作品)

  
  生原酒で出荷される日本酒には醗酵中の炭酸ガスがそのまま封じ込められている。
  したがって開栓するとき注意しないと瓶内部に閉じ込められている炭酸ガスの圧力で栓が飛び出すことがある。常温で放おっておいたり揺さぶったりしてから開栓するとかなり危険である。
  「風の森」は2001年から製品化において純米酒・純米吟醸・純米大吟醸の純米系のみの仕込みになっている。
  そこで特筆したいのは価格が決して高くないことだ。
  むしろこれだけの品質の酒にしては相当に安いと思う。
  これほどの生原酒が普通の酒の値段で買えるとは驚きである。




 
  「風の森」を扱っていたのはJR奈良駅二階の酒屋さんであった。
  「もも太朗」という店で隣には奈良名物の「大佛プリン」を売る店があった。
  この店は「風の森」が一押し銘柄らしくほとんどの種類が揃っていた。
  品種が多くて迷ったが「風の森 キヌヒカリ 純米大吟醸しぼり華」720mlを買った。
  これは酒米ではなく地元産の食用米「キヌヒカリ」を使った酒である。
  値段は消費税込みで1566円であった。



  この酒の製品情報は次の通り。

  原材料:米・米麹
  使用米:奈良県産キヌヒカリ100%
  精米歩合:45%
  日本酒度:-3.0
  酸度:1.7
  もろみ日数:36日
  酵母:K-7系
  仕込み水:金剛葛城山系地下100m湧き水
  内容量:720ml
  保存方法:要冷蔵(クール便推奨)



  
  
  慎重に開栓しガラスコップに注ぐと透明ではなく微かに白濁しており微炭酸がしゅわっと沸いている動きがわかる。
  口に含むと炭酸の刺激と生酒の香りとふくらみがひろがりまさに生の酒という味がした。洗練された野性味が躍動している。醗酵している酒樽から直接汲み出して飲んだような味わいは極上というほかはない。
  これだ、これ。これこそ日本酒の醍醐味というものだ。
  しばらくして二度目に開栓するとポンと炭酸ガスの弾ける音がした。
  最初の開栓でこれまで冷温の中でじっと眠っていた生きている酵母たちがいっせいに目覚めたのである。
  一杯、また一杯と酒がすすみ半分ほど開けてしまった。
  日本酒はふつうは火入れをした形で売られている。だが生きたままの酵母があり醗酵して微炭酸が弾ける生原酒の味わいはまた格別のものだ。酒蔵で飲む出来立ての日本酒の味わいである。
  冷蔵庫に入れ翌日また飲んだ。
  今度は最初のキレの良い刺激的なダイナミックさは影を潜めフルーティーな甘みのある上品な酒に変身していた。
  一瓶で二度違う味を楽しめる酒であった。
  奈良県の酒として全国の日本酒ファンにお勧めしたい酒である。




「砥部焼」(愛媛県)の酒器。この肉厚のどっしり感と砥部らしい呉須色の青模様がいい。華麗繊細な有田焼と対照的で朴訥な日常雑器が砥部焼の持ち味だ。また白磁だが微妙に灰色っぽい。これは砥部の土によるものだ。もともと砥部は硯の産地であり白磁に適した土はなかったのである。そのため磁器ではあっても砥部硯だった時代をいまだに砥部の土が記憶しているのかもしれない。



●関連情報URL●
「日本酒物語」
都道府県別の人気ランキングはじめ日本酒の評価、話題が豊富。
Posted at 2015/04/20 17:39:23 | コメント(1) | トラックバック(0) | 温泉・グルメ・穴場。 | 日記
2015年04月19日 イイね!

烏の生ごみ食い散らかしを防衛する戦い。最終回。

 青い網を生ごみの袋に掛けて網の裾を重石で完全に塞いでおく。
  これで烏の被害が防げるはずだ。
  常識的にはそのはずであるが烏に人間の常識は通用しない。
  網の上に乗り下の生ごみの袋を突付き回して網そのものを破る。破った網の隙間から獲物を引き出して喰らう。二三羽が群がると被害はさらに拡大して一時間も立てば周辺は悲惨な生ごみ散乱状態になる。
  このあたりの烏が特に獰猛なのか?それともこのゴミ捨て場のデタラメさがこういう横暴な烏を育ててしまったのか?原因はわからないがこのゴミ捨て場を自分たちの餌場にして居着いている烏がいることは間違いないことである。
  網が破られるのは網が足りないせいではないのか。網を二重にすればさすがの烏も網に孔を開けるのは難しいのではないだろうか。そこでホームセンターへ行き幅5メートルの網を買ってきた。この網をコンクリートに取り付けてみた。なかなかいい感じである。
  次の生ごみの日に様子を伺った。
  この日はなぜか烏が来ていないようであった。たまにそういう日もある。しばらくは平穏な日が続いていたのであるがある日悪夢は再発した。
  ゴミ収集車の来る時間はだいたい午前10時前後である。
  私は家の生ごみを捨てに行く7時ころから監視をはじめ9時ころには必ず見回ることにしていた。
  朝7時は異常なし。だが9時過ぎに言ってみると生ごみ散乱の惨状が出現していた。
  何故なんだ?二重の網は破られたのか?仔細に点検するまでもなく原因ははっきりとしていた。
  すでにかなりのゴミ袋が二重の網の中にあったのだが一個だけ先に設置された網と後で取り付けた網との間に置かれて重石も申し訳程度に軽い石が一個だけ乗せられていた。
  これでは烏の餌食にならないほうがおかしい。
  しばし唖然として眺めていた。虚を突かれた思いであった。
  まさか二重にした網の間にサンドイッチのようなゴミ袋の置き方をする人がいるとは・・・・・。これでは何のために二重にしたのかわからない。上の網を浮かせているのがよくないのかもしれない。しかし上網を浮かせているということで網と網の隙間をつくり烏の攻撃をしにくくするのではないかと考えていたのである。だがその間隙を狙われたのである。烏にではなくゴミ捨て側の人間に弱点を突かれてしまった。
  最初から烏と人間の両面の防御を考えていたのであり人間側の「ポイ捨て攻撃」を甘く見ていたことを反省した。だがこの人間側のポイ捨て感覚から生ごみの袋を守る手段は非常に難しいものがあると痛感せざるを得なかった。傾向として最初に捨てに来る人はきちんとしているようだが後の時間に来る人がいい加減な場所へ捨てて行く傾向が強い。
  烏はそれを待っているのである。
  どこか遠くから眺めて一瞬に餌場に隙があるかないかを判断するのであろう。烏に限らす鳥は物凄く眼がいい。ぱっと眺めて隙がないと思えば襲撃してはこないようだ。
  烏との対決を始めてから私の姿を見るとさっと逃げ出すようになった。
  烏は人間の顔を覚えて人を見分けているようだった。
  そこで次の手段として見張り回数を増やすことにした。
  仮に1時間放置したままだともう完全に荒らされてしまう。だがその間に一人くらいはゴミ捨てに来るとして30分の間隔で無意識の見張りは行われていると考えた。
  その上に私が30分に一回行けば15分に一回の見張りをしていることには計算上はなるかもしれない。
  このゴミ捨て場の脇は公道であって車はひっきりなしに通る。朝は通学の中学生が自転車でかなりの人数が通ってい行く。だがそうした車や人は烏の生ゴミ漁りにほとんど影響を与えることはない。もう烏はそういう車や通学の自転車が烏に被害をもたらさないことを学習しきっておりそばを車が通っても平気なのである。
  朝7時にゴミ捨てをして点検する。それから30分ごとに監視に行く。9時前後からは散歩を兼ねてゴミ捨て場が見える範囲を往復しながら歩く。
  こういう頻繁な点検はかなりの効果をあげてきた。
  それでも烏が生ごみを食い散らかしていることもある。その場合は即ビニール袋で散乱した生ごみを回収して網の中へ入れておく。ゴミを回収する作業員の人にはなるべく手間をかけないようにしないといけない。おそらくこのゴミ捨て場は作業員の人達からは「アソコはひでえなあ・・・・ろくな奴がいない」と言われているに違いないと思っている。もし自分がゴミ回収をする立場で見ればここはあまりにもひどすぎるのだ。
  ゴミ回収の人の立場になってみれば生ごみが散乱していないほうがいいのは当然である。
  だが少しでも速く回収して次の場所へ行きたい作業員の人にとってあまりにも厳重なのも効率が悪いのではないだろうか。重石を十個も二十個も置かれていればそれを外すのはかなりの手間である。
  烏から生ごみの袋を厳守するということばかり考えてゴミ回収の手間が膨大になることを失念してはいないのだろうか。そう思えば重石やなにやらはほどほどにしないといけないなと思うのである。
  そうこうしているうちにやはりこんな「一人人海戦術」の見張り作戦はあまりにも効率が悪いと思い始めた。
  朝から5回、6回も点検してもわずか5分間でも巡回の隙を烏に狙われればオシマイである。
  これでは3時間あまり常時見張りをしていないといけないことになる。しかも雨が降る日には巡回も面倒くさくなるの。こういう頻繁な巡回を繰り返しているうちにやはり最終的には構造物をつくるしかないのだろうと思うようになってきた。最初からきちんとしたゴミ置き場を作っていればこんな烏の被害にあうことはないのである。
  これは突然思いついたことではない。最初からなぜもっとしっかりしたゴミ置き場をつくらないのかと思ってはいた。だがつくれるものならばとっくに作られているはずだ。それがないのは作れないという現実があるのだろう。そう思うしかなかった。
  そこで微々たる改善改良をしてみているのではあったが対処療法であり根本的な解決には程遠い。最初からわかっていることであった。
  烏の立場になってみればこの餌場を失うことは生命維持に直接関わることである。一家をあげて総攻撃の態勢を取っている。烏にとっては人間との戦いに負けるわけにはいかないのだろう。
  烏だけでなくここらには野生の鹿も多くさらにイノシシがやっかいだ。いま地中で伸び始めた筍をイノシシは掘りまくり喰いまくっている。山や河原には遠目に白い部分があるとそれは決まってイノシシが掘り返して喰った筍の皮なのである。
 少子高齢化でこの地域の人口は減るばかりだがその何倍もの野生生物が我が物顔で生きている。
 野生の王国の中に人間が家や畑に生物に襲われないように手製の囲いを作って暮らしているのが現状なのである。
 このゴミ捨場もそういう場所の一つなのである。
 つい先だってのこといつものように朝から5回目くらいの巡回に出かけた。
 遠目にゴミすればの脇の道路上に烏がいるのが目についた。
 何かを突っついている。この野郎!ダッシュしようと心では思うが体がすぐには動かない。
 それより速く烏は私の姿を見つけるとぱっと飛び立った。逃げたあとに白い袋が残されていた。
 そこでダッシュすればよかったのだが私はもう烏は逃げたものと安心して歩いていた。
 だがその時である。烏が猛スピードで舞い戻ると白い袋に取り付きその中から何かを咥えるとふわっと飛び上がり逃げていった。
 一瞬のできごとであった。
 あんにゃろめ!近づいてみると揚げせんべいの袋であり中にはまだたくさん入っていた。
 こんなものを食べもしないで捨てるとはどういうことだ。
 ゴミ捨ての状況をみていると開封もしない食品や丸ごとのパンの袋とかも少なくない。
 袋の中にあればわからないのだが烏が引き出してくれるので生ごみの実態がわかるのである。
 だがそれはこの際は関係がない。
 やはり生ごみの袋は食い破られそこからこの煎餅の袋だけが引きぬかれていた。
 ほかにも生ごみは詰まっているので来るのが遅ければ被害はさらに拡大していただろう。それにしても烏に舐められたものである。あのおっさんはまだ来ないだろう。だったら一個でもかっさらおうではないか。烏はこう判断して舞い戻ってきたのだ。自分の目の前で舐めた真似をされて黙ってはおられない。
  ついに最終決断を下した。  
  こうなったらやってやろうじゃないか。たとえ敵が千万人いようとも単騎決戦を挑もうではないか。
  あの烏どうして九両三分二朱。ずいぶん古いことを言ってしまった。
  江戸時代は十両を盗むと打首になった。死刑である。窃盗で死刑とはなかなか厳しい刑法があったのである。だが江戸も後半になると貨幣価値がだんだん下落し十両で死刑はちょっと厳しいのではないかという雰囲気になってきた。そこでお上は十両の死刑基準を引きあげて二十両にしたのかと言えばノーである。そこは日本伝統の解釈の変更を行い実質的な刑量のバランスを取ったのである。どういうことかと言えば仮に十七両を盗まれたと訴えでた者に対して奉行はこのように言うのである。
  「盗まれたのはその方の落ち度がないとはいえまい」
  「へい左様でございます」
  「ならば盗まれた金額が十七両というのは少し多いではないか」
  「へえ恐れいります」
  「わかったらよい。盗まれたのは九両三分二朱ということでよいな」
  「その通りでございます」
  こんな風に金額をぎりぎり十両未満にすることで窃盗犯を死罪から減免するのが普通であった。
  そこで窃盗にあった被害者は「この盗人野郎め、どうして九両三分二朱・・・・」と歯ぎしりしたという噺が人口に膾炙したのであった。
  と余談が過ぎた。
  この烏、どうしてくりょうか、と気負ってはみたが自信はなかった。
  こうなれば最後の構想を実現するしかない。
  烏対策の決定版である立体的な構造を持ったゴミ捨て場の構築である。
  だが気持ちはあっても材料がないのである。
  ゴミ置き場に何かの囲いをつくりその上を網を覆うような構造にしたい。
  正面と右側は立派なコンクリート壁があるので手前にさえしっかりとした囲いをつくって動かないようにすれば網で覆われたゴミ捨ての箱ができる。
  だいぶ前に製材所でもらってきた角材の残りがある。これは使えるが囲いになる板がそもそもない。
  そこで近くの空き地に行った。ここに野ざらしになっている板があることを知っていたからだ。もう二年ほどそのままにしてあり放置してあると思われる。
  なので貰ってきて使ってもいいだろうと勝手に判断した。
  幅は三十センチくらいで長さは二メートルほどある。厚みは二センチくらい。これはかなり重要な材料だ。
  家のベランダを探すと防風に使っている厚手のベニヤ板があった。これは薄いベニヤを何枚も重ねて厚みが一センチくらいあるものだ。水分を含み表面のベニヤがかなり波打っている。しかし強度はありそうなのでこれもベランダから取り外しゴミ捨場へ運ぶことにした。ほかにはベランダで使っていた長さの違う角材や薄い板などを二つ三つ取り外して構造材に使うことにした。
  ほかにはホームセンターで買った押入れの底上げにつかう桐板風のスノコも二枚持ちだした。
  これだけあればどうにかこうにか格好がつくだろう。
  このところ雨がよく降る。
  雨上がりの一七日の金曜日。昼過ぎから作業に取り掛かった。
  向かいの竹林ではうぐいすが鳴いている。暑いほどの陽ざしの中で限られた材料を使いノコギリとクギ、金槌さらにネジとドライバーを使いながらゴミ箱づくりを行った。
  設計図はない。目分量だけで作業を進めた。
  だんだん汗が出てきて足元がフラつきはじめた。
  なにしろ肉体労働はやったことがないので基礎体力が不足している。しかも大工とか構造物を作った経験もない。クギを打つにも何度も打ち損じをしてクギの頭を外す。そんな自分が嫌になるが嘆いている暇はない。
  二時間後どうにかこうにか囲いだけのゴミ捨て場ができあがった。
  青い網をかけてみるとなかなかいいではないか。
  材料不足は否めないがこれを第一弾として今後追加工事をしていけばいい。
  何しろコンクリートの上に木の板を立てて置いただけの囲いなので安定度がいまいちである。そこで板の足場に重そうな石を置いて動かないようにするなどなんとか強度を図る小細工をしておいた。
  専門のから見れば素人細工もいいところでとても合格にはならない冷や汗ものである。
  自分でも納得はできないがこれしか出来なかったので諦めるしかない。
  なんとか構造全体が弱体であることを理解していただきやさしく使っていただきたい。
  今日は日曜日である。
  明日が新ゴミ置き場の最初の生ごみ回収日である。
  果たして烏は撃退できるのか?










  夜の七時ころゴミ置き場を見に行った。するとなんとすでに五個のゴミ袋が捨ててあるではないか。きちんと中に入っており網もきちんと掛けられていた。
  なるほど朝にゴミ捨てに来ていたのは烏に荒らされないようにやむなくそうしていたのではないか。できれば前夜にゴミ袋を出しておけば忙しい朝にゴミ捨てくることはない。たぶんこの新しいゴミ捨て場の光景を発見した
ご婦人がたが「これなら前の晩からゴミ袋を入れておいても大丈夫じゃない?」と判断してゴミ袋を運んできたのではないかと想像された。
  果たして明日の結果はどうなるのか。
  烏はこの新しいゴミ捨て場に手も脚も嘴もでないのか?それとも何か想像もつかない新しい攻撃技を繰り出して完璧と思われる防御態勢を突破してくるのか?
  明日のゴミ回収がいささか楽しみではある。
  願わくば完全勝利を納めていることを・・・・。
Posted at 2015/04/19 19:57:49 | コメント(2) | トラックバック(0) | 身辺雑記 | 日記

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何シテル?   05/18 14:14
 趣味は囲碁、将棋、麻雀、釣り、旅行、俳句、木工、漆絵、尺八など。 奈良、京都、大阪、和歌山の神社仏閣の参拝。多すぎて回りきれません。  奈良では東大寺の大...
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