いちおうタイトルにあるとおりシリーズなので手元にあるのは全部で9冊です。が、貸してくださった若年寄さんちの書庫には、まだあるかもしれません。(掘り返してもらう勇気はございません)
とりあえず、1(無責任艦長タイラー)~6(タイラー大逆転)まで読んでの感想です。というのも7に取り掛かってから(一区切りになってる)感があったためです。
で、この1~6までのシリーズは、スペースオペラという区切りでよろしいかと思います。しかし、古今東西というか執筆された時点でのシリアスからファンタジーに至るありとあらゆるシーンのギャグが出てきます。これがわからないとスルーしてしまいますし何がおかしいのか面白いのかが判らない。なんてことになります。
たとえば、アザリンちゃんがバイオドッグ(戦闘用猛犬とでも申しましょうか)を手なずけるシーンがあるのですが、これは「風の谷のナウシカ」ででてくるシーンそのままです。
そして目次にも遊びがあって、ぱっとわかるのは「イヌ、イヌ、イヌ」です。これは、トラ、トラ、トラのギャグだし「宇宙は燃えているか」は、どこかで見たようなタイトルです。目次を見て読み始めるまでのわくわく感もあるし、読み出すと章ごとのタイトルなどはすっぱり忘れてます。
そして、吉岡さんの作風について触れてみるとタイラーなるヒーローを作り出すのだけど、彼の作品では在るのだけど彼の友人との合作のような気もする。たとえば自宅の書庫を見てほしい。観た映画のシーンをリストアップするのもいいかも。ギャグを作り出したり物語をつむぐ(?)のは、ある程度知っている場所やストーリーという引き出しがないとどうにもならない。そこに友人との合作なのかなと。もし、完璧に一人で書き上げるのであれば、物凄い読書家であって使える引き出しの多さに舌を巻く。アザリン16歳の最後から2番目の章に肉弾の宴ってのがあるのですが、これが格闘技の技のオンパレードです。そしてかけた技の数だけ「どのような結果になるのか」というのも描いてある。
シリーズの全体を見通すとトム・クランシーのジャック・ライアンシリーズに通じるものもあるのかな。とにかく戦って・・・大統領になる。←まだ読んでない。
このシリーズは、検索してみると絶版になってます。まあ、それもそのはずでして無責任艦長タイラーが平成元年。そして9の永遠なれ無責任男が平成3年ですから24年も経ってます。驚くのは、3年で9冊書いているのが凄い。遅筆で有名な人だと1冊書き上げるかどうか。雑誌の連載でも12回分が1冊になるのかどうか。長編になればなるほど矛盾点や登場人物の多さにわけが判らなくなるしストーリーがどこに行くのかも判らなくなるのですが、それもない気がします。
お勧めではありますが、沼に嵌まった感になります。何もかも放り出して読みふける危険性があります。
さて、残り3冊
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Posted at
2015/10/31 11:30:40