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2017年02月21日 イイね!

解体新書Vol.10 いよいよSタイヤ登場255/40R17 A050 M

解体新書Vol.10 いよいよSタイヤ登場255/40R17 A050 M最近はかなり連打している当コーナー、RE-71RがやれSタイヤ並だとか、RE-05Dがレーシングタイヤみたいだと揶揄されていますが、本当のところを明白にするにはSタイヤを調べるしかないですね。

という訳でB3UKIKAZEさんが提供下さった255/40R17のADVAN A050 Mコンを斬る!


サイズ標記


工場コードはFCですので、静岡県三島工場。正真正銘、レースラインでの製造品になります。


で、まず注目のケーシング構造。


カーカス2枚、2-0のハイTU構造で、ベルト下まで巻きあげているカーカスは1層の様ですが、ほぼRE-05Dと近似した構造と思ってよいかと。

こちらは05Dね。


但し補強構造には差異があり、05Dや71Rの様なケブラーフリッパーは使ってなく、代わりにと言っては何ですが、サイド部にスチールワイヤーの補強層が外から貼ってあります。



しかしこの構造、以前も説明しましたが、ケブラーフリッパーに比較するとタイヤのトラクション方向の剛性向上の意味では効果の薄いものになります。

まあ、競技の世界ですから同じサイズのライバルに勝っていれば良い訳で、この構造でRE11Sや03Gに勝っていればいい訳ですから、ケブラー巻かなくても良いと言えば良いですが。


あと目につくのはビードワイヤーのトータル断面積が若干小さい印象があるのと、サイド周り全体がなんとなく薄い印象を受けますが、タイヤのサイド剛性の大半はサイズとそのカーカス構造で決まりますので、ゴムの厚みはまあ補助的な要因だと考えて良いと思います。

で、05DもA050も断面見るとカーカスが点線みたいに見えていますね。
これはカーカスが90度でないからですが、どちらもなかなか角度が付いているようで、ついに分度器買って比較してみました!

まずはA050


カーカス交差角が大体22度ですから、ベルト下で79度位を交差積層させていますね。

続いて05D。


おっとビックリ!! 34度交差ですから、ベルト下で73度と攻めていますねぇ。

参考までに71R。


14度交差ですから、カーカスは83度ほど。まあ上の二つに比べると可愛いもんでした。

という訳でまあ17インチ40と18インチ35サイズの違いとかもあって、一概にどうこう言えませんが、ケーシングだけみていると05Dの265/35R18は255/40R17のSタイヤよりも攻めた仕様だと言えると思います。

71Rはまあ17インチの050と似たり寄ったりかな。

あとベルト層は050はまあオーソドックスでした。


スチールベルトはΦ0.23素線2+2構成かな?  他の横浜の普通のラジアルと共通の部材ですね。多分。ナイロンカバーは1層と控えめ。

ちなみに05D。


ちとベルト2層の間が狭めで、コーナリングパワー稼いでいるかも。


050で意外だったのは、シングルトレッドではなく、薄くバックアップシートが貼ってあった事です。
05Dはシングルトレッドだったのに、むしろA050の方がコンサバティプな仕様かもしれませんね。


層の厚みは1mmにも満たないもので、バリア機能は無いとは思いますが、とは言え一層入っていると何もないよりは少し良いかも。


つうことで、A050を切ってみた事で、少なくとも17インチの日本を代表するSタイヤよりも18インチの05Dは攻めたケーシング仕様でした。

それでもSタイヤはやっぱり凄いグリップ有ると感じますよね?

それはやはり周方向に1本貫通した溝を入れてしまうという事が、パターン的には凄くマイナスに効くという事だと理解しています。例え050より溝を浅くしても補いきれないレベルかも。

昔F-1で溝付きスリックをドライ指定した時、格段にグリップが低下したのを覚えていますでしょうか?

やっぱり周溝って凄く効くんだと改めて感じた今日でした。



追伸:ナンカンAR-1はじゃあズルだな(笑)
Posted at 2017/02/21 18:57:38 | コメント(5) | トラックバック(0) | ミセガワ研究室 | 日記
2017年02月14日 イイね!

解体新書Vol.9 早くも登場RE-05D 265/35R18

解体新書Vol.9 早くも登場RE-05D 265/35R18お疲れ様です。

一部の変態タイヤマニアの間では活況の本コーナー、どこまで真実として信じて良いのか甚だ疑問ではありますが、当コーナーは基本的に見て分かった事のみを基にして記述しています。「どこどこの○○の担当から聞いた」等の、人から聴いた話というのはネタにしていないのが重要な差別化ポイントです。

さて、今回は今冬のアタッカーの間で話題のブリヂストン POTENZA RE-05D 265/35R18サイズが早くも登場です。

今回の貴重な検体をご提供下さったのは、みんなのヒーローことエイトリアン氏です。
こうして皆さんから最新タイヤの提供が有って初めて解体新書の内容も意味の大きなものになって行きます。今後ともご協力のほどよろしくお願いいたします。


さて、今回のタイヤの詳細ですが、サイズ 265/35R18



製造セリアル 工場コード EJ (鳥栖) 2016年39週の物です。


まず注目の断面構造ですが、RE-71Rに似ているものの、更に強化されたレーシングタイヤそのものに近いものでした。私自身はRE-11Sとかの断面は見た事がない(レーシングスリックは見た事有りますよ)ですが、この構造は恐らくSタイヤと比較してもなかなかです。


具体的にはまず素線は71Rと同じですが、71Rが20本の素線で構成していたビードワイヤーが25本に増強され、ホイールとの締結力をより強固にしようとしている。

そしてカーカス巻き返しは71Rでは1層がベルトエッジ下まで到達していて、サイド分が実質3層で有ったのに対して、2層がベルトエッジ下まで巻き返されたサイド4層構造。

ケプラーフリッパーは同様に配置されています。

これらに加えて驚いたのはカーカスの角度でした。71Rに比較してより角度がついてバイアス構造になっています。

まず71Rの写真。



ちょっと手元に分度器がないので測れませんが、83度とかそんなものかと。

対して05D


75度とかそれ位に見えます。

タイヤの表示には「RADIAL」と打刻されていましたが、これを果たしてラジアルと言っていいものかどうか、甚だ疑問なバイアスカーカス構造。

まあバイアスと言うほどのカーカス角度でもないのもまた事実ですが。。。。

あと、トレッドゴムですが、71Rの16年ロット同様にバックアップシートは有るようですが、アンダートレッドは明確には見つける事が出来ませんでした。


従いまして製造から何年も経過した05Dはトレッドゴムのオイル成分がベルト層に移行して剥離しやすくなる可能性がありますので、あまり使用しない方が良いかも。

トレッドゴムはさすがにベロベロに溶けて柔らかく、今までサンプルを作ってきたタイヤの中で断トツに削った面が汚かった事を付け加えておきます。


最後にベルト周りですが、ここは71Rとの大きな相違は見出せませんでした。

71R


05D


赤い顔料は私が見やすくするために着色したものです。


総括しますと、05Dは71Rより更にレーシングタイヤライクなケーシング構造を持ち、それに合わせて相当ハイグリップのゴムを短い使用期間を前提として搭載した純タイムアタック用タイヤと言ってよいと思います。

公道を走る上での安全性を確保する為、サイドゴムにちゃんとした厚みを持たせたり、空気漏れ率を市販タイヤ同等とするためにブチルゴムのインナーライナーを装着していますが、その基本はレーシングタイヤ。

従って使用する空気圧やリム幅は71Rより更に攻めた数値で使用する事が前提になるかもしれません。

このサイズなら10.5J以上のリム、温間空気圧170KPaとかから始めてみてはどうかなと思いました。
Posted at 2017/02/14 21:14:37 | コメント(0) | トラックバック(0) | ミセガワ研究室 | 日記

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昔は一生懸命タイムを出そうと走っていました。@RX-8 主要サーキットのベストタイム FSW(富士スピードウエイ)レーシングコース Sタイヤ:2′00...
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