
<半年以上乗ってのレビュー>
前提ですが、購入前に熟慮し納得して購入しているので、基本的に唸るレベルの不満はありません。
その予想から外れた・・ものは、ほぼなく期待に応えてくれる車。
MQBのモジュールキットを電気自動車専用にしたMEBプラットフォームで構成されるID.4ですが、その基本的な考え方は「自動車とはこうあるべき」といったもので、その結果、自動車として理想的な構成となっている。
内燃機では不可能とも言えるショートオーバーハングにロングホイールベース、そしてその見た目に反した小回り性。
その中身は水平対抗エンジンのあのメーカーよりも低い超低重心とBMW真っ青の50:50の前後バランス、そしてSUVなのにミッドシップ並みの”車両中央にマスが集中している”状況でかつ後輪駆動という奇跡の構成となっています。
このセグメントの電気自動車では前輪駆動を採用しているケースが多いわけですが、専用プラットフォーム&後輪駆動なID.4はフォルクスワーゲンが如何に真面目に向き合ったか?・・がこれからも読み取れます。
そんなID.4、セオリー通りの荷重移動からのターンイン、そして荷を乗せてからのアクセルONでの押し出し・・が実にスムーズにこなせます。
これがまぁ楽しい。
そしてモーターのトルクも即フルトルクなので、非常にストレスなくキビキビと加速してくれます。
これは内燃機では無理な話。
その「遅れ」がないのでストレスフリーです。
それらが楽しくて割と活き活きと走らせた結果、半年で走行距離は7777kmを超えました。
※2週間はPROを借りていたましたので電気自動車での走行距離は8000kmオーバー/半年。
過走行ペースですが、その間に電気自動車でよく言われる電欠もなく、凍死もせず、まだ燃えることもなくタイヤの溝もたっぷりで平和です。
そんな過走行なわたしですが主に一都三県内での徘徊で利用しています。
その環境であれば充電環境に困ることもないので、結局はそれらの利用用途と活動エリアのインフラ次第で車の評価が分かれるということになるんでしょうね。
ちなみに私の生息エリアでは電気自動車が絶賛増色中です。
1日にEQA、EQE、EQS、i7、i4、iX3、iX、Q4、E-tronGT、タイカン、エースマン、モデル3、モデルY、アリア、そしてID4を見ることもしばしば。
やっぱ地域性があるなぁ・・と思いますが、そんな感じなので私のID.4も特になんてことない普通の車のように街に溶け込んでいるように感じます。
そしてそんな羊の皮を被ったようなこの車はとってもとっつきが良いので最初の電気自動車としてもオススメできると思われ。
PCAの無料期間があるのであれば、充電に困ることもないでしょうから。
やっぱ、そういう売り方って大事よねぇ・・と思います。
ちなみに何故ライトなのか?・・ですが、グラスルーフはいらない派なので消去法で。
もしプロのグラスルーフなし&20インチ以外の選択肢があればそちらを選んでいたと思います。
そのグラスルーフがない結果、エアコンの効きは良いです。夏場の日差しも無問題。
そしてプロとライトの差ですが、やはり重さの差を感じます。
具体的にはグラスルーフによる重心の差、そしてバネ下の重さ、コーナーワークでの少し感覚的に遅延を感じる・・等々。
あと何気にシートポジションで悩まないのはライトのように思えたり。
逆にバッテリー容量には余裕を感じるのでその点ではいいですよね。分母が違うので数字の減り方も穏やかですし。
逆にプロユーザーがライトに乗るとその点が非常に気になるように思ったり。
是々非々ですね。