日々アウディに乗っていると美点を忘れてついつい嫌みを言ってしまいたくなる、そんな自分を戒めつつ、改めてアウディの良さを見直してみようと思います。以前、「
ドイツ御三家の中でアウディがもつ弱点 」というタイトルでブログアップしたときにはこう書いてあります。
アウディ
外装、内装、装備類の先進性などはベンツと並んでトップ。FF、クアトロ問わず直進安定性はNo1。各部の仕上げ、よくいうスイッチの感触や、統一された隙間、ステッチの高さ、フォントの洗練など、感性に訴えかける設えが多い。精密さを売りとしているが、装備類の出し惜しみなどベンツと比べると弱い。
と、2018年に書いていたようです。技術による先進をスローガンとするアウディですが、1番分かりやすいのはライト技術でしょう。ライト技術を時系列であげてみると
・デイライトをLEDで演出する手法 (後に各社追随。欧州では義務づけにまで至る)
・流れるウインカー (一部追随。2012年発売)
・レーザーライト (まだ技術発展の余地あり)
・LEDからOLEDへ
・デジタルマトリックスLEDヘッドライト (あまり話題になっていませんが、新型Q5の
テールライトはオーダーメイド制 です。つまり自分の好きな光り方を選んで購入できます。また、選んだ後もいくつか光り方を変更できます。これも世界初でしょう。可変式テールライトと勝手に呼んでおります。)
ここ15年ほどはライト技術はアウディが市場をリードしていると言って良いでしょう。ボディデザインは好みの比重が圧倒的ですが、
ライトにテクノロジーを導入したことで好み偏重から技術勝負に 変わってきています。流れるウインカーは好き嫌いで良いですが、その他の技術は安全性や自動運転技術と絡んできますので遅れは許されません。
VIDEO
この動画のヘッドライト技術は未発売ですが、技術的には可能なので、あとは自動運転同様に法整備など周辺の問題でしょうね。
エンジン・ミッション
アウディファンでエンジンを話題にする人は少ない印象です。BMWの直6エンジンやポルシェ・スバルの水平対向、HONDAのVtechのようなマニアはいないと思います。ただ、VWグループで推し進めたダウンサイジングターボは世界の潮流になりました。
同時にミッションにDCTを採用し、トルク利用とスポーティをうまく融合させました。乾式DCTリコール問題など問題も多かったのが残念。壊れると100万コースという・・・。ただ、最新技術はそういうものなのかもしれません。メルセデスベンツもかつてABCというアクティブサスペンションを2000年代に導入しましたが故障が頻発し100万コースへ・・・でしたが、それを改良しマジックボディコントロールとしてSクラスで再度採用しました。これに追随したのが現行A8/S8の
プレディクティブアクティブサスペンション(Predictive Active Suspension)ですね。
oniqさんが先日新型S8試乗で絶賛 していました。気筒休止システムも実用化しているのはVWとアウディだけでしょうか。
ディーゼルエンジンもSUV・トラック・農機というイメージを覆しルマン連覇など実績を上げたことも良い点ですね。その後ディーゼル事件で評判を落とします。が、不祥事も消えなせんがディーゼル技術を伸ばした歴史もまた消えません。
・新たな評価軸
アウディは車選びに新たな評価軸を持ち込んだと思っています。それが1995年から導入しているハプティック技術です。ダイヤルのクリック感やシフトレバー・ウインカーのコクッという音。公表されていませんが
風切り音も調整されている と思っています。
静かな車は多いのですが、高速道路などで同年代のアウディに乗ると大体同じような雰囲気になるのです。他の車がうるさいというわけではなく、実際静かなのですが、
アウディらしい静けさ というものを演出していると思っています。MAZDAのコックピットはアウディを参考にしているなと個人的には思っていて、うまく作っているな~と見ていました。ただ触ってみるとハプティックチームが調整していないせいか、どこかチグハグな印象を持ってしまいました。
テラプレッシャーズさんがA6に乗り換えた のも、こうしたアウディの醸し出す雰囲気に魅力を感じているからだろうなと勝手に思っています(笑)
・安定性
アウディといえばクワトロ。ですが、FFでも直進安定性は素晴らしいものがあります。いま丁度A4クワトロとA4FFの2台を所有しているのではっきりわかりますが、高速道路を真っ直ぐ走る分にはFFの方が優れているかも?と思うくらい差がありません。前後重量配分が50:50のBMWは軽快かもしれませんが、FFで前が重たいアウディは安定感が優ります。快感よりも安楽に移動したいのならばBMWよりアウディかベンツです。
また、アウディの良さとして
ブレーキング時の姿勢 が良い。基本的に安定志向なのでラフにブレーキングしたとしても前のめりになることはありません。まぁ私が少し強めに踏むとしたら高速道路でのETCレーン通過時くらいですが、100km/hから30km/h程度まで一気に落としたとしても四輪が沈み込むようにセッティングされているらしく、変に気張る必要もありません。要するに、アウディに乗っていて危険を感じることは殆ど無いのです。それが刺激が薄くて楽しくないという向きもありますが、ここはどうしようもない部分でしょうか。
・ペットボトルシート?!(環境)
新型A3(コロナにより未だ日本導入無し)にはシートに45本(1.5L)、カーペットに62本使うなどリサイクル品です。これをどう捉えるか。おそらく年配のラグジュアリーな世界を知っている層からすると受け入れづらいと思います。だからこそA8ではなくA3で採用しているのでしょうが、メルセデスやポルシェが行う選択ではないですね。
これはアウディ独のA4ラインナップです。ここにg-tronという項目があります。g-tronはガスエンジン車なのですが、風力により
二酸化炭素由来のメタンガスを合成する ことに意味があります。二酸化炭素を減らす燃料ということですね。儲かっていないようですが良い取り組みだと思います。
と、ここまでアウディの美点を書き殴ってみました。ちょっとオーナーのひいき目が強すぎるかな~とも思ったり(笑)あ、ちなみに日本人は身内を褒めるのが苦手なようですが私もそういうタイプということでしょうね。新渡戸稲造が冗談で引用していましたが「米国人は外で妻にキスをし家で殴る。日本人は外で妻を殴り家でキスをする」なんて。どちらも駄目ですが、なかなか刺激的なジョークです。
ということで、私はこれから思い切って
外でアウディを愛で、家でアウディを愛で、ネットでアウディを愛でていきたい と思います!
Posted at 2020/12/12 23:56:56 | |
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アウディ | 日記