
「俺たち博打打ちは 真っ当な仕事をしてねーんだ…カタギの人間が三度食うところを 俺たちも三度食っちゃあ 申し訳がねー 二度が当たり前だ…」
「カタギが白米食っても 俺たちゃ必ず…麦を入れる… そういう稼業だ!」
毎度で御座いまするぞなもし😊
続きです(相変わらず長くなります😞
石井隆匡氏は こうして晴れて 強い絆で結ばれている 趙春樹氏を稲川会に迎え その後 稲川氏はこの二人をメインに 盤石な組織をつくりあげていくわけなんですが…
ここで 石井氏が(1回目の服役を終え)出所後 最初に 正業として興すことになる
「巽(たつみ)産業(土建業の会社)」(社長:石井隆匡 副社長:宮本広志 専務:北川義雄=のちの石井グループの番頭格)
そして のちに 石井氏は 不動産業・金融業・ゴルフ場建設業 等 二十数社を 北側氏を番頭格に据え 営んでいくことになるのであるが(石井氏自身 社長としての肩書きでは のちに築き上げられていく各社の経営でも 各々の社長としてのものは他に任せていて 最初で最後の社長は 巽産業のみ
その間も常に 警察側からは「マーク」される状況の中 各事業を次々に発展させていき
最終的には政界にまで進出していくことになる…
その前に…😓
というより
もう一人
ではなく 「もう二人」
石井隆匡氏のもとで育っていくことになる
ヤクザとして初めて立ち上げた 巽産業に(起業から 約一年後に)石井隆匡氏の門下にと 北川義雄氏が連れてくることになる…
九州は熊本県出身の「井の上兄弟」の お話しをさせていただきたく
というよりも この二人の話をしないと
今後の話が 「サッパリ訳わかめ」になること必定なので…というよりも
「最重要なエピソード」=石井氏が何故 横須賀最強組織「石塚組」の若頭であったにも関わらず のちには 完全に 暴力や抗争をしなくなっていったのか…
「修羅の群れ(オリジナル版/昭和59年11月公開)」
の 87分48秒前後のカットで モロッコの辰(役:北島三郎)に舎弟である 川上三喜氏(役:岡崎二郎)が 「石井は 争いを好まない男だって聞いてますよ…」
という描写があるんです←因みに「修羅の群れのリメイク版」でも「修羅の花道」でも この様な ハッキリと「石井隆匡氏が争いを嫌う人物である」という描写は一切ない
注:派手で有名であった 石井隆匡氏の夫人との入籍は昭和二十五年前後ではなかったのではないのかと… この頃は「石塚組」在籍時であり 石井氏の思想が変わっていく前ぐらいの時期と推測している←伏線😎
石井隆匡氏が初の会社を興す 約二年前…
井の上孝彦(のちの稲川会執行部 井の上組組長)は 十七歳の時…
十八人の仲間と共に 故郷の熊本を飛び出し 横浜の港湾で 井の上組(カタギの稼業)を営む 兄のもとを訪ね
横浜のドヤ街に住んで 兄の元で 仕事をするようになる…
が…
兄と二人暮らしをしていた ある日 兄の友人らしきものが「博打で借金ができて追われてる…兄貴はいないのか?」
と…
そうこうしていると 地元のヤクザが来て 兄の友人を連れて行こうとし「ピストル」を脇から出して その場は穏便に済ませようとするが…
そのあと 孝彦は連行され刑事から 銃の出どころを聞かれるが「これは その辺で買ったオモチャ」だという
そうこうして 署内で すったもんだになっているところに孝彦の兄(井の上信彦=のちの横須賀一家 井の上組 初代組長)が来て刑事たちに詫びを入れ…
その後 孝彦は地元のヤクザから身を隠す様 兄に言われ ほとぼりが冷めるまで隠れることになるが
相手側(オモチャの銃で 脅されたヤクザの連中)は 大掛かりとまではいかない報復をするのだが…
そのうちに ドヤ街の仲間もいなくなってしまうのであるが
新たに勤め始めた横浜の港湾でも 相変わらず職場で喧嘩して問題を起こすこと
「四度目」
見るに見兼ね 井の上兄弟は 千葉に移動になるのだが…
その移動を言い渡した雇い主が 実は 巽産業の社長である石井隆匡氏のところの専務取締役である北川義雄氏であった
井の上兄弟に最後通告をする「次に 千葉の港で騒ぎを起こしたら もう関東には居られなくなるぞ!」
と…
実のところ 千葉の港湾は横浜の港湾の社長に支配されている(いわゆる)「縄張り」であり 社長は 鶴岡政次郎氏 の代貸しを務める人物だった
注記:鶴岡政次郎は ご存知ない方に簡単に説明します
鶴岡政次郎氏:綱島一家五代目=関東の大親分←これがどんな人物かは あの 稲川城聖氏の兄貴分であった 横山新二郎氏 の さらに「もう一つ上の位の人物」
で そんなことは何も知らず 専務の警告すら忘れてしまうくらいの狂犬だったのか?←ピンポーン!大正解です
その後 またしても 千葉の港湾で ヤクザと喧嘩して いよいよ大ごとになる…
これが 致命的な宿命の始まりであったかの様に見えるが
実はカタギであったが故の兄弟愛の勝利…ならぬ(お互いの道が決定する
いよいよ 石井隆匡氏と出会い 真の極道の道を学ぶことになっていくのであるが…
断指した兄と そして これから まだまだ 問題を起こしまくる 孝彦に対し
「いい親方を紹介してやるから 一から極道とはなんたるかを学んでみてはどうか?」←表現は変えてますよ(`・ω・´)b
という 専務の忠告に対し 孝彦氏が 改めて最終的に「やってみます」と…
兄も同様に「よろしく お願いします」と…
そして 巽産業の社長であり 横須賀一家総長である 石井隆匡氏のもとで ヤクザの世界を学んでいくことになるんです
が…
ぶっちゃけ
この騒ぎの前のエピソードが全てなんですが…カタギもヤクザも同じですね😊
千葉に転勤し働いている時に 仲間を罵っている現場の親方に対し…
「カッカ」している孝彦の肩を叩いて兄の信彦氏が諭すのである
「孝彦…我慢…我慢だ!」←そうなんだよな これは「漢」の暗黙の了解的…謂わば 「鉄則」なんだよな(`・ω・´)b=伏線😎
でも それが いつまでたっても分からない孝彦は「荒れ狂うオオカミ」の如く
(ヤクザの)上司が 使えない自分の仲間をコケにし体罰を加え始める…
が それを見た その瞬間に 現場の上司に啖呵をきって噛み付いていく…
一瞬に近い攻撃で重症を負わせてしまい その直ぐ後
二人は事務所に呼ばれる
上司的立場の者の診断後 そこを仕切っているボスに訊かれる(中略あり)
ボスが訊く「お前の組の名前は?」
兄の信彦が答える「井の上組っていいます」
…
ボスが訊く「で その オヤジさんは どこの人間なんだよ?」
信彦が答える「ウチの親父は 熊本で土木業をやってます(マジ」
ボスが切れそうになって訊く「この野郎!ふざけた事いいやがって…💢」
信彦が真顔で聞く「親分さん…俺… なんか失礼なことでも言いましたか?(マジ」
びっくりして訊く「お前ら ひょっとして 実の父親のことを言ってんのかい?」
信彦が訊き返す「違うんですか?」←天然かよってくらいのマジで訊いてる
少し考えて ボスが呆れ果てていう「なんだ………お前ら… 本当に カタギなんだな…」
以下略…
結局 信彦と孝彦は 治療代 慰謝料 休業補償 etc 全部ひっくるめて 400万を請求され…
二人は それを聞き入れ帰るが…
家に戻って 兄貴が言う「参ったと……400万なんち金 どげんしてつくると…」
孝彦が閃く💡「兄貴… こげんとき ヤクザもんは 指を落とすと聞いとるけん… 俺が指ば落とすけん!」
孝彦が続けていう「指で話しば つけんとね…」
タバコを吸いながら 兄貴が云う「そうか…」
「そんなら 俺が 指ば… 詰めると😤」
孝彦がいう「なんば ゆーちょる… そもそも 俺が蒔いた種たい! 俺が責任取るんが当たり前たい!」
孝彦が続けていう「兄貴は関係なか!」
兄貴が云う「なんばゆーちょる 阿保! 弟のお前に 指ば詰めさしたら 兄貴の俺が笑われるっち…」
「引っ込んどれ!」と言って
信彦がタバコを消して立ち上がって
台所に行って包丁と まな板を持ってくる
が 孝彦が 慌てて騒ぎ立てて 兄貴を止めようとするが…
信彦は孝彦を蹴飛ばして
コタツのテーブルの上に まな板を置いて包丁の切っ先を固定し小指に刃を叩きつける
が…
骨が切れず 孝彦に怒鳴る様に云う
「孝彦! 灰皿… 灰皿で叩かんかい!」
泣きそうになりながら 渋々 灰皿を持って…
そして その足で 事務所に二人が行く…
断指した指を眺めながら
事務所でボスが腕組みをしていう
「お前ら…カタギにしては…いい根性してやがる…」
ボスが信彦にいう「お前…その分だと…まだ 医者にも行ってねーだろ?」
信彦が返事する「そのまんま届けに来ました」
ボスがいう「カタギに ここまでされたら…ヤクザも形無しだぜ…」
ボスが続ける「…いいだろう! …この指は 供養させてもらう!……早く医者に行って…処置してもらいな!」
孝彦の兄の信彦が返事する「ありがとうございます」
こうして 弟の不祥事は 信彦の断指による「潔さ」のおかげで 今回は一切 お咎めなしとなる😊
が…
これを 聞きつけた 専務の北川義雄氏が すっ飛んできて…
井の上兄弟に最後通告を下し…(北川氏は このままでは二人は いずれ死ぬと悟る
「ヤクザになるしか生き残る道はない」
と判断し…
二人を 石井隆匡氏に合わせることになっていく…
Troop(Group) of SHURA (`冖´メ) Part Ⅸ に続く
いつも長々と お付き合い頂き感謝ですm(_ _)m
どうもありがとうございます😊