
先日、車検の代車としてやってきたAZ-ワゴン カスタムスタイルを二日間使用する機会を得ました。
残念ながら、走り出してすぐCVTのフィーリングに大きな違和感を覚えたことは先日のブログでも述べた通りで、これがこのクルマの印象を決定付けた結果、必要以上に使用機会を設ける気にはなりませんでしたが、それでも何度か所用に担ぎ出し、諸元値ほどの狭さを感じさせない室内のルーミーさや、駐車場での取り回しの圧倒的な優位性など、流行の軽ハイトワゴンならではの美点に幾つか感じ入ったこともまた事実です。
そうした数々の気付きの中で、目から鱗が落ちそうになったのが、クルマの
幅方向の車両感覚。
例えば写真のような車両左側を例にとると、通常は、助手席側のサイドウィンドウ下端からAピラーの付け根、そしてインパネの左隅あたりまでのラインを基準にして、ガラス越しの外の物体との距離を推測していくわけですが、このカスタムスタイルの場合、「ちょっと左に寄せ過ぎたかな・・・」と思いながら降りて確認してみても、そこには呆れるほどのスペースが空いているのです・・・。
実はこれ、バック駐車の際も同じで、リアガラス越しに感じ取った距離感と、実際に後ろに回って確認した実距離との間には、大きな誤差が生じていました。
少し細かく表現するなら、私が目測の目安にした車内側のパーツと、ボディの最外郭部との距離が、これまでの私の常識値から「並外れて」少なかったということなのです。
こうして、今回カスタムスタイルと過ごした二日間では、免許取得以来二十数年で培ってきた車両感覚を根底から覆される思いがしました。
なにせ、スーパーの駐車場で枠線をあまり意識せずに停めても、両隣りの車両との間隔は有り余るほどで、いつも左右の枠線内に均等に収まるように慎重を期すビアンテとの違いをしみじみ感じさせられました。
もし、こうした小さな驚きを重ねていくうちに、いつしか「少しくらい寄せ過ぎた気がしても、実際は大丈夫」という過信が芽生えるとしたら、幼稚園の駐車場で軽自動車のお母さんがドアの長い私のRX-7に思いっきり寄せて停めてしまう理由も、なんとなく理解できるような気がしてきます。
また、狭い道での離合時、こちらが精一杯左に寄せているのにかかわらず、対向の軽自動車が大して左に寄せる努力も見せずに通過しようとしても、こうした車両感覚の大きな違いが存在し得ることを考慮すれば、いちいち腹を立てずに済むような気もするわけです^^;。
そんな新たな視点に気付けただけでも、今回の軽ハイトワゴン体験は私にとって価値あるものだったかもしれません。
ただし、外側と内側との距離に差がないということは、即ち、ドアや内装の厚みが相対的に薄いということ。
全幅に対してキャビン幅が極端に狭いRX-7のようなケースは例外ですが、少しくらい車幅感覚の習得に時間を要したとしても、ある程度はデザインや衝突安全性などのために必要な空間をきっちり使ってもらいたいというのが偽らざる気持ちです。
省資源、省スペース、経済性の高さなど、コストパフォーマンスの高い軽自動車の優位性は挙げればキリがありませんが、私としては依然、現実的には完全回避できない「事故」をしっかりと直視し、それに備えた自己防衛策を"少しでも余分に"講じておきたいという考えに変わりはありません。
もっとも、実質的な受動安全性能の差というよりは、むしろ「安心感」といった感覚的なものが支配的なのかもしれませんけどね^^;。
ブログ一覧 |
隠れ家の乗り物 | 日記
Posted at
2011/07/18 00:37:21