実家のアクセラXDで私が感じた「あんなこと」「こんなこと」をユーザー目線で綴ってきた”プチ報告”シリーズ。
後期高齢者の老夫婦に鮮やかなソウルレッドのマイカーという、決してインパクトの少なくない取り合わせも、登場からすでに2年半以上の歳月が経過しました(^^)。
2014年、それまで9年間愛用した初代アテンザスポーツワゴンから、新車のアクセラXDに乗り換えた私の父。
自動ブレーキなどの最新安全デバイスは言うに及ばず、スマートキーやアイドリングストップシステム、果ては左上リバースのMTのシフトパターンなど、見るモノ触るモノの大半が人生初体験の装備だったにもかかわらず、深紅の新たな相棒をごく最近まで大過なく乗りこなしてきたという事実は、私からすると正直、望外の大健闘とも形容できるものでした。
いみじくもその2年半余りの間、父が幾多の疾病によって何度も生命の危機を迎え、毎回毎回それを奇跡的に乗り越えてきたという波乱の日々を併せ考えると、私は余計に感慨深く、大健闘という表現がますます真実味を帯びてくるのです。
しかしながら、先々月に緊急入院した際、現在の父の容態がいつ急変しても不思議ではない状況であることを知らされるに至り、私は主治医や父本人と相談した上で、再退院した父には当面、クルマの運転を控えてもらうことにしました。
今後の容体如何では恒久的なものともなり兼ねないこの措置、息子の私には結構辛い決断でした。
なぜなら、助手席が定位置だった子供の頃の私にとって、父はいつも尊敬すべき運転の師。今回の決断はその父に息子が引導を渡すことになるし、その結果のひとつして、父がここ十年来ライフワークとしてきた趣味の畑通いを実質的に奪い取ることにもなってしまうわけですから。
でも、ハンドルを握るということは即ち、本人や同乗者はもちろん、クルマの周囲を通行する多くの人々の命をも預かるということ。常に完調が期待できない身体だと判っていながら、みすみす多大なリスクを背負い込む選択は、やはりあり得ないと考えたのです。
無論この苦渋の措置で、今後、老夫婦のお抱え運転手として私たち夫婦の出番が激増することは確実。
でも、私自身はむしろこれをウェルカムと考えるようにしました。
だって、大好きなクルマの運転を通じて、しかも、贔屓のマツダ車のハンドルを握りながら、少しばかりの親孝行ができるのですから、これ以上何も望みようがないではありませんか(^^)
●SCENE #40 こんなにイイものだったとは!!!
そんな経緯があり、実家のアクセラXDのドライバーズシートを占有することになった私。
当面、父とシートを共用する前提がなくなったのを機に、父に配慮して譲歩していた部分を少しずつ、元に戻していくことにしたのです。
そして、私がまず目を付けたのが、
前席のシートクッションでした。
2014年4月の納車以来、アクセラXDの座面を覆い続けた市販のクッション。
この設置は元々は助手席に座る母親の個人的嗜好を尊重したもので、主な目的といえば「汚れ防止」や「豪華さの演出」といったところ。
でも、実はそれ以外にも切実な目的がありまして。
それは、オーナーの父が身形や体裁にわりと無頓着であるが故に、趣味の畑でひとしきり野良仕事をした後、そのままの格好でクルマに乗り込んでしまうことに起因する「運転席の汚れ防止」の意味合いがかなり強かったのですね。
夏場なんて、私が運転席に座ったら、シートクッションが父の畑仕事の汗でジメッとしていることがよくありましたからね(苦笑)。
そんなわけで、赤ステッチをあしらったシックなシートクッションを取り払い、久々にXD純正の本革シート座面が顕わになったところで、私はこれまで封印されていたとある機能を、この時とばかりに作動させてみたのですよ。
ハイ、もう粗方想像がついたと思いますが・・・シートヒーターの
「スイッチオ~ン」ですよ(笑)。
私も父も歴代マイカーで初装備となったこの快適機能。
折りしも季節が晩秋から初冬に移り替わろうとしていたこともあり、実際に作動させてみたら・・・これがなかなか快適ではありませんか!(爆)。
夜間にずっと玄関先で北風に晒され続け、底冷えするような寒い車内に乗り込んでも、シート座面から背面にかけて瞬く間に温かさが伝わってくるその即効性たるや、もはやエアコンの比ではありません。
ここ周南の中心部は基本的には温暖な地域なので、前述したような寒さと対峙するシーンは早朝や夜間くらいですが、そんな時もこのシートヒーターがあれば必要にして十分。
こうなると本質的なエアコンの出番は、デフロスターでの視界確保時のみ・・・とさえ思えましたね。
いやぁ、これは癖になりそうだ。
思わずそうつぶやいた私。
その後、家族を代わる代わるアクセラの助手席に招き入れ、その絶大な効果を体感させたのは言うまでもありません(笑)。
今更ながらのシートヒーター初体験と、それがもたらした予想外の大きな衝撃。
実はこれが、実家のアクセラを運転する際のひと時の快楽に止まり切らず、自身のカーライフの思わぬところに飛び火をしていくことになるのですが、それはまたの機会にでも。
<余談>
たったこれっぽっちの駄文、書き始めてからアップするまで半月以上かかってしまいました・・・。
まだまだ完全復帰までは程遠い感じですね(苦笑)